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「心眼は眠らない その36(GS)」

hanlucky (2005-02-03 07:43/2005-02-04 05:13)
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現在、とある一室で一人の女性がある映画のワンシーンを何度も見直していた。

「このシーン・・・この表情はどう考えても恋する乙女ってやつよね・・・」

どうやらこの女性、考え事をしているとわりと独り言が出る性分らしい。女性が見てい
る映画は中国で大ブレイクし、そのまま全米進出、世界各国で話題騒然となったオカルト
映画であった。今までオカルトというジャンルは世界的に見ればタブーの一つとされてい
たがこの映画によってそれは過去の出来事になったであろう。そしてこの女性が現在見て
いるシーンはその映画の全てといっていいシーンであった。主演女優、白春香の絶世の
笑顔、これに虜になった男性は数知れず。

「問題は春香を抱えている男性よね。この体つきから主演男優じゃないことははっきり
 とわかるし・・・」

女性はその場面で停止ボタンを押す。そしてメモ帳に男性の体つき、服装と何から何ま
で書いていった。

「ふっふっふ、私の記者魂が燃えるわ。必ずこの男の正体を確かめてやる!!」

こうして女性記者は自慢の赤いスカーフを巻いて春香のいる中国に飛んだ。


――心眼は眠らない その36――(前半はその35の裏話です。)


「次の人、どうぞ。時間は30分ですので。」
「ふ〜長い待ち時間だったわ。あ、よろしくお願いします。初めまして、白春香さん。」
「こちらこそ初めまして、春香です。」

女性記者は長い待ち時間を経て春香にインタビューを始める。まずは軽い自己紹介から
始まり、次にジャブとして日本の事を持ち出す。女性記者の見立てたところ目的の男性
は日本人の可能性が高いと判断したのだ。

(最後のスタッフロールにスタントマンとして日本人の名前が一人乗っていたわ。可能性
 としてこの人物が一番高いはず。)

女性記者が目に付けたのは香港映画だというのに複数の日本人の名前があった事である。
その中には有名な美神令子という名があったため、日本人全員がGSという事はすぐに
判明した。しかしここで一人だけ扱いがおかしな人物がいたのだ。

「それでは次の質問ですが・・・横島忠夫という人物についてどう思いますか?」
「!!・・・え〜とどうと言われましても。」

春香の顔色が僅かに変わったのを女性記者は見逃さなかった。そう、横島忠夫という人物
だけ何故か一人、スタントマンとして登録されていたのであった。他の日本人は全員、
アドバイザーやエキストラとして登録されていたのにも関わらず。

(これは明らかな隠蔽交錯ね。しかし私を欺こうともそうはいかないわ。)

実際は横島がふざけた事ばかりやっていたのでスタントが必要なシーン以外全て別の
男優で取り直しただけなのだが、まぁ女性記者として結果オーライであろう。女性記者
の予想通り、あのシーンの男は横島であり、春香の笑顔の先には横島が写っていたのは
事実なのだから。

「ちょっと分かりづらかったですね。あの映画で話題となったシーン、春香さんを抱え
 ていたのは横島忠夫というスタントマンですよね。」

女性記者は確認の意味をこめて春香に尋ねる。春香も別に隠す必要はないと判断したの
か肯定の返事を返す。事実関係を掴んだ女性記者は内心ガッツポーズを決める。何故な
らあのシーンの男は公では主演男優がやったとされているのだから。

「そこで失礼な質問かもしれませんが・・・私は同じ女として思ったのです。春香さん、
 あなたは横島さんという男性に少なからず好意を抱いていると!!」

ここで畳み掛けると女性記者は春香に尋ねる。いや、この言い方では確認していると言っ
た方がいいかもしれない。春香は暫くの間悩んだ後、

「私は・・・あの時、彼の顔を見たとき、死ぬかもしれないっていうのに、霊団に追わ
 れているのに安心したんです。あぁ、この人なら大丈夫だって・・・何故か分からな
 いんですが、彼の顔を見ていると不思議にそう思えちゃったんですよね。彼の顔を見
 ていたら安らげたんです。可笑しいですか?」

春香は僅かに頬を赤く染めながら語る。

女性記者は春香の告白に二つの衝撃を受けた。一つは当然だが、こうも簡単に自分の思い
を暴露してくれるとは思っていなかったのだ。そして今の感じからするとどうやら男の方
は春香の気持ちに気付いていないらしい。しかしスクープとしては十分だろう。あの春香
が時の大女優が恋をしている。これに食いつかない者はいない。

「・・・いえ、素敵だと思います。」

そして二つは目は映画で現れた霊団が今の言い方だと本物であったという事だ。確かに
霊団が本物かニセモノか騒ぎがあったが真偽は定かではなかった。そして霊団が本物と
するとあのシーンは一歩間違えば死の危険もあったというのにあの笑顔だ。これは春香
の思いは本物だろうと確信した女性記者であった。

「あの、横島さんに何かメッセージがあれば何を伝えたいですか?」

女性記者は思わず唾を呑む。それはこの質問に春香が何を言ってくれるか期待の現われ
であった。


「私のメッセージは―――」


春香は微笑みながら言う。


「―――あの笑顔ですよ。」


「ぷは〜〜〜、はいはい、本当ごちそうさまでしたってね。それじゃ次は横島忠夫につ
 いてリサーチね。」

女性記者はすでに日本に帰国して次なる仕事、横島についてタバコを吹かしながら調べ
始めた。高校二年生、GS見習い、師匠は美神令子、履歴書に書かれているような事だ
けはわかるがそれだけでは記事にならない。相手は天下の白春香、ならばそれに釣り合
うほどの人物でなければこの記事に信憑性が欠けてしまう。女性記者は他に何かないか
と調べ始める。

「これは・・・オカルトGメンのね。」

女性記者は裏で仕入れたGメンの書類について読み漁る。記者というのは独自に情報の
ルートを持っているらしくこの女性記者もまた持っていた。

「う〜ん、私のルートじゃたいした事はわ・・か・・ら!?」

何かを発見したのかその文を何度も読み返す。

「ジャック・ザ・リッパー・・・・こっちはフェンリル!?へ〜私でも聞いたことあるよ
 うな化け物退治にこの少年は関係してるんだ・・・」

どうやらGメンの事件の際に関係した人物のリストを読んでいるらしい。女性記者はとり
あえず書類で調べるのはやめたのか、お気に入りの赤いスカーフを巻いて横島の知人の話
を聞きに行く事にした。

「とりあえず、学校の彼の評判を聞いてみる必要があるわね。」

女性記者が向かった先は横島が通う学校であった。そこの校門にてとりあえず外見のいい
人物に話を聞こうと面食いな女性記者であった。

「あぁ!!そこの君、ちょっといいかしら?」
「えっ?僕ですか?」

女性記者が呼び止めたのは金髪の少年であった。その少年に横島について聞こうとすると
少年は急に女性記者を警戒し始めた。

「どういうつもりですか?・・・何を企んでいるんですか?」
「ちょっとちょっと、可愛い顔してそんな怖い顔しないの。」

女性記者は少年の警戒を解くため、自分の名刺を見せて、GSの取材をしている事を伝
える。その時、金髪の少年が”なんで僕には聞かないんだ。”と急に落ち込んだような
気がするが気のせいという事にしておこう。

「横島さんですか?う〜ん、一言では言い表せませんね。」
「それじゃ、単語でもいいから思いつく事を言ってくれない?」

尊敬、勇敢、タフ・・・色魔、馬鹿、ゾンビ・・・何故か後になればなるほど内容がおか
しくなっていったのは何故だろう。その後も、横島が行った除霊について聞いていく。

「なるほどね、ありがと。参考になったわ!」
「あの・・僕については・・」

少年が何か言っていたが他の人のも横島について聞かなければならないのだ。自分の好
みではあったがそんなに時間を割くわけにはいかない。女性記者はこうして少年が何か
言おうとする間もなくバイクに乗って去っていた。

「僕は・・・僕は強くなります!!」

少年の魂の叫びは後ろにいたケンノーが口癖の大男のみが聞いてくれた。


「・・・ここが横島忠夫の住所ね。GSって噂ほど儲からないのかしら?」

女性記者はまたひとつ美神の陰謀によって勘違いをしてしまった。横島が住むアパートに
来た女性記者はとりあえず、辺りを散歩していると一人の少女が変な生き物を連れて横島
の隣の部屋から出てくる。

「何かしら?・・・まぁいいわ。少し離れた所で彼女に聞いてみましょ。」

流石にアパートの近くで聞き込みをしてしまえば何かと不都合な事が起きそうなので、
少しばかりバイクで先回りしていってある程度アパートから離れたところで話を伺う。
貧を見ても驚かないところこの女性記者も苦労している事がよくわかる。

「ごめんね、ちょっと取材協力してもらえないかな?」
「えっえっ、もしかして小鳩にですか!?」

女性記者は先ほどの失敗から学び名刺を差し出しGSの取材をしていることを伝える。
小鳩はその事で横島について聞きたいのかと理解したようだ。女性記者はゆっくり横島
について尋ねるつもりであったが小鳩自らいろいろな事を話してくれるので大助かりで
あった。

(まるで、恋人の事を語ってるみたいね。)

女性記者はそう考えながら必要な事のみメモしていった。そして今度は女性記者が小鳩
に質問しようとした時、

「あぁーーー逃げて逃げてーー!!」
「「えっ!?」」
「アレは―――(横島忠夫!?)」

いきなり声がした方から自分のターゲットである横島が来たではないか。しかも横島は
女性を脇に抱えて走っている。それなのにあのスピードは信じられない。少しばかり、
横島を見ていたら今度はその後ろから見たことも無い化け物が迫ってくる。

(アレが悪霊っていうの?うわ〜〜もしかして死んだ、私?)

ちょっとばかし自分の短い命を儚んでいたら横島はこちらに来たと同時にロングの女性
を地面にそっと下ろして霊団の方を見つめた。その表情は確かに、

(へ〜写真なんかより断然イケルじゃない。)

と思えたも束の間、

「―――ンな事思いつくかーーーーー!!」
(何、独り言しゃべってんだろう?やっぱり結婚するなら普通の人間がいいわね。)

どうやら記者には心眼の言葉は小さすぎて聞こえなかったようだ。おかげ横島を一瞬、
かわいそうな人を見る目で見てしまう。その後も横島は何かを一人でしゃべっている
ようにしか見えず、こりゃ死んだかなと本格的に思ったほどであった。

バァァァァン

バァァァァン

(なっ何をやったと言うの!?)

横島が霊団に攻撃を加えたらしいが一般人である自分に見えるはずもなく何が起こったの
か全くわからなかった。

「やっぱりかーーーーー!!!って来たーーーーーー!!!」

その後も横島は何かをしたらしく急に霊団は横島は狙い始める。どうやら自分たちに被害
が及ばないように何処かに移動するらしい。女性記者はせっかく生の除霊を見れると興奮
し、こんなこともあろうかとってポケットに忍ばせていた発信機を横島に投げつける、そ
れは見事横島の服に張り付く。

(折角のチャンス、逃がさないわよ!!)
「あっあの!!」
「小鳩ちゃん、悪いけどオキヌちゃんを事務所に―――」

横島は最後まで言えず何処かに行ってしまった。残されたのは自分を含めて女性三人と
変な生き物一匹。どうやら二人の会話を聞いていると知り合いらしい。でもそれにして
はギクシャクした会話であるが。その後、話はまとまったのか何処かの事務所に行く事
に決定したらしが今の自分は早く横島を追わなければならなかった。

「あの、そういうことですから記者さん。お話はこれで・・・」
「そうね、こちらこそいろいろ話してもらって助かったわ。」

小鳩という少女が最後に挨拶してからしばらく経つと女性記者はカバンからさっきつけ
た発信機のレーダーを取り出す。

ピッピ・・・ピッ

「・・・どうやら近くの森に向かっているのかしら?」

女性記者は横島の進路方向を突き止めて近くに止めてあったバイクで追走する。

「さ〜て、おもしろくなってきたわ!!これなら部数UP間違い無しよ!!」

赤いスカーフをなびかせバイクは横島を追う。


「いたわね!!」

女性記者はいくら除霊が見れるといっても危険は出来る限り冒したくないため遠くから
双眼鏡を使って横島を眺めていた。女性記者は横島が逃走していたのは人気の無い所に
悪霊を誘い込むためだったのかと悟り感動する。

「やるじゃない、少年!!これはいい美談だわ!!」

感動しながら女性記者はカバンの中からイヤホンを取り出す、実はあの発信機には盗聴
の機能をついていてそれを聞くためのイヤホンであった。戦闘の音を聞きながら、ます
ます女性記者のボルテージは高まっていく。今なら原稿も5分で仕上げてやるといった
ところか。もちろん、写真も欠かさず撮っている。

「あぁ、危ない!!そう、そこはそうやって―――」

興奮して横島の戦いを応援していると美神たちが到着する。美神が何かの笛を吹いてい
るようだが何も起きない。

「フェイントかしら?」

そんなフェイントなどあるわけもなく事態は急展開する。あれだけ固まっていた悪霊が
バラバラになってしまったのだ。横島も対応できず、悪霊の攻撃に捕まってしまう。

「あぁ!!ヤバイって、こういう場合、警察かしら!?」

女性記者が慌てていると、どうやら先ほどあった少女が笛を吹き始める。その音色はここ
から聞いていても、何かわからないが不思議な感覚に包まれた。

「何だろ?・・・あったかいな。」

その音色に心地よさを感じていたが自分の仕事を思い出し、横島たちの同行を探る。
どうやら話を聞いていると、おキヌという少女は今まで記憶を失っていたらしく、今の
横島の危機によって記憶が蘇ったらしい。(女性記者主観

「うぅ、いい話じゃないの・・・」

おキヌは美神に抱きつきうっすらと涙を浮かべている。感動の再開だ。自分は記者である
が、その前に一人の人間だ。何となくだがこの出来事は世間に公表するべきではないと
自分の勘が告げていた。

「・・・あぁもう、こんな感動のシーン見せられたこんな記事載せるわけにはいかない
 しな〜。」

女性記者はそう言ってカバンから原稿を取り出す。そしてその原稿をライターを使って
燃やし始めた。

「まぁっいっか。それならそれで他に方法もあるしね♪」

女性記者はそういい残した後、赤いスカーフを巻き直してバイクにまたがり家路に帰っ
ていった。


現在、美神除霊事務所には大勢にのGSや浮遊霊たちが集まっていた。理由はもちろん
おキヌの事務所復帰を祝うためである。

「よーーーし、これから宴会にしようぜ!!」

この一言で酒を飲み始める皆。一斉にドンちゃん騒ぎになる。おキヌは自分のために集
まってくれた一人一人に改めて挨拶をしている最中であった。そんな中、悠闇は何かを
察する。

『・・・横島、ちょっと外のあそこを霊視してみろ。』
「んっ・・・なるほどな。流石は心眼。」

横島は誰にも気付かれないつもりで廊下に出て行く。つもりということだからもちろん
誰かにバレているという事であった。

「全く無粋なやっちゃなー。」
『そういうな、もしあの部屋に入ってきたらある意味尊敬ものだったぞ。まぁしかし
 おキヌどのの祝い事に水を差すのも何だろう。』

悠闇と横島が察知したのはあの霊団の残骸である悪霊であった。横島はその悪霊に気付
かれないように接近していく。現在の人工幽霊一号は浮遊霊を入れるために結界が切ら
れていた。このままでは悪霊を無防備に侵入されるところであっただろう。

「んじゃ、おキヌちゃんに怪しまれる前にとっとと片付けますか。」
『油断はするなよ。』

霊視を開始して未だ横島に気付いていない悪霊を見つめる。どうやら悪霊は覚悟を決め
たようで館に入るようである。

「待っていろ。こむめ―――」

ザシュッ

悪霊は最後までしゃべれず除霊された。横島は足に霊波を纏い一気に距離を詰めて止め
は栄光の手で一閃であった。あの事件から基礎を真面目にこなしてきた横島は霊力の扱
いをスムーズにこなせるようになっていた。

『(いつの間にここまで・・・少し気に食わぬが・・・)よくやった。』
「なっ何で不機嫌な声で言うんだよ!?・・・まぁとっとと戻ろうぜ。」

自分の知らない間にここまで成長した横島に微妙に苛立ちを感じる悠闇とそんな事、わ
かるわけないだろうっな横島であった。横島が再び、あの宴会場に戻ろうとした時、


「いつの間にそんなカッコよくなったんですか、横島さん。」
「おっおキヌちゃん!?」

いくら他の人に挨拶しているとはいえ横島の同行にはしっかり目を配っていたおキヌが
そこにいた。悠闇はもちろん気付いていたがおキヌのためにあえて横島に伝えなかった
ようである。

「横島さん、言ってくれましたよね。私たちの《心》は離れたりしないって。」

おキヌはそう言って《心》の文珠を取り出す。その文珠が未だ輝きを失っていないのは
ひとえにおキヌの思いがこめられ続けていたからなのかもしれない。

「うれしかったです。そして今、ようやく・・・私は・・・横島さんが・・・」
「(まっまさか・・・)おキヌちゃん・・・」
(まっまずい!?)

おキヌ、まさかの行動!?


「す―――
 『おキ―――
  「おキヌちゃん、フライングはいけないわ!!」』」

愛子登場。

おキヌが復活したとはいえ、愛子は現在も事務要員として雇われ続けていた。理由はも
ちろん、脱○のためである。

愛子の登場により横島たちは固まってしまう。愛子はそんな横島たちを見て自分の行為
を思い出したのか今さらながら恥ずかしがってしまう。

「フライングってどういう事ですか、愛子さん!?」
「そういえば、おキヌちゃんはまだ知らなかったわね!!こういうことはハッキリしとく
 べきね!!悠闇さん、さぁどうぞ!!」
『ワッワレか!?・・・う・・うむ。横島、式神の準備を。』
「おおおおーーーこれは棚からぼた餅かーーーー!?」

横島は人型の紙を取り出し、術に入る。そして紙は悠闇の形を作る。

『ではいくぞ。』

悠闇は結晶となってバンダナから式神に移動する。そのまま式神は光に包まれた後、
動き出す。

「ふ〜、まぁ悪くはないが、もって1時間といったところか・・・」
「えっえっえ!?・・・あの・・心眼さん?」

おキヌは初めて見る悠闇の竜神化に驚きを隠せない。それもそうだろう。女だとは知って
いたが、このような姿になるだなんて反則である。

「最近、元の姿に一時的ではあるが戻れるようになってな・・・」
「そ・・・そうだったんですか・・・」

おキヌは悠闇の胸と自分の胸を見比べながら溜息をつく。先ほどのムードは何処にいった
のやら。

「はい、これで皆、平等ね。さぁここからが青春だわ!!」
「そのようですね。」
「「魔鈴さんまで!?」」

愛子の次は魔鈴の登場でまたもや驚く横島とおキヌ。愛子と悠闇はどうやら気付いてい
たらしい。

「(私も少しばかり驚きましたよ。)・・・悠闇さんでよかったですね。改めてよろし
 くお願いします。」
「うむ。(・・・目が怖いな。)」

魔鈴は意外な伏兵の登場で驚くがここは大人の余裕というやつで挨拶をかわす。

「あぁ、そういえば私だけじゃなく皆いますよ♪」
「「えーーーーー!?」」

これまた横島とおキヌだけ魔鈴の一言に反応してしまう。魔鈴の言うとおり、扉の向こ
うでは多数の気配が漂っていた。魔鈴がバラした以上、隠れていた皆はゾロゾロと現れ
て来る。

「いや〜おしかったね。横島クン。」
「覗き見とはやってくれるじゃねえか、道楽公務員さんよ。」
「失敬な、僕はこれでも君たちの邪魔をしないように皆を止めていたんだよ。」

西条のセリフは事実である。西条はおキヌが部屋から出て行った時の表情からおキヌの
考えを察して何とか皆を押しとどめようとしたが流石に数が数であったので結局は防げ
なかった。もちろん西条が止めようとしたのは善意からではないという事をお忘れなく。

「わかりました、勝負はこれからって事ですね。」
「そういうことよ、おキヌちゃん!!悠闇さん!!皆で青春よ!!」
「ワッワレは別に!!」
「あら、意外とウブなんですね♪」
(横島のやつ・・・何か、ムカつくわね。)


最後の一言。女が三人以上集まれば、


姦しい。(意味・やかましいって事。)


――心眼は眠らない その36・完――


おまけ


「ふ〜ようやく完成ね。」


  ”明日を担う若きGS”(一部抜粋)


  ”彼の行動は尊敬に値する。―――


   彼は自らの危険も省みず人々のため囮となる。―――


   迫り来る霊団に恐怖せず立ち向かう姿には感動すら覚えた。―――


   彼の名はまだ世間では知られていないだろう。しかし私は確信した。彼は近い
   将来、必ず大きな事を成し遂げるであろう。―――


   そのような彼を取材できた事を私は誇りに思う。”


                         ペンネーム・赤いスカーフの女


この記事と同時に掲載された一枚の写真には後姿のラフな格好をしてバンダナを巻いた男
が写っていた。


あとがき

ダメだ、何故かあのキャラだけはオチに使いたくなってしまう。
別に壊れ表記つけるほどでもありませんでしたが、一応ということで。

次回、あのキャラがとうとう登場します。

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