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「ヒーロー見参!! エピソード二十六(GS+色々)」

煌鬼 (2005-07-21 23:22/2005-07-21 23:22)
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敵は闇に堕ちた邪狼


それに立ち向かうため


師匠と弟子が


奮闘する。


エピソード二十六 師匠と弟子と霊波刀


「ふぅふぅ、なんとか逃げ切ったな」


横島はタマモをGCαの後ろに乗せ、小太郎はシロを背中に背負い必死に山から下り、なんとか人狼の里に辿り着いた。


「長老〜〜〜!!帰ったで〜〜〜〜〜〜!!」
≪バタン≫
「シローーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」


小太郎の声が響いた次の瞬間、門を開くと同時にロウガが飛び出してきた。そしてそのままシロを抱きしめる。


「シロ・・・・シロォ!!」
「ち・・・父上」
「馬鹿者!!敵わぬ相手と分かって挑みおって!!父を残して死ぬ気だったのか!?・・・・うう」
「も、申し訳ないでござる父上」


シロの帰還に怒りながらも涙して喜ぶロウガ。それを見てシロの心にずきんと罪悪感が響いた。


「さて・・・・・・これからどうするべきじゃろうか?」


ゆっくりと姿を現した長老が皆に問いかえる。すると以外な人物からの提案があった。


「修行ね」
「た、タマモ?」


そう、あの横嶋関連以外興味のないタマモが提案してきたのだ。


「この子犬「狼でござる!!」は敵討ち?したい様子だし、そうする以上強い出力の霊波刀を覚えさせないと勝ち目はないわ」
「確かに・・・でも俺はそんなに教えるのうまくないぞ?」
「大丈夫、そのあたりはフォローするから♪」


そう言ってウインクするタマモ。


「あとは・・・・もっと剣の技量をあげるべきね」
「そ、そんな!!」
「甘ったれてるんじゃないわよ。さっきだってこの小太郎ってのが助けに入らなかったら死んでいたんだから、そこらへん理解しなさい」
「うう・・・・・・」
「でもタマモ。剣技は誰に学ぶんだ?」
「いい知り合いがいるでしょ、ヨコシマ」
「?」
「いるじゃない。剣に関して最高ランクの姉妹が・・・」


「西条さん、大丈夫かしら?」


事務所に集結している美神たち。美神は西条の安否が気になったが、今はあの人狼を止める手段を練ることに集中していた。


「あのシャレにならない剣撃は私たちじゃ歯が立たないわ。私が神通棍を精霊石化しても、当らなきゃ意味ないし・・・」
「私の霊体撃滅波も相手を拘束してないと当てるのは厳しいワケ」
「マリアの銃弾も切り払うとは・・・恐ろしい奴じゃ」

皆犬飼の強さに対抗する力それぞれ考えていた。そんな中事務所にいたきたろうと
おキヌは横島の安否が気になっていた。


「横島さん・・・・大丈夫でしょうか?」
「心配するなおキヌちゃん。横島は不死身ってスキルを持ってんだ。そうそうやばい事はないと思うぜ」


二人が心配する中、美神には1つ気になる事があった。


(それにしてもさっきの男、何者なのかしら?いきなり現れて化け物ぶっ倒したらそのまま冥子連れてどっか言っちゃうし。それにあの外見、横島君が変身した時の姿に良く似ていたわ。香港での件でも雪乃丞が変身していたし…。一体何が起きているのかしら?私たちの周りで・・・・)


鋭い洞察力で何かを察知しようとする美神。しかし、今ある脅威に対抗するためその思考を一時切り取るのだった・・・。


「はぁ!!やぁ!!」
「負けないでござる!!」
≪ガキンガキン・・・・・・・・・・・ギャギャギャギャギャ≫


場所は変わって菜ノ花家の庭。そこでは自由と戦うシロの姿があった。そう、タマモが提案した案は、伝説の剣豪である柳生十兵衛の二代目である自由となら、いい訓練になると考えたからだ。実際それがうまくいき、シロは超短時間でかなりのレベルに上達したのだ。


「これで・・・・・終わりだよ!!」
≪ガキ〜〜〜〜ン≫
「きゃいん!!」


自由がそう言うと、一気に霊波ナイフを消し去り、シロを弾き飛ばした。そして一気に間合いを詰めると、シロの首元に刀を突きつけた。


「私の勝ち・・・・だよね?」
「うう・・・・拙者の敗けでござる」


シロは悔しそうな表情をした。


「悔しいと思わなくていいぞ。まだ私たちの方が剣技に関しては経験が長い。お主が鍛えぬけば、すぐに私たちを超える事も可能だ」
「そ、そうでござるか!」


十兵衛の言葉に素直に喜ぶシロ。


「さぁ、今度は2人がかりで参るぞ!!」
「はいでござる!!」


菜ノ花姉妹とシロの訓練を見ながら作戦を立てている横島とタマモ。


「タマモ、あの犬飼って奴に勝つには正攻法だけじゃ勝てない気がする。何か別案も考えておかないと・・・」
「私もそう思う。フェンリルって化け物に変わったら、一筋縄ではいかないわ」
「最悪の場合・・・変「ダメ!!」タマモ・・・」


横島があるキーワードを言おうとした瞬間、タマモは悲痛な表情を浮かべながらそれを止めた。


「ヨコシマ・・・・・・お願いだから・・・ぐす・」
「・・・・分かったよ」


横島は泣くタマモを抱きしめながらそう言うのだった。


「ふぅ」
「どしたんですジャーピートサン?」
「いや、横島さんや菜ノ花さんたちが学校に来てないせいか、ちょっと寂しく感じちゃってね」
「確かに横島サンたちがいないと寂しいですノー」
「それにね・・・・なんか凄く嫌な予感がするんだよ」
「嫌な予感ですかいノー?」


タイガーの言葉にピートが頷いた瞬間、それは起きた。


≪ガシ≫
「・・・・・・・・・・・え?」


突如ピートの足を何かが掴んだ。そして・・・・・。


「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!」


ピートは一瞬にして地面に飲み込まれてしまった。そしてしばらく経つと、ピートはどこかの研究室のような場所に出た。


「な、何なんだ一体!?」
「こんな事で驚くとは、すっかりふぬけているようだな・・・・ピート」


≪ゾクリ≫


ピートは背筋が凍る感覚に捕らわれながら振り向いた。そこには、かつて一時期だが彼を訓練した師匠の姿があった。


「え・・・・・師匠(汗)」
「久しぶりだな・・・・・ピート」
「え〜と・・・・何故ここに?確か十数年前にどこかの学園に登校地獄の呪いを受けて拘束中のはずでは・・・」
「ああ、それなら心配いらん。私の“未来の夫”が結界殺しの力を持っているのでな、あっさりと結界なら壊したさ」
「そ、そうなんですか・・・」
「ま、今となってはその夫を巡って、銃使いの巫女と戦っているから悪事は働いてないがな」
「ははは・・・・・(滝汗)」
「まぁ・・・そんな事はどうでもいい。ピート」
「は、はい!!」
「今回お前の前に現れたのは他でもない。上条、西条」


エヴァがそう言うと、部屋の奥から西条と時雨が姿を現した。


「あ、貴方はオカルトGメンの!?」
「ピート君だね。君の噂は唐巣神父から聞いているよ。魔力と霊力をバランスよく使える存在だってね」
「そ、そうですか」
「実はね、君に頼みがあって君を呼んだんだ」
「僕をですか?何故僕を?」
「それは、私から話そう」


そう言って時雨が前に立った。


「近頃頻繁に出現している怪物は知っているね?」
「はい」
「それに脅威を感じた警察とGメンは、極秘裏に怪物を残滅するため特殊な強化服を開発したのさ。そしてそれを一度は西条君が装着したんだよ。だが・・・・」
「僕ではその強化服が完全に適能しなかったんだよ」
「さ、西条さんがですか!?何故です!?」
「その強化服と完全に適能する条件は、霊力と魔力を持ち備えた存在なんだよ」
「霊力と・・・・魔力」
「そう。そしてそれに適能する者をエヴァに頼んで探してもらった結果、見つかったのが君だったんだよ」
「・・・・僕が・・・・ですか?」


ピートが呆然とする中、エヴァが前に出た。


「数十年前にお前を鍛えていた事を思い出してな。すぐに呼ぼうと影の転移魔法でお前を引っ張ってきた訳だ」
「あ、だからさっき突然吸い込まれてここに来たんですね」
「その通りだ。ピートよ、お前はどうしたい?」
「え?」
「お前は私に力を求めた時、ただガムシャラに力を求めていたな。今は・・・どうしたい?」


エヴァの問いにピートはなんともいえない表情をした。そして少し経ってから、彼は答えた。


「僕は・・・・親友(とも)を守れる力が欲しいです。守られてばかりじゃなく、僕も守れる力が欲しい!!」


ピートの迷い無き言葉に、エヴァは満足そうな顔をした。


「決まりだな・・・そうだピート。お前は魔帆良学園を知っているな」
「え・・・あ、はい。数年前に一度行った事があります」
「やっぱりか・・・・・お前に客だ」
「え?それはどう「アイヤーーーーーーーーー!!」」
≪ドゴーン≫


突如ドアを蹴り飛ばし、一人の褐色の少女が飛び出してきた。そしてその少女はピートに飛び蹴りをかましてきた。


「ハイ!!」
「な、何をするんだ君は!?」
「昔約束したアル!!強くなったらムコにするって・・・約束したアル!!」


その言葉にピートの脳裏にある映像が流れた。そして・・・・。


「く、クーちゃん!?」
「ハイね♪」


ピートの言葉に少女はくるくると回転ジャンプから着地を決めると、ピートに向けて元気な笑みを浮かべた。彼女の名は古 菲。かつてピートと結婚?の約束をした少女だった。


おまけ


「ふ〜・・・・遅くなってしまったな・・・ん?」


夜の道を一人のサラリーマンが歩いていた。すると、近くの路地からくちゃくちゃと何かを食べる音がした。


「なんだ〜一体?・・・・・・う、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


そう叫びながらサラリーマンは逃げ出していった。サラリーマンが見た先にあった光景は、狼とも虎ともとれる怪物が、動物を捕食している光景だった。周りにはおびただしい量の血が流れており、多くの動物を喰った事は一目瞭然だった。


「ツギは・・・・・憎いニンゲンを喰らってやる。オオカミこそが、栄えるべき存在ナノダ・・・・・・・・」


怪物はそう言いながら闇に消えた。そしてそれを見ている存在がいた。黒い着物を着たあの男だった。


「ふ、利用されてる事にも気付かぬとは、哀れな人狼よ。せいぜい我が主人のために暴れたまえ・・・フフフ・・・・・・・ハッハッハッハ!!!!」


その存在が、今後戦いに大きな変化をもたらす事を、まだ・・・誰も知らない。


おまけ2


場所は変わり神界。そこにはバンダナ姿の心眼。そして聖天大聖と大竜姫の姿があった。


「貴方の報告は聞きましたよ。どうやらこの者は“三界の救う抑止力”になる可能性を秘めておるのですね」
「はい。横島は器に限界が無いと私は考えております。故に魔界の武闘派勢力に襲われて力を間違った方向に進めてしまったら、世界を破滅に導く者に成りかねません」
「つまりお主は、その男を修行し守れるように肉体の封印を解きたいという訳じゃな」
「その通りでございます。聖天大聖様」
「ふむ・・・・・よかろう。ならばそなたの肉体の封印解除を許可する」
「ありがとうございます!!」
「だが・・・・お主は“女性”だろう。尚且つ、神界では絶世の美女だっただろう。性格が古風だから神界ではなんとかなったが、人界では混乱は必至だぞ」
「大丈夫です。私は既に心に決めた者がおりますので・・・」
「そうか・・・・・何!?色恋に全く興味の無かったお主が!?」


そう言って猿神は心眼の方を向いた。しかし既にそこには心眼の姿は無かった。


「まさか・・・・半分はその目的のために肉体の封印解除を頼んできたのか!?」
「ふふ・・・いいじゃないですか猿神。あの堅物で古風なあの娘が恋をしたというのは興味があります♪」
「しかしですな大竜姫様」
「はいはい、堅い事は抜きです。今はあの娘の恋路を見るのも一興ですよ♪」
「明らかに楽しんでますな大竜姫様は・・・」
「あは、バレました?だって小竜姫もその者に恋をしていると聞きましたから。おもしろいものですよ♪」
「ふう・・・勘弁してくだされ」
「ふふふ・・・・・・さて、貴方が選んだ道、見せてもらいますよ。静流(しずる)」


あとがき
はあはあ(疲れた)なんとか書き上げました。さて今回はフェンリル編での横島とシロの特訓をこんな形にしてみました。さあ次回はかなりヤバい&バイオレンスな展開になる可能性があります。では、次回まで・・・煌鬼でした!!

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