〜第3話(前編)〜
シロが何だか解らない浮遊霊に取り憑かれた(爆)
「くう〜ん…(体が重いでござるよ〜…)」
「う〜ん………」
自室の机に向かいながら、横島はオカルトの本をぱらぱらめくる。
普通に悪霊と戦うのであれば何とかなるのだが、いかんせんとり憑かれた後では…
素人には何とも手の打ちようが無い。
「やっぱり除霊して貰いに行かないと、幸い近くに除霊事務所があったな…確か小笠原GHOST SWEEP OFFICEとか言ったっけ」
横島が読んでいたオカルト関係の本をポンと閉じた時…
横からユウリが口を挟んだ。
「いけません、忠夫様!あの事務所は危険ですよぅ!」
それは、今から50年以上前、ユウリが前の主と住んでいた時…
主の妻が何かの霊障に遭いその事務所で、治療の際霊体を切られすぎて(え〜)いらんダメージを被ってしまった事を…
彼女はきっちり覚えていて、決してその霊能者を許さないのだ。
「…でも話によればその時の老GSはもう亡くなって、今は孫娘がやっているらしいんだが…?」
「駄目ですぅ!他の除霊事務所にして下さいね(はぁと)」
「ぬ〜……」
有無を言わさぬユウリの迫力に横島は頷くしかなかった。
ユウリが去った後…
「そろそろ大学の共通一次だし遠い事務所までは行けないんだが…もうすぐなんとかしてやるから頑張れシロ!」
「わうっ!(拙者頑張るでござる!)」
「六道大学の除霊学部の所に確か、除霊を格安でしてくれる大学除霊所があったはず…」
しかし、横島には微妙に躊躇いがあった、何故なら…
「あそこには(いろんな意味で)恐い教授がいるからなあ…」
「アンタはGSになる!」
美貌の教授の一言が横島の脳裏に甦る。
「見かけは派手だが腕は確かかも知れねーな…」
どのGSにも匙を投げられたシロが(そんな事実はナイ(笑))
名GSの手によって劇的に回復する!
すっかり元気になってお花畑(このSSの季節は冬です)を駆け回るシロを見て…
「GSって凄いぞ!俺もきっとグレートなGSになるぜ!」
と横島は決心するのだった……
「……なんて事にはならないだろう絶対」
あの一年前の「事件」以来、感動しにくいタチになってしまっている横島であった。
「じゃ、シロ…行こうか」
シロを移動用のケージに入れて、横島は家を出た。
六道大学除霊学部付属・大学除霊所。
「GSか……」
待合室で横島と(何故かついてきている)ピートが順番を待っている。
「横島さんはGSになる気は無いんですよね?」
「別にその仕事が嫌いなわけじゃないよ、まだ何も考えてないだけだ」
きっぱり言ってのける横島。
「職業はどこかの(滑り止め含める)大学に受かってから考えるよ」
「そうですね、まず受からないと」
二人は試験の事を考えると緊張せずにはいられなかった。
「横島さんをGSになると決めつけてシロを押し付けた強引だけど美人な教授、この六道大学のGSですよね?」
「そうだと思うが…?」
「顔見知りなんだから安くして貰えませんでしょうか?」
ピートが甘い事を言う。
「無理だろーな、なんだかお金が好きそうな(笑)感じだったし…大体あの教授がこっちの方を担当してるかどうか…」
その時。
「横島さん、1番にお入り下さい〜」
若い受付嬢が横島達を呼んだ。
「お、俺達の番だ」
二人はぞろぞろと診療室(?)に入って行く。
「あ」
そこにはアノ教授がいた。
「なんだ、アンタか…まさか!その子を返しに来たんじゃないでしょうね?」
「そんな訳ないッスよ、つか何だか変なのに取り憑かれたみたいなんスけど」
シロを見せながらの横島の言葉に教授はニヤリと笑った。
「なるほどね、まあ安心して…この程度の悪霊ならこのGS美神令子が…極楽へ逝かせてあげるわ!!」
美神(やっと名前が出た)教授は一枚のお札を取り出す。
それには「吸魔」と書かれていた。
「卑しき悪霊よッ!!この世は汝の場所に有らず!黄泉の国こそ相応しい!」
呪文めいた言葉と共に彼女は札を悪霊目掛けて突き出す。
「吸引ッ!!」
その瞬間、札から凄まじい程の霊気が発生し、それと同時にシロから何か黒い影が吸い出される様に現われ…
そして一直線に札へと吸い込まれた!
ぼひゅっ!!
それを最後に辺りに静けさが戻る。
何事も無かったかの様に。
「はい、一丁あがりっと!」
美神は使用済の札を鉄製(だと思われる)箱へポイッと投げ入れる。
「………………」
鮮やかな手際に、二人は呆然と立ち尽くすだけであった。
「はあ、結構胃に来るわねこの仕事も…」
美神が肩を回しながら溜息を吐く。
「?」
横島達は?を頭の上に浮かばせるが、彼女は構わず続けた。
「普通の除霊ならこんなしょぼい仕事でも100万!果ては億単位の仕事まであるってのに〜〜〜〜」
相当ストレスが溜まっている様である(笑)
このお金大好き女、美神令子がこんな所で大人しくやってるのにはかなりふか〜い事情があるのだ。
初めの要請は六道大学理事長からだった。
断ろうとした美神だったが…
「悪いんだけど、そんな儲からない事引き受けられないわ!」
目上だが、敬語じゃない様である。
「ふ〜ん…私は〜別にいいけど〜アノ事公表しちゃって〜いいかしら〜?」
「アノ事…ななな何だって言うの!?」
「税務署の人達が〜大喜びしそうな〜事なんだけど〜?」
「!?」
どうやらある事実(不正?)の証拠を掴まれていたらしく、一気に窮地に叩き込まれ…
「…という訳なのよ、酷いと思わないママ?」
「もう、いい加減に真面目に生きなさい令子!そろそろ私も庇ってあげられなくなるわよ?」
「う…」
更に母親からの止めの一撃を喰らい敢え無く撃沈(涙)
「仕方無いから引き受けるけど、でもせめて優秀な人材探しさせてくれません?」
「それは構わないけど〜ほどほどにね〜?」
「はいはい(汗)」
一応新人発掘も兼ねてという事で、雇われ教授として在籍しているのである。
この大学自体が「オカルト」という特殊なジャンルに入る教育をメインとしているため、講師も非常に限られてしまう。
従って民間GSを、臨時講師やら何やらに迎え入れざるを得ない状況なのだ。
理事長その他の人脈(?)のお蔭で…オカルトGメンやら神魔デタント派の協力も得て、安定した経営(?)を続けている。
「教授」
横島が彼女を呼んだ。
「何?」
「コイツ、オスですか?メスですか?」
「アンタね…そのくらい解らないの?女の子よ!」
「そ、そうッスか」
(解るわけねーだろ!!)とは怒鳴れない横島であった…(涙)
「質問その2!」
今度はピートだ。
「はい、ヘタレそうな金髪クン!」
「へ…ヘタレそうなって…(汗)えっと、シロって人狼だと言いましたが、今の所ただの動物なんですケド…?」
「いい質問ね、この子…シロ?安直な名前つけるわね…」
呆れた顔で呟く美神。
(付けたくて付けた訳じゃねーって…)
もちろんこの横島の突っ込みも封印である…
「とにかくまだ赤ちゃんに毛が生えた(文字通り?)程度の成長しかしてないから、まだまだ霊力が足りないのよ」
「霊力…ですか?」
「そっ、おまけに全盛期だった頃に比べて人狼族自体がかなり衰退してきている上に月の結界を張った里の外だから…もしかしたら完全に成人するまで人の姿を取れないかも知れないわ」
「マジっすか?」
横島が驚いた顔で聞き返す。
「マジよ、まあ手がない訳でもないけど」
「え?」
「精霊石って知ってる?」
美神の問いに、二人と一匹は首を横に振った。
「解りやすく言うと…聖なる力が凝縮されて出来る石なんだけど、これ人工には作れないのよね…」
イヤリング状にした精霊石を、ピンと弾いてみせる美神。
「その秘められたパワーは尋常じゃないから、霊力不足の人狼でもそれを身に付ければ人間の姿をとれるようになるわ」
「で、どうやって手に入れるんスか?」
横島が、「全く期待してないけど聞いてやろう」というニュアンス丸出しの表情で言った。
「買うの、毎年ホンコンで競売が行われるからそこへ買い付けに行くのよ、当然激戦になるけど…まあ10億もあれば一つ二つは買えるわ(はぁと)」
とんでもない事を、美神教授はさらりと言ってのける。
「じ……じゅうおく……」
二人はフリーズした(泣)
「わぅん?(じゅうおく?それは美味いでござるか?)」
解ってないシロ(笑)
「あ、ごめんね〜、一般ピープルがそんなお金用意出来る訳ないわよねぇ(笑)…まあGSになってガンガン稼げば話は別だけど〜?」
「……………」
「どうしたんです?横島さん」
じっと考え込んでしまった横島に、ピートが声を掛ける。
「…いや、なんでもない」
横島は慌てて笑顔を浮かべて言った。
「という訳で、今日は学生達が出払ってて人手が足りないのよ!講義料代わりにきっちり手伝って行ってね(はぁと)」
「う”……は…図ったな!シャ……じゃない美神教授!」
「そういうオチですか…」
抵抗する気満々の横島にやる気失せ失せのピートだが、このオンナに勝てる訳がない(爆)
満員の待合室を見て二人は、マリアナ海溝より深い溜息を吐く…
それからは嵐の様であった。
「横島クン!そこの札取って!」
「ピート!お客さん押さえて!!」
「そこ!結界薄いわよ!なにやってんの!!」
「ひ〜!!」×2
「はぁぁ!極楽へお逝き!!」
流れ作業の如く除霊をこなして行く美神。
(確かに凄いな…無駄の無さといい手際といい、それに霊力も高い)
横島はこっそり美神を観察していた。
そして……
バシィッ!
「あ!」
それは最後の客から悪霊が飛び出した時だった。
美神が構えた吸魔札が裂けたのである!
「うわぁぁ!?凄く強そうな奴ですよ!!」
ピートが叫び声を上げた。
「コイツ…元々強い悪霊だったのに、何年にも渡って負のエネルギーを吸い上げてここまで肥え太ったんだわ!」
美神の叫びが鋭く走る!
そう…この悪霊は何年にも渡って客とその家族を苦しめ続けた、超強力な奴だった。
所詮ただの雑魚霊だと思っていた美神は、思わぬしっぺ返しを喰らう事となったのである。
『うぉれぉぉぉお!祓おうなどとはぁぁあ!百万年んんん!早いわぁぁぁ!!!』
吠える悪霊。
何となく某寿命が縮む新聞配りが副業の悪霊に似てない事も無い(汗)
普通ここまで強力な奴の場合、こんな大学除霊所にはまず来ない為ではあるのだが…
「ちぃっ!まずいわ!破魔札は切らしてるし精霊石はもうストックがないし…」
強敵を前に珍しく焦りの表情を見せる美神の前に…横島がすっと出る。
「よ、横島さん!?」
「横島クン!?ちょっと何やってるの!下がりなさい!!」
しかし横島は微動だにしない。
「美神教授、一つ貸しッスよ」
「え?」
驚く二人と一匹を尻目に、横島はブンッと右手を振った!
ビィュィィィィンッ!っと音がしたかと思うと、何と横島の右手から光り輝く霊波刀が現われた!
『小僧ぅぅぅ!この俺様とぉぉぉ!戦おうというのかぁぁぁぁぁあ!!』
悪霊は猛り狂いながら横島に殺到する!
「横島クン!?(嘘…何よあの完全に収束した霊波刀は!?)」
「横島さん!?」
二人の驚きの叫びが上がる。
だが…
「…てめぇの様な、人のささやかな幸せを奪う奴は…許しておけねータチでね」
ギン!
凄まじい殺気が篭った視線が悪霊を射た!
『ぐぅお!?何だぁぁあこの小僧はぁぁ!?』
思わず動きが止まる悪霊。
その隙を逃がす横島では無い。
「斬!」
彼は無造作に右手を振るう。
一閃
ただの一閃だった。
『が…はぁぁぁぁぁぁぁああああ!?』
真っ二つにされた悪霊は、斬られた場所から光の粒子を放出しつつ完全に消滅する。
自分が一撃で倒された事を信じられぬまま。
「……………………」
美神も、ピートも、シロすらもその光景が信じられず硬直したまま…
何も言う事が出来ずにただ立ち尽くすのみであった。
俺があいつを殺した。
殺した様なものだ……………!
横島が、不思議な少女「蛍」(ほたる)と出会ったのは…
一年前…まだ彼がナンパ好き(?)の煩悩少年をやっていた頃だった。
町で美人を見れば取り敢えず挨拶代わりのアタック!
「そこのお姉さん!出会った時から愛してました〜〜!」
「一昨日来なさい!」
げしっ!
「がはっ!?」
いい肘鉄を喰らい地に沈む横島。
「うう…負けねーぞ、おっとそこの可愛いねーちゃん!」
「何あんた!?鬱陶しいわね!!」
どがっ!
「くはっ!?」
べちょっ!
再び大地が彼の友達になる(涙)
そんな事を繰り返す、哀しみも悩みも無かった時代。
夕方…日が暮れていく道をトボトボ歩く横島。
「あう…今日も駄目だったかぁ、何処かにおらんかな〜俺の言う事を何でも聞いてくれる裸のねーちゃんは」
何だか世の中をナメた事をのたまいながら歩いていく。
逆にそういう女が居たら何となく怖いような気もしないでもないが、皆さんはどうでしょう?
こうやってなーんにも考えず、彼は日々ナンパに勤しんでいたのだが…
その日は違った。
何となく普段通ってはいるものの、入った事は無い小さな公園。
何故かそこに足が向いたのだ。
「疲れた〜…水でも…」
へこへこ水場まで来た横島だったが…
「こんにちわ♪」
近くのベンチから声がした。
「え?」
そっちに目をやると、そこに女の子が一人。
綺麗な黒髪をボブカット気味に丁寧に揃え、肌は透き通る様に真っ白。
その瞳は澄んでいて、それでいて妙に人懐っこい性格で……
掛け値なしの美少女。
「蛍」はそういう少女だった。
「こ…こんにちわ?」
横島は驚きながらも、挨拶を返す。
(苦節17年、女の子から声を掛けられたのは初めてや…)
心の中で感涙に咽びつつ(汗)
だが、何故かこれまでの様にナンパをしようとは思わなかった。
(何か勝手が違うな…うーん)
「あなた、毎日元気ね…そんなに女の子が好き?」
「そりゃまあ…って毎日?」
「見てたわ、いっつもここの前を元気に走って行くのをね」
彼女は動物(妖物含む?)が好きで、怪我をした動物などを「ちから」を使って治療(ヒーリング)するのを日課としていた。
「ほら…もう大丈夫よ」
「にゃぁぁ」
顔に怪我をしていた猫が、一声鳴いて元気に去って行く。
「凄いな…」
ただ感心するしかない横島。
彼も霊能力に目覚めつつあり(秘密にはしてたが)、自己流とは言え色々試している時期でもあったので…
彼女の「ちから」にはいたく興味をそそられた。
ただかなり彼女の生命力を急激に消耗させる事なので、そうそう使えるものではない。
「ふう…」
「大丈夫か?蛍…」
横島は疲れた表情の蛍を気遣う。
「うん、少し休めば良くなるから」
蛍が無理に笑みを作って答えた。
「ならいいんだけど…」
それは、彼女の使う「ちから」は霊能者が使う「霊的治療」(ヒーリング)とは格が違ったからだ。
例えば「回復量」、一回の治療で普通のヒーリングとは比べものにならないくらいの生命力を回復させるのだ。
さらに、「速攻性」
まるでゲームの回復魔法の様に、瞬時に怪我を癒してしまうのである。
その代償は…彼女の「生命力」そのものなのだから、妥当と言える使い勝手の良さだが…
(あの疲れ方は異常な気がする、出来ればあんまり使って欲しくないんだけど…)
横島は心配したが…癒した後の彼女の笑顔を見ていると、どうしても「止めたほうがいい」とは言えなかったのだ。
あの日から、横島と蛍は自然と公園で逢うようになった。
「私…外の友達がどうしても欲しくて、ちょっと距離があるけどここまで来てるの」
「なるほど(外?)」
それに伴い、ナンパもすっかり辞めてしまった為…クラスの連中が大騒ぎしたのは余談である(笑)
「嘘だろ?あの横島が…」
「ナンパとかセクハラをしない!?」
「うがぁ!この世の終わりだぁぁあ!?」
「てめーら…」
怒りつつも、日頃の行いが災いしてる為言い返す言葉が無い横島。
まあそれはともかく…
二人で過ごす時間も多くなった。
というよりほぼ毎日逢っている。
「ヨコシマ〜ここよ!」
「おう!」
だが、横島は彼女の事を多くは知らない。
解っているのは…身寄りがない事、山の方にある孤児収容施設から来ている事。
「ああ、外って…そういう事か」
「うん」
そして生き別れ(?)の姉妹がいる事……
「もっと小さかった頃に貰われて行って、残りは私一人…涼女ちゃんに揚羽ちゃん、元気にしてるかな」
「うーん…美人姉妹かぁ」
「最も、揚羽ちゃんはまだ赤ちゃんだったけどね」
でれっと鼻の下が伸びかけた横島を牽制する様に蛍が言う。
(ま、美人になってるとは思うけどね)
蛍の横顔を見ながらうんうんと頷く横島だった。
その子は一番早く里親に貰われて行ったらしい。
更にその数年後、揚羽の家の近くでバイク屋を経営する若夫婦に涼女が貰われて行く。
そこの旦那曰く「運命(デスティニー)を感じた」だそうで(汗)
「私、人間じゃないかも知れない」
「……たとえ、そうだったとしても俺の気持ちは変わらない」
たまに自分の「ちから」に脅える様な素振りを見せる彼女に、いつも横島はそう言って微笑んだ。
彼の、屈託の無い自然な「笑顔」
それは、蛍にとって安心できる「かけがえのないもの」であり、一番大切な「失いたくないもの」だった。
横島にとっても、いつしか彼女はそういう存在になっていった。
公園の近くに小さな山がある。
その上まで二人は来ていた。
蛍が横島に頼んで連れてきて貰ったのだ。
二人が来た時、時間は丁度夕刻。
「見て!綺麗な夕焼け…」
「うん…」
しばし落日の光景に目を奪われる蛍。
「昼と夜の一瞬の隙間、短時間しか見れないから余計美しいのよね…」
「そうだな…」
完全に日が落ちるまで、二人は立ち尽くしていた。
そして帰り際。
「また…一緒に見ようね」
「ああ、何十回でも何百回でも見よう!」
そう固く約束を交わして。
そして、運命のあの日…
二人が出会ってから一ヵ月後、それは起こった。
ガツン!
「あれ?なんか埋まってる?」
施設の庭から出てきた古いカプセル状の物体。
たまたま生ゴミを埋める穴を掘っていた職員が掘り当てたモノ。
「なんだこりゃ?タイムカプセルか何かか?」
彼はそれを色々調べてみた。
「ん…開きそうだな」
がしゃっ…
カプセル状のモノが二つに割れ…
ゴォォウッ!!!
「う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
そこから出現した「魔」が全ての始まりであった。
”ようやく…出られたぞ…ククククク”
現れた”何か”は満足そうに笑う。
恐怖に怯える職員を見下ろしながら。
〜後編に続く〜
今回はオーソドックスな加筆訂正版です。
ちょっと長いので二つに分けてみました、後編は水曜日辺りにアップの予定。
では前回のレス返しです。
片やマン様>
愛子もいいですねぇ、ウチでは登場が著しく遅れてますが(涙)
ユウリは原作とほぼ同じなので前回はカットしたんですけど、今回は気紛れで入れてみました(おい)
十六夜様>
なんかピートって書けば書くほどヘタレ度があがるのは何故でしょう(汗)
ハーレムは…ちと難しいかなとは…(大汗)
D,様>
ガルーダはどうも元ネタとあのGSのガルーダがちらついてどーしても雌に出来なかったんです(汗)
試練、書いてあった通り結構簡単に突破してます、師匠は基本的に変えないつもりです〜
アガレス様>
絞込みは行うつもりです、すっきりスリムで行きたいと思います。
ケイは…あるんですけどかなり先になるかと…
烏様>
まずはお気に召していただけたみたいでほっとしております。
先は永いなぁと思いつつ(笑)
ガパソン様>
そうですね、もっと出番を増やしたいと思います。
出来れば何処かに美衣とユウリの出会いのエピソードでも入れたいのですが…
ATK51様>
二代目事務所と同じで問題ないです、横島の霊気を受けてあの姿になった…ということは…はい、偶然ではなく必然的に彼女は似てしまったんですね。
響鬼ネタは…何処かで使いたいなぁ(笑)
ak様>
ありがとうございます、どんどん加筆訂正していきたいと思います。
海月様>
はい、取り敢えずはそのつもりでおります〜自己満足もまあほどほどで行こうかと(苦笑)
武者丸様>
両親のエピソードも何処かに挿入する予定ですのでご期待くださいませ。
レス返しはやっぱりレスして頂いている以上礼儀として返すべきものだと考えておりますので、しないということは出来そうにないですね(汗)
柳野雫様>
どうも少しばかりユウリのキャラ造形が変わってしまった様で(笑)
やっぱりピートはヘタレが似合う(おい)
wey様>
末は立派な妖物園の予定で御座います(笑)
それでは次回でお逢いしましょ〜でわでわ〜〜