梅雨明けはまだだが、七月の夜は暑く湿っぽい。
横島忠夫は日が沈んでも暑い中をジャケット姿で歩いていた。
時たますれ違う人に奇異な眼差しを向けられても、横島はどこ吹く風と気にしていない。
高校時代から色々な目に合ってきたので、今更だからだ。
〜〜〜〜♪〜〜〜♪
機嫌がいいので、横島は鼻歌を歌う。
これは親友である銀一の持ち歌であった。
妙に機嫌がいいのは、今日久し振りに銀一と再会したからだ。
除霊を彼女達の力を借り、思ったよりも早く済んだので親友と二人で飲みに行った。
時刻はまだ一〇時とまだ早い時間に帰るのは、銀一が飲みすぎて潰れてしまったのだ。
(そんなに言いたくなかったのか?)
銀一に興味本位で彼女が居るのか?と尋ねたら、早いペースで飲み始めてしまったのだ。
横島は全く俺の事は根掘り葉掘り聞いてだんまりかよ、と思ったがそれはそれで銀一らしいとも思った。
潰れた銀一を横島が担ぎ自宅のマンションまで、運んで行った。
そこは横島が住んでいるマンションから一キロしか離れておらず、会おうと思えば何とかなると考えたからなのである。
「ただいまーー」
そんな事を考えている内に、横島はマンションに帰宅した。
「せんせいーーー!!」
「タダオーーー!!」
入った瞬間に彼の恋人であるシロとタマモが飛びついて来たのだ。
裸で―
「な!? どうした? 何かあったのか?」
一瞬で酔いが冷め、二人に聞く。
涙を流しながら、必死に彼にしがみ付く姿に最悪な考えが脳裏を過ぎった。
「……ないの」
「え!? 何だって!?」
タマモが小さく呟いたので、聞き取れず横島は聞き返した」
「満足できないの!!」
「何ですとーーーー!!」
タマモのとんでもない発言に、横島は大声を出した。
その声はマンション中に響いたらしい。
「……そういう訳でござる」
今日、あった事をシロは簡潔に説明した。
しかしベッドの上で少女二人と裸で、会話するというのもシュールな光景かもしれない。
「なるほど。いや〜、俺ってモテモテだなあ。……す、すまん。ちゃかすつもりはないんだ」
鼻の下を伸ばしていたので、シロとタマモに凄い睨まれたので慌てて言い繕った。
こういう時にどうすればいいのか、横島にはまだ理解できていないのだ。
「要するに命のやり取りをしたら、興奮して堪んなくなったんだな?」
横島が要約して言うと、二人は頷いた。
それで二人で慰めあっていたのだが、上手くいかず満足できないとはそういう意味だったのだ。
横島は立ち上がり、衣服を脱いで全裸になった。
「俺に任せろ」
男らしく言い放ち、股間についている隆々とそびえ立つシンボルを見せ付けた。
「はあ…んん……ああ!!」
「だ、ダメ〜、んあ〜〜!!」
横島は先ず二人を寝かせ、右手でシロの秘裂を左手でタマモの秘裂を弄りだした。
「やっぱ、感触は全然違うなあ」
そう言い、人差し指と中指を奥底まで突っ込み、中指を鉤状に曲げ、引っ掛ける様にして膣内を掻き回す。
蜜液はすでに溢れ出し、両手はびしょびしょなお陰で膣内に容易に入り、弄り倒せるというものだ。
シロとタマモは堪らなくなり、キスをしてなおかつ空いた両手でお互いの乳房を弄り始める。
ぴちゃぴちゃと舌を絡め、唾液を交換し合うが、横島が指を激しく動かすと、キスをする余裕がなくなり喘ぎ出した。
さらに横島は親指でびらびらを弄り始め、時たま敏感なクリトリスを親指のお腹で撫で回していく。
クリトリスに触られた時には、二人は一際大きな嬌声を上げた。
元来、横島は右利きだったがこうやって左手を使う内に、いつの間にか両利きになっていた。
今では左手でも文字を書ける。
「タダオ……お願い、欲しいの!!」
「お情けを! 拙者にお情けを!!」
二人は辛抱堪らず、懇願し始めた。
確か今日はタマモからだった筈なので、彼女からする事にした。
壁に掛かれているカレンダーには『タ』と『シ』と交互に記されている。
これはその日の一番最初にしてもらう順番を示しているのだ。
「さて、タマモ挿れるぞ」
「うん、来て、早くぅ……」
タマモは四つん這いになり、お尻を振って横島を誘う。
横島の指により、秘裂はぐっしょりと濡れ、太ももを伝わり真新しいウォーターベッドまで濡らしていた。
亀頭を秘裂に当てがい、ぐっと一気に押し込む。
「うあああ!!」
タマモは肉棒の熱さに、悦びの声を上げた。
自分でもお腹の中が一杯になるのが分かる。
タマモも順調に成長して行ったが、まだ横島の全部を飲み込むまでになっていない。
奥底にコツコツと亀頭を当て、抜けそうになるまで引き抜き太いカリで入り口の付近を刺激していく。
「ああん、ああ……んん……」
声がさらに大きくなる。
リズミカルに腰を動かしていくと、タマモの喘ぎ声もそのリズムに従う様になっていく。
「せんせい、タマモ……エッチでござる」
順番待ちのシロは自分のを慰めていた。
横島とタマモの交尾を眺めながら、右手の人差し指と中指を限界まで突っ込み、空いた左手で豊満な乳房を握り潰す様に揉んでいって快楽を求める。
しかしそれで満足できるなら、初めから横島に頼ろうとはしない。
だから彼女は快感が高まっていくが、絶頂までいけない地獄を味わっていた。
「ようし、今日は取って置きの一つをしてやるぞ」
しばらく腰を動かしていた横島は急に動きを止めた。
「ふぇ……うごいてよぉ……。あっふう!?」
タマモが文句を言う前に、横島は一気に奥まで貫いた。
膣壁を掻き分け、子宮口を、さらに―
「う、うそ!? し、子宮の中にまで!?」
タマモが言った通り、亀頭は子宮口を突破し子宮内部まで辿りついたのだ。
「どうだ? 凄く気持ちいいだろ?」
「よ、よく分からない……」
何とも言えない異物感にタマモは苦しげに答えた。
それを聞いて、横島は細かいピストンを繰り出す。
「うひゃあっ!? な、何!? 何これ!?」
「俺のカリで子宮口を削っているのさ」
その運動を休まずに続ける横島。
この動きは子宮口から亀頭が抜けない様に繊細な動きが必要なので、とても難しい。
「気持ちいい!! 気持ちいいよぉ!!」
遂にタマモは鳴きだした。
両手で枕にしがみ付き、顔も枕に埋めていた。
そうでもしていない気が狂うと、本気で思っているのだ。
「出る!! 出る!! 出すぞ!!」
カリは男の性感帯の一つなので、横島自身にも大きな快楽を与える。
「ひゃああああんっ!?」
タマモは大きく背中を仰け反らせる。
熱い精液を直接、子宮内部に注ぎ込まれたので、とんでもない快感を彼女に与えたのだ。
「次はシロだな。来い」
「せんせい〜〜〜〜!!」
肉棒をタマモから引き抜き、シロを呼ぶと彼女は弾丸の様に飛び込んで来た。
シロは待たされていたので、理性は吹き飛び、横島の顔にキスの雨を降らしいく。
「ははは、待たせて悪かったな。シロはどんな体位がいい?」
「せ、正常位がいいでござる」
「よし」
横島はシロの腰に腕を回し、巻き込む様に倒して正常位の形に持っていく。
「シロ……」
「せんせい……」
二人は見詰め合った後、横島はいきり立った肉棒でシロを貫いた。
重機のボーリングの如く、一気に押し込み、一気に引き抜く。
そして溜めを作り、子宮口目掛けて亀頭を遠慮なく叩き付ける。
「ひん! はふ! あん!……」
亀頭を叩き付けらる度にシロは嬌声を上げる。
彼女は横島を離さない様に、腕を背中に回し爪を立てた。
シロは戦い易いように、切り揃えているがそれは人狼の腕力。
易々と横島の皮膚を破り、爪が食い込んでいく。
もちろん横島は痛いが、それさえも行為中では快感に変わる。
そしてタマモも同じ様に、正常位の場合は爪を立てる。
あたかも自分の所有物かの様に、傷をつけるのだ。
―まあ、本人達は自覚していないだろうが。
「シロにも俺の取って置きをあげるよ」
その言葉にシロは淫靡に瞳を輝かせた。
あの様に乱れたタマモを見ているので、期待しているのだ。
「え! 先生?」
横島は今度、奥まで差し込んだ後動きを止めた。
「きゃいん!?」
突然の悲鳴、横島は動いていないのに膣内の肉棒が暴れだしたのだ。
「こ、これって!?」
「そう。自力で動かしているんだ」
肉棒を自分の力だけで、捻りを加えたり、波立たせたりしているのだ。
シロはタマモとの情事の際に、バイブを使用する事があるがこれは未知の快感だった。
熱く固いが、弾力のある肉のバイブが膣内を暴れ狂っている。
これはどんなオモチャよりも、断然に気持ちがよく、これを知ってしまったらもうそれでは満足できない。
「ああ! あうん! ふああ!」
首を振り回し、シロは快楽に酔う。
前々から分かってはいたが、自分はもう横島なしでは生きていけない事を再認識した。
「出すぞ……」
珍しく横島が優しく言うと、肉棒が膨れ上がり白濁液を膣内にぶち撒けた。
シロの膣内は真っ白に染まっていく。
「ふあああああんっ!!」
熱さでシロは大声を張り上げ、絶頂を迎えた。
(両方とも上手くいったな)
膣内の感触を楽しみつつ、横島はそう思った。
前から二人を更に悦ばせる様に、こっそりと特訓していたのだ。
こういった事はマメな男である。
ちなみに横島は絶頂のタイミングを相手と合わせる事が出来る。
ハヌマンから戦う相手の“呼吸を合わせる”事で、先手を打つ事が出来るという教えを貰った。
横島はそれを応用し、シロとタマモの呼吸を合わせる事によって、ほぼ同時に絶頂を迎える事が出来る様になったのだ。
「ふあ! ん! ああん!」
横島は一休みした後、またシロを貫いていた。
「うう、タダオ〜〜。私にも」
「んっ! そうだな」
シロのタプンタプンと揺れる胸を見て、横島はある事を思いついた。
右手に霊力を集中させて、文珠を二個、ストックから取り出す。
「どうするの?」
「こうするのさ」
横島はにんまりと笑い、シロの胸に文珠を当てた。
すると―
「胸が!? 胸が!? うあああんっ!?」
シロは胸に凄まじい熱さを感じ、身を悶えさせるが次の瞬間―
「おお! 文珠って何でもありだなあ」
「そうね。ってこれは凄いわ!」
横島とタマモが驚愕し、シロはそれを信じられない表情で見詰めていた。
「拙者のおっぱいが……」
「これって『爆』『乳』って入れたの?」
タマモが言った様に、シロの乳房は一回り、いや、二回りほど大きくなっていたのだ。
普段でも大きいが、この大きさは尋常ではない。
「違う、違う」
悪戯が成功した子供の様に横島が笑うと、シロの乳房をおもむろに揉んでいった、すると乳首から白い液体が飛び出したのだ。
「まさか『母』『乳』?」
「正解!!」
タマモの答えに横島は手を叩いて、大げさに騒いで見せた。
「さ〜て、シロのおっぱいはどんな味かな?」
はむっと横島は右の乳首を咥え込み、ちゅーちゅーとワザとらしく音を出して飲み始めた。
シロにはそれが快感として伝わる。
「せ、せんせい……。やめ……うんん!」
「旨いの?」
タマモが聞くと、横島は乳首から口を離す。
「旨いというか、懐かしいな。それにずっと飲んでいたい」
「そう……」
興味をそそられタマモは左の乳首に吸い付いた。
「ホントだ。何か懐かしい……」
一言呟くと、夢中になってむしゃぶりつく。
(そういえばタマモは母親が居ないんだったな)
安らかな顔で母乳を飲んでいくタマモを見ていると、何だか無性に守りたくなった。
(もっと俺がしっかりとしないとな)
シリアスな事を考えている割には、横島も夢中になって母乳を求めて行った。
「イく! おっぱいでイッちゃう〜〜〜〜!!」
シロは体を痙攣させて、果ててしまった。
「ねえ、タダオ。私にも……」
「ああ」
また横島は文珠を二個取り出した。
淫らな夜はまだまだ続く。
「んん〜〜この感触はタマモか」
あの後、タマモの母乳もシロと一緒に美味しくいただき、頑張って励んできた。
そしていつの間にか眠ってしまったらしい。
目が覚めた横島は取り合えず、タマモの乳房のもちもちとした感触を楽しんだ。
三人で寝る場合は、必ずと言っていい程、どちらかの胸の中で目を覚ます。
ほとほと自分は甘えん坊だなあ、と横島は思っているが止めるつもりはなかった。
「そして後ろから俺を抱きついているのはシロか」
背中からシロの乳房が当たっている。
どうやらシロは横島を抱きしめているみたいだ。
しばらくの間、横島は二人の乳房の感触を楽しんでいたら、唐突にある事を考え付いた。
「おはよう〜〜」
「おはようでござる〜〜」
タマモとシロは眠たげに、居間に入ってきた。
二人はそれぞれパジャマを着ていた。
新品の様に感じるが、それは仕方がない。
何たって寝る時は、ほとんど裸なのだから。
「おはようって言っても、もう三時過ぎだぞ」
今日、学校が休みで良かったと横島は思っている。
またセックスのし過ぎで、休ませる訳にはいかないからだ。
「ま、いいか。ほらこれでも飲んでくれ」
そう言って差し出したのはホットミルクだった。
二人は何も言わずに受け取り、それに口をつける。
「あれ? これってどっかで飲んだ様な……」
「ああーーー!? もしかしてこれは拙者達の!?」
「その通り」
胸を張って、横島は頷いた。
「でもいつの間に!?」
「お前達が寝ている間に搾乳した」
とんでもない事をさらりと述べる横島に、二人は顔を赤くした。
セックスでハイになっている時とは違って、さすがに恥ずかしいらしい。
途中で起きない様に『眠』まで使っていたりする。
「酷いでござるよ〜〜」
「何言っているんだ。昨日は夢中になって、飲んでいただろ?」
からかう様に言うと、さらに顔を真っ赤にさせる。
「ほら、体に変化がないか?」
横島が言うと、二人は自分の体を見下ろす。
「そういえば体が軽い様な……」
「確かに。先程までは疲れていた筈でござるが……」
「やっぱりな」
一人だけ分かっているのか、横島はうんうんと頷いていた。
「どういう事でござるか?」
「そのミルクはシロとタマモの混ぜたものなんだ。それに元は俺の文珠を使ってな。そのせいかどうか知らないが、一種の霊薬みたいにな
って、体力や霊力が回復するんだ。俺もさっき飲んだら、疲れが吹き飛んだぞ」
一応、『消』『毒』や『殺』『菌』で綺麗にしてあるので、飲んでもお腹を下す事はないだろう。
「そうだったの……」
「もう、何でも有りでござるな」
二人の顔が赤いのも、血行が良くなった証拠である。
「はははは、そうだな。メシはどうする? さすがに腹が減っただろ」
「肉がいいでござる!!」
「お揚げが食べたい!!」
とお約束のセリフを聞き、横島は苦笑した。
あとがき
これはエロというか、バカネタな様な気がしてきました。
次回は臨海学校編、そして野望が動き出す。
シロとタマモ、それにあの子達までもが……。