はじめに……
レスを頂いておいてなんですが、レス返しはしません。というか、できません。携帯からの投稿はつらいとです。もっとなれて余裕ができたらと考えてます。
もちろんレスはしっかりと読んで参考にさせていただきます。
悪魔な天使3
「ひ、ひどいっ!ひどすぎます!あんまりですっ!親のすることとは思えません!!」
魔鈴ちゃんは怒りのあまりにテーブルを手で叩き立ち上がった。
怒る気持ちはボクにもよ~くわかる。というか、ボクもさすがに腹を立てている。
仕事の都合で海外に行ったはいいが息子は一人のこり、会いたくなったら仕送りをきって生活できなくする。
《親のすることじゃないニャ》
「まったくです。こんなに腹が立つことははじめてです」
「い、いやぁ~そこまで怒ることも…」
《ニャにをいってるニャ。怒り狂うべきニャ。魔鈴ちゃんボクはこいつの採用に賛成ニャ。生きている存在として見捨てるのは恥ニャ》
「安心してください。わたしも採用する気まんまんです」
「ほ、ホントッスか?ありがとうございます。本当にありがとうございます」
深々と頭をさげて礼を言うけれど、礼をいわれるとなんかこそばい
「礼なんて…それよりもこれからよろしくお願いしますね」
ん?そういえば…
《ご飯はどうしてたんニャ?》
「ん?あぁ、一人暮らしのヤツのとこで飯をつくるかわりにめぐんでもらってた。料理は得意でね」
「えっ?横島さん料理できるんですか?」
「えぇ、一人暮らしだとインスタントよりも自炊のほうが安くつきますし、夏まではホテルのレストランでバイトしてたんで、それなりには」
ホテルのレストランで料理をする姿が想像できないけど…
「それならなおのことかんげいしますよ。それじゃぁまずは住む場所ですけど…。えっとですね、わたし、GSの仕事もやってまして」
「は?はぁ」
「私は魔法を使うのがとくいでして、それをつかって」
パチンッ
魔鈴ちゃんが指をならすと自宅に移動する
「こういうふうに異界に自宅をつくっているんですが、それでよければウチに住んでいただこうかと」
いや、さすがにどうかと思うんだけど…
「かまいません。というかいいんッスか?オレ一応男ッスよ?」
そうそう
「え、えぇ。大丈夫です」
魔鈴ちゃんなんであいつから視線そらして赤くなるニャ?
あてがわれた部屋に荷物をおいて、シャワーを借り、渡された服に着替える。
高級レストランのウェイターのタキシードの様だが、上はいわゆる燕尾服、シャツの上にきているベストは魔鈴さんのコルセットの様に茶色の編み揚げである。
「こんな感じで大丈夫ッスかねぇ」
自分の体を見下ろしながらキッチンにいた魔鈴さんにたずねる
「えぇ、よく似合ってますよ」
オレを上からしたまでみてからそう言ってくれた
「でもやっぱりバンダナははずしたほうが…」
魔鈴さんはオレに近づくと頭の後ろに手をまわしてバンダナをはずした
「やっぱり、こっちのほうがかっこいいです」
そう言って微笑んだ。
しかし、魔鈴さんはバンダナをはずしたときの状態であるからして、オレと魔鈴さんの顔の距離は魔鈴さんの小指一本ぶん
微笑んでから気が付いた。横島さんの顔が目の前にあったのだ。
「す、すいま…きゃっ」
急いで離れようとしたらつまずいて仰向けにたおれそうになってしまう
「あぶないっ」
倒れる直前に横島さんに右手をつかまれた
「えっ?」
「大丈夫………ですか?」
「は、はい…」
真剣に私を心配する顔にみとれてしまう。
右手をつかまれた私は左腰に腕をまわされ、足の間に横島さんの右足が半歩踏み込んだ、まるでダンスのラストのような態勢であり、女の子なら一度は憧れる態勢になっている。
「よ、横島さん……」
横島さんの瞳に映る私の顔
「ま、魔鈴さん……」
幼くそれでいて精悍な横島さんの顔
私は左手を横島さんの首にかけた
横島と魔鈴ちゃんはゆっくりと、まるで当然のように瞳を閉じて
キスをした
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