向けられる柳生の剣
それに対抗しうるのは
一人の少年の想いを込めた
蒼き輝く剣だった・・・
エピソード十五 覚醒する力と明かされる正体
「じ、自由ちゃんが帰ってこない!?」
「それは本当ですか!?」
横島とピートは昨日出会ったばかりの友人が行方不明と聞き愕然としていた。自由の事を知らない美神たちは横島たちに尋ねる。
「ねぇ横島君。自由って誰なの?」
「あ、はい。自由ちゃんってのは昨日俺のクラスに来た転校生なんスよ」
「ふ〜ん。で、なんで昨日会ったばかりなのにそんなに親しそうなの?」
「それはっスね。昨日放課後に自由ちゃんの歓迎会をやってたんすよ」
大体の説明を聞き納得する美神。
「僕は帰り道が違いましたから途中で別れました」
「その後皆それぞれ帰り道に行って、確か最後は分かれ道で自由ちゃんと俺が別れたんスよ」
「そうだったんですか」
横島たちの説明を受け下を向く彩。すると横島は先ほど感じた霊波の事を思い出した。
「そういえば、さっきここに来た柳生十兵衛って奴から自由ちゃんの霊波を感じたような・・・」
「柳生・・・十兵衛だってっっっ!!」
横島の言葉に彩は顔を真っ青にしながら顔を上げる。その表情からは悲痛なものが感じられた。
「え、何か知ってるんスか!?」
彩の驚きに疑問を持った横島が尋ねる。すると彩は三年前の事を語りだした。
「三年前・・・まだ自由が中学2年だった時、不思議な出来事が起こったんだ。ある日突然訳の分かんねぇヘッポコ侍が俺たちの元に現れると同時に、柳生新陰流に恨みを持つ竜乗寺新陰流を名乗るヘンテコな剣士たちが何故か俺たちの前に現れた。そしてそいつ等を止めるためにその侍は自由にハート型の眼帯を左目に着けた。すると自由は・・・柳生十兵衛に変身した。柳生十兵衛になった自由は、襲い掛かってくる竜乗寺の剣士たちを次々に倒し、竜乗寺の怨念って奴から解き放っていった。そして竜乗寺を纏める太鼓太夫っていう野郎を倒したんだ。その後、その眼帯を持ってきた侍は眼帯と共に天に昇ってったんだ」
彩の言葉を聞き愕然となる美神たち。するといち早く復帰した小竜姫が彩に尋ねた。
「彩さんでしたね。実は今回現れた柳生十兵衛は貴方が言う太古太夫によって操られているかもしれません」
「何!!どういうこった!?太鼓太夫っていうクソ野郎は間違いなく自由・・・いや柳生十兵衛が倒したんだ!!」
「おそらく自由さんが倒したという太鼓太夫は本物でしょう。しかし、怨霊というモノはそう簡単には消滅しません。おそらく今回の事に絡んでいるのは、オリジナルの複製したモノでしょう」
「どういうこった!?」
「簡単に言えばコピーですよ。怨霊と化した自身の一部を切り離しておき、オリジナルが消えると同時にコピーが活動を開始するのです」
「そんな・・・まだ・・・終わってないっていうのか」
そう言って膝をつく彩。そんな彩のもとに横島が近寄る。
「心配しないで下さい。俺たちが絶対に自由ちゃんを取り返します」
「てめぇ・・・気休めみたいに簡単に言うんじゃねぇ!!」
そう言って横島に掴みかかる彩。それでも横島は眼を背けずハッキリと言う。
「絶対に助けます!!自由ちゃんは大事な友達っスから!!」
横島の真摯な態度に掴んでいた手を離す。
「僕も横島さんと同感です!!自由さんは大切な仲間ですから」
横島に続きピートも答える。彼の眼もまた本気だった。
「・・・・・頼むぜ。自由を助けてやってくれ」
彩の言葉に頷く二人。すると安心したのか彩はその場に倒れてしまった。
「大丈夫っスか!?」
「大丈夫ですか!?」
彩に問いかける二人。すると彩の口からはスゥスゥと小さないびきが聞こえた。
(よっぽど娘さんの事が心配だったんですね。安心した瞬間意識を失うなんて)
彩の反応にホッとする小竜姫。しかしすぐに表情を変え美神たちの方を向く。
「美神さん、今回はあなたにも報酬をだしますので是非ともメドーサの陰謀を阻止してくれませんか?」
「ま、さすがに小竜姫様からの頼みならしょうがないわね。分かったわ、今回の件・・・乗るわ」
「ありがとうございます美神さん」
「でも条件があるわ。さすがにこのメンツじゃちょっと厳しいかもしれないから他のメンツも集めてもいいかしら?」
「ええ、構いません」
小竜姫の答えを聞いた美神は受話器を取った。
「メドーサ様、鉄針が届いたそうですぞ」
部屋の影から現われた太鼓太夫はイスによしかかっていたメドーサに言った。するとメドーサは腰を上げると、手に持っていた水晶越しに鉄針が届いたのを確認していた。
「やっと・・・この時が来たわね。太鼓太夫、ゾンビを連れて元始風水盤を発動させる準備をしてきな」
「はは、承知しました」
そう言って太古太夫は影の中に消えていった。完全に消えたのを確認するとメドーサは窓から空を眺めていた。
「明日・・・明日遂に世界が我等魔族のものになる。あの御方のためにも・・・必ず実行しなければ」
「ふぅ、やっと着いたわね」
香港の空港に降り立った美神たち。現在この場にいるのは・・・。
「ほら行くわよ」
「は〜い」
「ウィっス」
「・・・分かった」
(ふむ、ここが香港か)
「う〜ん、どうも日本より調子が出ねえな〜」
美神・おキヌ・横島・タマモ・心眼・きたろうの美神除霊事務所メンバー
「ピート〜♪」
「わ、エミさん!!」
「わ、ワッシの立場は・・・」
エミ・ピート・タイガーの小笠原事務所&教会メンバー
「今回報酬が出るからの、しっかり働いて家賃を払うんじゃ」
「イエス・ドクターカオス」
不死身の錬金術師ドクター・カオスと永遠の美女マリア
「令子ちゃんと一緒だ〜」
「前回のケリをつけてやるぜ!!」
暴走式神使い六道冥子と魔装術の伊達雪之丞
「今回は厄介な戦いになりそうですね」
「分かっています。でも、やらなければ全てが終わります」
オカルトGメン西条輝彦と妙神山管理人の竜神小竜姫・・・以上の15?名だった。
「で雪之丞?場所は分かってるんでしょうね?」
「ああ、こっちだ」
そう言って雪之丞に連れられていくと、そこには一台のワゴン(結構大きめ)が置かれていた。雪之丞は皆をワゴンに乗せると、そのまま道路に出て走り出した。
「それにしても・・・何故に小竜姫様がこの姿に(涙目)」
そう、ワゴンの中では小竜姫は角の部分だけの状態だったのだ。
「すみません。私は山にくくられている神なので外国では長い時間いつもの姿を保つのは無理なんです」
横島の手の中で答える小竜姫。心なしか声が微妙に嬉しそうだった。
「「むう」」
それを聞いてやっぱりムッとするおキヌとタマモ。その時横島がある事を閃いた。
「なあきたろう。言霊ってある程度の無理は効くもんなのか?」
「ん?ああ、まぁな。流石に無理があり過ぎるものは危険だが」
「ふ〜ん。じゃあ、こんなんも効くのか?」
そう言って横島は一つの言霊を作り出した。
『小竜姫様の』『神通力持続』
それを小竜姫の角に当てた。すると、ワゴンの中でイキナリ下界ルックの小竜姫の姿に戻ってしまった。
「きゃっ!!」
「おっとと」
バランスの崩れている小竜姫を横島がしっかりと支える。すると、見事に横島と小竜姫の影が重なった。(つまりアレである)
「「ああーーーーーーーーーーーー!!」」
突然の光景に叫び声を上げるおキヌとタマモ。他の皆は固まっていたりしていた。
「「・・・・!!」」
ようやくキスした事に気付いた二人はサッと離れた。しかしお互いに顔は真っ赤になっていた。
「横島君!!何やってんのよーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
≪ブゴシャァッ!!≫
「グハァ!!い、いや、今のは不可抗力で≪べキャリ≫モスレム!!」
容赦なく美神の機関銃並みの速度のパンチが横島の顔面を捉える。それを見てゾッとしている皆の中で小竜姫は自分の唇を指でなぞっていた・・・と、その時。
≪ドゴオォォォン≫
突如ワゴンの後方から爆発音が聞こえた。驚いて皆は後ろを向いた。するとそこには、昨日美神たちを襲ったゾンビたちがバイクで追いかけてきていた。更にゾンビたちはマシンガンやハンドガンなどの銃を携帯していた。
「な、何でアタシたちを狙ってくるワケ!?」
「おそらく私たちを元始風水盤のもとに近づかせないためでしょうね」
「ウェェェェン(涙)怖いよ令子ちゃ〜ん」
「マズイな。・・・君、運転は任せる!!」
「アンタはどうする気だ?」
雪之丞の問いに西条は懐から愛銃M-93Rを取り出してみせる。
「分かったぜ!!運転は任せろ!!」
そう言うと雪之丞はアクセルを更に踏み込む。それと同時に西条は助手席の窓を開けM-93Rをぶっ放つ。
≪ガキュン・ガキュン≫
しかしゾンビたちは上手く避けると、持っていた銃をばら撒いた。
≪バララララララララララララララララララ≫
≪ガキュン・ガキュン≫
「しっかり掴まってろよ!!」
そう言って雪之丞はハンドルを切りぎりぎりで回避する。
「西条さん!!オカルトGメンからの武器はある!?」
「ああ、君の足元にある鞄の中だ!!」
その言葉に美神は足元の鞄を開く。するとそこからは破魔札マシンガン・霊体リボルバーボーガン・精霊石ロケットランチャーなどが収められていた。
「ならこれで!!」
そう言って美神は破魔札マシンガンを取ると、窓から体を出しゾンビたちに撃ち出す。
≪パパパパパパパパ≫
一瞬にして数名のゾンビの顔やバイクの車輪に張り付き、ゾンビたちはバイクから転倒し爆発した。
「やりぃ!!」
「ナイスだよ令子ちゃん!!」
しかしそれをかわした残りのゾンビたちが迫る。
「あいつ等まだ来るのかよ」
「ヨコシマ、私に任せて」
そう言ってタマモは窓を開け体を出すと指をパチンと鳴らし狐火を放つ。
「グオォォォォォォォォォォ」
うめき声を上げながら燃えて灰になっていくゾンビ。しかしそれさえも切り抜けてくる残りのゾンビたちに流石のGSメンバーも焦りを感じた。その時、またも横島が何かを思いついた。
「雪之丞!!このワゴンの上の部分を開けてくれ!!」
「どうする気だ!?」
「やれば分かる!!」
横島の言葉を信じて雪之丞はワゴンの上の部分を開ける。すると横島はピートとタイガーに指示を出す。
「タイガー!!あいつ等に向けて幻影投射頼む!!ピート!!幻影であいつ等が混乱してる内にダンピール・フラッシュを放ってくれ!!」
「分かりました!!」
「合点承知ですジャーーー!!」
土壇場で強くなる横島の指示を受けタイガーは獣化すると、ゾンビたちに向けて高出力の幻影を投射する。するとゾンビたちは何の幻影を見てるのか混乱し一気にバランスを崩し始めた。
「ピート!!今だ!!」
「はい!!」
横島の言葉を受けピートはダンピール・フラッシュをゾンビたちに放つ。すると回避できる訳がなくまともに受けて爆発していった。
「やったぜ!!」
「お見事です横島さん!!」
「凄いですジャーー!!」
「喜んでいられません!!まだあと一人残っています!!」
小竜姫の言葉で我に返った皆が後ろを見ると、そこには片手でロケットランチャーを構えるゾンビの姿が・・・。
「マズ!!雪之丞、まだか!?」
「もう少しだ!!この先の地下に行けるトンネルに入れば!!」
雪之丞の言葉通り50メートル先に地下へのトンネルがあった。それを見た雪之丞は更にアクセルを強く踏み込む。
「突っ込むぜ!!しっかり掴まってろーーー!!」
そう叫びながら雪之丞は一気にトンネルの中に突入した。それと同時にゾンビの持っていたロケットランチャーが発射された。
≪ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン≫
その瞬間、爆音が響き渡った。
≪ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン≫
「ふ、どうやらここまで来たようだね」
元始風水盤の傍にいたメドーサは立ち上がると、無線機を取り出しある場所にいるゾンビたちに繋いだ。
「招かれざる客のお出ましよ、柳生十兵衛を起こして迎え撃ちな」
無線機から指示を受けたゾンビは牢屋に入れられている自由を出した。すると、また影の中から太鼓太夫が姿を現した。
「ほっほっほ、さぁ・・・柳生十兵衛。お主にはしっかりと働いてもらうぞ。竜乗寺新陰流を壊滅させた償いとしてな」
そう言って太古太夫は懐から黒いハートの眼帯を取り出す。すると意識が戻った自由は太古太夫に尋ねる。
「なんで・・・なんでその眼帯を持ってるの?」
「ふふ、これはのぉ、私が天に逝き転生を待たなくてはならなくなった時、偶々お主に眼帯を渡した侍と会うての、その侍が眼帯を持っていたので奪ってやったのじゃ」
「・・・え!?・・・まさか、じゃあ鯉之介さんは・・・・」
「ふむ、多少痛い思いをしてもらったぞ」
太鼓太夫の言葉に顔が青ざめる自由。それを無視し太鼓太夫は近づく。そして・・・。
「さあ目覚めよ・・・柳生十兵衛」
再度・・・漆黒の剣士は舞い降りる。望まぬ力を背負って・・・。
「イタタ、皆!!怪我は無い!?」
美神の言葉に皆が手を上げて答える。
「じゃあ行きましょうか。雪之丞、案内よろしく」
「・・・って言っても、もう目の前なんだが」
その言葉に美神たちは目を向ける。すると目の前には亀裂の入ったコンクリートの壁があった。
「・・・あっけないわね」
「まあそう言うな、退いてろ!!」
そう言って雪之丞は壁に向けて霊波砲を放つ。すると衝撃により一気に壁は砕け散った。そこには空洞が広がっていた。
「よ〜し、行くわよ皆!!」
美神に続いて皆が歩き出す。中は暗く、薄く湿った空気が充満していた。奥に進むと、大きな広間に出た。そしてそこには・・・。
「やはり来てしまったか」
洞窟の裂け目から漏れる光を浴びた十兵衛、そして・・・。
「ほっほっほ、これは皆様お揃いで。ここは貴方方の墓場になるのですよ」
能面がボヤリと映る太鼓太夫の姿があった。
「なめ腐った奴等ね!!こんなとこで油売ってる訳にいかないのよ!!」
そう言って神通棍を開放する美神。それに続き西条はジャスティスを引き抜き、エミは笛を取り出す。しかしそれを横島が前に出て制す。
「美神さん、ここは俺に任せてくだ≪バキィ≫ルマ!!」
「何言ってんのよ!!」
「い、痛いっス。ってそうじゃなくて!!あの十兵衛は自由ちゃんなんです。だからまだ自由ちゃんを取り戻すチャンスがあると思うんスよ」
「僕もそう思います。お願いします美神さん!!柳生十兵衛は僕たちに任せてください」
「ワッシからもお願いしますジャー!!自由ちゃんを助けたいんジャー!!」
横島・ピート・タイガーが必死の形相で美神に頼み込む。すると美神は呆れた顔をしながら神通棍を収める。
「全くしょうがないわね。・・・じゃあ任せるわよ」
そう言って先に行こうとするが、美神たちの前に太鼓太夫が立ちはだかる。
「私は納得した訳じゃありませんよ」
そう言って影から刀を取り出し振りかざす。しかし・・・。
≪ガキィィン≫
突如飛来した物体を太鼓太夫は刀で弾き落とした。その隙に美神たちは一気にその場をすり抜けていく。
「・・・どなたでしょうか?私の邪魔をするのは?」
そう言って物体が投げられた方向を見る。するとそこには、不敵な笑み(どんな!?)を浮かべながら“物干し竿”を持ったきたろうの姿が・・・。
「ただの鰐ではなさそうですね」
「おう。そこいらのワニとは違うぜ。“自称”最強の言霊使いだ」
「ほほう。言霊使いですか・・・」
「それだけじゃないぜ。・・・なんせ俺は」
きたろうは美神たちが完全に先に行ったのを確認すると、更に不敵な笑みを浮かべながら自らの正体を明かした。
「俺はな・・・一応“万華鏡”の弟子なんだよ。まだまだ未熟だがな」
また運命は・・・曲がりだす(なんでや!!byきたろう)
「自由ちゃんを返してくれないか?柳生十兵衛?」
横島は十兵衛に向けて尋ねる。すると十兵衛は悲しそうな顔をしながら顔を上げる。
「すまぬな。私も正直自由を戦わせたくない。だが、この眼帯がある限り、私たちは呪縛から逃れられない」
そう言いながら十兵衛は左目の眼帯に手を当てる。その姿を見た横島はある決意を固めた。
「十兵衛・・・俺は絶対に自由ちゃんを救い出す!!そして・・・十兵衛、アンタも救う!!」
その言葉に十兵衛は動揺した。自由だけならともかく自分を助けると言い出すのだから当然だろう。
「いくぜピート!!タイガー!!ぜってぇ助けっぞ!!」
「分かりました横島さん!!」
「ワッシもやるケンノー!!」
そう言って横島たち除霊委員メンバーは力を発動する。それを見た十兵衛は目を閉じると、背負っていた鞘から刀を引き抜く。
「・・・参る」
その言葉と共に十兵衛は駆け出す。
(横島!!サイキック・ソーサーだ!!ピート殿!!霧化して奴の背後へ!!タイガー殿!!隙を突いて攻撃を!!)
「おう(はい)(了解ですノー)!!」
心眼の指示を受けた横島はサイキック・ソーサーを展開し投げつける。
≪ズバン≫
それを切り払う十兵衛。その隙に霧化したピートが背後に現われる。
「ダンピール・フラッシュ!!」
隙を突いて放つも、身体を捻って避ける。そこにすかさずタイガーが爪を振り下ろす。
≪ガキン・ガキンガキン≫
タイガーは連続で爪を振るうが、十兵衛は精密な機械のごとくそれを防ぐ。
「は、反則ですジャーーー!!」
「こんなに強いなんて・・・」
あまりの強さにタイガーとピートは弱気になる。しかしそれを横島が励ます。
「負けんな!!ここで負けちまったら、自由ちゃんを助けられねぇ!!」
その言葉を受け再び力を取り戻す二人。
(横島!!刀に素手は不利だ!!ここはきたろう殿から習った言霊を使うのだ!!)
「おっし!!行くぜ」
そう言って横島は言霊を作成する。
「・・・そこだ!!」
しかしその隙を待っていたのか十兵衛が飛び込んでくる。
「やべえ!!」
そう言って破れかぶれで右手を出し防ごうとする。明らかに無謀な行為だった。しかし彼に諦めの意志は無かった。
「負けられねえ!!・・・自由ちゃんを取り戻すまで・・・負けられないんだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
横島の咆哮が響く。するとそれに共鳴するかのごとく彼の右手には霊波が異常な勢いで収束しだした。そしてそれは・・・。
≪ガキィィィィィィィィン≫
霊波で出来た剣へと・・・変わる!!
あとがき
ども〜!!weyからネーム変更した煌鬼(キラメキ)です!!いや〜、更新に時間が掛かってしまいました。楽しみにしてくれてる方々申し訳ないッス!!(謝罪)
さて、今回は本格的に元始風水盤編に入りましたが、今回入っている車での戦いですが、何かの香港アクション映画を見たときに思いつきました。
レス返しです。
<法師陰陽師さん
ラブリー眼帯ですが、実は他に恨みや怨念から生まれた闇の眼帯という案にもしようという考えがあったのですが、そうするとややこしいのでこうしましたです。
<柳野雫さん
大丈夫です。雪之丞は横島ほどの不死身ではないですが問題ないので戦えます。
パパですが、意外なところで・・・は!?これ以上は言えないっス!!
<ATK51さん
太鼓太夫は一応今回はオリっぽいキャラと思ってくれて問題ないです。
確かに横島は少しずつ五○化しているかもしれません(汗)
ではまた次回まで、煌鬼でした。・・・フュ!!(指でパチンと)