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▽レス始

「横島三世1(GS)」

おやぢ (2005-06-08 19:28)
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砂埃が舞い上がり1台のジープが砂漠を疾走していた。
ジープの後部座席にはトレードマークのトレンチコートを脱いだ西条が帽子を
押さえて座っている。
さすがに砂漠の暑さには、自慢のバーバーリのトレンチコートは勝てなかった
らしい。
西条の隣には砂漠には不似合いな黒いコートの老人が座っている。
「ではあなたが活動を中断している間に?」
コートの襟に上位警官を示す襟章がはめてある。
どうやらこの近辺の署長らしい。
「Drカオス・・・暑くないんですか?スルメになってもしりません
よ・・・・」
「うむ・・・じゃがこのコートを脱ぐとわしはわしでなくなってしまうから
のぉ。」
「この署長役は故三波春〇さんで、エンディングにルパ〇音頭歌ってました
ね・・・」
「うむ・・・わしもエンディングで横島音頭歌わねばいかんのか?」
「いや、その必要はないでしょう。文には不用です。」
「そうか・・・・残念じゃのぉ・・・・」
カオスはそういって項垂れた。
早くピラミッドに着かなくては、カオスが干上がってしまう。
さすがの西条も老人の干物を見るのは嫌だったのであろう。
会話を続ける事にした。
「まず始皇帝に伝わる仙薬、次にドラキュラ城に伝わるマンドラゴラの根。」
西条の頭の中に、横島に盗まれたものが次々に浮かび上がる。
ドラキュラ城の行で一瞬だけピートの顔が浮かび上がったがすぐに消えていっ
た。


「え?ボクってこれだけですか???」


ピートの声が虚しく響いた。
その通り!!!今回の長丁場(たぶん)で君の役目はそれだけだよ。
“新極楽世紀”まで我慢するんだ。
「そんなぁーーーーーーーーー!!!!!」
さらばピート君、美形はボクだけで十分だ。
西条の目に熱いものがこみあげた(疑似)

「お次はこのエジプトというワケですか、しかし横島が入国したからといっ
て」
「ファラオの墓に決まっとります。私の第六感は冴えに冴えとるんです。」
そう言い切ると眼前に迫ったピラミッドを睨みつけた。
ふと気がつくとカオスの反応が無い。
「ま・・・まさか・・・・」
西条の目がカオスの方へ向いた。
「あーーーーーー!!!!干からびてる!!!!!!」
砂漠に埋めておくワケにもいかないのでとりあえず水を掛けてみる。
カラカラに乾燥していた老人はカップラーメンの如くきっちり3分で復活し
た。
「あ〜〜〜死ぬかと思ったぞ・・・・」
「あなた不死身でしょ・・・・」
「うむ、今回の主役でもいいのじゃがな・・・・」
GS界には不死身が多過ぎる。
おかげで題名に困ったのは秘密である。
カオスが復活してすぐにジープはピラミッドの側に着いた。
ピラミッドの前にはテントが何張も用意されており、その中には
監視用の機材がぎっしりと詰まってる。
西条はテントに走ると機材を扱う女性に話かけた。
「反応はあったか?」
話しかけた女性は人間ではないようだ。
金色の髪をした女性は振り返り答えた。
「ノー・Mr西条・反応ありません。」
その答えを聞いて、カオスは西条に近寄った。
「Mr西条、これ以上の警備は望めんよ。中の模造宝石のためにはのぉ。」
「そんなこたぁ〜わ〜っとります!!!!」
西条はカオスに喰いつかんばかりに大口を開けた。
これが自称美形のやることであろうか?
「横島は我々の知らないなにかを狙っているんです。
ありふれた宝でないなにかを・・・」
そういいかけるとセンサーが反応し警告音響いた。
「見なさい!!反応があった!!!」
すぐに警告音は鳴り止む。
「ネズミの確率・76%」


暗闇の中に横島の顔に汗が浮かぶ。
横島は大きく息をついた。
「触っちゃったかな?」
暗闇の中で右に顔を向け、そう呟いた。
「やばい、急ごう。」
右隣で黒背広で同色のソフト帽を被った男が返事を返す。
黒背広の男は伊達雪之丞。
横島の相棒を長年勤めるガンマンである。
「いや・・・急ごうったってこれじゃ〜なぁ・・・・」
手元のスイッチを入れると鉄パイプに足をつけた装置の上に横島は
跨っていた。
鉄パイプ5〜6本で微妙なバランスをとりながら、移動していたらしい。
横島は額に当てていたゴーグルを目の位置に当てる。
ゴーグルをはめるとセンサーが発しているであろう赤外線が目の前に
所狭しと並んでいる。
「手前80センチ。」
「OK」
パイプにはミリ単位の数字が刻まれており、それを継ぎ足しながら横島たちは
センサーをかいくぐりながら進んでいるようである。
「ところで横島、例の話はどうなってる?」
「例の話って、作者が小ネタに詰まってるって話か?」
「いやそれじゃない。」
「んじゃ、長編書いたはいいが途中で詰まった箇所あってUPできないでいるっ
て話か?」
「いやそれでもない・・・」
「そいじゃあ〜お前のシリアス短編書いたはいいが、短編とは名ばかりの長編
になっちまった上にあまりにもハードボイルドチックになりすぎて絶対ウケな
いだろうなぁと思われつつラストの処理に困りまくってるって話か?」
「あ・・・俺そっちでもよかったな・・・」
「よせやい。俺1シーンしかでてないじゃん。」
危ない暴露ネタを出しながらも、二人は確実に前に進んでいく。
「そういえばこのルパ〇VS複製人間さ、作者資料いらないそうだ。」
「なんでよ?」
「セリフほとんど覚えちまってるんだと。」
「バカじゃねーのか・・・・・」
「おかげでアドリブ出し辛いって嘆いてたよ。」
「んじゃなんでやるんだよ?」
「ソフトタイプなハードボイルドやりたいんだと・・・・・」
「いただけねー話だな・・・っていいかげん危険な暴露ネタはやめて例の件の
事いえよ。」
作者の代弁ありがとうユッキー!!!!
君の短編の方もがんばるからね♪(んじゃ早くやれって!byゆっきー)
赤外線に触れないように足場を床につけ、慎重に先へと進む。
数十センチ単位でしか進まないが、確実に目標にポイントへと近づいている。
「いやそれがな・・・処刑された俺ってのはどうやら本物らしいんだと。」
「いただけねー話だな・・・・」
「俺もさ、なんだか本人じゃないような気がしてきたぜ。」


一方ピラミッドの外では西条がトラックの上に乗り、ハンドマイク片手に叫び声をあげていた。
『第1班は南側ルートを固めろ!第2班及び第3班は北側ルートだ!!!』
その様子を見たカオスはテントから飛び出し西条に詰め寄った。
「Mr西条!!!お主はいったい何の権限で!」
カオスの言葉に西条は拡声器で答えた。
『私の第六感を信じなさ〜〜〜〜い!!!!』
「お主の第六感なんぞあてになるか!!!ワシとマリアの科学力こそすべて
じゃ!」
カオスの言葉にムっとする西条。
『干物は黙ってろーーーー!!!!』
わざわざ拡声器を使ってカオスの耳元で怒鳴り声をあげる。
「Mr西条の意見正しい・後3分以内で・Drカオス干からびる確率・92%」


横島と雪之丞はようやくセンサーの雨を抜け、棺の前に到着した。
赤い袖が棺の下に入りなにやら探りを入れる。
横島の指に何か当たった。
それを手にすると、手を棺の下から出す。
横島の指には石が握られていた。
「それか?」
雪之丞が横島の手を覗き込む。
「らしい・・・・」
獲物をゲット!!!!
その瞬間、不安定な足場が音を立てだす。
「あ・・・あら・・・・」
足場はそのままバランスを崩し床に叩きつけられた。
警報が鳴り響く。
横島と雪之丞はピラミッドの中を走り回る。
「こっちだよ!!」
「いや、そっちはヤバい!!」
雪之丞は横島の襟を引っ張った。
「ヤバい事だらけじゃんお前の人生!」
「オメーにだけは言われたかぁねーな。」
横島と雪之丞がバカな会話をしながらドタバタとしているとサーチライトが
当てられた。
2人は反射的にライトの当たらない方向へと逃げる。
「ライト点灯♪」
勝ち誇ったかのように西条が言う。
ライトが点灯すると同時に警官がマシンガンを構えた。
「わ〜〜っはっはっは!Mr西条、あなたの第六感が当たりましたな。
最も、ワシの科学力の賜物でもあるがの。」
カオスがマリアを伴い西条の側に現れた。
「これはなんのマネです!!!」
西条はマシンガンを指差す。
「なんのじゃと?」
「私の許可が無い限り勝手な発砲は許しませんぞ!」
「いいかげんにしろ!!!!」
西条とカオスは掴み合いの争いを始めた。
「Drカオス・横島さんです」
サーチライトを跳ね飛ばし、横島は雪之丞を後ろに乗せてバイクで現れた。
「Mr雪之丞・羨ましいです・マリアと・代わってください」
「いや、それ無理だから。」
雪之丞のツッコミを残し、横島の操るバイクは通風口を昇りだす。
「なにをしておる!!撃て!!撃たんか!!!」
「Drカオス・横島さん・撃つのダメ」
カオスの前に立ち塞がり邪魔をするマリア。
「うぬ・・・しかしじゃなマリア、それでは小僧に逃げられてしまうぞ。」
「捕まえれば・ノープロブレム」
マリアはそういってカオスと西条の襟首を掴んだ。
「マ・・・マリア、も・・・・もしかして・・・・」
「マリア・二人投げる・二人で横島さん・捕まえる」
「「やっぱり!!!!!」」
西条とカオスは涙目である。
「無茶じゃ!!やめんか!マリア。」
「ノー・Drカオス・横島さん捕まえる確率・70%」
左手でカオスを投げるマリア。
カオスの身体は横島に届く前に壁にぶち当たりピンボールのように弾ける。
「失敗・・・・」
表情を崩さないままマリアは、右手の西条を横島めがけて投げた。


バイクを全速で飛ばす横島、その真横を西条が追い越していく。
「ひっかかったな横島君!!ここは上は通じる一本道だ!!!先に外で待ってるよ〜〜〜
ドップラー効果を残し、西条は横島たちを追い越して星になった。
「なにやってんだ・・・アイツは??」
「今回の壊れはあの旦那かな?・・・おっと」
後ろに乗っている雪之丞の帽子が飛ぶが、雪之丞は帽子を掴むと
右手でしっかりと元の位置へと押さえた。
「お前さんもしっかりクラッシックだね〜たまにゃそいつ脱いだらどぉ?」
「バカいえ昔っからのトレードマークそう簡単に外せるかい・・・
ってお前のバンダナも人のこたぁいえねーだろうが。」
「そこらへんは気にすんな!!!」
「気にするって!!!」


通風口の出口で、和服の男装の麗人が刀を肩にかけ座っている。
銀髪の長髪に赤いアクセント、剣の達人犬塚シロである。
通風口から西条が先に飛び出してきたのだが、
とりあえず彼女はそれは見なかった事にしていた。
バイクの音に聞き耳をたてる。
フロントタイヤが通風口から出た刹那に、彼女は刀を振るった。
「「うわわわ〜〜〜〜」」
転倒するバイク、コケる横島と雪之丞。
フロントのタイヤが斬られ剥がれ落ちる。
「脅かすなよ!シロ。」
横島はシロを僅かに睨んだ。
「先生!!拙者一発で決めたでござるよ♪カッコよかったでござるか?」
人狼の彼女は尻尾を振りながら、横島の顔を舐めまくった。
狼ではなくほとんど犬である・・・・
「わかった!!わかったから落ち着けって!!!」
横島はシロに押し倒されピラミッドから落ちそうである。
シロは横島から放れると期待に満ちた顔で尻尾を振っている。
「カッコよかった、カッコよかった!よくやったよ〜お前は♪」
そういって頭を撫でると、シロは千切れんばかりに尻尾を振っている。
「ジャレあってる場合じゃねーぞ、急げよ。」
「あーーーー!!それ拙者のセリフ!!!」
「だったらジャレてんじゃねーよ!!」
三白眼を吊り上がらせて雪之丞が叫ぶ。
「来た来たぁ〜〜〜〜〜♪」
横島が下を見ると、ピラミッドの下から警官隊が登って来ている。
先頭は砂まみれでボロボロになった西条である。
「横島〜〜〜〜そこを動くなーーーーーー!!!」
ボコボコに変形した拡声器でそう叫ぶが、西条の真横をロープが張られていく。
ロープはピラミッドの遥か先の砂漠へと繋がっている。
フロントホィールの溝をロープに差込み、横島はバイクに跨った。
「よし、いくぞ。」
「た・・・たんまでござる!!!」
シロの予想しなかった声に、横島と雪之丞は振り返った。
「どったの?」
「拙者・・・綱渡りできないでござるよ・・・」
シロは胸の前で両手の人差し指をあわせて呟いた。
少し涙目である。
その姿、石川五右衛門ではなく“い〇かっぺ大将”の姿であった。
“まぁ人狼の里もかなりの田舎なんだけどな・・・”
妙なとこで妙な一致を関心している場合ではない。
ボケやっている間に西条はすぐそこまで登ってきている。
「しょーがねーなぁ・・・シロちょっと来い。」
横島は手招きしてシロをバイクの側に呼んだ。
「なんでござるか?」
シロの頭の上に横島は手を乗せる。
「シロ、今日はよくやったな〜。俺も嬉しいぞ〜♪帰ったら
散歩して骨つき肉のご褒美だぞ。」
そういいながら荒めに頭を撫でつけると、シロの尻尾はものスゴい勢いで振られる。
左右だけでは物足りず回転を始め、ついには身体が浮き始めた。
「ご褒美♪ご褒美♪」
すでに夢心地の彼女を縄で繋いで自分の身体に巻きつけると、
横島はバイクを走らせた。
「シロコプターのお通りだ〜〜〜♪」
「おいいいのか?あんな約束して・・・」
「次の舞台はパリだからな・・・散歩しながらの移動だな・・・」
パリダカ並の豪快な散歩を覚悟しつつ、綱渡りのバイクは走る。
ロープの下を西条が走って追いかけているが、横島はこれからの地獄ロード
の方が気になってしょうがないようだ。
「待て〜〜〜〜横島〜〜〜〜〜〜!!!」
必死に追いかける西条。
ロープの端が見えた。
途端に西条の視界が真っ暗になる。
古典的な罠、落とし穴にひっかかったようだ。
「平安京エイリアンエジプトバージョンの術!!!」
横島と雪之丞はスコップで、シロは後ろ足で西条の落ちた穴に砂をかける。
「どわ〜〜〜〜〜!!!脚本にはそこまで書いてなかったぞ!!!」
「落ちたら埋める!基本じゃーーー!!!」
あっという間に完全に埋めてしまうと、停めていたベンツ(今回はベスパではない)
に乗ってその場を後にした。
「やりすぎじゃねーのか?」
悪い事したかな〜と雪之丞は少々反省しているが、一緒になって埋めたコイツは
同罪である。
「たまにゃ〜いいんだよ♪」
そう笑いながら横島は答えたが、その顔にはかなりの邪気が含まれていた。


「Drカオス・このままだと干乾びる確率・92%」
ピンボールと化したカオスの足を引きずりながら、マリアはカオスをピラミッ
ドの奥へと連れて行く。
「この場所だと・干乾びる心配・ない」
カオスをとある場所に入れると蓋をした。
そのとある場所とは、横島がブツを盗んだ場所。
そう・・・“棺”の中である。
「こりゃーーー!!マリア!!開けんかーーーー!!!」
カオスの虚しい声がピラミッドの中に響いた。


後書き・・・・

横島三世映画版です(笑)
ここまで書いたのですが、テレビ放映時の最初のCMまで辿り着いていません。
いったいどこまでいくのでせうか・・・・・
真面目に書くのかギャグでいくのか・・・まぁそこいらは成り行き次第という
ことで!!(ヲイ)
他の作品についてはネタがまとまり次第という事でお願いいたします。

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