とある島での大津波発生後
「あ~びっくらした・・・」
「ホンマホンマ、でっかかったな~」
その島の住人はディーネの放った大津波に島全体がのまれたにもかかわらず、死者0怪我人0
被害状況といえば家が水浸しになったぐらいである
「あ、魚が沢山跳ねてるよ」
「っといってもワシらには関係無いべさ」
「いんや、捕まえて人間に売るだよ・・・お金にすれば日本でがんばっとるアイツに送れるだ」
「あ・・花壇が駄目になってる」
「・・・仕送りはやっぱ駄目だ、花壇の復旧に使うだよ」
この人達の食事は花(まあ通常の食事もするけど)
大津波にて陸に上がった魚は食べずに、その魚を売り飛ばしその金で花壇を作る計画らしい
「そういえば・・・アレは大丈夫だか?」
「ん~・・・変な気は感じねえだよ、まだ寝てるだ」
「それじゃあ誰か流されて戻ってきてない奴はいるだか?」
「ん~・・・それもいないんでないか?ワシら皆飛べるし、あれぐらいじゃ死にゃしねえだよ」
村の中心にて、村人AとBがこんな会話をしているこの島
村のはずれには、いまだに主が棺桶でお休み中の禍々しいお城が1つ
ここはピートの故郷 住人が全てヴァンパイアかそのハーフという島
ブラドー島である
「ね、ねえ・・・そういえば・・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「あ、奥さん」
先ほどの村人AとBに横から話かけてくるは村人Aの奥さん
結婚して既に数百年だが、いまだ倦怠期の来ていない仲の良いと評判の夫婦である
「アレはまだ起きてないっぽいけど・・・あの子がほら見当たらないのよアンタ」
「・・・・うそ?」
「マジよ、多分、津波に紛れて島を出ってたと思うんだけど・・・」
ヴァンパイアの子は数十年に1度しか生まれない(多分、寿命とか種族の関係?)
その子とは村全体で可愛がっていた女の子の事である
で、この村人Aは特にその娘を可愛がっていたわけで・・・
「ぎゃああああああああエリスちゃーーーーーん!!どこさいったーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
奥さんの言葉でご乱心♪
素敵に狂った叫びを吐きながら大空へと村の娘『エリス』を探しに飛んでいってしまった
「・・・何処をどう探す気だべが彼?」
「さ、さあ・・・」
残されるは村人Aの奥さんと村人B
2人はポツーンっと残され・・・
「とりあえず・・・あん時みたいにあの方に頼むべさ」
「そうだな、そんじゃさっさと魚ば売って、お金に換えて電話代ば手に入れるだよ・・・」
そう結論を出し、魚を拾い始めた
旅の途中 いまだイタリア編 さらわれた横島くん♪菩薩美神?登場『エリス』 (アリスと名前が似てるな・・・)編
「で、帰ってきました我が故郷イタリアってわけなんですよ」
「つまり祭りはオマケかよピート?」
ここは逆天号内横島の部屋
ポルコ達との一件も終わり、『イタリアに思い残す事は無い!さあ次へ行こう!!』っと思っていた矢先にピートが横島に上記の事を説明したのだ
「で?」
「で・・・って、一緒に探してくれないんですか!?」
「だってそんな暇ねえよ俺・・・いつまでもイタリアの上空にいるわけにもいかないし、いい加減イタリア飽きたって作「友達でしょ僕らは!!高校の時にお弁当あげたじゃないですか!?」・・・今は貰ってない」
「ひ、酷い・・・僕から彼女を取り上げときながら、僕からお弁当を散々取り上げときながら、僕が困ってる時は手伝ってくれないなんて・・・」
彼女とは水野 アリスの事
ピート 水野アリスに惚れている・・・確認事項
まあアリスの事は別として、高校時代ピートの弁当で命が保っていたのも事実
ある意味命の恩人でもある・・・美形だから魂の敵でもあるが
(いちを借りもあるし・・・くそ、美形の手伝いなぞしたくもないが・・・これも『全妖怪と全人類仲良し大作戦!』の一つ・・・)
「しょうがねえな・・・」
「じゃ、じゃあ!!」
「美人だろうなその子は?」
めんどくさそうに立ち上がり探し人『エリス』の容姿を確認する横島に、ピートは後光を見た・・・気が一瞬だけしたそうな
◇
っとそんなわけで俺はヴァンパイアの『エリス』ってのを探す事になったんだが・・・
「どうしたもんかな?」
ピートは自分でも探してみるって逆天号を出て行った
聞いた話によると性格は強気で、目はつり目、髪はピートと同じ金色していてウェーブがかかっていて長い・・・っと
頭の中でそんな子をちょっと想像してみると・・・
「・・・美神さん+アリス+タマモ÷2?」
・・・強気の部分で美神さんを混ぜてしまった・・・強気というより狂気?凶気?いやまあ、あの人は時たま可愛らしい態度とるけど・・・
タマモだけで十分だな強気の要素は・・・
「アリス+タマモ・・・ん、こんな感じか?」
「私がどうかしましたか忠夫さん?」
ちなみに此処は逆天号コクピット
俺は真正面からして右端にある椅子に座って考えていたんだが・・・アリスいつの間に来ていたんだ?
「んや・・ちょっと人探しを頼まれてさ、どうも姿がアリス+タマモっぽいんだよ」
「はあ?」
ちょっと説明不足か?
っとそうだ・・・アリスに頼むか
「あ、そうだアリス・・・ヴァンパイアの女の子が空飛んでるかどうか、聞いてみてくんない?」
「探し人はヴァンパイアさんなんですね?(しかも女の子・・・)」
「そうなんよ、ほらピートと同じ」
「??・・・・あ、ああ~ピートさんって・・」
なんか変な間があったな今・・・
まさかピートが出てこなかった?忘れてるピートの事?
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・ま、まあそのピートと同じヴァンパイアで、空飛べるらしいからさ。」
「は、はい!それじゃあ聞いてみますね。」
ぎこちない笑顔で答えるアリス・・・ん~絶対忘れられているなピートの奴
あの巨漢の・・・そう、タイガーの奴とかはどうなんだろアリス?覚えてんかな?
その辺りをつついてみようと思ったけど、アリスはさっそく聞きに行こうと部屋を出てしまった
「あ、ちょっと・・・俺も行くって!」
今しがた閉じたばっかりの自動ドアを開きアリスの後を追う俺
タイガーの事は・・・まあいいや。俺も忘れかけてたし
俺はアリスを追っかけてすぐに追いつき、ともに甲板へ出た
◇
俺達が甲板に出たら、ちょうど夕方だった
甲板の手すり手をかけて並び、夕日を見る
「きれい・・・」
太陽が海に沈むその瞬間、横に立つアリスの顔がオレンジ色に染まる
アリスは風で靡く金色の髪を押さえて・・・う~ん綺麗だ・・・
そういえば俺ってこの子と許婚だったんだよな~・・・
あ、でも今でも俺の事好きだって言うし・・・どうなんだその辺り?
なんとなく視線がその唇に・・・う・・やばいドキドキしてきた・・・
そんな事を思っていると、俺のコメカミに冷たい感触
「・・・な~に見惚れているよヨコシマ♯」
「・・・ル、ルシオラ・・俺に向けている銃みたいなの・・・なに?」
「これ?これは私の新発明♪実験台になってみるヨコシマ?」
「そ、それはちょっと遠慮したいな~なんて・・」
「約束・・・覚えているわよね?」
約束ってのはこの旅の初めにした約束で
『出来る限り2人で夕焼けを見よう』って約束なんだけど・・・
す、すんません・・忘れてました
だって最近は仕事で逆天号空けてたやんか俺!!(赤と青の飛行艇の事)
「お、覚えているさ!!俺がルシオラとの約束を忘れるわけないだろ!」 引き笑い
「そう?じゃあ・・・2人でって約束なのになんでアリスがいるのかしら?」 ニコリ
「そ、それは・・・ほら!アリスも甲板に用事があったからで・・・」
そこまで言うとルシオラは俺から銃?を引いた
今更銃で死ぬとは我ながら思わんけど・・・さすがに撃たれたら痛いし・・・
「あ、すみません・・・ちょっと夕日に見惚れちゃって・・・ってあら蛍?」
「やっと私に気づいたわねアリス」
「ほ、ほら夕日が沈む!聞くのは後にしねえか?」
ほんとすまんルシオラ
明日からはちゃんと此処に来るから・・・
俺はそんな事を思いながら、ルシオラとアリスと一緒に夕日が沈むのを見届けた
◇
「・・・なるほど、それで此処にアリスは来たのね?」
「そうなのよ、それに夕日も見たかったしね」
俺はルシオラに探し人『エリス』の話をした
後で『探す君』でも使ってもらおうって考えだ!
「そういう事・・・まあたまにアリス来てたし(アリスに夕日の良さを教えたのも私だし)・・・アリスなら別にいっか」
「ん、なんの話?」
「何でもないわ・・・で、聞くんでしょ?早くしないと聞く相手がいなくなるんじゃないの?」
「あっとそうだったわ・・それじゃあ・・」
アリスは少し俺達から離れ・・・
「誰か空飛ぶ女の子知りませんかーーーーーーーーーーーー!?」
甲板から大声で叫んだ
別にボケでもなんでもないぞ?
これはアリスの能力を使って、空飛ぶ鳥さん達に聞いてるのだ
バッサバッサ!
「お、来た来た♪」
「鳥と戯れる美女・・・絵になるな~」
「ヨコシマ♯」
ギュウ
「いだだだだっ!耳!耳を引っ張らんといてルシオラ!!」
「鼻の下のばすからよ!」
ううう・・・だってそう思ったんや!!
仕方ないやん!!
「たくっ!」
「ううう、仕方ないんや・・・綺麗な子には本能が視線を向けるんや・・・」
そうこうしていると、アリスに集まっていた鳥達(主に海鳥)が一斉に飛び去った
どうやら用件を終えたらしい
アリスは俺達に近づき一言
「・・・なにジャレてるんですか2人とも♯」
すっごい目線で睨んできた
「じゃ、じゃれて「羨ましいアリス?」・・!?」
俺の腕に抱きついて・・ああ、胸があたって・・・う~ん・・・Aぐらいか?
って、そんな事考えている場合じゃねえって俺!!
アリスの顔が段々と赤く・・・ああ・・どうしたらいいんだよ俺は!?
モテるのは嬉しいけど、こんな簡単に修羅場が出来上がる状況は望んでねえってーの!!
何故じゃ!?何故ピートの野郎のモテかたと違うんだ!?
アイツには修羅場なんてなかったじゃん!?
何故俺は同じモテでこうも違うんじゃ!?
プヨン♪
そんな罰当たりな事を考えていると、ルシオラとは反対の腕に抱きつくアリス
胸のサイズは・・・測定不能並みにデカイ!!
「・・・・♯」
「・・・・♯」
あ~俺を挟んで睨み合う美女2人
押し付けてくる胸は双方とも違うええ~感触で・・・
もう2人いっぺんにごっそうっさんしたい!!
「ルシオラーーー!!アリスーーーーー!!こうなったら3人で!!!」
「ふざけるな!!」
「それよりさっさと決めてください忠夫さん!!」
ボグシャ!!
「き・・・決めろって・・・なにを?・・・」
バタ
「そんな事決まってるじゃない・・・馬鹿。」
「本当に・・何考えてるんでしょ。」
◇
「で、どうだったんだアリス?」
「ん~・・・見たそうです、飛んでる少女を・・・さっき」
「さっき!?」
鳥さん情報
見たのはついさっきの事らしく・・・
「もっと詳しく聞かなかったのか?」
「いえ聞きましたよ忠夫さん・・・いる場所もちゃんと」
「そこまで分かってんだ、楽勝ね」
目標『エリス』
これなら結構簡単に見つかりそうだと思っていたその矢先・・・
カプ
(カプ?)
「で、何処なのアリス?エリスって子のいる場所は?」
「そ、それが・・・」
なんか首筋に鋭い・・・注射を打たれたような痛みが2つ
アリスとルシオラの2人はこっちの状況に気づかず2人で話してる
う・・自分の状況を確かめるのが怖い・・・
「逆天号の上で寝てたって・・・」
「あ、それならヨコシマ!飛んで確かめて来て・・・って・・・」
あ、ようやく気づいてくれたのねマイハニー♪
振り向いて俺を見た瞬間のルシオラの顔が驚きに満ち溢れているよ♪
「忠夫さん!?」
「ん・・・なんか首筋がね・・・痛いのね・・・自分で見るのが怖いのね・・・」
まるでヒャクメだ俺
段々と頭から血の気が引いてる感じがするし・・・
あれだ・・昔、おかんにテストの点数がバレたと知った時と同じ感触?
ちと違うかな?
「ふぁーおいすいー!!」(あー美味しいー!!)
首筋を噛みながら喋ってるのかよく聞き取れないけど、声質から女の子と判明
チューチューと音がするし、多分きっとこの血を吸ってる子が目標『エリス』ちゃん?
まあまだ目標を確認してないんだけどな・・・怖いし
「こ、コラあなた!!忠夫さんから離れなさい!!」
「いひゃ」
「嫌って・・・そのままだとヨコシマが死んじゃうでしょ!!・・・・・きっと」
きっといって言った!?
俺だって血がでりゃ死ぬよルシオラ!?
死ぬって所に反応したのか・・・多分保護対象であるエリスちゃんはカパっと口を首筋から離し
「死なないわよ・・・だって彼・・・」
後ろから聞こえてくる高めの声
振り向くとそこにいるのはピートから聞いたとおりの少女が1人
気が強そうで・・・髪長くて・・・はっきり言って美少女だ!!(俺のストライクゾーンには満たん歳だろうけど)
で、その美少女エリスがこの後続ける言葉・・・もう俺はなんとなく理解してんだなこれが・・・
「もう人間じゃないもの・・・私に噛まれたんだから、彼はもうヴァンパイアよ?」
「「?!」」
「あ、やっぱり・・・」
◇
「アンタそれでもGSか!?」
バキグシャ!!!
「す、すんません美神さん」
「ま、まあまあ・・落ち着いて美神さん・・・」
「そ、そうでござるよ!」
「でも不意を付かれてヴァンパイアになりました♪って・・・猿の下で修行した意味ないじゃん横島・・・」
憤怒する美神さんを宥めるおキヌちゃんとシロに、痛い所を付いてくれるタマモ
「騒がしいわね・・・」
「エリス!当事者の君がそんな事を・・」
「ま、まあまあピート君・・落ち着きたまえ」
お茶を啜りながら和菓子を食って第三者を決め込むエリスに、その態度に怒る同胞のピート
で、それを宥める師匠の神父
俺が噛まれた後にピートを呼び出して、美神さんに事情を説明して・・・まあこんな状態なわけですよ
あ、ちなみに逆天号内のお菓子が品切れだったんで、エリスの食べてる羊羹は俺が出した
手のひらからこう・・・『和』『菓』『子』の力を使って・・・
どっかで似たような奴がいるような気もせんでもないけど・・・まあその事は置いといて
もとは俺の霊力だから霊力回復に良く、俺のカロリーをどう言う訳か消費して作られているので栄養にもなる
・・・・正直、俺の一部を切り取って食ってるようなもんかこれ?
想像したらちょっとグロいな
「しかもヴァンパイアになったって・・・」
「まあその辺りは僕が噛めば治りますから・・・」
これは知らんかったけど、どうやらピートにはヴァンパイアに噛まれて眷族化した人間を、もとに戻す力があるらしい
だったらあの時エミさんと俺を戻せばよかったろうに・・・
「頼むわ、この状態のコイツをシバイても痛がらなくて面白みないから」
「ルシオラ、殴ったら悲鳴をあげるサンドバックを美神さんにプレゼントしてくれ」
ゴフ!
「言ってる場合かあんたは!?」
「だって・・・」
「先にその体を治してよヨコシマ・・・」
う~んこの体も悪くないんだよな~
殴られても痛くないし・・・ピートに噛まれるなんて絶対嫌だし・・・
「ねえ、和菓子もう無いの?」
「ハイどうぞ~♪」
ポン
「ありがと」
エリスの声に反応してしまう俺の体
前言撤回!!俺ってこの子の眷族なんだよ今!?
よくねえよこの体!!
「ピート・・・首じゃなきゃいかんのか?」
「いえ、僕も横島さんの首に噛むのは嫌なんで、腕で我慢しますよ」
「そうしてくれ・・俺も男に首を噛まれるなんて絶対嫌だ」
そんなわけでピートが俺を元に戻すために俺の腕を取り・・・ああ、もうこっから説明は嫌だ
ピートの歯が俺の腕に・・・ああ・・・ああ・・・・ああーーー!?
「噛まれちゃ駄目!!」
「はい!!」ボカ!!「ヘグア!?」
危機一髪!
エリスが噛まれちゃ駄目なんて言ってくれたおかげで、俺の体は勝手に腕を持ち上げピートの歯を避け顔面に当てピートは吹っ飛んだ
おお!ここで修行の成果発揮!?
「なに拒んでんのよアンタは!?」
「し、仕方ないでしょ今のは!?俺は絶対服従なんっすよ!?」
「くっ!ちょっとアンタ!?どういうつもりよ!?」
あ、やべ・・・とっさの事だったんで矛先変えちゃった
美神さんは子供相手に力んで・・・大人気ないっスさすがに・・・
ピートは・・・あ、放置?
俺の腕を顔面に受けて伸びている
「怖い顔・・なんとかして」
「は、はい!!」
『笑』
凄んでる顔が怖いってんでこの文珠
美神さんの顔は段々と笑顔に・・・・
「コラ横島!!アンタ何してんのよ!!」
「そ、その顔で凄まれても・・・」
まるで菩薩のような笑顔?
すげーな俺の文珠
普通は此処で『口は笑っていても目が笑ってない』なんて状態になるんだろうけど・・・
もう完璧笑顔だもん美神さん
可愛い動物を目の前にした女の子?みたいな・・・
「すっげー可愛い・・・」
「な!?////」
あ、口から出た今の?
美神さん顔真っ赤にして・・・でも笑顔で・・・なんか変になっちまった・・・
「何口説いてるのよヨコシマ!」
「そんな場合じゃないでしょ忠夫さん!!」
い、いや別に口説いてるわけじゃ・・・
これで口説けるんだったら俺の今までのナンパ成功率おかしくなるぞ?
って今はそんな話してる場合じゃないでしょ!
「あ、あの~・・・僕を元に戻す気はないのかな~なんて・・」
恐る恐るエリスに尋ねる・・・
いや別に怖いわけじゃないんだけどね、今俺とこの子は主と僕みたいな関係だから
エリスはお茶を飲み羊羹をつまんで「ふー・・」っと日本人みたいな事をした後に・・
「無い!」
きっぱり、はっきり、くっきりと言い切りやがった
「な、なんでっスか!!?」
「だってあなたの血美味しいもん♪それに面白いし♪」
「あ、やっぱりでござる・・」
やっぱりって・・・なんでだシロ?
と思ったらシロの横で座っているタマモが表情から読み取ったのか解説してくれた
「ヨコシマって妖怪に好かれるじゃない?それって妖怪が好むものを持ってるからなのよ」
「へ?」
「例えば・・・ヴァンパイアみたいな血を吸う妖怪からしては血が美味しいとか、魂を食らう妖怪からしては魂が美味しいとか」
「人間に置き換えれば、さしずめ超高級レストランの超高級お肉料理?でござる」
「あとヨコシマの発する空気(ムード)や霊波、ヨコシマ自身の性格、顔、体格、とか体臭も妖怪好みね」
・・・・ある意味ショック!
「え・・それじゃあ妖怪さんの好みって・・」
「スケベで煩悩に忠実で平凡な顔って事?」
「まあそれだけってわけじゃないけど・・・好むものを持ってるって事よ」
つまり・・その匂いやらにつられて妖怪が集まるのか俺には?
ってかおキヌちゃんにルシオラ・・・酷くないその言い方?
自分達も俺が好きって言ったやん?
「近年妖怪の数も減ってきてるし、種類によっちゃあ子孫が残しづらい妖怪もいるし・・・子孫を残すにはちょうどいいじゃないヨコシマは」
「つまり本能的にも惹かれるんでござるよ」
お、俺は・・・俺は・・・
いや、確かに『なんか物の怪に好かれる体質やな~』なんて思ってたよ?
で、それは『霊波が妖怪の好む霊波』だって聞いたような気もするよ?
だけど・・・血も匂いもですか?
性格もですか?体格までもですか?
「よ、喜んでいいのかこれ?」
「いいんじゃない?旅の目的には必要な事よそれ」
「拙者は本能抜きにしても、先生が好きでござるよ!!」
あ、あんがとシロ
「妖怪を引き寄せるフェロモンって所かのう・・・今度実験していいか小僧?」
「駄目よおじいちゃん!」
「そうです!私のお兄ちゃんに変な事しないでおじいちゃん!!」
いたのかカオス?
マールに美姫・・・うんうん、そんな感じでそのジジイの監視を頼むぞ!
「う・・・それなら少量の血と体液の摂取を・・・」
「う~ん、それぐらいならいいんじゃない?」
「そう・・・かな?んーー」
・・・悩まないで我が妹よ!!
「で、どうするんですか横島さんは?」
「へ、俺?」
話が進まないと感じたのか、おキヌちゃんが俺に尋ねてきた
美神さんは・・あ、顔を隠してる
「い、いや俺は・・・どうしようもないから」
「え、エリス君、彼の血を吸うだけなら、わざわざ眷族にしなくてもよかったんじゃないのかね?」
ぶっ倒れたピートにヒーリング?(ヒーリングかどうかはわからんがなんか治療)をしていた神父がエリスに尋ねる
そうだよな!
わざわざ眷族にせんでも、血ぐらい死なない程度には吸わしてやるってーの!
俺の場合、血の10分の1でも残ってりゃあ大丈夫だしな!(普通は無理)
「嫌よ・・せっかく面白いのが手に入ったんだし、やっと島から出られたんだから、この人連れて少し楽しませてもらうわ」
「ヨコシマ!?」
「忠夫さん!?」
そう言うとエリスは体を霧に・・・って俺までかよ!?
気が付いたら海の上、つまり逆天号の外♪
ああ、重力が俺を引っ張る~
「飛べないの?」
「いえ飛べます」
ほんとは飛べないふりしてやり過ごそうと思ったんだけど・・・ああ、絶対服従なこの体
ちょちょいっと霊力操作して
『飛』
「へえ・・人間の癖に飛べるなんて・・・」
「ま、まあ色々と修行しましたから・・・」
俺はそのままエリスについて飛ぶ
「何処行くっスか?」
「最初はお墓参り・・・・」
「はあ」
先を飛ぶエリスの速度が、そう言い終わった後、上がった
「・・・・」
それからエリスは、逆天号で見せた態度とは違い無言で墓まで飛んだ
あ~これはあれだ・・・
今から行く墓は、多分エリスにとっては大切な人だった人の墓?
好きだった人ってほどじゃないけど・・・多分大事な・・・友達かなんかの墓
いくら俺がアホだからって、それぐらいの空気は読める
何も話さず先を行くエリスを、俺も何も話さずついていった
「・・・・」
「ん?マリアどうかしたのか?」
「ノー・なんでも無いです・ミスター・カオス」
「ピート君!!しっかりしたまえ!!」
「ううう・・・」
{あとがき}
やっぱイタリアってなんか因縁がある・・・義王です
いまだイタリア!
エリス登場!!ってわけで・・・懸命なGSファンにはもうおわかりでしょうが、あの人の墓です
さて、1つ思ったんっすけど、これってクロス?
クロスのような、そうじゃ無いような・・・
あれもいちを『GS極楽大作戦』だし、クロスじゃ無いのかな?
そんなわけで、(GS×GS)なのですよ
はい、それではレス返し♪
どうぞーー!
>しーぽん様
ザンスにも行きます!!
っというか全部行きますんで・・・問題は誰が一着二着でゴールするか?ちゅうもんです
その中でもザンスは絶対なんですよ
ちょっとこの旅には問題があるっスからね~
>七紙三等兵様
ふ・・・ギャンブラーっすね兄さん?
って「篠沢教授」だれやねん!?
>古い鉄様
アリス 「・・・・・♯」
や、やばい・・・アリスが怒ってますよ!?
黒化って、んなおキヌちゃんだけで十分でしょ!!
おキヌ 「ちょっと・・・義王さん?こっち来てもらえます?」 ニッコリ
ダブル黒化・・・命にかかわるけど・・・やってみるかな?
>カニ五郎様
ナルニアへは行きますハイ
ザンスとナルニアは絶対なんで行きます♪
ナルニアは多分『父&母VS息子』じゃなく、『父&息子VS母』になるような気がするけど・・・
>煌鬼様
学園祭も絶対やるんっすよ
じゃないと・・・
愛子 「やるわよね?やらないと殺るわよ私?」
って言ってるんだもん!!
っとは言うものの、やる順番なんてもんは決まって無く・・・
>SIRIUS様
パピは妙神山からルシオラの発明品を使って来てるので今回は出てきませんでした♪
ちゅうても、学園祭じゃあ大暴れ予定っスけどね
各ヒロインにデートイベント
ん~~・・・誰か俺とデートしてけれ
じゃないとデートがどんなんか分からんよ~TT
多少は妄想でカバーするとしても・・・この人数分カバー出来るかいな俺?
>Dr.J様
独立してる?・・・それがもうあやふやなんっスよ
してるようなしてないような
美神 「給料?払って無いわよ?」
横島 「じゃ、じゃあ俺って独立してるっスか?」
美神 「・・・事務所を辞めさせた覚えも無いんだけど?」
・・・・・
>なまけもの様
本当はもっとブッチャげれるけど・・・
これ以上は黄色い世界、ピンクの世界なんで・・・
はいレス返し終了!!
次回『墓参り』
「汽車から飛ばした書類」
それでは、シーユー♪