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▽レス始

「心眼は眠らない その33(GS)」

hanlucky (2005-01-31 13:49/2005-01-31 14:00)
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「我が名は明智光秀、参ろうぞ!!!」

残された時間は少ない。既に光秀は大量出血によって感覚が麻痺し始めていた。それで
もようやく、自分の本当の敵を目の前にして己を奮い立たせ構えを取る。肝心なのは
演技力だ。如何に自分が追い込まれているように見せかけて相手の油断を誘う。信長の
ような狡猾な男を騙しきるほどの演技をしなくてはならない。

「行くぞーーーー!!!」

光秀と信長の距離が一気に縮む。信長は刀に手を掛けて抜刀術の構えを保つ。光秀の
刃が今、信長の首を捉えようとした時、

ギィィィィィン

信長の刀が唸りを上げて二つの刃は交錯し、そして光秀の刀は手元から弾かれる。
信長はこのまま終わると思ったのか興ざめしたような顔をしながら刀を切り返す。

(掛かった!!)

光秀はすかさず右手に集中し刀をイメージする。目の前には死の鎌が迫っているのに
この落ち着き振りが横島と違う所であろう。信長の刀は今、正に自分の左肩に食い込
もうとしている。しかしこちらの方が早い。

「はぁぁぁぁぁぁあ!!!」

ズシャッ

光秀はここにきて最高の出来の霊波刀を放出し、信長の心臓を突き刺した。絶命したの
か刺されたと同時に信長の動きが止まり自分に迫っていた刀は左肩に食い込む事はなか
った。光秀は自分の最凶の敵の顔を見上げ―――


「なっあ・・あ・・」
「所詮、この程度というわけか・・・死ね。」


―――己が道化だと悟った。


ザシュッ


――心眼は眠らない その33――


シュンッ

「あっ!?ようやく帰ってきたわね。それで横島クンは?」
「焦らすな、今から言うわい。」

天界から帰ってきた猿神に美神たちは横島の居場所を聞きだそうとする。
猿神はとりあえず落ち着いてから皆が集まり次第話を始める。

「あの小僧が日付は1582年6月、場所は日本ということは間違いない。それ以上は
 ポダナートといえど唯の人間を探索するのは難しいしの、6月の半ば付近に移動すれ
 ば会えるじゃろう。」

猿神のその言葉を聞いた瞬間一同は移動する準備を始める。ヒャクメや悠闇も神通力を
小竜姫から補給されて時間移動する事が可能になっていた。しかし一つ気になる事が残
っていた。悠闇が仮とはいえ封印が解除されているのに猿神はともかく神族が何も言っ
てこないのはおかしい。その事を猿神に尋ねると、

「・・・アシュタロスは現在魔界でも行方不明となっておる。近いうちに何か企てるの
 は明白じゃ。その時は・・・悠闇、お前に動いてもらうことになった。」
「まさか!!き・・貴様!!!ワレにもう一度、アレを使えというのか!?」

猿神の言葉を理解した悠闇は猿神に詰め寄る。他の皆はアレの意味が理解できず何故、
悠闇が怒っているのかわからなかったが、ただ悠闇が今までに見たことがこれ以上に
ないくらい怒りに満ちている事が感じられた。

「落ち着け!!それは最後の手段じゃ、そうせねばお前は再び封印刑に処され小僧の
 居場所も特定できなかったのだぞ。・・・これしか方法がなかったのじゃ、わかっ
 てくれ。」

その言葉に悠闇も黙る。猿神の行動は自分を守ろうと考えてのことだ。そして確かにそ
うしなければ唯の人間を見つけるためにポダナートを使えるわけがない。しかし、だか
らといって自分にアレを使わせるという事だけは許せなかった。もしアレを使えば確か
にアシュタロスを倒せる可能性もあるが、それでは自分にはあまりのも意味がない。

「アレは最後の手段じゃ。その前にアシュタロスを倒せたら悠闇、お前はとりあえずは
 無罪放免という事になっておる。」
「そんな事どうでもよい。ワレが絶対にアレを使う状態になる前にアシュタロスを滅し
 てやる。」

もちろん、普通に戦ったところで悠闇がアシュタロスに勝てる可能性など皆無であろう。
しかし言わずにはいられなかった。このまま何も言わなければ本当に最悪の事態が訪れ
てしまうのではないかと思ったからだ。

重苦しい空気が流れていたがようやくヒャクメの座標計算が終わったのか時間移動に入
ろうとする。

「それじゃ、行って来るのね〜」

シュゥゥゥンッ

一同は横島が待つ場所、戦国時代に跳ぶ。残された小竜姫はいつ猿神に怒られるのかビ
クビクしているが、猿神はそのような事は忘れており、今後の対アシュタロスに向けて
対策を練ろうと天界に再び移動した。


ザシュッ

がぁぁぁぁ!?

信長の刀は光秀の左肩から一気に振り落とされる。それを光秀は何とか腕が斬りおとさ
れる前に後ろに下がる事によって一命を取り留める。その後、信長は追撃に出ず何故か
刀を鞘に収めた。

がはっ、信長!!何のつもりだ!?」
「この妖刀にはとある力があってのう。斬りつけた相手を己の僕に変える事ができると
 いうものぞ。光秀・・・うぬは今から自陣に帰り自らの手で部下を皆殺しにするのだ。」

信長は光秀に最悪の一言を投げかける。光秀は斬られた肩の部分を見るが今のところ何
か変わった様子は見られない。その様子にホッとするもつかの間いきなり自分の霊力が
消耗していっていることに気付く。

「ほ〜まだ耐えようか。まぁせいぜい足掻け、うぬが力を完全に失った時、うぬは我が
 僕と成り下がろうぞ。」
「ふ・・・ふざけるなーーーー!!!

最後の力を振り絞り雄叫びを上げながら光秀は信長に斬りかかる。このままではどうせ
魔族と化してしまうのだ。成らばその前にこの男だけでも倒さなければならなかった。
信長は光秀の気迫が伝わったのか再び刀を抜く。どうやら光秀がこの攻撃に己の全てを
掛ける事がわかったらしい。それならば油断していると足元をすくわれると判断して全
力で対処するべきだと思ったのだ。

(これで最後!!信長、覚悟!!)

光秀はそのまま突進の勢いを利用して霊波刀を叩きつける。対する信長は妖刀でうまく
防御したかに思えたが、

バキッ

「むっ!?」
「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

光秀の霊波刀は妖刀を叩っ斬りそのままそのまま斬り返しで信長を斬り付けた。
信長は妖刀は折られるとは予想しておらずその攻撃を回避できない。そのまま直撃して
しまう。光秀はそのまま止まらずさらに追撃する。そしてその全ては信長に直撃するが、


「悲しいものよ、人というものは・・・光秀よ、今、信長がうぬが開放しようぞ。」
「くっくそーーーーー!!!」

信長は全く効いていないのかそのまま光秀にいつの間にか凶悪に伸びていた爪で止めを
刺そうとする。光秀は結局最後まで信長に何もできなかった自分を恥じた。

「せめてもの情けよ、うぬを我が僕に変えることはやめようぞ。」


ザシュッ


鮮血が舞った。


「ふ〜ギリギリだったけど―――」


そう、信長の右腕が天空からの刃によって宙を舞っていた。


「―――横島忠夫参上!!」


話は少し前に戻る―――


蘭丸の別れた横島は今、最も霊力と魔力が充満している場所に向かっていた。もちろん
普通向かっては間に合いそうにないので《飛》《翔》という文珠を使用して空を飛ん
で向かっていた。

”信長様の刀には気をつけてください。斬られたりでもすれば私のように妖怪にされて
 しまうので。”

横島は蘭丸から助言を受けて光秀が斬られていない事を祈るしかなかった。折角ここま
で来て肝心の光秀が魔族化しているオチなんて横島からすればやってられないのだろう。
しかし蘭丸の状態から仮に斬られていても魔族の核を潰せば間に合うという事がわかっ
ていた分まだ気は楽だった。

「見えた―――って、くそ、蘭ちゃんと俺の仲を取り持つまで死ぬんじゃねーーー!!」

すでに蘭丸を蘭ちゃん呼ばわりしている横島の事は置いておき、前方では光秀が万策尽き
たのか嘆きの声を上げていた。横島はすぐにサイキックソーサーを信長の光秀に止めを
刺そうとしている右腕に投げつけた。もちろん唯のサイキックソーサーでは腕を断ち切
るのは難しい。

《斬》《腕》

本来なら《斬》《首》とすれば楽なのかもしれないがそのような事ボンボンな横島には
そのような事できず結局腕を斬りおとすのが精一杯であった。光秀は何が起こったのか
よくわかっていなかったが長年の経験から今は距離を取るべきだと判断して信長から離
れる。

「光秀!!生きてるか!?」
「横島か!?・・・ふっ、来るなといったのにな。」

いきなりの乱入者といきなり自分の腕を斬りおとされた信長は思わず呆然としてしまう。
横島はその間に光秀に近寄り光秀が既に斬られている事を確認すると、魔族の核となる
部分を破壊するため信長に斬られた左肩の部分を霊視しながら霊波刀で斬る。

「ぐぅぅぅぅっ!?」

本当ならもっとちゃんとした方法を取らなければいけないのだが光秀の場合、まだ魔族に
すらなっていなかったのでこのような荒療治ですんだ。それを考えると蘭丸の場合は本当
偶然の一致であったのだろう。その後は治療に入るべきなのだがヒーリングでは間に合い
そうにないので《治》の文珠を使用して光秀の左肩と腹の傷を治す。

「この信長に無礼を働く輩がまだいようとはな・・・死ぬか?」
(何でコイツ、全くダメージがないんだよ!?霊視しても特におかしいところなんて
 ないし・・・)

ようやく我を取り戻した信長は横島を睨みつける。対して横島は必死に霊視で信長の弱点
を探そうとするが信長の何処を見ても全く同じなのでどうすればいいかわからなかった。
横島が考えに及んでいると突如、信長の腕が再生していく。

「何処の誰か知らぬが、八つ裂きにしようぞ。」
「ちょっ!?まだ考え中やーーー!!

信長はたった一歩で横島と光秀の傍まで詰め寄りそのまま横島に向けて爪で突き殺そうと
する。横島はすぐに栄光の手を使用して防ぐが勢いを殺せず後ろに吹き飛ぶ。信長はその
まま追撃を行い横島に止めを刺そうとするが、

パァァァァン

「くっ、小癪な。」

サイキック猫だましで何とか脱出を図る。そのまま距離を取り何とか時間を稼ごうと
信長が興味を引きそうな話題をする。

「待て待て待て!!あ〜もしかしてアシュタロスからその力を貰ったんか?」
「アシュタロス?・・・ほ〜貴様、あの魔族を知っておるのか。」

相手がうまく食いついてくれて内心でガッツポーズをする横島。そのまま信長の話を
聞くと、どうやら数ヶ月前に信長は一人、月見酒をしている時にアシュタロスが現れて
力を与えたらしい。横島はそんな話に適当に相槌を打ちながら霊視を続けある事に気付
く。

「あの魔族は余を利用しようとしているようだが・・・ふっ、舐められたものよ。
 余の方こそあやつを利用しようぞ。」
「・・・おい、もう芝居はいいぞ。」

横島は信長の体が全くおかしなところが見えないというおかしさに気付き、今度は信長
の周囲を霊視していた。

「光秀、少なくとも信長だったヤツはもうこの世にいないようだぞ。ありゃ唯の操り人形
 だわ。いい加減出て来いよ、地面で隠れているヤツ。」

そういった後、横島は信長ではなく信長の地面を見つめる。横島は周囲見渡しても
何処にもおかしなところが発見できず上がダメなら下を見ろといった感じで地面を
霊視すると見事にビンゴしたのであった。

「―――人間無勢が私の存在に気付くとはな。貴様の言うとおりこの男はアシュタロス
 様に殺され、それからは私が操っていたのさ。」

地面から現れたのは一匹の蜘蛛であった。その大きさは人間の頭ほどであろうか。
この蜘蛛が地面の下かた糸を信長の足裏に貼り付け操作していたらしい。
光秀はその蜘蛛の言葉によって思わず冷静さを失いそうになるが、すぐに落ち着く。
蜘蛛は地面から現れてそのまま信長の体内に寄生した。その瞬間、信長の背中から
八つの蜘蛛の足のようなものが飛び出てくる。

「アシュタロス様の狙いはこの男を使ってとりあえずこの国を混沌に陥れようとしてい
 たらしいがな。そのために貴様らには邪魔なようだ・・・死ね。」

「あほらし、なんで俺が蜘蛛野郎に殺されなくちゃならんのだ。」

余程姿を偽っていたのが退屈だったのか聞いていないことまでベラベラしゃべる蜘蛛。
そういった後、臨戦態勢をとる横島。先ほどまでと違って今は敵の弱点が見えている。
ならば残りの文珠二つでどうにでもなると考えたのだろうが、

「生意気なガキが、ではその蜘蛛の力とくと見よ!!」

その瞬間、背中から生えていた蜘蛛の全ての足から閃光が飛び出てくる。

ダンッダンダダダダッダン

「なんじゃそりゃーーーー!?」

いきなりの攻撃に驚く横島であったが、そこは回避力ナンバーワンの男、栄光の手を盾
にしてサイキックソーサーと併用しながら凌ぐ。蜘蛛はいきなり自分の必殺技が防がれ
驚くが横島の様子を見た所、かなり必死なようなのでそのまま攻撃を繰り返す。

(あれ?・・・そういえばこんな攻撃、前に・・・)

そう、このような攻撃は以前経験している。その時は防戦一方であったが今のこの閃光
は以前より遅く感じる。

(見えるよな?・・・だったら!!)

横島は勘違いしている。敵の攻撃は以前の似たような攻撃と対して変わっていない。
予備動作が分かり辛い分、以前より回避は難しいぐらいであった。ただ、あの事件に
よって横島の実力がさらに上がっていたに過ぎなかった。

「ばっ馬鹿な!?何故、人間如きが私の攻撃をここまで防げるというのだ!?」

蜘蛛からすれば信じられない事であっただろう。自分の自慢の攻撃が魔族でも神族でも
ない人間によって防がれているのだ。普通ならかわす事すら難しいのに横島のその攻撃
をかわしていた。そしてこの閃光は当たれば人間の体など貫通するというのにあの霊気
の盾はそれを防いでいた。

そして蜘蛛はさらに悪夢のような光景を見せつけられる。


《八》《房》


「目には目、歯に歯は、八回攻撃には八回攻撃でいったる!!」

横島は栄光の手に文珠を重ねそのまま犬飼戦の時の事を思い出す。あの凶悪なまでの
強さを誇った八房、横島からすれば似てはいるが目の前の敵が繰り出す八回攻撃など
それに大きく劣っていた。ならばこちらが負ける道理はない。

ザザザザッザザン

「あっありえんぞ!?」

蜘蛛は横島が繰り出した八房に必死に対抗するがそのまま全ての閃光は八房に押し切ら
れ信長の体に直撃する。蜘蛛からすれば相手がここまでやるとは思ってもいなかったの
であろう。自分の正体が見破られた所で信長の体を使用すれば十二分が勝てると判断し
たのだ。しかし結果は相手が自分以上の攻撃を繰り出し敗退する。

「もう一回!!」

ザザッザッザッザザン

再度、横島が八房を放ったところで文珠の効果は切れたようであった。しかし信長の体
を見ればあそこから再生するにはかなりの時間が要するという事がうかがわれる。後は
本体である蜘蛛を潰せばそれでこの本能寺の変は終わりであったのだが、

「認めんぞ!!私が人間如きにこのような目に合うなど!!殺してやる、殺してやる!!」
「やべっ!?光秀、逃げろ!!」

蜘蛛は信長に寄生するのをやめてちょうど、横島の反対側にいた光秀に襲い掛かった。
光秀は体こそ文珠によって治療されていたがまだ動けるほどではなかった。横島はすぐ
にサイキックブレットを放つが避けられてしまう。

(くそ!!何でサイキックモードになれんのや!?)

確かに事態は緊迫していたが、横島がキレるほどではなかった。そのため心眼の補佐も
なく文珠も使っていない状態で横島がサイキックモードを使用できるわけがなかった。
光秀は迎撃しようとも霊波刀を出すことすら困難で蜘蛛がもう目の前に迫った時であっ
た。


「それ以上の狼藉、この森蘭丸が許しません!!」
「生きていたのか、蘭丸!?」

蘭丸が光秀と蜘蛛との間に割ってはいる。普通ならただの人間である蘭丸が魔族に対抗
できるわけないが、今はたった一つだけであるが最高の武器があった。

「蘭ちゃん!!《壁》を想像しながら念じるんだ!!」

横島は走りながら蘭丸と光秀のもとに急ぐ。一撃目さえ耐えてくれたら、後は自分が決め
るつもりであった。しかし、

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


《斬》


蘭丸の刀が霊力に包まれ蜘蛛を斬りつけようとする。その一太刀から閃光が飛びで目標
を見事に両断する。


「ギャーーーー!?」
「蘭ちゃん、ナイス!!」


終わった。誰もがそう思っただろう。


それが命取りである事も知らず―――


「貴様だけでも道連れだーーーー!!!」


グサッ


「えっ?」


「ら・・・蘭丸ーーーーー!!!

蜘蛛の最後の一撃は蘭丸の心臓を貫いた。

蜘蛛は体が半分になっても死んでいなかった。見た目では確かに死んだようにしか見え
なかった。だが、相手はくさってもアシュタロスの配下であった。この程度のしぶとさ
は考慮すべきであった。

「蘭丸!!しっかりするのだ、蘭丸!!」
「も・・うし・・わけあ・・りませ・・んで・・し・・・た」

横島はすぐに駆けつけヒーリングを開始したがあまりにも傷が深すぎた。蘭丸は操られ
ていたとはいえ光秀に刃を向けた事を詫びる。

(ちくしょうちくしょうちくしょう!!)

だからといってヒーリングをやれられるわけがない。最後まで諦めきれずヒーリングを
続ける横島。光秀も必死に呼びかけるが、

「てん・・・かを・・たの・・みま・・・す」
「・・・ああ、だから蘭丸よ。・・・安らかにな。」

光秀は蘭丸を安心させてやりたかったのかあえて嘘を吐いた。今日の出来事はすぐに
秀吉、家康に伝わり、自軍の数倍の戦力を持って潰しに掛かって来るであろう。光秀が
それを凌げるという希望を持つには賢過ぎた。だがそれでも蘭丸に、死に行く弟分に
安らぎを与えてやりたかった。

「横島・・・もういい、もうやめろ!!」
「くっ!!くそっくそっくそーーーーー!!

既に息を引き取った蘭丸に未だにヒーリングを続けていた横島を止める光秀。
光秀はその後、本能寺の外の方に出向き勝利の雄叫びを上げに行った。


「信長は・・・この光秀が討ち取ったりーーーー!!!」


その後、本能寺に送り火が灯る。


亡き主君、信長のため、


今宵散っていった同胞のため、


そして蘭丸のために・・・・


――心眼は眠らない その33・完――


あとがき

次で平安京編、戦国編同時終了。

画像掲示板にalphonse様が描いてくれた鎧を着た悠闇がいるのでそちらの方も拝見してください。カッコいいです!!

実は今日から学校お休みなんですよね、最高!!

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