第6話 「え?本当に帰ってきたの?」
横島に対して「許さない」と宣言した後、パッタリと倒れた少女に呆気に取られた愛子たちだったが、ことがことである行き倒れなら大変と駆け寄ってみた。
特に熱があるでも怪我をしているようでもない。
スピスピとちょこっと可愛い寝息を立てている様子からすれば、意識を失ってると言うより疲労で寝ているらしい。
黒い毛布と思ったのはどうやらローブのような服だったらしい。
その下はTシャツとジーンズのミニスカートと言うありふれた格好だ。
Tシャツの胸にでっかくプリントされている「臥薪嘗胆」の文字が特徴と言えば特徴だろうか。
「えうぅぅ。タダオくんどうしましょう。救急車呼びましょうかぁ?」
焦る唯を愛子が「ちょっと待って」と止め、もう一度少女の様子を確かめると軽く首を振る。
「多分だけどこの子、人間じゃないわね。」
「そうなんか?」
「ええ。でも正体とかまでわからないわ。だから病院連れて行っても無駄だと思うな。」
「へう。だったら気がつくまで私の部屋で預かりましょう!」
「その方がいいわね。」
「はいです。ということで私の部屋は狭いので私はタダオくんの部屋にお泊り…めきゅ!」
崩れ落ちる唯の背後で拳から湯気を出して立つ小鳩の姿。
どうやら色々と吹っ切ったのか最近は容赦が無い。
「あのね…今日は私、本体に戻るわよ。だったら問題なしでしょ。」
頭を押さえて蹲る唯を溜め息混じりに見下ろしながらの愛子の台詞に横島も頷こうとしたが、昼間の魔鈴の積極的な行動に危機感を高めた唯は往生際が悪かった。
「で、でも…私、イビキ凄いし、寝相も最悪だし、おねしょも…」
「はいはい…寝相と寝起き以外はそんなことないからね…」
あっさり流して愛子は横島に少女を唯の部屋へ運ぶように頼んだ。
「ああ」と一言、横島が少女を軽々と抱き上げる。
その体勢はまさに乙女の夢、お姫様抱っこである。
(あ、いいなあ…)
(えうぅぅぅ)
(しまった…私たちで運べば…)
心中複雑な少女たちを残して横島は階段を上がっていった。
唯の部屋に謎の少女を寝かせて自室に戻る横島。多少、腹はすいていたが少女たちが夕餉の支度をしてくれる前にカップ麺を食うのは気が引ける。
とりあえず脱いだ学生服をハンガーにかけて…部屋の違和感に気がついた。
「あれ?俺、今朝布団上げていかなかったっけか?」
少女たちと食事をとる習慣が出来てからは万年床は止めた彼である。
だが今は部屋の奥にしっかりと布団が敷かれていた。
不審に思いよく見れば何となく盛り上がっているし…もぞもぞと動いている気もする。
「とりゃ!」
「くえっ!」
こっそりと近づいて手近にあったちゃぶ台を落としてみれば聞きなれた悲鳴がした。
「忠夫様…痛ひ…」
涙目で頭を押さえながらもそもそと布団から這い出てくるのは案の定アリエスである。
「俺の布団で何をしているんや…」
横島のジトっとした視線に晒されて明後日の方を見ながらパタパタと手を振るアリエス。
「…お布団を温めておこうかと思いまして…」
「いらん…冬じゃあるまいし…」
脱力感をはっきりと滲ませた少年の台詞に「そんなぁ…」と萎れかけるアリエスだったが、何を思いついたのか突然その表情がパッと輝いた。
「あ、忠夫様は冷たい方がお好みなのですね!うふふふ…もう、忠夫様ったら~。最初っからおっしゃって下されば…わたくしって体温低いんですのよ。もう夏場は抱き枕代わりにお勧めですわ!」
ウキウキとはしゃぐアリエスに対して横島は半目のままだ。
「でも冬は地獄だろ…。」
「う…そ、その場合はご使用前にお湯に10分くらいつけていただければ…」
「変温動物?」
「なっ!…ち、違いますわよ!ほらっ!!」
流石にカエルとかトカゲ扱いはイヤだったらしい。じゃあカッパって何?って言われても困るんだろうけど、とにかくアリエスは着ていたドレスの裾をシパッとたくし上げた。
その下から現れた薄いブルーのスキャンティが横島の視神経を直撃し「ぶふぉっ!」と鼻血を吹く。
そんな彼には構わずにアリエスは「ほらほら」と捲り上げたドレスの下から覗く、官能的な曲線を描くお腹の中心を晒してみせた。
その真ん中には思わず突付いてみたくなる形の良いおへそがある。
ということは卵生ではないようだ。
「わ…わかったからしまって!!」
(いかん!これは流石に意表を突かれた!耐えろ俺の理性!隣に愛子や唯ちゃんや小鳩ちゃんがおるんだっ!!)
アリエスの乳丸出しにはちょびっと慣れたが、小鳩の片乳放り出しでは無条件で流血している彼である。
察するところ奇襲には弱いらしい。
だが、ここで「理性」を沈めたら、どう考えても愉快な未来は来ないだろう…と今までの経験が彼に血の結末を暗示してくる。
「理性」の艦長を必死に鼓舞する横島。
そんな彼の葛藤に気づいているのかアリエスは「うりうり」と腹を出したまま近寄ってきた。
再び海戦勃発か?と脳内に軍艦マーチが鳴り響く中、助け舟は暢気な声でやってくる。
「タダオくん!ご飯ですよっ!…ってアリエスちゃん?!!」
「ちっ!」
「な、何してますかっ!」
「別に~。忠夫様におへそを見ていただいただけですわよ~♪カッパのおへそって珍しいでしょ?」
「おへそなんか珍しくないもん!私だって二つあるもん!!」
「「いや…それは無いから…」」
疲れた突っ込みを見せるアリエスと横島。
唯だったらもしかしたら二つあるかもと思ったのは秘密だ。
ワキャワキャと騒ぎ出す二人をほっといて横島は布団をたたみ、枕元に置かれたティッシュを片付け、皆で食事が出来るようにとちゃぶ台を広げ出す。
その淡白な様子に我に返る少女二人はもしょもしょと小声で語りだした。
漏れ聞こえてくるマヌケなやり取りを無視すべく、淡々と作業を続ける少年だったが…
(う?タダオくんがクールです。)
(唯様が邪魔をなさるから…)
(単にアリエスちゃんの乳に飽きたんじゃないですかぁ?)
(そんなぁ…形といい、色艶といい、乳輪の大きさといい、揉み心地といい一級品ですのに…)
(だってアリエスちゃん出しすぎですからぁ。)
(やっばりそうでしょうか?)
(アリエスちゃん聞きなせい…ヘラクレスオオカブトムシは滅多に見れないから子供たちに大人気なのです。)
(そうですわね…)
(でもゴキブリは毎日見るから嫌われるのです。)
(なんか例えがすっげームカつきますけど…おっしゃりたいことはわかりましたわ。しばらく自制いたします…)
(どうせなら教授料として少し私に分けるといいです。5センチでいいですから)
「分けられるかあぁぁぁぁ!!!」
残念、無理でした。
まあすったもんだしたとは言え空腹には勝てず、皆で食卓を囲んでみれば話も弾むと言うもので、しかもお腹がくちくなれば腹も立たないものである。
貧や小鳩母も交えての食事であるが、最近は食生活も色々と改善されてきているのでむさぼり食うと言った光景は「肉類」なぞの高級食材?の時だけだ。
「で、アリエスちゃんは何しに来たのよ?」
貧におかわりをよそってやりながらの愛子の問いかけに、自分がお土産に持ってきた「鮎」の塩焼きを突付きながらアリエスは真顔に戻る。
「実はですね…」
……
「えと…ではアリエスさんのところの占いで横島さんが蛇に襲われるって出たんですか?」
「そうですわ。大神官の予言は的中率が高いのです。ですからわたくしが忠夫様をお護りしなくてはと!」
心配そうな小鳩の言葉に「はい」と頷いて拳を振り上げるアリエス。
「えう~。怖いですねぇ…。」
「んでそれが何時ってのはわからんの?」
「はい…さすがにそこまでは…」
「ふーん…まあ一人にならなきゃ大丈夫だろ。なるべくピートやタイガーと行動するようにするさ。」
ちょっとだけしょんぼりするアリエスを心配させないように笑って見せる。
けど実際は少しビビっているのは秘密だ。
蛇の妖怪と言えば乳のデカイ年増の彼女を思い出す。
もしアイツが生きていたら俺を恨んでいるだろうなぁ~と思っていたら愛子が話しかけてきた。
「ねえ。そういえばさっきの娘ってその蛇と関係あるのかしら?」
「そだな。そろそろ目覚める頃だろ。行ってみるか。」
後片付けを小鳩家に任せて横島たちが唯の部屋に戻ってみれば、件の少女は布団の上に正座してあたりをキョトキョトと見回していた。
いきなり見知らぬ部屋に置き去りにされて不安だったのだろう。だが、その視線が横島に向いた瞬間、彼女の目には怒りの炎が宿る。
「あーーーーっ。お前!」
指をマムシに曲げてキシャーと息を吐く少女だったが横島には見覚えが無い。
セクハラ以外で女性に恨まれる覚えも無い。
しかもいかに可愛いとはいえ中学生くらいのこの少女は自分の嗜好の外にいるのだ。
とりあえず聞いてみないと話は進まないだろうと思い直す。
「誰だお前?」
「私を忘れたって言うの!あんなに酷いことをしておいて!!」
何となく周囲の温度が下がった気もする…美神だったらこの時点でおしおきモードかも知れないが、この場に居る少女たちはなんだかんだ言っても彼のことを信頼しているのだ。簡単に怒ったりはしない。
それでも少しは温度が下がるあたり、今ひとつ信頼されてないってのも事実だろう。
「俺が何をしたっちゅうやぁ?!」
「石ぶつけたでしょ!こんな大きな奴!!」
「へ?」
少女が両手で作った輪は赤ん坊の頭ぐらいある。そんなものをこんな子供にぶつけた覚えはないと首を傾げる少年に少女の怒声はますます大きくなった。
「妙神山でっ!私がそこの貧乳を狙っていたらっ!!」
「あ゛ーーーーーっ!!黄金バストの人おぉぉぉ?!!」
「死神よっ!!」
思い当たった唯の叫びに抗議の声を返す少女。
けどアレは…
「死神って骸骨だったやん!!」
「あれは制服よ!」
制服かい…。なんとなく死神の世界も大変らしい。
「あの高笑いもですの?!!」
「それは趣味っ!!」
「そ、それで…その死神が何で横島君を恨むの?そりゃ石はやりすぎかも知れないけど、あなたは唯ちゃんの命を狙っていたんでしょ?」
愛子に対して死神の少女は重々しく頷くと遠くを見る目で語りだした。
「あの日…死神検定4級の試験だった私は珍しい魂を集めれば合格だった…そんな私の前に現れたのがそこの貧乳よ!!」
「えうっ!貧乳じゃないですっ!」
「魂が珍しいってなんだ?」
「この娘の魂って珍しいのよ。普通の魂ってさ、色が金色とか白とか青なんだけど、この娘のは…」
ゴクリと唾を飲む一同。
「…紅白の縦じまなんだよね!ね?ね?なんかおめでたい感じがして珍しいでしょ!!」
「「「なんじゃそりゃぁぁぁぁぁ!!」」」
納得いくようないかないような…微妙な空気が当たりに漂う。
珍しいと言われた当人は激しく落ち込んでいるが無理も無い。
「わ…わたしは…魂レベルでお目出度い…」
後ろに「傘の上でボールとかマスを回すおじさんたち」の心理描写を背負って跪く唯にアリエスの爆笑が追い討ちをかけるが…。
「にゃははははは。お腹痛いですわぁぁぁ。さすが唯様!!」
「あ、ちなみにあんたのは緑の地にピンク色の温泉マーク模様だから…」
「「あうぅぅぅぅぅぅぅぅ」」
結局、二人で仲良く泣き濡れることになりました。
そんな彼女達を気の毒そうに見ながら愛子が先を促す。
「そ、それはいいとして…」
「あ、そうね。それで魂を狙っていたらあんたが邪魔して私に石ぶつけたでしょ!あれで気を失った私は時間切れで試験に失格、あげくに帰り道で通りすがりのイノシシに跳ねられるわ、気絶したところを猿に身包み剥がれるわ、熊に非常食としてお持ち帰りされるわ…ぐすっ…」
「そ…そっか…すまんかった…」
「もう遅いわよ!そのせいで私が上司になんて言われたと思うの!」
「なんて言われたんですか?」
「長い死神の歴史の中でも4級を落ち続けるバカはお前が始めてだ!今月中に1000人の魂集めてくるまで帰ってくるな!出来なきゃクビだってぇぇぇぇ…」
「あの…ちょっと待って?」
「何よ!」
「今、4級を落ち続けているって言った?」
ジト目で聞いてくる愛子に死神の少女は目に見えてたじろいだ。
「うっ!」
「単にあなたがヘッポコなだけじゃない!!」
「けどけど…今、クビになったらこの就職難の時代…私なんかどこも使ってくれなくて…ぐすっ…きっと冬を越せなくて橋の下で冷たくなっているのが発見されるのよ…そんなのイヤぁぁぁあ!!」
「お、落ち着けっ!」
「全部あんたのせいなんだからぁ!責任とって1000人分の魂集めてよっ!」
「出来るかっ!」
「え、横島君ちょっと待って…」
「ん?どした愛子。」
「あのさ…地下の囚われた霊たち、この娘に任せればいいんじゃないかしら。」
「おー。確かに…」
「え、ナニナニ?!あてがあるのっ?!!」
「ああ、実はな…」
………
「なるほど…そんな美味しい話があったなんて世の中も捨てたもんじゃないわね♪」
「でも一応、隊長に相談してからな。」
「わかったわ!んじゃとりあえずご飯ちょうだい!!」
(((切り替えの早い奴…)))
出された残り物をもしゃもしゃと食べる少女の姿に釈然としないものを感じる一同だった。
翌朝、唯の部屋に泊まり、しっかりと一緒に食事までして少女は横島たちと一緒に登校する。
この時になってやっと、まだ彼女の名前を聞いていなかったことに気がつくのだから彼らのアバウトぶりも凄まじい。
「私?私はシニヤンよ。でもカトリーヌと呼んで!」
「やかましい!なんでカトリーヌなんやっ!」
「え~。だって格好いいし…」
「んじゃカトちゃん…「それは止めてっ!」…えう?」
「似合いますのに…カトちゃん…。」
胸元から何やら取り出すアリエス。相変わらずの四次元谷間ぶりだ。
「どっから出したのよ!そのハゲヅラっ!!」
「って…アリエスちゃんもついて来ているし…」
もうそれが当然なのかセーラー服でテトテトとついてくるアリエスに横島は苦笑いするしかない。小鳩も同感なんだろう「でも賑やかでいいじゃないですか。」といたって暢気だ。
阿呆な会話をしながら歩く一同を通学中の学生が笑顔で見ている。
今更、横島たちが奇行に走っても滅多なことで驚くことはないのだ。
その順応性は社会に出てきっと役に立つことだろう。
予鈴まではまだまだ時間がある。
今日は久々にマヌケだけど穏やかな登校だと思ってみれば校門に佇む美女が一人。
ぶっちゃけて言えば魔鈴なんだけど、何ていうか腰が引けているし顔色も暗い。
その陰々滅滅とした空気に生徒たちも彼女から遠ざかるように校門を通り抜けていく。
また騒動の予感がする。
どうやらこの学校の校門は横島にとって鬼門なのだろう。
「魔鈴さんどうしたんすか?」
「あ、横島さん。おはようございます。」
いつもに比べてやはり彼女の声は暗い。
「う?魔鈴さん。どうしましたか?」
「ええ。美神隊長さんと待ち合わせです。今度の土曜日に例の浄霊をしちゃおうかと思いまして、その下見に…」
「あ、そのことなんすけど…」
横島がカトちゃんのことを説明する。
驚いた顔でカトちゃんを見ていた魔鈴だったがニッコリと笑った。
「ではその死神さんにもご協力してもらいましょうね。うっ!」
ピキッと引きつった魔鈴に怪訝な顔を向ける横島。
見れば魔鈴は青い顔で脂汗をかいている。
「どうしたんすか?魔鈴さん」
「え…あのちょっとお腹が…」
「魔鈴さんも盲腸っすか?!!」
「あうっ!」
美神の苦しみぶりを間近で見ていた横島は慌てて彼女のお腹に手を当てる。
途端に彼女の口から漏れる苦痛の声にますます焦ったか、父親が幼子の腹痛を癒すかのような心境で優しく摩る。
(((あ~いいなぁ~)))と指を咥えてみている少女たち。勿論、横島が魔鈴のことを心から心配しているのがわかるから邪魔できないのだ。
「よ、横島さん…嬉しいんですけど…ちょっと痛いです…あの病気じゃありませんから…」
「へ?なんすか?」
怪訝な顔をする少年に魔鈴は赤い顔で囁いた。
「ちょっと擦りむきまして…服とかに擦れると痛いんです…」
「何で擦りむいたの?」とは聞かないで!と神に祈る魔女。
まだお腹の顔が消えていないのだろう。もし見られたら末代ものの恥である。
美神が魔鈴のコーチの日を潰そうと画策したことに対する報復としてはマヌケすぎたようだ。
「人を呪わば穴二つ」とは今の彼女のためにある言葉である。
ぐっすん…後悔先に立たず、思わず涙ぐむ魔鈴に横島は「そんなに痛いのか?」と慌てた。
「アリエスちゃん!擦り傷に効く薬ってないんか?」
「ありますわよ。カッパ軟膏EX~!」
ニッコリ笑ってアリエスが胸の谷間から取り出した軟膏を受け取って魔鈴に手渡す。
「とりあえず保健室でも行って塗ってきてください。」
「はい…」
少年の心遣いに思わず胸が熱くなる魔鈴であった。
ほんわかと校門に点描が飛び始めた時、彼らに近づいてくる影が一つ。
視界の端に入ったその姿に振り向く横島の前に進み出てくるのは不思議な人物であった。
彼らの前に立つのは大戦中の飛行服を着た小柄な男。
その片目は眼帯に隠され、右手、左足に粗末な竹製の義肢をつけている。
男は戸惑う少女たちには目もくれず横島めがけて真っ直ぐに歩み寄ってきた。
だがその表情に敵意は無い。むしろ子供のような好奇心を湛えた表情である。
「貴様か?生身で音速を超えたという男は?」
「へ?あ、そうっす…」
相手が人外であるとは思ってもその威圧感の割には屈託の無い様子に敵とは思えず、横島はいつも通りの返答をする。
そんな彼に男は竹製の手を握手のつもりかズイと差し出した。
「俺はキ―99のパイロットだった台場と言う。貴様が音の壁を超えた時の話を聞かせてくれんか?」
「はあ…いいっすけど…あなたは幽霊ですか?」
「違うわ。」
答えは背後から聞こえた。
カトちゃんが台場と名乗った男をジッと見つめている。
「この人は『悔い』よ…。」
その言葉に台場は照れくさそうに頭を掻いた。
後書き
ども。犬雀です。
気がつけば休みのほとんどをSSに費やしてしまいました。
犬、HNを「アメフラシ」に変えようかしらん…。
えー。今回の話はクロスと言えばクロスであります。
元ネタはアレです。ご存知の方も多いでしょうね。
知らない方で興味のある方はki―99で調べて下さい。中々格好のいい画像が見られると思います。
さて、謎の少女の正体は「妙神山で横島に石をぶつけられて消えた死神の中の人」でした。ああっ。皆さんの抗議がチクチクと伝わってきて快感であります。
さて…次回ではなるべく蛇さんに頑張ってもらおうと思いますです。
では…
1>黒川様
うーむ。意図的過ぎましたか。犬も反省中であります。
けど魔鈴さんにはもっと壊れて欲しいと思ってますです。
2>AIZA様
そうなんですよね~。犬も忘年会で墨で書いて温泉の人に怒られました。
水性ペンは必需品であります。
3>法師陰陽師様
墓穴堀まくりであります。まだまだ彼女の不幸は終わらない…かな?
4>nacky様
犬、間違えましたです。元曹長だったとのご指摘がありました。
本編に絡むかどうかはまだ未定であります。
考古学経由で事件とかも面白いかなとは考えてます。
5>AC04アタッカー様
追記らじゃです。お体をお大事にしてくださいませ。
6>紫苑様
美神さんは今回事件にはかかわるんでしょうか?穿孔性でないから退院は早いでしょうが…傷開いたから…。
7>ペテン師様
あああ。ご教授感謝であります。曹長さんでしたね。今確認しましたです。
うろ覚えはいかんですな(笑
8>ジェミナス様
さてさて魔鈴さんはこの後も魔女として活躍できるでしょうか?
それともマヌケに取り込まれるでしょうか?どうにも後者の方が可能性が高そうな…。
9>ヌークリア様
一応、彼のつもりです。サバイバルと戦闘技術の差が犬にはいまいちわかりませんので軍隊経験があってイギリスにいた日本人って感じで彼を使いましたです。彼と色々と絡めると面白いかも…。
10>通りすがり様
にゃはは。金髪ではわからないと思います>カトちゃん
完璧に犬の反則でありまますな。
11>黒川様
うーむ。カワセですか。また登場させたいんですけどね。
機会がなかなか…。ミズカマキリって使い道が無いような…(ウミウシは登場しましたけど)
12>ザビンガ様
「んーんーんー。ケロタン…」ってのが出てきた漫画です。すっげー古いです。>元ネタ
あれは改造人間「梅干うなぎ男」でしたけど…。
13>之様
肉…お気の毒です。犬は寝ている間に足の指を真赤に染められました。
屈辱の過去であります。
14>20face様
美神VS魔鈴は犬も楽しみなんです。美神が学校に絡むのはコレが一番かと思いまして…。まだまだ戦わせて見たいです。
15>シシン様
さて今回、ふらふらしていた霊?の正体の一端が明かされました。
『悔い』…さてどうしましょ?(マテ
16>ヒロヒロ様
おでんネタ…そっちのネタに行こうかと思ったらアリエスとかが邪魔してくれました。相変わらず作者泣かせのキャラであります。