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!警告!バイオレンス有り

「Legend of Devil Vol.6 Counter Attack その3(GS)」

鱧天 (2005-01-26 23:57/2005-01-27 00:00)
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 横島の行動を制止させようと二股の矛をタマモの首筋に当てながら叫ぶメドーサ。しかしその体は冷や汗で冷たくなるのを感じていた。


Legend of Devil vol.6 Counter Attack その3


 「フン、この子狐がそんなに大事なのかい?」

 不適な笑みを浮かべながらそう言ったメドーサは床に投げ出された鎖を握り引っ張った。
 その鎖の先には首輪に括られ狐の状態で衰弱しきったタマモの姿があった。

 「タ、タマモ!!? メドーサタマモに何しやがった!!?」

 横島の顔が怒りの形相に変わっていった。

 「ちょっと五月蠅かったんでね、ちょっと黙って貰ったのさ」
 「この首輪は特別製でな、着けた奴の霊力を止めどなく食い続ける」

 同じく不適な笑みを浮かべながらメドーサから言葉を繋ぐデミアン。よく見るとタマモの体は傷だらけであり、切り傷や打撲で重体と言う程ではないがかなり酷そうだった。

 「き、きさまら〜」

 体を震わせながら低い声で威嚇する横島。

 「フッ、大人しく殺されるんならコイツは生きたまま返してやるさ」

 メドーサは長い鎖を手繰り寄せ、首輪に繋がった部分の鎖を掴み上げタマモを宙吊りにしながら言った。

 「クゥ〜ン」

 タマモは宙吊りにされた状態で力を振り絞り微かに目を開きながら今にも掻き消えるかのように鳴いた。しかし、その目は何かを横島に語っていた。

 『私はどうなっても良いわ、ヨコシマが生きていられるなら。 こいつらを倒してヨコシマ、もし出来るなら逃げて! お願い生きてヨコシマ』

 横島にはそんな風に聞こえたような気がした。タマモの語るような目を見た横島は目から自然と流れる涙を止めることが出来なかった。そしてルシオラと最後に語った東京タワーの思い出と魂の結晶を自ら破壊した瞬間が横島の脳内を駆け回った。

 俺はまた助けられないのか? 俺はまた見捨てるのか? 俺はまた大事な何かを失うのか? 
 なんで選んでやれなかった? なんでたった1つのことが守ってやれない? 俺は・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・もう何も失いたくない! 奪おうとする奴を許さない!

 「うおぉおおぉおおぉぉぉぉ!!!」

 ブチ!

 雄叫びと共に横島の何かが切れた。
 雄叫びに驚き半歩下がるメドーサとデミアン。次の瞬間2人(タマモも入れて3人)の視界から横島の姿が消え、2人の間を凄まじい風が通り抜けた。
 振り向くとそこには獣のように喉を鳴らしながら戦闘態勢をとる横島がいた。しかし正気ではないのか、目には黒目が無く口の端から涎が垂れている。しかも今までに見たことのない程怒りに満ちた恐ろしい形相である。

 「「な!!?」」

 驚愕しながら声を上げるメドーサとデミアン。その瞬間2人はある異変に気づいた。

 ボン!

 「な、なに!!?」
 「そんな莫迦な!!?」

 爆発音と共にデミアンの体が半壊し、左上半身が消え去った。その現状に慌てる2人。しかし横島は既に新たな動きを始めていた。
 ゆっくりと、ゆっくりとデミアンに近づいてくる横島。

 「く! クソ!」

 デミアンは体の形を変え巨大な犬の顔で横島に襲いかかる。瞬間、
横島が一気に踏み込みデミアンの懐へと潜り込んだ。そして右手をデミアンに当てると凄まじい威力の霊空波を放った。

 「ぐああぁぁぁああぁぁぁぁ!!!」

 凄まじい断末魔の叫びと共にデミアンの体は霊空波と対消滅を起こし消え去った。

 「こ、こんな事が? お前いったい何なんだい?」

 後退りながら横島にそう言うメドーサ。右手には未だ鎖を握っておりタマモは宙吊り状態だ。それを追うようにゆっくりと歩き出す横島。コロンと転がったデミアンの本体が入ったカプセル踏みつぶしてメドーサへと近づいていく。

 「それ以上近づくんじゃないよ!! この狐がどうなっても良いって言うのかい!!?」

 横島の行動を制止させようと二股の矛をタマモの首筋に当てながら叫ぶメドーサ。しかしその体は冷や汗で冷たくなるのを感じていた。
 そのまま後退るメドーサ。それを追いかける横島。10歩程度歩いた次の瞬間横島の姿がメドーサの視界から消え、自分の右腕を掴んでいる横島が再び視界に入った。
 メドーサの右腕を掴んだ横島の掌に霊力が集まってくる。その霊力はすぐに霊空波として放出された。何故か魔族さえも対消滅させてしまう程の威力となっている霊空波を右腕に受け、メドーサの右腕は肩口からキレイになくなっていた。そして、その余波によりタマモに着けられた首輪が崩壊した。

 「ぎゃあぁぁぁあああぁぁぁ!!!」

 メドーサの叫びと共に肩から吹き出る大量の紫色の血液。その返り血を浴びながら更に手をメドーサの顔へと延ばす横島、うっすらと笑みを浮かべているようにも見えた。

 「く!」

 失血の為フラフラの超加速を使って横島から距離をとるメドーサ。彼女は怒り、憎しみ、悔しさを表した表情になっていた。

 「この借りは必ず返してやる!! 絶対に、絶対に殺してやるからね!!!」

 捨て台詞を残してメドーサは姿を消した。横島はそれ以上メドーサを追うことはしなかった。

 「ヨ、ヨコシマ?」

 なんとか力を振り絞り人型となったタマモは不安げな表情でヨコシマに近づいていった。

 ガシ!

 突然、横島は振り向きもせずにタマモの首筋を掴み上げた。首を捕まれ宙に持ち上げられたタマモ。

 「ぐ! ヨ、ヨコ・・・シ・・・マ?」

 横島はタマモの首を掴んだ手に更に力を入れるとその掌に霊力を集中させていった。


続く


あとがき
 こんばんわ〜鱧天で〜す。
 今回のLegend of Devil Vol.6 Counter Attack は如何でしたか?
 ハッキリ言ってこの話ではメドーサ達は腑抜けです。 原作の方だったら人質とったり何てことはしませんでしたから。
 読んでいてどんな状態なの? と思う人がいるかも知れませんので補足です。
 横島くんキレました。 キレて正気失っている状態だと考えて頂いて良いと思います。 場合としては某汎用人型決戦兵器が暴走したときのような状態と考えて頂ければ。
 えぇ、前回のCounter Attack その2からその3までがちょっと時間開きましたが、私のHP状態に合わせてという形の投稿でしたので少々遅れてしまいました。
 ・・・・・・・・・あとがきって何書けば良いんでしょうね? イマイチまだ分かっていない鱧天でした。 それでは次回また会いましょう。

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