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▽レス始

「ヒーロー見参!! エピソード十ニ(GS+色々)」

wey (2005-02-24 23:42/2005-02-24 23:44)
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蠢く魔を従える蛇女


それは少しずつ忍び寄り


一人の少女と地上の運命を


混乱へと導こうとしていた。


エピソード十二 失われた眼帯


「ふう、久々に来たな学校に」


横島は校門の前に立ちながら懐かしさを感じていた。すると後ろから級友の声が上がる。


「あっ!!久しぶりね横島君」
「横島さんが中々来ないから心配してましたよ」
「本当ですジャーーー」


横島が後ろを振り向くと、机妖怪の愛子にバンパイアハーフのピート、獣人であるタイガーの三人の姿があった。


「おう。久しぶり」


横島は歩く速度を下げて皆に合わせる。すると何かに気付いたのか愛子が横島に問いかけた。


「・・・ねえ横島君。何かあった?」
「はっ?」


愛子の意図が掴めない横島は素っ頓狂な声を上げる。


「確かに、何か前とは雰囲気が変わったような・・・」
「おいおいピート、お前まで言うか」
「本当に何かが変なのよ。・・・なんていうか・・・横島君の中にあるはずのものが無くなっている様な」


胸に手を置きながら心配そうな顔をする愛子。すると・・・。


「心配性だな・・・愛子は」


横島は愛子の頭を優しく撫でた。これには愛子はもちろんピートやタイガーも驚きを隠せなかった。もっとも、撫でられている愛子は頬を赤く染め、脳内パニックに陥っていたが・・・。そして当然のごとく横島はそれに気付かず歩き出していた(笑)


「お、おい。あれ横島か?」
「それにしては何か落ち着いてねーか?」
「信じられない!!あれが横島君!?」
「天変地異の前触れか!?」


教室に入った瞬間級友に散々に言われた横島はいじけて隅っこで体育座りをしていた。


「え〜よえ〜よ。どうせ俺は生粋の煩悩少年や〜〜〜(涙)」


そのいじける姿を見た女子達は


≪キュン≫


胸を締め付けられる感覚を覚えていた(笑)


「よーし席に着けー!!・・・ん、なんだ横島来てたのか?」
「そりゃこの高校の生徒っスからね」
「まあ生きてたなら問題はないな」
「ヒデー言い方っスね」
「お前はゴキブリ並の生命力だからな」


担任とのやりとりが終わり席に着く横島。すると担任が頭を掻きながら何かを思い出そうとしていた。


「おお、そうだった忘れてた!!今日から新しいクラスメイトが増えるぞ!!」


担任のいきなりの発言にざわめく皆。そして担任の次の言葉でまた大きくなる。


「喜べ男子共!!転校生は女子だ!!」


その言葉に再び騒ぎ出すクラス(おもに男子)


「どんな子なのかしら?」
「なんでしょうか。少し胸騒ぎがします」
「またとんでもない子が来る可能性も高いんジャノー」
「それは勘弁してほしいな」


三人は楽しみにしていたが、横島だけは自分の妖怪変化がもたらす物の怪の出現にちょっと怯えていた。


「よし、んじゃ入ってきていいぞ!!」


担任の声に従いドアが開く。すると・・・、髪型はショートツインテール(みたいなもの)、制服の上にベストを着ており、その上からはとても年相応とは思えない程の胸があった。


「・・・か、可愛い」
「胸・・・大きい」
「あ〜ん、クリクリした目が可愛い〜♪」
「なんかふわふわした感じ〜〜〜♥」


級友の様々な意見が飛び交う中、横島たちは・・・。


(胸・・・大きいわね)
「・・・可愛いですね」
「うおお!!可愛いですノー!!」
「・・・天然っぽいな」


まぁ似たような意見だった。


「こらこら、静かにしろ!!・・・よーし、自己紹介頼むぞ」
「はい」


担任の言葉を受け一歩前に出た。


「『菜ノ花自由』です。よろしくお願いします」


この少女の出現が、また大きな波乱を生むことになる事を、彼らはまだ知らない。


場所は変わり、警察病院。その一室に、美神令子、おキヌ、タマモ、西条、時雨の五人が集まっていた。


「で、今回私に聞きたい事って何かな?」


時雨は美神の方を向きながら尋ねる。


「最近の横島君・・・ちょっと様子が変なのよ」
「変・・・とは?」
「GS試験会場での出来事以来、まず私や女性へのセクハラが無くなったわ。更に言えば、助けたいと思う人のためになったら霊力が爆発的に上がるようになったのよ」
「いい事ではないか」
「それにしても変よ。煩悩がアイツの霊力の源のはずなのに煩悩抜きでここまであがるなんて」
「ふ〜む」
「それにこの前、六道家で果し合いがあったんだけど、アイツ冥子が泣き出したらぶち切れてその相手に喧嘩売ったのよ!!しかも説教付きで!!あれじゃまるで別人よ!!」


美神の最後の言葉にピーンときた時雨。


「・・・もしかしたら」
「な、何か分かったの≪べキャリ≫グァハァ!!」
「焦らない焦らない」


急かしてきた西条を波紋モドキで沈める時雨(汗)。それを見た美神たちは冷や汗をかいていた。


「ちょっと待っててくれ」


そう言って部屋を出て行く時雨。その間になんとか復活する西条。


「さ、西条さん(汗)大丈夫?」
「だ・いじょう・・ぶだよ。アレ位でまいってちゃ、彼女の友人でいるのは不可能さ」
「ってかあの女、一体何者なの?」


タマモの問いを受け、こほんと咳をしてから答えた。


「彼女はね、現在は医者なんだけど、少女時代は凄くて厄介な過去を持ってるらしいんだ」
「厄介?」
「ああ。僕も詳しくは知らないんだが、彼女は昔『狐部隊』って呼ばれる組織のエージェントだったらしい」
「狐部隊〜〜〜!?」
「まあ彼女の言う事だから嘘かもしれないが、今まで聞いた話ではそれが一番信用性があるんだ」
「一番信用性があるって事は・・・他にもあるの?」


タマモの言葉に西条は指で数えながら思い出す。


「確か・・・英国の某機関諜報員、アジア最強の暗殺者、某潜水艦特殊部隊所属の傭兵・・・あといくつかあったかな」


西条の言葉を聞き青ざめる面々。するとそこへ一人の男性を連れた時雨が戻ってきた。


「待たせたね。彼が私が言っていた心当たりだ」


時雨の言葉を受けその男が前に出た瞬間、西条は顔をギョッとさせた。


「あ、あなたは!?」
「お久しぶりですね」


西条の驚きに苦笑しながらを返事をする男。するとそのやりとりを見ていた美神が西条に尋ねる。


「西条さん。この方は?」
「ああこの方はね、前にGS会場で起きた事件の際、古代文字の解読をお願いしたんだよ」


西条の言葉を聞きながら男は美神の方を向く。


「初めまして、私が古塚時雄です。大学の方で古代文字解読に携わっている者です」
「私は美神令子、GSよ」
「おキヌといいます。美神のところで働いてます」
「タマモよ」


お互いの紹介を済ますと、時雄は持っていた鞄からノートパソコンを取り出すと、ファイルからあるページを出し美神たちに見せた。


「・・・これは?」
「これは私が遺跡で古代文字を解読していた際、古代の邪悪な種族を封印した戦士に関しての情報が書かれていた文を細かく解読したものです」
「ふ〜ん。で、それがヨコシマとどういう関係があるの?」
「まぁ落ち着いて下さい。それなんですが、実はその横島君はなんらかのメカニズムによってその古代の戦士の力を継承してしまったんです。力だけを継承しただけならよかったんですが、なんと彼は戦士の魂まで継承してしまったんです」


時雄の言っている事がイマイチ理解できないおキヌは疑問の声を上げる。


「え〜と、つまり横島さんの中にもう一つ魂があるって事ですよね?でもそれが何の問題になるんですか?」
「力の継承はその者に戦士の能力を受け継がせるんだけど、魂の継承は戦士の人格をその者に受け継がせてしまうんです。それにより、彼は戦士に変わる度に横島君であって横島君でない存在になってしまうんですよ。もしもこのまま戦士になり続ければ、横島君の人格は完全に戦士の人格に塗り替えられてしまうんです」


時雄の言葉を最後の言葉を聞いた瞬間、美神たちは悲痛な表情を浮かべた。時雨だけはなんとなく分かっていたのか表情を変えなかった。皆のそんな表情を見ながら時雄は警告をする。


“もう横島君を変身させないようにしてください”


場所は再び高校。横島のクラスでは恒例の転校生への質問攻めが繰り広げられていた。


「君、どこから来たの!?」
「彼氏いる!?」
「前はどんな学校だったの?」
「得意なものは何?」
「スリーサイズは!?」
「「「そんな事聞くんじゃないわよ」」


途中男子の発した言葉により女子が怒ってしまい喧嘩状態になっていた。対応に困っている自由のもとに横島たちが近づく。


「こんちわ」
「こ、こんにちわ」


横島の挨拶に多少驚きながら答える自由。


「俺は横島忠夫。GS見習いだ」
「僕はピエトロ・ド・ブラドー。ヴァンパイアハーフです」
「ワッシはタイガー寅吉。獣人でなんじゃノー」
「私は愛子。机妖怪よ」
「私は菜ノ花自由。一応二代・・・」


自由は途中で口を止めた。疑問に思った横島が自由に尋ねる。


「二代・・・なんなの?」
「えと・・・二代で終わりそうな一族の末裔だったりして」


≪ズシャァァン≫


盛大にずっこける横島たち。だが慣れてるのかすぐに立ち直る。


「そうだ!!今から自由ちゃんの歓迎会って事でどこかに出かけない?」
「いいですねそれ!!」
「お、いいな。自由ちゃん、時間大丈夫?」
「え〜と・・・うん、問題ないよ」
「よっしゃ!!そうと決まれば早速行くぜーーー!!」


そう言って横島は皆を連れて教室を出て行った。


「ふん、あの娘がそうなのかい。正直理解出来ないわね」


その様子を遠くから見つめる者がいた。全身を黒いフードで隠しているため姿は分からなかったが、声は女性のものだった。


≪ヒュゥゥゥゥゥ≫


突然の風邪によりフードの一部が揺れた。そこからは、血のように赤い眼と美しい銀髪が見えた。


「さて、そろそろ計画を実行に移そうか。・・・もうすぐこの人界は、我々魔族のモノになるのさ。フフフ・・・ハハハハハハハハハハハハハ!!」


フードを被った女性は右手を握り締めながら高らかに笑っていた。そしてその右手には、ハート型の黒い眼帯が握られていた。


運命はまた、加速しようとしていた。


おまけ


「なんやえらい天気がわるうなってきたな。こりゃ一雨来そうやな」


フェリーの手すりに背中を預けながら空を見ていた政樹が呟いていた。その言葉通り、空は薄暗く、嵐の予感を思わせるものであった。


こりゃはよう中入った方がよさそーやな。はよう非難しよ」


そう言って政樹は中に入っていく途中、フェリーのチケットを落としていた。政樹はそれに気付かずに中に入っていった。そのチケットにはフェリーの名前が書かれていた。


『あかつき号』と・・・。


あとがき
weyです、また時間が掛かっちゃいました。
中々うまいように書けません。これを考えたら某霊光超人や某心眠を書いている方々のペースが凄く感じられるです。

さて今回は元始風水盤編のプロローグを書いてみましたが、おそらく読んでて全然そんな風に見えないと思います。(実際書いてる自分もよく分からないので(汗)


<御気さん
平成ライダーを見ていた方なら分かると思います。

<柿の種さん
魂の継承により人格のバランスが不安定なためこういった不条理をもたらす事になったのです。本来の横島なら確かに「女泣かせるのは俺の敵やー!!」っていいますからね。

<ATK51さん
正直私自身もこの場の戦いで空牙に変身せんでもよかったような気がしてます。鬼道、または鬼道父がグロンギ化というのは考えたのですが、あまりにも安直すぎかなーーーーと思ってしまいこういった結果になってしまいました。

<柳野雫さん
冥子ちゃんの活躍はまだ先になるですね。鬼道ですが・・・案外再登場は早いかもしれません。

<甲殻類さん
まぁ・・・ノーコメントで(汗)

<MAGIふぁさん
冥子ちゃんのプッツンで二人もろとも吹っ飛ぶっていうのは考えにはあったんですが、あの展開の後で鬼道が吹っ飛ぶのはあまりにも救いがない気がしたのでこうしました。

<法師陰陽師さん
こういう伏線のための自分勝手でした。きたろうですが、元始風水盤編の中でその正体が明らかになります。

<覇邪丸さん
きたろうの顔は・・・ギャグです!!(キッパリ)ハッキリ言ってギャグ顔です。ですので本物のワニのイメージは軽くぶっ壊してくださると助かります。
聖剣ですか・・・まだ未定です。

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