ドクターカオス 1000年生きている天才錬金術師、最近までは痴呆等になっていたが、近年のアシュタロス関係で脳が活性化され痴呆への対策を考えた。
マリア カオス作のアンドロイド最高傑作にして、相棒。だが、アシュタロス戦にて本体が破壊、現在は予備の体ですごしている。
安らかな休日を
「今日もうどんか・・・明日はお揚げの味噌汁にしような?」
今日も今日とて、横島家の朝は始まる。
しかし、うどんというのも少し飽きてくる。消化もよすぎるし。
「しょうがないわね・・・・」
タマモにとってきつねうどんは、いや正確にはお揚げがだが、霊力の源なために毎朝食べないと調子が悪い。もはや、野生には戻れないとタマモは思っている。
と、のんびりと朝の家族の団欒を楽しみにしていた横島一家だが
ピンポーン
「おーい、小僧。開けてくれんかの~?!」
「ドクターカオス・近所迷惑です。」
「カオスさん、大声で言わんでも聞こえると思うぞい」
のんびりとするわけにはいかなくなったらしい・・・
「んで、どうしたんだよ? 幸福荘のバッチャンまで・・・」
そう、カオスとマリはいつも二人でいるのは見るが、なぜに彼らが住んでいる幸福荘の婆ちゃんまでいるのだろうか?
「いやーすまんのー馳走になったわい」
カオスの前にはきつねうどんの丼鉢が山盛りでつまれている。
歳をとっても、その健啖ぶりにはあきれるものがある。
「すみません・横島さん」
「すまないねぇ、忠夫君・・・カオスさんも食べすぎじゃわい!」
その横にいる二人は少し居心地が悪そうだ、さすがに朝早くに来て朝飯をこれだけ食べるのは常識はずれだ。
「カオス・・・ちゃんと飯代払えよ?」
女性ならともかく、男にやさしくする覚えはない。
「ぼ、坊主・・・い、いや横島よ。それはないぞ・・・」
「さすがに食べすぎだわ!」
タマモは少々怒っている。なんせ、今日と明日の分のお揚げをすべて食べられたのだ。お揚げを作ろうと思ったら仕込とかを考えて、確実に昼のお挙げはスーパーで売っているお揚げになるからだ。何気に舌も贅沢になってきた。
「んで? 用件はなんだ? 俺も学校あるんだが・・・」
まだ学校に行くには余裕はあるとはいえ、このコントを続けていたらきりがないと思う。
「ああ、実はの・・・」
話が長くなりそうなので、タマモはケイのところに遊びに行った。
どうやら、幸福荘の婆ちゃんの孫息子が事業に失敗し、借金ができたらしい。この婆ちゃんは幸福荘と、元、横島が住んでいたアパートの土地の持ち主でもある。どうやら孫の借金を返すために土地を売らなくてはいけないらしい。しかし、それでは・・・
「マリアたちはどこに住むんだよ?」
そう、婆ちゃんは息子達の家に住めば問題はないがカオスたちはそうはいかないだろう。
「まぁ、それはこれから何とかしようとおもうてな・・・」
「大家さんも・住むところを・探しているんです」
それはおかしい、先ほど考えていたのとは話が違う。
「ちょっと待てよ。婆さんは息子さんたちの家にすめばいいじゃないか」
そういうと、婆さんは困った顔をした。
「いや・・・息子達が住んでいる場所はな・・・外国なんじゃよ」
この歳で外国で住むのも・・・ちょっとというのが理由らしい。
「んで? このマンションに住みたいと」
「大家さんなら、借金を返した後の金で余生はおくれると思うしな。できれば安く住まわせてくれんかのぉ?」
「横島さん・マリア・お願いです」
どうも、短い間でもお世話になった身。家賃滞納には厳しかったが、それでも慣れない日本でお世話になったからどうにかしたいらしい。
「まぁ、いいよ。どうせならカオスたちも住めばいいさ」
その言葉にカオスたちは驚いた。
「い、いや。しかし、わし等はこんなマンションに住む金はないぞ?」
なんせ、家賃滞納するぐらいだ。
「もちろん無料ってわけじゃない。今は思いつかんけど、何かやってもらうから。」
マリアは力関係、カオスは頭脳関係で役に立つと思うので
「おぬし・・・すまんのぉ」
「ありがとう・横島さん」
「ありがとう、忠夫君・・・」
こうやって、好意をもらうと照れるものがある。何気に自分よりも年上ばかりだし
「あ、ちなみに3人共同で入れよ?バッチャンもその代わり家賃は安くでいいから」
「し、しっかりしとるのぉ・・・小僧」
オカGに勤めてからは少ししっかりしてきた横島であった。
「まぁ、実はもう一つあるんじゃよ」
「まだあるのかよ?!」
カオスからしたらどちらかというとこちらが本命らしい。
「実は、マリアの関係でのことなんじゃ」
マリアは、アシュタロス戦での戦いで本体が破壊され、現在は予備ボディーですごしている。できれば、本体を作りそこに移行したいが・・・
「場所がないんじゃよ。研究場所が・・・」
「いや、俺に言っても仕方ないと思うんだが・・・」
元々は美神事務所の見習い兼荷物持ちだし、現在はオカルトGメンに勤めていると入っても、事務仕事ばかりなのだ。
とはいっても、何気に美智恵が重要書類関係も横島にさせているのは横島には内緒の事実だ。
「いや、オカルトGメンあたりでそういうのはないかのぉ?資金はあるんじゃよ。使えばすっからかんになるがの・・・」
せっかくの報酬なのに、マリアのボディーを作ったら確実になくなるらしい・・・哀れカオス
「オカルトGメンあたりでかぁ・・・研究場所・・・研究・・・ん?」
そういえば、あそこがあった。たしかもう調査はすんでいて、今はとりあえずは放置しているあの場所が・・・そういえば、知人もそのあたりに住んでいたなと思った。
「一応は、心当たりがある・・・まぁ、隊長の許可が得られればだけど」
「早速取り次いでくれんか?」
学校はどうやら休みになりそうだ。と横島は思いながら電話を取った。
そうして、横島は美智恵の許可を得て、ここ・・・心霊兵器の作られた、工場に来ていた。
元は悪霊退治として呼ばれたが、心霊兵器の実験台として呼ばれ、それを打破した場所。あの時に爆発したと思ったが、工場部分は丈夫な壁でできており、あの爆発の後も残ったのだ。
「ここならいいんじゃないか?」
少し、埃はたまっているが十分な施設だった。
「うむ、十分じゃろう」
「イエス・ドクターカオス」
ここなら十分なみたいで、二人とも満足そうな顔をしているが・・・
「ていうか、何でテレサの体があるんや~!?」
そう、マリアは背中にテレサ・・・動いてはいないが・・・背負っていた。
「ていうか、爆発されたって言ってたやないか~!?」
「イエス・マリア・確認」
そう、間違えてアシュタロスにミサイルをぶち込んでしまったテレサは壊されたはずだ・・・
「というか、また蘇ったんじゃろ」
コスモ・プロセッサーは死んだとしても、また強制的に生き返らせていたみたいで、テレサは機械の体だけ残ってメタソウルだけ元に戻って言ったらしい
「ていうか・・・テレサって妖怪だったんやなぁ・・・」
アンドロイドなのに・・・
「まぁ、今度は大丈夫じゃ。マリアのデーターを少々変えたものを知識とするからの」
どうやら、量産化を考えているらしい。その実験として、まずはテレサにそれを行うらしい。
「では、はじめようかの」
「イエス・ドクターカオス」
とりあえずは今日は準備だけするのに費やすらしい。横島も少しの間はここで寝泊りをしなければいけない。これは一応、カオスの監視を兼ねていると美智恵から聞かされた。
とりあえずは横島はここらを回ってみることにした。監視といっても一応だからだ。遠くに行かなければ問題はない
もしかしたら、彼女達に会えるかもしれないとおもいながら、研究所の外に出ようとした。
「ぴよっ!」
「どわっ!?」
いきなり飛来してきた物体をよけた。しかし、そのひよこのような鳴き声は・・・
「ガルーダのひよこか?」
「ぴよっ!」
びしっと羽をあげる。どうやら「その通り!」といいたいらしい。
「グーラーはどうしたんだ? お前一人・・・というか一匹だけなのか?」
そう聞くと、ガルーダは走り出した。が、途中で立ち止まってこちらをちらって見て、また走り出した。
「ついてこいってことか?」
ついていった先は簡単に作られた小屋の前だった。
小屋の中は何かが暴れる音がしている
「なんだって!?ダーリンが来てる?!」
ドアが壊れる勢い・・・というか壊れたが・・・でグーラーは飛び出してきた。
当然、グーラーと、壊れたドアの破片に横島は巻き込まれる
「どあぁー!?」
「ダーリン!久しぶりじゃないか!!」
グーラーは横島に倒れたまま抱きついている。
なので、密着状態・・・つまりは
(あー胸がー太ももがー!?)
霊能力の休眠のため、煩悩も眠っているのだが・・・この状況では男としては反応してもおかしくないだろう。このままではいろんな意味でやばい
「「「ぴよぴよ!!」」」
が、ガルーダの雛たちが邪魔した。視線はグーラーに向かっている。少々、殺気も出ているみたいだ。
「わ、わかったよ」
さすがに少々成長したガルーダの雛、しかも多数は分が悪かった
「しかし・・・よくここで暮らせるよなぁ・・・」
小屋の中はぼろぼろだった。もといたアパートの一番汚い時期のころよりもひどい
「まぁ、壺の中にいたころよりましさ・・・せまいから」
「ぴよ?」
グーラーもガルーダたちも気にしてないらしいが・・・これはなぁ・・・
「しかし、工場あるんだからそこに仮に住んどけばいいのに」
少なくとも、ここよりはましだろう
「いや、爆発した後に大勢の人間がやってきたしねぇ・・・何よりあの場所は気に入らないよ・・・」
まぁ、実験場所だから気に入らないのは当然だろう。
「第一、たまに誰かがやって来るんだよ・・・最近は来ないけど、いつ来るかわかったもんじゃないしね」
多分、爆発した後の大勢の人間はオカルトGメンのことだろう・・・しかし、たまにやってくる人間とは・・・
「グーラー、一つ聞くけど・・・そいつらは最初に来た人間達の格好してたか?」
グーラーはあんまり覚えていないみたいだったが、ガルーダの一匹が羽を横に振る。どうやら違うらしい。
「・・・・」
「どうしたんだい?ダーリン?」
「ぴよぴよ?」
どうやら、黙ってしまったから心配させてしまったらしい。
しかも、もしも自分の考えが正しいのだったら・・・
「グーラー、ガルーダ・・・よかったら俺の住んでいる場所に来ないか?」
「え?(ぴよ?)」
その後は、グーラーもガルーダもマンションに住むことになった。
ちなみにテレサは前の性格が少々まともになった状態で、生まれたというべきかそれとも生まれ変わったというべきなのかはわからないが、とりあえずは帰ってきた。
マリアはどうやら、あの研究所の培養装置を使って、半ば人の肉体を持った存在として生まれ変わった。笑顔とかもできるので横島的に大満足
どうやら、100年ぶりに笑顔のプログラムを再起動させたらしい。
ちなみに、肉体の元はどうやったのかと聞くと
「ひそかに持っていたマリア姫の髪の毛と当時のわしの髪の毛で作った。」
これで、マリアもわしの完璧な娘じゃとご満悦だったそうな。
結局、カオスとマリア&テレサにはマンションの警備を任すことになった。
警備システムをカオスが、警備員としてマリアとテレサが巡回することになった。ちなみにオカルトGメンから給料も出る。
幸福荘のばあちゃんはその後、西条の世話役のキヨばあちゃんと茶飲み友達として平安な毎日を送っている。
おまけ
「タダオー!何日も勝手にいなくなっていたのに、今日は朝帰り~?!」
カオス達とマンションに帰ってきた横島は部屋に帰らずにオカGで一夜を過ごした。ちなみにタマモには置手紙をしていたのだが・・・気づかなかったらしい
「た、タマモー!?ゆ、許してー!・・・いやー!狐火はいやー!!」
「お揚げもずっとスーパーの奴だったのよ~!!」
その折檻はとてもきつかったことだけ記録しておく。
「ぬう、改造していかんのかのぉ?」
カオスは目の前に明日テレビを改造しようとするが、テレサに止められる。
「だめよ!博士がやるとテレビが見れないじゃない!」
どうやら、マリアの記憶の中でテレビを改造しようとして爆発した記憶あるらしい
「マリアや・・・止めんでいいのかい?」
「問題なしです。大家さん」
マリアも半ば人間になったおかげで食事などを楽しむようになった。
「うーむ、この箱はなんだい?」
「これは、テレビっていうんですよ」
グーラーは目の前のテレビを興味深々に見ている。美衣はそれを解説したりしながらお茶をすすっている。
「ニャー!!ガルちゃんが氷付けになってる~!!」
「ぴよ・・・ぴよ」
さっきから部屋の中でかくれんぼをしていたケイとガルーダは最後のガルーダが冷凍庫に隠れてしまい、氷付になっていたのを救出したりした。
真のおまけ
「西条くん・・・横島君の予想は当たってるみたいだわ・・・」
「みたいですね・・・」
「マンションの住民の護衛を徹底的にしておいて、後はめぼしい隊員の再訓練も」
「わかりました、先生」
「今度こそ・・・根絶やしにするわ。」
美智恵と西条は真剣なまなざしで外を見ていた。
あとがき
少々、書くのに手間取りました。
今回は少しだけスパイスを効かせてみました。
後、テレサ復活?&入居人一気に増えました。
さて、今度は誰にしようかな?
レス返し
ろろたさん
女の子でもいいという言葉、ありがとうございます
九尾さん
つなげるがうまいという言葉、ありがとうございます
アイギスさん
はい、ユニコーンはやりますよ
モミーさん
どこまで増えるのか・・・それは作者ですらわからない(え
法師陰陽師さん
ネコミミはいいのです
LINUSさん
グーラー登場です
片やマンさん
暗黙の了解みたいですねー(あんまし知らなかった奴
柳野雫さん
密輸売買の組織・・・かかわっていきますよ
リーマンさん
萌えちゃってください。作者も萌えてます(え
零紫迅悟さん
平安は少しのスパイスがあった方が満喫できるんですよ
感想をくれた皆様、ありがとうございます