幕間話 「萌えに関する奇妙な考察とその結末」
「由々しき事態なのでありますっ!」
旧校舎地下の心霊兵器との戦いは事後処理の問題もあり、横島たちの学校に臨時休校をもたらした。
表向きは工事中にたまたま不発弾が発見され、それに伴って小規模な霊障が発生したということになっており、マスコミもそう発表した。
真相を知る除霊部員たちにはGメン経由で緘口令がしかれた。
もっとも一時的に監視をつけようという話も政府の一部官僚から出たがそれは実現しなかった。
そこに何があったか…横島たちは知らない。もっとも気にもしていなかったが。
彼らにとって降って湧いた真夏日の休日をどう過ごすかの方が大事だったのである。
とはいえ特に予定があるわけでもなく、肝心の横島が魔鈴と一緒にGメンに呼び出されている状況では心楽しいイベントも起こしようがなく、少女たちは唯の部屋でノヘラーと過ごしていたのだが…突然、ベッドに寝そべって雑誌を読んでいた唯が叫んだのである。
「何が由々しき事態なの?」
突然の大声に飲んでいたコーラを吹きそうになった愛子が不機嫌そうに唯に聞く。
不機嫌なのはそれだけが理由ではないだろうが、ビックリしたのには違いない。
「魔鈴コーチさんですぅ!」
再び叫ぶ唯に小鳩が「はあ」と生返事を返す。
唯の奇行は今に始まったことではないし、それよりも自分の胸の谷間を流れる汗が鬱陶しかったからタオルを挟むのに夢中だったのだ。
いざと言う時…それがあるかどうかは別として汗疹は興ざめだろうと谷間をお手入れする小鳩の乙女心に嫉妬と羨望の混じった視線を向けつつ唯がまたまた吠える。
「魔鈴さんがタダオくんに急接近ではないですかっ!」
「そうですわねぇ〜。今回は色々とおいしいところを持っていかれましたわね。」
スカート茶巾包みという大技を思い浮かべて苦い顔になるアリエス。
なんとなく自分の乳出しより破壊力というか霊力の回復が多かった気がする。
はっきり言って出しすぎなんだけどね。
どんなオカズも続けば飽きるって奴?
「う、五月蝿いですわよ!」とアリエスが放ったキューブアイスは窓の外で無責任にさえずっていた雀を一撃で屠った。
「とにかくですっ!このままではマズイのですっ!!」
ベッドに立ち上がって拳を振り上げる唯の言葉に「暑っ苦しい」とは思いつつも耳を傾ける少女たち。
「魔鈴さんの持つ大人の魅力はハッキリ言って圧倒的な戦力なのでありますっ!タダオくんにロリ属性が無い現状では我が軍は圧倒的に不利なのでありますっ!」
「不利って…」
「唯さんだけですよねぇ…」
「一緒にされるのは不本意ですわねぇ…」
醒めた口調でやる気なさげに呟く少女たちに唯の額に焦りの汗が滲む。
「と、とにかくっ!ここは我が軍の戦力アップのためにこの天野唯のステータスアップを提案したいっ!!」
どこぞの独裁者のように右手を振り上げる唯にアリエスはヤレヤレと肩をすくめた。
「つまり…自分は魔鈴様とは対極にあると言うか、並べるとデコレーションケーキと売れ残ってカチカチにつぶれたアンパンくらいの差があるので、せめて何とかデコレートしたい…と言うことなのですか?」
「えうぅぅぅぅ…私はアンパン…しかもカチカチ…」
「あ、あはは、そういうアンパンも蒸したりするとまた食べられますよ。」
「小鳩ちゃん…それってフォローになってないかも…」
重ね重ねのダメージにベッドの上で丸くなって泣き始める唯に仕方ないとアリエスが声をかけた。
「で、どうしたいとおっしゃるのですか?」
「えう。ここで私に新しい属性を付加したいと考える所存でありおりはべり…」
「新しい属性って例えば?」
「へう。これですっ!」と唯が取り出したのは赤い細身のメガネのようなもの。でもツルはついてない。
「それってメガネですか?」
「そうですっ!メガネっ娘属性ですっ!!」
小鳩に得意げに答える唯は異様な自信に満々ている。
「確かに横島君の周りにはメガネっ娘は居なかったけど…」
「というか、忠夫様ってそういうオプションはあんまり気にしてないですわよねぇ。」
愛子とアリエスが頷きあうのを見て焦ったか唯が手をブンブカ振った。
「とにかくっ!ここで私に理知的なイメージをっ!!」
「そのメガネで?」
「ですっ!」と一声吠えてその赤いメガネみたいな物体を目に当てた唯の身に異変が起きた。
ギュルルルルルルルルとSFっぽい効果音とともに顔が銀色のマスクに覆われ、体が白い線とのコントラストもめでたい赤い全身タイツみたい衣装に変わる。
背中のファスナーがちょっとプリティ…って言うかどっかで見たことがある。
「「「セブン?!!」」」
「じゅわ?」
「いいからっ!早くその面妖なメガネをはずしなさい!!」
「じゅ!じゅわ!!」
焦ってメガネを外した唯が元の貧乳に戻って額の汗を拭き拭きしつつ嘆息する。
「あー。ビックリしましたぁ…」
「びっくりしたのはこっちよ!だいたいどうしたのそれ!!」
「う…通りすがりの犬さんから貰いましたぁ…」
「返してらっしゃい!!」
「は、はいですぅ!!」
愛子の剣幕に血相変えて唯が外に飛び出していく。
ゼーゼーと肩で息をする愛子を小鳩が気の毒そうに団扇で扇いであげた。
やがて愛子の汗が引いた頃、唯がルンルンと鼻歌を歌いながら戻ってくる。
「ただ今ですぅ〜。ついでにアイス買ってきましたからみんなで食べましょう。」
「そうですね」と小鳩が微笑んで唯からコンビニの袋を受け取ると、中のアイスを皆に配った。
「あ、ありがと…」と受け取った愛子が唯の異変に気がつく。
「唯ちゃん…」
「う?何ですか?」
私はもの凄く我慢してますと言わんばかりの愛子の声音にアイスキャンデーをはむはむしつつ唯が答える。
まだ食べてもいないアイスのせいではないコメカミの痛みをこらえつつ、愛子が指差す唯の喉には…薄汚れた赤い首輪。
「それは何かしら…」
「これですかぁ…犬さんから慰謝料として強奪した首輪ですぅ。」
窓の外から哀しげな犬の鳴き声がアオーンと聞こえてきたような気がする。
「今度は首輪属性ですの…」
もう疲れました…と言いたげなアリエスに「そうですっ!」と無い胸を張る唯。
「でも…横島さんってそういうの趣味でしたっけ?」
「うー…違うかも知れないけどぉ…なんかこの首輪してから私も変わったっていうか…」
「どんな風に…」
モジモジと顔を赤らめて体をくねらす唯に愛子の冷たい視線が刺さる。
「なんか…体がムズムズしてぇ…うえ?」とますます頬を染める唯だったが…。
「どうしたんですか?」
「か…」
「「「か?」」」
「痒いぃぃぃぃぃぃぃ!!」
叫んで体中をかきむしる唯のシャツからピンピンと飛び立つ衛生害虫たち。
「「「ノミぃぃぃぃぃ!!」」」
たちまち部屋は阿鼻叫喚に包まれた。
「うえぇぇぇぇ。何でノミがぁぁぁ!!」
「野良犬から奪ったりするからぁぁぁ!!」
「きゃぁ!愛子さん!!こっちに来たぁ!!」
「殺虫剤はどこですのぉぉぉ!!」
…しばらくお待ちください…
荒れ果てた部屋の中、息も絶え絶えの小鳩とアリエス。
下を向いてプルプルと震えている愛子。
三人に囲まれて正座しながらえぐえぐと泣いている唯。
「ぐすっ…痒いですぅ…」
「自業自得ですわねぇ…カッパ軟膏つけます?」
「アリエスちゃ〜ん!…ぐえっ!」
距離をとりながらも同情の目を向けるアリエスにすがり付こうとして蹴倒された唯に小鳩が指でエンガチョ切りながらも優しく話しかける。
「でも一度お風呂に入った方が…」
「唯ちゃん…」
「うえ…」
「早くお風呂に行きなさいぃぃぃ!」
「はいですぅ!ア、アリエスちゃんもっ!!」
肺の中の空気を全て搾り出したかのような愛子の絶叫に唯はアリエスの襟首を引っ掴むとお風呂セット一式を持って外に飛び出して行った。
一方、六女側も昨日の対抗戦とそれによって明らかになった不正行為のため緊急理事会が開かれることとなり午前授業となり皆がそれぞれ帰宅している。
気の早い娘たちは友人同士でカラオケなどに行くようだ。
おキヌも誘われたが、彼女には気にかかることがあったので丁重にお断りした。
今朝のニュースでやっていたのは間違いなく横島の高校の話である。
そういえば散歩の誘いに行ったシロタマもしょんぼりと帰ってきたりして不審には思っていたのだが、まさか不発弾からみの霊障が起きているとは思わなかった。
兎に角、朝食の支度を済ませて学校に行ってみれば幸いにも緊急の午前授業。
これ幸いと横島のアパートへ向かうおキヌの目に昨日友人になったばかりの少女たちの姿が飛び込んできた。
声をかけようとして口篭る。
そりゃあ「えぐえぐ…」とお風呂道具もって泣きながら歩く少女と横で「どうしたもんやら…」と頭を抱えている少女の二人連れに声をかけるのは勇気がいるだろう。
かける言葉を探しているうちにアリエスの方がおキヌに気づいたのか笑みを浮かべてこちらに走り寄ってきた。
「おキヌ様、昨日はどうも。」とペコリと頭を下げるアリエスに「こちらこそ」と返礼しておキヌは「ぐしぐし」と泣きながらもペコリと頭を下げる唯のことを聞いてみた。
「あの…唯さんどうしたんですか?」
アリエスはよくぞ聞いてくれましたとばかりに揉み手をしつつ「実は…」と話し出す。
どうやら自分以外の生贄を見つけたとの腹づもりらしい。
「……というわけで今、お風呂に行ってきた帰りなんですのよ…。」
ノミに集られてお風呂に行っていたというのでさえおキヌには想像の外である。
もしかして聞かないほうが良かった?と脳の一部が警鐘を鳴らすが、元々は優しい娘だもんだから「それでなぜ唯さんはまだ泣いているんですか?」と聞いちゃった。
「はあ…それがお風呂で宿敵にコテンパンにされ…いいえ違いますわね。一刀の元に切り捨てられたって感じでしょうか?」
「はあ?」
「ぐすっ…ゆかちゃんがぁ…ぐすっ…」
「ゆかちゃんって人が宿敵なんですか?」
「ええ…まあそうみたいですわねぇ…幼稚園児ですけど…」
「はい?」
再び疑問符を浮かべたおキヌに唯がしゃくりあげつつボソボソと語る。
「ぐすっ…のっぺら胸じゃないもん…これは虫刺されだもん…乳首じゃないもん…」
「はえ?」
「まあ…なんと言いますか…ノミに食われたところの方が胸より膨らんでいると言われたのが致命傷になったようですわねぇ…」
「あ…はは…」と笑うしかないおキヌ。
はっきり言って彼女はまだこの二人に馴染んでいない。
素質はあるのだから今後の成長に期待大である。
「ぐすっ…いいもん…乳が無くても大人の魅力を身につければいいんだもん…」
「唯様…自己言及してしまった部分に矛盾がある命題は解決不能ですわよ…」
「えう?」
「ロリ属性が大人の格好しても所詮は七五三ということですわ…」
「えうぅぅぅぅ…お、おキヌちゃん!ここは同じ貧乳同士手を組みませんかっ?!」
「私はそこまで貧乳じゃありません!!」
「そこまでっ!!」
白い灰になって蹲る唯に同情の目は向けるが、同時におキヌの目はいくらなんでもコレと一緒にされてたまるか!とも語っている。
案外、厳しいらしい。
「ところでおキヌ様はなぜここに?」と蹲る少女から目を逸らしつつ聞いてきたアリエスにおキヌは横島のことを聞いてみた。
「忠夫様ですか。今は魔鈴様とGメンに行っておられますわ。」
「そうなんですか…でも横島さんに怪我とか無いんですか?」
「ええ。ございませんわねぇ…」と言葉を濁すかに見えるアリエスの表情はちょっとだけ寂しげである。
もしかしたら往来で語るわけにはいかない事情があるのかも知れないと思い直したおキヌが少女たちを事務所に誘うことで、天下の往来に発生しつつあったマヌケな空間は一応沈静化した。
昼下がりの事務所で水出しアイスコーヒーを飲みながら、新聞に目を通していた令子に人工幽霊壱号がおキヌの帰宅と来客を告げる。
通されてきたのは令子も知る天野唯と初見の金髪少女だった。
早くも立ち直ったか唯がシパッと手を上げてご挨拶。
「ども!美神さんご無沙汰でしたっ!その節は大変お世話になりました。」
「あら唯ちゃんお久しぶりね。ところでお隣の子は?」
「お目にかかれて光栄ですわ。あなたが忠夫様の上司の美神様でございますわね。わたくしカッパ族を治めますアリエスと申します。」
サマードレスのすそを持ち上げてのアリエスのご挨拶に令子も思わず立ち上がって返礼した。
「カッパってそんな風には見えないけど…でも確かに人間ではないわね。はっ!もしかしてあなたって伝説のハイカッパ族?!!」
驚愕の声とともにキュピーンと怪しい輝きを放つ令子の目に何となく生命の危険を感じたアリエスが「は、はい」と声を震わせながらお茶を運んできたおキヌの後ろにさがった。
「あの美神さん、アリエスさんをご存知だったんですか?」
美神の目に嫌な予感を感じたおキヌがアリエスを庇いつつ聞けば、手をワキワキとさせながらアリエスに迫っていこうとした美神の足が止まる。
その目に正気の輝きが宿ったのを見てホッとするおキヌに令子はニヤリと不吉な笑みを向けた。
「伝説だけどね。ハイカッパの流す脂汗は万病に効くって言われているのよ…ふふふ…高値で売れるわよ〜。」
「ひいぃぃぃぃぃ!売り飛ばす気満々?!!」
「あの…美神さん。横島さんのお友達ですから売り飛ばすのはちょっと…」
また悪い病気が出たと引き気味のおキヌの言葉に、はっと我に返ったか令子は顔だけで笑った。
「い、イヤねぇ…そんなことしないわよ。」
「えう…でも目が¥記号のままですぅ…」
「そ、それはまあねぇ…と、ところで今日は何の用なの?」
「えーと、えーと、確か唯さんがおっぱいのことで悩んで、ノミに集られて、子供に虐められて、それで横島さんが魔鈴さんと一緒にGメンに呼ばれて…」
何だか要領を得ないおキヌの言葉を怪訝な顔で聞いていた美神だったが「魔鈴」の名に即座に反応した。
「ちょっと魔鈴がなんで横島君と一緒にGメンに行くのよ!」
「へう?魔鈴さんは私たちのコーチですからぁ。」
「コーチって何?アイツの師匠で雇用主は私よ!まさか引き抜き?!!」
「いいえ。魔鈴様は学校での部活でコーチ役を引き受けただけで…ひいっ!」
言葉途中で令子から立ち上る炎の形をしたオーラに少女たちの顔から血の気が引く。
「詳しく話しなさい…」
地の底から響くような令子の言葉に抵抗するのは魔神でも無理そうだった。
………
「つまり、六女との対抗戦のために横島君の学校に出来た『除霊部』のコーチを魔鈴が引き受けた…と」
人工幽霊壱号が自分の中に異界を感じるほどの瘴気を漂わせた令子の言葉にコクコクと頷く唯とアリエス。
ちなみに先ほどからアリエスは脂汗を鏡に囲まれたカエルなみにダラダラと流しているが令子の目には入っていないようだ。
「ほほう…上司の私を差し置いてねぇ…」
ニヤリとここには居ない少年に殺す笑みを浮かべる令子に、唯とアリエスも失神寸前である。
調停の女神であるはずのおキヌも散歩に出かけたシロタマの幸運を心の中で羨ましがっているだけで口を挟めない。
っていうか下手に「でも美神さんは「めんどくさい」とか言って引き受けなかったと思いますよ」なんて口を開いたら確実に「死ねる」予感がする。
折角、生き返った命である、ここで散らすつもりは毛頭ない。
なにやらブツブツと呟き始めた令子から発する瘴気は部屋の温度をどんどん下げていった。
もっとも災難なのは体内に異界を発生させられた人工幽霊壱号であろう。
彼に肉体があったらとっくに胃壁に穴が開いているのは確実だ。
人間と言うものは極限まで追い込まれるといろいろと突拍子もないことをするもので…。
何とか場を和ませようと頭を捻っていた唯だが、普通の人でさえ膨大なプレッシャーの前では簡単な計算も出来なくなるのだ、オポンチのこの娘が地雷の上でブレイクダンスを踊ったとして誰が責められよう。
(アリエスちゃんアリエスちゃん…)
(な、何ですの唯様…)
(何で美神さんは怒っているんですかぁ?)
(嫉妬ですわね…)
嫉妬といっても色々ある。特に色恋に限らないだろうが、今のオポンチ娘にはそんな柔軟な思考は出来ない。
「えう?つまり美神さんもタダオくんが好きってことですかぁ?」
「さ、さあ…でも確か人前ではツンツンしてて二人っきりだとデレデレするって属性があったような…」
ちなみにヒソヒソ話がそうでないレベルになった時点でおキヌは「わ、私ちょっとお花を摘みに…」と脱出している。もっともマヌケな二人はそんなことに気づいても居ないけど…。
「おおっ!確かそれは『ツンデレ』ではありませんかっ!その手がありましたかぁ…」
フムフムと納得して自分の場合をシミュレートする唯にアリエスは胡乱げな目を向けた。
「あのですねぇ。そういうのは唯様に似合いませんわよ。わたくしでしたら女王って立場がありますからまだ何とかなりそうですけど…」
「えう〜。じゃあじゃあ美神さんはぁ?」
「そうですわねぇ…二十歳過ぎてまでやるもんでもないと思いますけど、それに相手が怯えちゃったり、引いちゃったりしたら意味ないですわよ。」
「う?じゃあ美神さんのってもしかして?」
「ええ…ツンデレじゃなくて…もう…」
「「詰んでる?」」
キャハハハハハハと笑いあう少女たち、その後ろには牢獄からの開放を願った魔神でさえ腰を抜かすほどの怒気を纏った鬼が居た。
「人工幽霊壱号…」
「は、はひぃ、オ、オーナー…」
「今日、この娘たちがここに来たって記録を抹消しなさい…」
「は、はい…」
その日の夕方、散歩から帰ってきたシロタマは事務所の玄関前でピクピクと痙攣する生ゴミの袋を目撃したが、その中から「えぐ…えぐ…」と途切れがち流れる泣き声を聞きつつも獣の本能でそれにかかわるまいと決めた。
幸いにも生ゴミの回収日では無かったので、おキヌから連絡を受けた横島たちがそれを無事に回収することができた。
ちなみに令子の怒りは横島にも向き魔鈴や西条まで巻き込んでの大騒動になったが、それはまた別の機会に…
後書き
ども。犬雀です。
えー。何と言うか本当にすんませんでした。
とりあえず本編の方のプロットの練り直しを色々と考えていたんですが、何とかなりそうだなと思ったら、幕間話と矛盾しちゃうんですよね〜。
ということで幕間話から改訂しますです。
レス下さった方には申し訳ないですがご容赦下さいませ。
では…