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「霊光波動拳継承者・横島・教師編(2部1話)(GS+幽遊白書)」

柿の種 (2005-01-12 20:51/2005-01-13 11:49)
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「んで、その時、美神さんはゴーレムのEの文字を半分削って制御が甘くなった所を逆にのっとっちまった訳だ。まあ、これは一例だけど、相手の力を利用して勝つ、ってのは強敵を相手にした時有効な戦術だよな。」

横島は実技以外に関しては主に自分の体験談について話す事にしていた。あまりに恥ずかしい話題は流石に除いてあるが、一流GSの体験談であり、裏技的発想を多く含むその話単に役立つだけでなく話としてもおもしろいので皆、いつも興味深げに聞いている。だが、今日の講義は少し深刻な内容に入ってきたので、皆、真剣な表情になる。

「・・・・・・・・・この時は、おキヌちゃんが人造ガルーダの雛をたくさん操って人造ガルーダの動きを封じたんだ。んで、この計画に関わった奴等は全員逮捕されて計画は潰れた。みんな、価値観は人それぞれだと思うけど、こういう命をもて遊ぶ事は人としてもGSとしても絶対に許しちゃいけないと思う。魔族だって生きてるんだ。そりゃあ、悪い奴もいるけど、全部が全部そうじゃない。できれば、できる限り話し合うようにして欲しいと思う。あ、ちなみにさっき話しにでてきたガルーダの雛達はグーラが親代わりになって、最近あったけど、今も元気に暮らしてるよ。」

その言葉にほっとした空気。横島はそれを感じ取って嬉しく思う。すると、そこで、授業終了を告げる鐘が鳴った。

「あ、これで終わりか。んじゃ、次は実技だな。」

そう言って、生徒達より一足先にでる。すると、そこには六道理事長が立っていた。

「ちょっと様子を見にきたんだけど〜、随分板についてきたみたいね〜。」

「そんなことないっすよ。毎回緊張しちゃって、早く解放して欲しいっす。」

理事長の褒め言葉にてれて後ろ頭をかく横島。彼女はそんな横島を微笑ましそうに見守った。


「んじゃ、今日の実技だけど・・・・・・。」

横島の実技は主に応用レベルの基礎と実戦形式である。それ以下の基礎に関しては皆、一通り学んできているし、結局のところそれ以上は本人の自主性に任せるしかない。(ちなみにこのあたりに具体的にどんな訓練を積めばよいか聞いてきた生徒に対し、幻海に受けた指導を10分の1の量にして、やるように教えたところ8割の生徒が挫折した。)逆にそれ以上になると、生徒達の個性に合わせる必要があり、個別に教えるしかないのだ。

「んー、そうだな、今日は攻撃力の上げ方について説明しようかな。」

「攻撃力の上げ方ですか?」

それについて不思議そうな顔をする女生徒達。そんな簡単に上げられるものなのかと不思議そうな顔をする。

「そ、相手にダメージをたくさん与える方法と言ってもいいかもしんないね。俺から説明する前に、まずはみんな思いつくの言ってみて。もしかして、俺が気付いていないような答えもあるかもしれないし、やっぱ自分で思いついた方がいいだろうしねー。いい答えが出た人には御ほうびとして俺がデートしてあげよー。何なら夜までね。」

最後はちょっといやらしい顔を浮かべて言う。それを見て、“いやー”、“へんたーい”などという生徒達、ただ横島の方も昔程本気ではなく(完全に演技ともいえないが)、冗談の一種として捕らえられているので生徒達の方も本気で言ってる訳ではなく、くすくすと笑っている。

「んじゃ、思いついた人から言ってみて。」

横島がそう言うと何人かが手を上げる。横島はそれを順番に指名する。

「やっぱり霊力をあげることじゃないですか?」

「正解!なんだかんだ言ってもある程度の霊力はないと話にならないからね。けど、それだけじゃあ本当に強い相手には勝てない。」

一人目の生徒の答えに横島は頷く。そして二人目が発現する。

「えーと、気合を入れて攻撃するとか?」

「うーん、三角かな。確かにそうする事でパワーをひきあげたりする事もできるけど、あんまり頼りにしすぎると結構失敗しちゃったりするんだよねえ。」

申し訳なさそうに言う横島、生徒はちょっと罰の悪そうな顔をする。

「じゃあ、身体を鍛えるとか?」

「お、それも正解。実体のある相手には物理的な力が加算されるし、霊体相手でも、体勢を崩さずに攻撃できるかで伝えられる力は全然違う。んー、けど、一番欲しい答えがでないなー。他に誰かいない?」

そう言って、生徒達を見回す。だれも手を上げていなかったが一人手をあげ、自信なさ気に発言する。

「高い道具を使うとかですか?」

「はは、そりゃそうだ。俺は貧乏性だからできないけどな。けど、みんなはほんとに命が危ない時は中途半端にけちるなよ。俺なんか、初めて一人で除霊した時はそれで酷い目にあったからなあ。」

50円の札を使った昔の事を思い出し、遠い目をする横島。と、そこで、生徒の視線に気付き正気に戻る。

「あ、で、答えだが物理的力と霊的力の結合だ。」

慌てて答える横島に、しかし、生徒達は良くわからないという表情をする。そこで、横島は懐から文珠を出した。

「まっ、見てもらった方が早いだろ。」

そして、“蔵”と書かれた文珠を投げると、そこから手品のようにゲームセンターにあるようなパンチングマシーンが現れる。

「えーと、これは霊撃力、霊力と筋力を合わせた総合攻撃力を計測するもんだ。代表者何名か、これを思いっきり殴ってみてくれなかいな。あ、もちろん霊力を込めてね。

そして言われた通り生徒の何人かが挑戦する。そして、生徒達の最高得点は145点とでた。

「ま、こんなもんか。ちょっと、君、えーと、朝霧さんだっけ?こっちに着てくれる?」

「あ、はい。」

挑戦した生徒の一人を呼び寄せる。その少女は挑戦者の一人で119点だった。そして横島は文珠を生み出し、“模”という字を込める。そして光輝き、それが消えるとそこには少女とそっくりな姿をした横島が立っていた。

「これは文珠の使い方の一つで他人にそっくり化ける事ができる。しかも、見た目だけじゃなくて霊力や身体能力とかまでね。格上の相手には短い時間しか化けられないし、他にも色々と欠点があるけど、文珠の効果的な使い方の一つかな。」

その姿を見て驚く生徒達に説明すると、横島はパンチングマシーンの前に立つ。

「で、さっき言ったように今の俺の力は朝霧さんと同じだけになってる。けど、霊力と物理的な力を上手く結びつければ・・・・・・。」

バアアアアン

横島がその姿のまま、パンチを放つ。するとパンチングマシーンは140点を示した。

「私より、20点も上がってる!?」

驚く朝霧。他の生徒達も同様である。そして、さらに・・・・・・。

「まだまだ、今のはただ、霊力を上手く込めただけの手打ちなパンチ。で、これが、全身の筋肉と霊力を効果的に生かした最高のパンチだ。」

ズバアアアアアン

157点、本人よりも38点も高く、トップの生徒をも大きく越えてしまっている。その光景に静まり変える生徒達。

「この方法は肉体を駆使する時に最も効果が大きくでるけど、神通昆やお札などの道具を使う時にも意味があるから、覚えておいても損はないと思うよ。」

そう言って生徒達を見回す。みんな一様に感心した表情になっている。

「んじゃ、今からそのやり方を教えるから。」

そうして、横島は技の基本概念を教え、それを実践する生徒を一人一人見て回ることにした。


「あ、そこ、身体に力が入りすぎてるよ。ここは、こう。身体がうまく使えないと霊力も生かせないからね。」

っと、生徒に触れて指導する。やってる事も、言ってる事も一見まともなのだが心の中では。

(ぐふふ、まだ1年だというのに肉付きいいの〜。役得じゃー!!)

こんなこと考えてたりする。ただ、指導事態はきっちりやっているし、理由なく触っている訳ではないあたり成長した・・・・・・と言えるのだろうか?

「えーと、君はもっと収束して。霊力はある程度集中できないと意味がないから。・・・・ん?」

そこで、一人の生徒が目に入る。その娘は全身汗をかきながら、他の生徒以上に必死になって教えられた型を繰り返し、霊力の集中と発散を繰り返している。」

(あの娘よく聞きにくるなー。)

横島の受け持つ生徒の中でも一番熱心に横島に質問にくる生徒で、かつなかなかの“美人”なのでよく覚えていた。動きを見るにはっきり言ってよくない。

(確かあの娘は・・・・・・。)

雨宮狭霧。両親はGSとはまったく関係の無い職種で内申書の評価はあまりよくない。素行が悪い訳ではなく、成績が駄目なのだ。霊力値は霊能科で最低に近い。その為、他の試験もあまりよくない。ただ、とても努力家ではあるらしい。

(後でちょっと見てあげようかな。)

生徒に教師があまり肩入れするのはよくないのだろうが、がんばってるのに報われない彼女を助けてあげたい、そう横島は思った。


「んじゃ、今日はここまでつーことで。」

「「「「「「「おつかれさまでした!!」」」」」」」

そして、その日の授業は終わった。


(後書き)
また、新キャラをだしてしまった・・・・・・。とりあえず、3話までやります。この話の主役は雨宮と栄華中心で行きます。GSキャラは横島以外あまりでません。

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