トメさん「短い夏はあっという間に過ぎ、一気に秋が深まり、そろそろ冬支度を始める数多くの動物たちが姿を見せる、北の楽園アラスカ。その州都である第3チェックポイントのアンカレッジ。さて、ここではどんなクイズが行われるのでしょうか」
そして、アンカレッジの郊外は、地震公園。午後一番、そこに全員が集合させられていた。そしてトメさんが、姿を現し、全員に声をかけた。
「ええ、皆さん。後ろを振り返ってください」
そのトメさんの声に、みんながいっせいに反応した。
「後ろにアンカレッジの町並みと、アラスカの山並みが見えます。そして、木々は、すでに色づき、なお、美しくなっていますね。……神無ちゃん、朧ちゃん」
「なに?」
「なんですか?」
「どうだい、アラスカの風景は?」
「……月とは比べ物にならないな。驚くほど、色彩に満ちている」
「ええ、何か、すべてのものに命の息吹を感じる気がします」
「でしょう?……さて、ここ、第三チェックポイントであるアンカレッジを通過できるのは十三名。ここを通過しますと……、次は楽しい楽しいロスアンジェルスです」
そして、25人の女たちがトメさんの言葉を待つ――
「そして、ここ、第3チェックポイント、アンカレッジで行うクイズは……、綱引きクイズ!!」
――ザワザワ……
ざわめきが走る――。ある意味、定石どおりのクイズだった。
トメさん「ここでクイズ形式を説明しましょう。まず、回答者全員が無作為に二チームに分かれていただきます。そして、私が問題を読み上げると同時に、その二チームで綱引きをし、買ったチームの後方から、クイズの回答をしてもらいます。そして、正解の場合は、通過となり、人数調整をしながら、約半数の13名が正解するまで綱引きを続けます」
そして、トメさんが、二チームに分かれたのを見ると早速、クイズをはじめた。
「さて、みんな、準備のほうはいいかな?」
「「「「「はい!!」」」」」
「じゃあ、行きますよ……、問題!」
――パラ!
「ここアラスカの隣、カナダの国家元首は誰?」
「「「「「せ〜の!!」」」」」
「「「「「わっしょい!わっしょい!」」」」」
両チーム、ややしばらく互角の攻防が続く。しかし、やがて破綻の時がやってきた。
――パアン!
早押しボタンを押したのは――。
そう、パワーに物を言わせ、その均衡に破綻を与えたマリアだった。
「はい、マリアちゃん」
「英国、女王、エリザベス、二世」
「正解!!一抜け〜〜〜〜〜!」
――パンパンパンパカパカパカパ〜〜ン、パンパカパカパカパかパン、パンパンパカパカパンパンパン!
さすがに圧倒的なデータ量を誇るだけはある。
その他の面々の状況を見てみよう。
「問題!」
――パラッ!
「ドイツのジルベスタ。日本では何の日?」
「わっしょい!わっしょい!」
――パ〜ン!
「ワルちゃん!」
「大晦日だ!」
「ぬけました。やりましたね」
――パンパンパンパカパカパカパ〜〜ン、パンパカパカパカパかパン、パンパンパカパカパンパンパン!
さすが、ゲルマン語圏である北欧の神話の女神である。
「問題!」
――パラッ!
「習字に使う墨の数え方は?」
「わっしょい!わっしょい!」
――パ〜ン!
「迦具夜ちゃん!」
「一挺、二挺です」
「はい、抜けた!」
――パンパンパンパカパカパカパ〜〜ン、パンパカパカパカパかパン、パンパンパカパカパンパンパン!
「平安時代からずっとそうでした」
ちなみに、個数を数える際、昔から蝋燭のような細長いものは一挺、二挺と数えていた。
そして、最終問題――
「問題!」
――パラッ!
「女心と秋の空。正しくは、男心と秋の空です。それなら、女心と何?」
「わっしょい!わっしょい!」
――パ〜ン!
「美衣ちゃん!」
「猫の目です!」
「抜けた〜〜〜〜〜〜〜!!」
チャンチャラ〜〜〜、チャララチャッチャチャ〜〜、チャラ〜〜、チャラ〜〜〜、チャン!
さすがは猫又。
というわけで、GSレギュラー組で第3チェックポイント通過できたのは――、令子、マリア、美衣、小鳩、ワルキューレ、夏子、迦具夜、魔鈴である!
そして、予選通過に成功した13名がトメさんを取り囲んで――
「せ〜〜〜の、万歳〜〜〜〜、万歳〜〜〜〜〜!!!」
恒例の万歳三唱をおっぱじめた。
それを、残りの小竜姫、冥子、チビメド、グーラー、ヒャクメ、シロ、タマモ、神無、朧、ケイらが、憎憎しげにねめつける。
ところが、スタッフがトメさんに近寄り、耳打ちした――
そしてトメさんが――
「敗者の皆さ〜〜ん!朗報です!突然のキャンセルのおかげで、ロスアンジェルス行きの飛行機に空席が一つあるそうです」
「「「ええっ!!?」」」
「ですので……、敗者復活戦を行います!」
「「「やったーーー!」」」
「では、敗者復活戦は……、カキ氷早食いクイズ!!」
トメさん「クイズ形式を説明したいと思いますが……、まあ、言わなくとも分かるでしょう?かき氷をはや食いして、一番早くに食べ終わった人に回答権があるというクイズです」
「問題!」
――パラッ!
「牛若丸と弁慶が出会ったのは、京都の何橋?」
「超加速!!」
小竜姫が、超加速を持って、かき氷を食べ終える!
――パア〜〜ン!
「シャオちゃん!」
「五条!」
「おめでとう、復活〜〜!」
チャ〜ラ、チャラチャチャチャラ、チャン、チャン!
「というわけで、改めて」
「せ〜〜〜の、万歳〜〜〜〜、万歳〜〜〜〜〜!!!」
「コングラチュレーション!」
チャララ〜ン、チャララ〜〜〜〜〜、チャチャチャン!
「というわけで罰ゲームです」
そのトメさんの声に一同が緊張する。
「さて、ここアラスカは、アリューシャン列島、千島列島をたどって行きますと、日本に辿りつきます。……で、皆さん、あそこを見てください」
と、トメさんが指差す方向を見遣る。そこにあったのは――
「ボート?」タマモが思わず、それの招待を言う。
「そう!みんなには、あのボートで、帰国してもらいます」
「「「ええ〜〜〜!!?」」」
トメさん「しかし、文句は受け付けません、それがUQなのです。というわけで皆さんはボートに乗っていただきましたが――」
「こら!しっかり漕ぐでござる!」
「アンタこそ、しっかり漕ぎなさいよ、馬鹿犬!」
「パパ……」
「まあ、じたばたしてもしかないじゃないか。ゆっくり行こうよ」
「かあちゃ〜〜ン」
「あら〜〜〜、珍しい魚だわ〜〜〜〜」
「ええ〜〜ン、方向がわかんないのね〜〜〜」
第3チェックポイント アンカレッジ 脱落者 シロタマほか9名 ……帰国?
「さ〜〜〜て、やっと本土へ上陸しましたねえ」
「さてさて、誰が優勝するのやら……、では○川さん」
「はい、○島さん!!」
そして二人は締めの言葉を言う。
「知力・体力」
「時の運」
「勝てば天国」
「負ければ地獄」
「早く来い来い」
「木曜日」
「史上最大」
「第一回横島争奪」
「アメリカ横断」
「ウルトラクイズで」
「「お会いしましょう」」
――・―――・―――・―――・―――・―――・―――・―――・―――・―――・――
というわけで、キーやん・サッちゃんの会話を、高○・石○コンビに変更した以外、ほとんど手を加えていない横島争奪UQの今週分、いかがでしたでしょうか?
来週以降は、夜華では未発表の内容になってきますので、ご期待を(w
>HALさん
僕もびっくりです(<マテ)
>D,さん
最強なのです、恋する乙女は(w
>AC04アタッカー
僕は、小竜姫の中国語読みから、つけました
>ルーちゃん
立命館の連中はドームまでで手一杯(w。
>Keiさん
確認してみましたところ、ご指摘の通り前半15分、インターバル5分、後半15分の径30分でした。ありがとうございました。
修正しましたので、ご確認を
>咆牙紫苑さん
確かにしていましたなあ。
>柳野雫さん
>機内食もトイレ
もちろん!!