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▽レス始

「横島三世4(GS)」

おやぢ (2005-06-14 19:36)
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-----横島三世VS(もう少し待ってね♪)-----


夕暮れの中、横島はアジトのドアを開けた。
3人の視界には瓦礫しか見えない。
横島が開けたドアは、彼が手にしたノブ以外崩れ去り後に残ったものは
彼ら3人の長い影だけであった。
溜息をつき横島は、手にしていたノブを投げ捨てた。
雪之丞が、埋まっていたビンを拾う。
下半分は粉々に砕けていた。
舌打ちしてビンを投げ捨てた。

「武器も食料も全部パーだ!」

「あぁ・・・一目で判る。」

雪之丞の喚きに、横島は口の端を動かして答えた。

「横島!美神の旦那と手を切れ!!!さすがの俺も今回ばかりは腹に据えかねたぞ。ここを教えたのはあの女に違いねーんだ!!!お前が切らないんなら、
こっちにも覚悟があるぞ。」

「冗談キツいぜ。」

横島は両手を軽く挙げ、オーバーアクションで雪之丞に答える。

「冗談?冗談では無いでござる!!!!拙者も同じ事を考えたでござる!
そもそもあの美神殿から仕事を請け負うのが間違え!!のみならず、
与えた恩を詰まらぬ見栄から裏切る不甲斐なさ!!!!!」

「所詮女は魔性のモノか?」

同じ女に向かい、横島はぶっきらぼうに言う。

「拙者が許せんのは、先生の淫らな下心でござる!!!!!」

シロに言われるようでは横島も不機嫌にならざろうえない。
完全にむくれている。

「しかし・・・横島と美神の旦那って、こんな事までオリジナルと似てるとはなぁ。」

完全に呆れている雪之丞。

「“お金よ〜〜!お金!!”と“ルパ〇ダイブ”でござるからなぁ・・・」

シロの頭の中では、普段の美神と横島像が浮かんでいた。

「横島の淫らな下心って・・・・それとっちまったら横島ぁ別人になっちまわねーか?」

腕組みして雪之丞が言った。

「確かにそうでござるが、拙者以外にほいほいと色目を使うのは考えものでござる。」

「だから!!野菜はやめろっちゅーんだよ!」

野菜に敏感な雪之丞、どこぞの腐女子になんかされたのか?

「野菜じゃないもん!拙者は女でござるよ!!!」

雪之丞に向かい前を肌蹴て、サラシに包んだ胸を見せた。

「そういう事すっから色気が無ぇって言われるんだよ!
くやしかったら弓みたいになってみろっつーんだ!!!!!」

どさくさに紛れてノロける雪之丞。
歯軋りしながら八房に手をかけるシロ。

「その身長で次元とは片腹痛いでござるよ。その帽子も身長隠すためのモノで
ござろう・・・・おや?そういえば、エジプトからずっと被っているでござる
よなぁ〜さてはハゲでも隠しているでござるか??」


「へーっくしょーーん!!!」

「風邪ですかいノー?」

「い・・いやなんでもないよ、ただのクシャミだ。」

某所で、出番待ちの某人物がくしゃみをしていたのは秘密である。


某人物たちの会話は、ともかく雪之丞とシロは緊迫していた。
雪之丞は背広を捲りコンバットマグナムを露にし、シロは八房に手をかけている。

「待った!待ったーーーーーー!!!」

二人の間に横島が割ってはいる。

「分かった分かったって。美神さんとは別れる。時給は安いわ、コキ使うわ
機嫌悪ければすぐ折檻だわ、シャワー覗けば折檻だわ、ちち・しり・ふともも
触れば折檻だわ・・・・」

「「いや、そりゃ当たり前だって!!」」

横島の両側から息の揃ったツッコみが入った。

「もぉあんな面倒くさい女コリゴリだ!あんな女もう俺の知ったこっちゃねーわ!」

「ほんとでござるか?」

ジト目で横島を見るシロ。

「あぁ本気さ。」

横島がそうハッキリと言うと、妙な静けさが辺りを支配した。
ただ風の音だけが“ひゅるりら〜〜〜〜”と聞こえるだけであった。


「うひょひょ〜〜〜!!缶詰ゴロゴロじゃねーの!!!!」

「ミネラルウォーターもあるぞ!!ほらかけてやる!!」

日が沈む前に3人は砂漠の中に空家を見つけた。
空家の中には、前の住人が残したものであろうか食料や水が残っていた。

「天の恵みでござるか・・・・」

珍しく大人しいシロは、ミネラルウォーターに口をつけた。


「横島くーーーーーん」

遠くから声が聞こえた。
横島はいち早くその声に気付き、窓に駆けつけた。
陽炎のようにゆらゆらと彷徨いながら、令子が倒れる。
横島は窓から飛び出し、小高い丘にあった空家から駆け出した。

「美神さーーーん!!!」

人狼真っ青のスピードで令子の側にかけつけると、抱き起こした。
令子のいつものボディコンはボロボロに裂けている。
あの白い肌もあちこちが赤く腫れていた。

「どーしたんっスか?いったい???」

「殺されかけたのドジを踏んだって・・・」

「奴ら何者なんっスか?」

「ボスの名前は判らない・・・でもアンタを追っている男は勘九郎よ。
あいつ、サディストだったの・・・」


回想・・・・・鎖で繋がれ、ムチで打たる令子。
笑いながらムチを打ち付ける勘九郎。


「「無い無い!!」」

いつの間にか2人の後ろに来ていた雪之丞とシロが、顔の前で手を
ぶんぶんと振っている。

「どう考えても逆だよな。」

「美神殿は女王様でござるからなぁ〜」

勘九郎を知らないシロでさえ、虐げられる令子は想像ができないらしい。

「どう考えても、こうだよなぁ・・・・」


想像・・・・パンツ一枚で鎖で縛られている勘九郎。
それにムチ打つ令子、トドメにピンヒールで踏みつける。
「オ〜〜〜〜〜ッホッホッホッホッホッホッホッホ」
高笑いさえ簡単に想像できる・・・・


「勝手な想像すんなーーーーーっ!!!!」

声と同時に、近くにあった石を投げつける令子。

「ったく・・・部外者はほっといて・・・助けて横島君!!
もう石なんてどうでもいいから・・・・」

そういって横島に抱きついた。

「ああああああ!!!いい匂いじゃーーーーーーーーー!!!
ちちが!!!ちちが!!!このぽわんぽわんがたまらん!!!!」

感涙に咽びながら、横島は令子を抱き返す。

「大丈夫だよ〜〜〜かわいそうな子猫ちゃ〜〜〜〜ん♪」

優しく頭を撫でると、令子の顔が真っ赤になる。
完全に素に戻ってしまったようだ。

「横島!女から離れろ!!」

「先生!!!返答次第では覚悟があるでござる!!!!!
頭撫でてもらうのは拙者だけでござる!!!!!!!!!!!!」

こっちは違う意味で真っ赤になっている。

「あのなぁ〜“あの”美神さんがこうなんだぜ・・・」

情けない顔をして、シロと雪之丞の顔を眺める。

「本気なんだぞ・・・・・・・」

三白眼を引きつらせて雪之丞が言う。

「けどさぁ〜〜・・・・」

それでも令子から離れない横島を見て、シロの八房がプルプルと震えだした。
歯を食いしばり顔を俯けると、思い立ったかのように背中を向ける。

「長い付き合いでござった!!!2度と会うことも無いでござる!!!」

横島に背中を向け歩き出すシロ。

「お・・・おいシロ!」

雪之丞が声をかけるが、シロは歩みをやめない。

「横島!オメー止めねーのか??」

憮然とした表情で横島は立ち上がった。

「止めねーよ!オメーも行けよ!行くんだろうが!早く行っちゃえよ!!」

横島が怒鳴るように言うと、雪之丞は横島の胸倉を掴んで右手を挙げた。

「この!!!!!・・・・」

雪之丞の右手が震える。
しばらくそのままの状態でいたが、舌打ちして雪之丞は手を離した。
そして横島に背を向け、シロと同じ方向に向かって歩き出す。

「そうそう!!そのまま真っ直ぐ歩けばいつかは海に出られるって。
国に帰ったらな、山に篭って山伏にでもなりな!高下駄履いたら
シークレットブーツはいらなくなるぜ!!!」

雪之丞の背中に向けて横島は叫んだ。


「テメーそこまで言うか!!!!」

雪之丞は急に振り返り、コンバットマグナムを抜くと乱射した。

「こらーーーー!!!いきなり撃つやつがあるか!!!」

妙な創作ダンスのような踊りで弾を交わす。
6発全弾撃ちつくすと、“ママーーーーー!”という雄叫びをあげ
雪之丞は走り去った。
夕陽に向かって心の汗を流しながら走るその姿は青春そのものであった。


空家には、二人だけである。
陽は完全に沈み、周りは静けさだけが支配していた。
令子は鼻歌を歌いながら、缶詰を使い料理を作っている。
かなりご機嫌なようだ。
それとは正反対に、横島は憮然とした顔で窓辺で寝転がっていた。

「横島君、お腹減ったでしょ。」

フライパンを持って、横島の隣に腰を下した。

「はい、あ〜〜〜んして♪」

出来立ての料理を、横島の口に運ぶ。

「あちちちちちちちちちちちちちち!!!!!!」

出来立てはかなり熱かったようである。

「うるせーな!食いたきゃ勝手に食え!!!!!
あんたのおかげで散々な・・・・・ぶぎゃ!!!!!!」

セリフを言い終わらないうちに、横島の顔面に右ストレートが炸裂した。

「人が珍しく親切にしてやりゃ〜なによ!その態度は!!!!!
いつからこのアタシに向かって、そんな態度がとれるようになったーーー!!」

左右の連打を的確に急所に入れていく。

「その口か?その口が言うのか??」

「あ〜〜〜〜堪忍や〜〜〜出来心なんや〜〜〜〜〜〜!!」

横島が泣きながら叫ぶと、令子は殴るのをやめた。

「・・・二人きりになれたの、どれくらいぶりだと思ってんのよ?」

急に拗ねたように俯く。

「そういえば・・・あいつら俺にベッタリだもんなぁ・・・」

この作品の中では常に雪之丞とシロが、リアルな世界では事務所の面々が
常に横島の周りにはいた。

「ようやく二人きりになれたのよ・・・」

俯いた顔を上げ、上目遣いで横島の顔を見ている。

「ぐふふふふふ・・・・二人きり・・・こんなチャンス二度とないかも!!」

あっという間に、服を脱ぎシマパン一丁になる横島。

「ふざけんなっ!!!!!!!!」

再び右ストレートが炸裂する。
しかしそのパンチにはいつものノリがない。
連打は無く、その一発だけ打つとまた俯いてしまった。
横島は打たれた場所を押さえながら、俯いた彼女を見ていつもとは違う
“女性”らしさに気がついた。

「す・・・すんません・・・ついいつものノリで・・・・・・・・・・・
美神さんが俺と二人きりになるのを喜んでくれるなんて考えられなかったっ
ス。なんか・・・夢みたいで・・・いやいつも自分で妄想している事を現実に
目の前でされちゃって舞い上がっちゃって・・・そのクセなんか恥かしく
て・・・」

右手で頭をボリボリかきながら言っているが、飾った言葉ではなく
横島の素の気持ちなのだろう。
必死さと気持ちだけは伝わってくる。

「みか・・・・令子。」

いつもの口調で“美神さん”といいそうになるのを、途中で言い直すと
令子の両肩を掴んで自分の方へ向けた。

「愛してます・・・・・・」

両肩を掴まれた時点で、令子の心臓は破裂寸前に高鳴っていた。
真剣な彼の顔を見るのは、随分と久しぶりだ。
以前真剣な顔を見てドキっとしてしまった事があるが、今その真剣な眼差し
は自分に向けられている。
しかも自分に向けて、真剣な言葉を・・・・

「私もよ・・・・」

夢の中にいるようなふわりとした感覚のまま、令子は目を閉じた。


あれ??

まだこない???

変に思い令子は薄目を開け、様子を伺う。


「でへへへへ・・・う〜〜〜〜〜♪」

にや〜〜〜〜っと好色な笑いを浮かべたかと思うと、タコのように口を尖らせ
酔っ払いのエロ親父の如く迫って来る横島。

「イヤーーーーーーーっ!!!!」

令子の鉄拳が炸裂した。
いつもは不条理な鉄拳がほとんどだが、今回だけはまぁ仕方あるまい・・・
壁を突き破り、横島は星になった。


「ちぇ〜〜!!!なんでぇーなんでぇーーーーー!!!
あんまりじゃーー!!!あそこまでいっておあずけはあんまりじゃーー!」

部屋のドアにバリケードを作り、令子は隣の部屋で寝ている。
横島はパンツ一丁のままにあぐらをかいて座って、冷えた料理を貪っていた。

「散々人を誘惑しといてさ〜、どうせ俺はヨン様にはなれないよ!!あ〜ヤダ
ヤダそんなに歯の浮くようなセリフが聞きたいのかぬぅ〜〜〜〜ん」

フライパンを食器代わりに食事をかきこみ、隣の部屋に聞こえるように言った。
どう見ても今回は自業自得という事には、気付いてないらしい。
隣で寝ている令子は、怒っているというより拗ねているようだ。
それに気付かないというのは、やはり横島はプレイボーイには向いてない。

「さ・・・食ったぞ〜。こうなったら俄然暴力に訴えてやる!!」

ニヤ〜っと笑って、右手から霊波刀を出す。
暴力に訴えたところで、返り討ちにあうのは目に見えているのだが、
彼にはそこまで考える気力は残っていなかった。
寸止めは、彼にとってそこまで無念な出来事だったらしい。
木製のドアに霊波刀を斬りつける。
2度ほど斬ると、ドアに蹴りを入れバリケードごと弾き飛ばした。
寝ていた令子が、音に驚き身体に毛布をまとってこっちを見ている。
横島はにや〜〜〜っと笑うと、令子の纏っていた毛布を剥ぎ取った。
服を脱ぎ去り下着のままの令子の姿が目に入る。

「下着のままで待っててくれたって事は、OKってことですね!!!!
横島!感激〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪」

言うやいなや、伝説のパンツ脱ぎ捨てルパンダイブ!!!!

「さらば!!少年の日!!忌まわしきモテなか・・・・・・」

ダイブを敢行している横島の目が空中で閉じると、失速して令子に辿り着く前
に落下してしまう。あまりの妙な落ち方に、襲われそうになった令子も焦っている。

「横島君!!横島君ってば!!」

横島の身体を揺すってみるが、横島はイビキをかいて爆睡してしまっている。

「こんなに強い薬だとは知らなかったのよ・・・」

小さいビンを見ながら呟くと、ブラの中に入れていた発信機のスイッチを入れた。

「でもこれもみんな、あなたのためなんだかね♪」


僅かな月明かりを頼りに、一人荒野を歩く雪之丞。
あれからずっと歩き通しだった。
一度も歩を緩める事なく、淡々と進んでいる。
その足がピタリと止まった。

「・・・田舎芝居もいいかげんにしやがれ・・・」

後ろを振り返り、元来た道を引き返し始めた。


横島と令子のいた空家の前に、爆弾を落としたセスナが止まっていた。

「勘九郎!大事なお客様なんだからもっと丁寧に・・・って・・・・・
なんか必要以上に丁寧じゃない??」

野郎を担ぐときなんて、肩に担ぐのだが勘九郎はなぜかお姫様抱っこ
をして横島を運んでいた。

「ちゃんと丁寧に運んでるでしょ?・・・あら・・・この坊や随分と男前に
なったわねぇ〜♪」

そういいながら横島のケツに手をかけている。

「さわんな!!!!それはアタシんだ!!!!!」

勘九郎の後頭部に令子の鉄拳が飛ぶ。

「なによアンタ・・・もうヤっちゃったの?」

素な顔で勘九郎がいうと、令子は顔を赤く染めた。

「まだのようね・・・・」

ニヤリと笑い横島の方を見た。

「んじゃアタシがお先に〜〜♪」

抱いている横島に勘九郎の唇が迫る。

「やめんかーーー!!!このド変態!!!」

後ろから蹴りを入れ、そのまま二人ともセスナの中に蹴り入れた。

「あ・・・あんたの方が丁寧じゃないじゃない・・・・」


横島の元に引き返していた雪之丞は、空家の近くまで戻るとなにかの
エンジン音を耳にした。
嫌な予感に舌打ちし、走り出す雪之丞。
空家まで、もう一丘・・・・
エンジン音が高く響く。
セスナの音だ。
すでに離陸し、雪之丞の真上を通過しようとしている。
ズボンの後ろに挟んでいるコンバットマグナムを抜き、膝をついて固定すると
セスナ目掛けて引き金を引いた。
銃声が響き、硝煙の臭いが鼻を擽る。
命中はしたようである、セスナのタイヤが外れ落ちてきた。

「やっぱ無理か・・・・」

コンバットマグナムを元の位置に戻し、セスナを目で追いながらそう呟くと
タイヤ以外に空から降ってくるものがある。
ヒラヒラと舞い降りるそれは、1枚の紙切れだった。


レス返し

足岡様>
ありがとうございます!!!!
まさに原作版ポスターそのままですね。
このような作品に、ここまでして頂き大変恐縮です。
これを励みに最後まで突っ走りたいと思います。
ちなみに画像はDLさせて頂き、これを見ながら書かせてもらいました。
本当にありがとうございました。

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