{話を進めるその前に}
いままで重大な・・・そして大きな間違いをしていた事に気づきました!!
私今まで飛空挺と書いておりましたが・・・なんとこれ本当は飛行艇だったのです!!
ああーー!!俺は馬鹿かーーー!?
と一人で叫んだしだいですハイ・・・。
そんなわけで、今回からタイトルを「赤と青の飛行艇」に直しますんで・・・まあ、あんまし違いは無いけど・・・いちをという事で・・・
それでは物語・・・スタート!!
バーに豚が1匹。
だけどその豚にそのバーはよく似合う。
めずらしくポルコは、昼間からジーナの店に来ていた。
特別な客。
普段は日が暮れてから開くこの店だが、ポルコ、カーチス、そして遠い場所に住むフィオが訪れたときだけ、この店は昼でも開く。
「・・・どうやら横島くんはカーチスの艇に乗るそうよ。」
「・・・そうか・・・」
カウンターで酒を飲んでいるポルコに、後から話かけるはジーナ。
相変わらず無愛想。
だが、ジーナは知っている。
ポルコが喜んでいることを・・・
「・・・なんで私達はあの人達の元へいけなかったのかしらね?」
「さあな、神様が俺達に来るなって言ってるんじゃねーか・・・」
「3人も待たせてる・・・私って酷い女・・・」
「・・・」
3人とはジーナの夫達・・・そしてポルコの親友達。
1人は戦争で、もう一人は大西洋で、そして最後の1人はアジアの奥地でこの世を去った。
そしてすでにこの2人も、とうの昔に死してるはずなのだが、何故かこの2人は現世に留まった。
何故かカーチス、マンマユート団率いる空賊連合、そしてフィオも・・・。
ポルコは言う。
決着がついてないからだ・・・と、
そしてカーチスも同じ事を思った。
ボクシングで納得できるか!!・・・と、
マンマユート団、そして空賊連合は、
あの豚野郎に借りがある!!
それにアメリカ野郎と豚野郎のちゃんとした決着を見らずに死ねるか!!・・と。
すでに死んだ後なのだが、こいつらはそういう男達である。
そしてその男達が・・・そんな馬鹿な連中をこよなく愛しているジーナ。
彼女を現世に留めている理由の一つである。
「・・・あんまし待たしすぎるとあいつ等に悪いぜジーナ。」
「そうなんだけど・・・この世にあの子達を置いていくわけにもいかないし、未練もあるわ・・・」
「ふん、あの馬鹿どもをの世に連れて行ったら迷惑だ・・・それに・・・」
「それに?」
未練は忘れろ・・・そう言いかけたポルコだが、それは言えない。
ジーナの未練・・・賭けの決着・・・
「・・・・酒うまかったぜ・・・」
「そう・・・」
悪いなジーナ・・・・その一言すら言えない。
素直じゃない。
とある亜麻色の髪の乙女とはまた違った意味で・・・そして同じ意味で・・・
カランカラン
「・・・ずるい人・・・またそうやって逃げるのね・・・・」
「悪いなジーナ・・・」
ポルコが店から出た瞬間、お互いが相手に向けて言った言葉は、当然相手に届かない。
だが・・・思いは通じてる・・・
だからこその、未練なのだろう・・・・
旅の途中 赤と青の飛行艇 「1ヶ月間だけの特別な日常」
ミラノ 2日目 朝
此処は幽霊屋敷ならず幽霊工場なのだが、何故か水が出る。
俺は水道から出る水を不思議に思いながらも顔を洗い、もう起きてるか?それともフィオの寝顔が見れるのか!なんて邪な事を思いながら、足をフィオの部屋へ向けた。
だが、フィオは起きていた・・・寝起きが良いのか?なんて思ったけど、どうも違うな。
目が赤いし、髪が少し荒れてる・・・これは・・・
「おはよ〜〜・・・ふわ〜〜」
「ん、徹夜したのかフィオちゃん?」
「うん、カーチスの艇をって思うと興奮しちゃって・・・・」
まあ、カーチスの艇を弄くれるってのは、飛行艇整備士にとっては眠れなくなるぐらい嬉しい事なんだろうけど・・・
「だからって、徹夜はよくないよフィオちゃん。」
14歳の少女のする事じゃない。
肌が荒れるし、目も悪くなる(メガネをかけたフィオってのも見てみたいけど)
「え?」
「美容によくないし、体を壊したり、無理をしたりしたら仕事が出来なくなる。」
「・・・・・」
あれ?
俺って今変な事言ったか?
フィオちゃんがえらく不思議そうな顔でこっちを見るんだけど?
「どうしたのフィオちゃん?なんか俺の顔に付いてる?」
「ん、うんん・・・ただちょっとね・・・」
「???」
フィオちゃんはなんかとっても昔を思い出すような・・・そうだ、初恋の相手を思い出す少女ってのが似合っている。
そんな顔をしていた。
「わかった!悪いけど私今から寝るわ!」
「あ、うん・・・お休み・・・」
「お休みタダオ!」
ウインクして別の部屋に・・・って此処で寝るんじゃないのフィオちゃん?
「なんなら添い寝でも・・・って!?」 ガチャ!!
「フィオに手を出そうとしたら坊主の眉間に穴が開くぞ?」
「は、は〜〜い・・・わかりましたからその銃の銃口を僕の後頭部から外してくれないかな〜カーチスおじさん?」
ギリ!
「あと前々から言おうと思ったが、俺はおじさんじゃねえ!!」
「わ、わかりましたカーチスお・・兄ちゃん!!」
俺の言葉を聞いたカーチスは、「よし!」と言って撃鉄を下ろした・・・ゆっくりと・・・
バン!!
「おわ!?危ねえ!?」
「あ、わりいわりい・・・弾出ちまった・・・」
「わりいわりい・・じゃ、ねえーーーー!!当たったらどうすんだ!?」
コイツ、ワザとじゃねえだろうな?
「だから当たらなかったからいいじゃねえか・・・それよりも・・」
「・・・・それよりも?」
こ、コイツ話を逸らしやがったな?
「さあ、練習だ!!今日は昨日よりもっと厳しくするから覚悟しろよ坊主?」
「・・・・馬鹿野郎、こっちはまだ飯食ってねえっての。」
・・・とりあえず2日目がこうして始まった。
フィオは寝て、俺は昨日と同じようにカーチスから艇の操縦を教わる。
まだ手を加えてないため、実際にカーチスの艇に乗り込んで、カーチスが横から操縦を教えるのだ。
とは言っても、今時代、艇を街中で飛ばすわけにもいかず、俺はエンジンすらかかってない艇の中で、カーチスが教えてくれる事を頭に叩き込むだけなのだが・・・
「・・・結構簡単なんだな。」
「まあな・・・確かに覚える段階までならガキでも出来るさ。飛行艇の難しい所は、飛ばす事、つまり実戦だ。」
すでに昨日のうちで、大体の事は覚えた。
飛行艇ってのは、操縦に必要な覚える事は、車と同じかそれ以上で、標識を覚える必要がない分楽だ。
あとは手旗信号やモールス信号などなど・・・これは最初から知っていたし、覚える必要もない。
つまり・・・
「・・・・つまんねえ野郎だよ、もお教える事がねえ。」
「あとは実際に飛んでからか。」
「そういう事だ。まあ飛行艇ってのはそっちのほうが教える事が多いからな、こんなもんだろ。」
飛行艇完成待ち状態なのだ。
「頭に覚えさす事は少ない、飛行艇の操縦は体で覚えろ。」
「・・じゃあアンタは何を教えるんだよ?」
「俺か?俺はお前がトラブった時の対処法とかを、実際に飛びながら教えてやるさ。」
「・・・そういえばアンタ、幽霊だったな・・・・」
すっかり忘れてた。
「さて、俺達はフィオ嬢が起きるまで・・・」
「掃除でもするか?」
「いや・・・・・ナンパだ♪」
実際俺とカーチスは結構気があった。
女好きな所とか・・・少しマジになってナンパする時「「お嬢さん。僕(俺)とお茶でもしませんか?」」なんて声をかける時とか・・・女絡みだけど気があった。
・・・・どっちもナンパは成功しなかったけど、こんな所も気があう証拠だろう。
「「はあ・・・駄目だ、ミラノの女はガードが難い・・・」」
溜息つきながら工場に戻る俺とカーチス。
もう夕暮れ・・・さすがにフィオも起きてるだろう。
「・・・つーかやっぱカーチスが幽霊だからじゃねえのか?」
「・・・お前がガキの所為だろ?」
「俺はそっちのほうが母性本能くすぐるんだよ!!」
「幽霊ってのがある意味売りだろ!!」
「んだと!?」
「ああ、やんのか坊主!?」
俺はカーチスと睨みあい・・そして・・・
「止めなさい2人とも!!」
「おわ!?」
「ふぃ、フィオ!?」
「なに工場の前で喧嘩してるのよ!!恥ずかしいでしょうが!!」
フィオに怒られた。
ああ、いつの間にか此処は工場前!?
「人が頑張って設計図描いてるのに・・・2人はそろって町で遊んで喧嘩して・・・」
ああ、怒ってる・・・怒ってますよフィオちゃんが・・・
腕がプルプル震えてるし・・・
「す、すまんフィオ、この坊主がどうしてもって。」
「ああ!?俺の所為かカーチス!?お前が誘ったんだろうが!?」
「何を馬鹿な事を・・・すまんフィオ、許してくれ。」
「あ、テメーだけ良い子ぶる気だな!!ずるいぞカーチス!!ちょび髭!!へんな顎!!」
「・・・・なんだと時代遅れのバンダナ坊主!女好き!!見境なし!!ナンパ成功率0%!!」
「テメーに言われたくないんだよ!!」
「ああ、やっぱ豚の前に貴様を・・・」
「上等だ!!テメー成仏させたらあ!!」
「やめなさーーーーーーーーい!!!」
ゴスン!!×2
「はぐわ!?」
「ひぐ!?」
「喧嘩したいならもっと別の場所でやりなさい2人とも!!それと・・・」
俺とカーチスは殴られた頭を押さえながらも、フィオの次なる言葉を待つ。
「2人とも・・・ご飯抜き!!」
ガーーーーーン!!×2
ご飯抜き・・・子供の頃よく悪戯してはお袋にされた罰・・・
お、大人になっても・・・
俺とカーチスはその後誤り倒したがフィオの機嫌は直らず、結局俺とカーチスはその日の晩飯抜きになった。
「たく・・・少しは懲りなさい2人とも。」
「「はい・・・」」 しゅん
◇
そんなこんなでフィオの設計図は完成・・・約1週間かかった。
とりあえず俺は逆天号:改に定期連絡はしているので、問題はない。
だいたいGSの仕事ってのは、戦闘すれば一日でおわる場合もあるし、これぐらい長丁場になるのもあるんだ。(美神さんは長丁場系の依頼は受けなかったけど)
俺が1週間帰れなくても・・・少しは心配してくれるだろうけど、まあ大丈夫だろう。
俺は今、工場裏にある、どぶ川の橋の上で、汚い川の流れを見ていた。
ちなみにカーチスは・・・・まだナンパしてらあ。
「だけど・・・久しぶりだよな、こんだけ皆と離れてるのも。」
「どうした坊主?ホームシックか?」
ナンパに失敗したカーチスが、俺の元に戻ってくる。
俺の独り言が聞こえたらしい。
「ん・・・いや・・・」
別に寂しいわけじゃない。
ただ・・・
「距離をおくと見えてくるものあるさ・・・」
「ふ・・・似合わねえ事言ってるじゃねえか。」
こうして改めて皆の事を考えると・・・やっぱ違うんだよな。
なんかこう・・・なんていうんだ?
「・・・・よくわかんねえ。」
「それがホームシックっていうんだよ坊主。」
カーチスはそう言ってるけど、俺はそうは思わない。
別に今の生活・・・といってもまだ1週間だけど、嫌じゃないし、カーチスとフィオがいるから結構楽しい。
カーチスからは、今の段階で教わる事は全て教わったので、一緒にナンパしたり(全敗)、チェスをしたり(全勝)、喧嘩したり(引き分け)している。
フィオは設計図を描くのに忙しいけど、買い物に付き合ったり、ポルコの昔話を聞いたりして、一緒にいて楽しい。
あ、勘違いされたらこまるけど、別に恋愛とかじゃないんでよろしく。
つまり・・・友達だな。
「・・・・フィオは?」
「設計図を描き終えて、次はとうとう改造だ・・・それは明日からやるらしい。」
「そうか・・・」
とうとう明日に改造スタート。
時間は・・・まあ大体2週間ぐらいで、その後数日実戦訓練したあと、とうとうポルコと勝負。
「・・・・あと1ヶ月ぐらいか・・」
「・・・・・・それまでには、アメリカじこみのナンパ術を教えてやるよ坊主。」
「ふん・・・お前が俺に教えるのはそれじゃねえだろ?」
「・・・ほう、それならナンパ術は教わらなくても「お願いします、おしえてください」・・・わはははははははははは!!」
こんな感じでコイツとふざけあえるのもあと少しか。
なんか居心地がいいんだよこいつらは、逆天号:改にいる皆とはまた違った意味で。
男はキザでいられる・・・そんな空気があるんだ。
そして自分に酔える・・・・少し性質悪いけど、悪くない。
「よし!それじゃあ早速ナンパレッスンだ!!」
「よっしゃあ!!」
俺とカーチスは腕を組みながら、町のほうへ「ふ〜ん・・・そう、ナンパ行くんだ2人とも?」・・・いけなかった。
「「フィオ!?」」
「ま、かってだけどね・・・それじゃあ・・・」
多分、買い物帰りだったんだろうフィオは、荷物を持ったまま工場へ帰っていく。
「や、やばい!?あ、ちょとまってフィオちゃん、荷物持とうか!?」
「あ、ずるいぞ坊主!?」
「だまらっしゃい!!あ、ほらフィオちゃん・・・ね?」
「貴様!!自分ばっかりフィオの機嫌をとろうとしやがって!!」
「じゃがましい!!お前だって前に抜け駆けしただろうが!!」
俺とカーチスはそんな言い合いをしながらもフィオを追っかける。
そしてそんな俺達を見ながら呆れ・・・それでいて少し笑っているフィオ。
なんか・・・昔を思い出した気分だ・・・・
場所は全然違うけど、大阪とミラノってぐらい離れてるけど、大阪で昔感じた・・・銀ちゃんと夏子と一緒に過ごした日々に似ているんだ。
性格も歳も全然ちがうけど・・・いろんな部分で似ているカーチス。
ポルコの言うとおりじゃじゃ馬ってのがあってるけど、優しいフィオ。
「・・・・・」
「どうした坊主?」
「どうしたのタダオ?」
「ん、いやなんでもねえ・・・」
こいつらと別れる日が近いってのは、結構寂しいな。
◇
その日の夜。
俺らはいつもどおりテーブルを囲って食事するんだが、少し違った。
乾杯したんだ。
「それでは、フィオ嬢の設計図完成を祝して・・・」
「いまさらだけど・・・坊主と俺達の出会いに・・・」
「そして・・・まさかこんな形でポルコと勝負することになるとは思わなかったけど・・・今回はタダオの勝利を願って・・・」
「「「かんぱーーい!!」」」
チン!×3
本当はさ、少しキザッたらしく言った俺の言葉での乾杯だったんだけど、後に続けてくれた2人の言葉はめちゃめちゃ嬉しかった。
特にフィオは・・・多分、初恋の相手ってのが、ポルコなんだろうけど、今は俺の勝利を願ってくれて嬉しかった。
「たまにはね・・・それにこういう時じゃないと、ポルコと勝負できないし。」
「へ?」
「あの豚は殺しはしないし、あいつ・・・俺達もだけど、既に幽霊だ、命は賭けてねえ、つまりこれも遊びなんだよ。」
「で、でも俺が勝っちまったら、ポルコは多分・・・」
「そしたら俺も成仏して、こんどはあの世で遊ぶさ。」
「だったら私は・・・あの世でどっちにつこうかしら?」
そうなんだ。
こいつらは今一緒に飯を食ってるのに、幽霊で・・・ポルコも・・・ジーナさんも幽霊で・・・
「・・・・気にするな坊主。」
「そうよタダオ・・・私達は既に・・・」
そうじゃねえんだ・・・・ただ、もう会えないって思うと・・・少し・・・
俺は泣いてない・・・けど、表情が物語っているんだろう、2人は俺に気を使ってくれて・・・
「さあ、明日からは俺達も手伝うんだ!!」
「そうよタダオ!改造は私一人じゃ無理なんだから!」
「生身のお前が一番しっかりと飯を食わねえでどうすんだよ坊主!!」
「あ、ああ・・・・」
俺達3人はその後、深夜まで語り、騒ぎ、酒に酔いしれた。
◇
時同じくして、場所はジーナの店。
今日も今日とて、空賊連合がジーナの歌声に引き寄せられ、店の片隅に集まっていた。
ジーナの歌声をBGMに悪巧み。
「なあ、今度豚の野郎が、カーチスの教え子と勝負するらしいぜ?」
「お、ってことは・・・またあの夏みたいに・・・」
「おおよ、トトカルチョで大もうけできるぜ!!」
「あん?じゃあその試合場所もあそこでか?」
上から、空賊連合会長 フランス人 (黒の服で、眼帯をつけた男)
空賊C シシリー人(頬に傷 モヒカンみたいな頭で、中肉中背の男)
空賊G クロアチア人(モミアゲから髭の生えている茶髪の男)
空賊F オーストリア=ハンガリー帝国の元貴族 (白い髭の生えた爺さん)
である。
死んだ後も金儲け・・・いったい何につかうやら。
三途の川の船賃か?
「あそこは駄目だ!!あそこは飛行艇乗りにとっては神聖な場所だぞ!!」
これはマンマユート団のボス。
義理堅く、風呂が嫌いな大男である。
そんな連中に歩み寄るは歌姫ジーナ。
優しく・・・まるで子供に声をかける母親のように・・・
この連中を子供扱いできる唯一の女性。
「死んだ後なのにこうして店に来てくれて・・・ありがとうねあなた達。」
「そ、そんな・・・ジーナのためなら・・・///」
「三途の川ぐらいターンしてくるよ・・・///」
本人達の目はマジ。
こいつら本当にユーターンしてくる気満々だ。
「そう・・・ありがとう・・」
「そ、そういえばさあジーナ・・・豚がカーチスの教え子と勝負するらしいんだけど・・・///」
「あ、馬鹿野郎この・・!」
うっかり口を滑らしたのは、空賊E プロウ゛ァンス人 (額に傷があり、小太り)
マンマユート団は、黙らそうと口を塞ぐが時既に遅し、っというよりジーナは最初から知っていた。
「知ってる・・・彼も楽しみにしてるみたいだしね・・・」
「あ、あの豚が・・・」
「楽しみに・・・」
ジーナの言葉に驚く空賊達。
ポルコが勝負を楽しみにしている・・・それだけの事なのだこれは。
「そうか・・・あの豚が・・・」
「それに当日には、フィオも来るそうよ。」
ある意味この台詞・・・こいつらにとっては原爆だ。
「フィオちゃん・・いや、フィオさんが!?」
「あの子が来るのか!?」
「お、俺・・・風呂入ろう・・・」
「俺は歯も磨くぞ!!」
・・・ジーナの前だと歯も磨かないのか?と思うが、ジーナはそんな事を気にする女じゃない。
その事を知っているなんだかんだで長い付き合いの空賊達。
フィオは、ジーナとは別に人気があるのだ。
「よし!!それじゃあ決闘場所はあの場所で!!」
「って、お前さっき、自分でその場所は「なんか文句あんのか!?」・・・くっ、仕切りやがって・・・」
マンマユート団ボスの勢いと迫力に押される空賊連合会長。
「そう決まったら準備だ準備!!」
「ああ、トトカルチョの・・・」
「祭りの・・・」
「「「準備ダーーーーーー!!」」」
店の迷惑顧みず、馬鹿騒ぎする空賊連合。
だが、ジーナは笑顔で・・・
「ふふふふ・・・皆元気ね・・・嬉しいわ・・・」
そう言って、店の個室にむかった。
◇
「・・・また馬鹿騒ぎするつもりかあの馬鹿ども・・・・」
「ほんと・・・まだ先の話なのに、皆気がはやいわ・・・」
店から聞こえてくる馬鹿野郎どもの声に、愚痴をこぼすポルコ。
そしてそれに付き合うは、今しがた入ってきたジーナ。
「今回はフィオが向こうに回ってるわよ・・・」
「ふん・・・面白い・・・坊主がフィオの弄くったカーチスの艇に乗って俺と勝負する・・・」
「彼方はフィオが、改造した艇に乗る・・・」
フィオは艇の整備、改造には手を抜かない女だってことは重々承知。
つまり、艇の性能に差はない。
勝負は腕。
「・・・あの坊主に、へんな事教えてないだろうなカーチスの野郎。」
「あら、彼方が他人の心配だなんて・・・珍しいわね。」
「ふん!」
ジーナの言葉に鼻息一つ。
大きな鼻の穴から、吐き出される風は、お世辞にもいいもんじゃない。
「あの坊主は見所があるからな・・・」
「ほんと・・・珍しいわ・・・」
楽しめる。
カーチスとの勝負では、今の段階では・・・いっちゃなんだが少し物足りない、
賭ける命は既に無い・・・横島とは成仏するかしないかが賭けれる。
「あの子には悪い事したわ・・・私達につき合わさせて・・・」
「それでも俺は、手を抜くつもりはねえ。」
「わかってるわそんな事。」
勝負に手を抜く事はない。
それは男として・・・飛行艇乗りとしての当たり前の事だとポルコは思っている。
「・・・・・」
「・・・・・」
「もう帰るぜ・・・」
「そう・・・」
「それじゃあなジーナ。」
「ええ・・・」
その後に会話が無かったのだが、別に2人は悪い気分ではない。
「・・・この写真・・・」
「え?」
「いや・・・なんでもねえ・・・・」
ポルコは個室を出て、店を出て、艇に乗り込み空へと飛ぶ。
ババババババババババババババ!!
ジーナ一人個室に残り、ポルコの艇のエンジンを聞きながら、ワインを楽しんだ。
少しほろ苦いワインの味を楽しんだ。
{あとがき}
書いてると段々とこいつ等を幽霊だって事を忘れてしまう・・・義王です。
いちをこいつ等全員(横島を除く)幽霊ですから・・・いちを確認。
はい、それではレス返し・・・お昼ねから起きたばっかりなので、マタ〜リといってみよう♪
>XXXX様
はい、気をつけるであります!
とは言っても、結構・・・いや、かなりうっかり者なんで、今回もあったかもしんないっす。
で、皆様から頂くレスを見た後修正してますんで・・・
>keace様
「カッコよさ」・・・・つまり俺がカッコよく書かないといけないわけで・・・
やっぱ難しいッスよこのクロス。
>キリアス様
・・・しません。
人工幽霊一号はいま番外編で大変ですから・・・
人工幽霊「ミラノ?飛行艇?そんな暇ありませんよ!!」
>カニ五郎様
腕の差は反則技でって・・・それじゃあ男じゃないですよ。
まあ、GSの世界に反則だ!!ってのはありませんけど、今回は、真っ向勝負!!になると思う(未定)
蛍の墓でルシオラが主役ってまんまですね。
でもそれじゃあ最後に・・・・ねえ、あれですもん・・・
つーかキャラ的に不可能ッス・・・俺にはね。
ってなわけで、カニさんどうですか?
>おやぢ様
ねるとん紅鯨団?
しかも紅の豚が上映時代・・・俺小学生っすよ!?9時か8時には寝てたし、ねるとん見れなかったもんな俺。
・・・・つーかおやぢ様・・・ぶっちゃげ何歳?その時代のそういうネタを覚えてるって事は、少なからずも・・・・(汗)
>ジョースター様
同志よ!!
君にこれを、「嫉妬団ポイント」を5ポイント!!
10ポイント溜まると嫉妬団特性嫉妬マスクをプレゼント(嘘)
さて、次回に会いましょう。
その前にお昼寝の続き続き・・・「音夢い」
それでは・・・シーユー・・・お休み〜♪