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▽レス始

「ヒーロー見参!! エピソード六(GS+仮面ライダークウガ)」

wey (2005-01-10 02:21)
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暗い部屋の中に佇む一人の男、その姿は着物らしいがその着物の色は全て漆黒。気持ちが悪くなるぐらいの“黒”だった。


そしてその男の前で膝をつく黒い豹。その豹の横で倒れているのは亜麻色の髪の女性。


「よくやった玉藻前。しっかりと私の命に従ってくれた」


男は労いの言葉を掛けるがその言葉に感情はない。それに対し玉藻前と呼ばれた豹は男の頭の中に言葉を掛ける。


(人間を狩る事は構わないから、わたしを自由にして・・・)


その言葉を聞いた男は玉藻前を見る目を強くする。それに恐怖し言葉を発せられない。


「お前は私に従うしかない。もし嫌なら此処で除霊してやってもいいんだぞ。それとも、未来永劫“その姿”でいたいか?」


男の言った最後の言葉に固まる豹。そして諦めがついたのかその部屋を後にしていく。


「ふ、行ったか。・・・それにしてもこいつが現在世界最高の悪霊払い、もといGSとはな」


亜麻色の髪の女性を見ながら呟く男。そしてその女性から離れると


「この世に最高のGSは一人でいい、・・・そして世界の王は、あの御方だけでいいのだ」


その部屋を後にした。


エピソード六 混沌の使者


「う、・・・うん」


途切れていた意識が戻る。そしてそれと同時に戻ってきた横島の瞳に見えたのは


「よ、横島さ〜〜〜〜ん!!(涙)」


彼に抱きつく巫女服の少女の姿だった。


「お・・・キヌ・・ちゃん?」
「はい!!私です。・・・分かりますか?」
「もちろん。ちゃんと分かるよ」


横島の言葉に安堵の笑みを浮かべるおキヌ。すると大事なことを思い出したのか表情が変わる。


「そ、そういえば横島さん!美神さんが・・・!!」


おキヌの言葉を先ほどまでの記憶が蘇る。


「おキヌちゃん!!俺は一体どうなったんだ!?それに美神さんは!?」
「それに関しては、僕の方から説明しよう」


そう言っておキヌの後ろから顔を出す西条。その表情は言葉とは裏腹に悲痛なものだった。


「まず第一に何故君が此処にいるか。それはどうやらまた現れたらしいあの化け物にやられて意識を失ったのをおキヌちゃんからの連絡でこの病院に搬送したんだ」


その言葉を聞き周りを見る横島。その部屋はまさに今日の朝検査を受けていた病室だった。


「・・・そして第二、令子ちゃんについてだが」


この時の西条はまさに苦悶に満ちた表情だった。


「君を撃破後、令子ちゃんを攫って・・・・・逃走したようだ」


その言葉を聞き身体が先に動く横島。それをおキヌと西条が止める。


「横島さん!!落ち着いてください!!」
「落ち着きたまえ横島くん!!」


二人が懸命に止めようとするがあと少ししか持たないと思ったその時


≪ブォン、グシャ≫


突如飛来した“鉄アレイ”が横島の水月に突き刺さった。それに悶絶する横島を無視し時雨が現れた。


「静かにしたまえ、ここは病院だ。君一人の場所ではない」


クールフェイスのまま淡々と喋る時雨。その態度に固まる二人。


「し、時雨君。それは流石に医者としてはやりすぎでは(汗)」
「こういう直情型の人間はこうして止めないと止まらない」


やはりいつもと同じでマイペースな時雨。しかし突如として真剣な眼差しで横島を見る。


「いいか、もしこの報告が正しければ、美神令子はなんらかの理由で攫われた事になる。そうである以上すぐに彼女に被害が及ぶというのは考えにくい。つまりだ、まだ彼女を救出するチャンスは残っているということだ」


時雨の言葉に頭に興奮していた頭が冷静になっていく。そして完全に落ち着きを取り戻すと、


≪パチン≫


自分で両頬を叩き身を奮い立たせた。


「そうッスよね。あの“地球が滅んでも生き残る”って言ってる美神さんの事ですからね。そう簡単には死にはしませんよ」


横島の言葉に笑みを浮かべる時雨とおキヌ。


(令子ちゃん・・・変わったね)


西条だけは心の中でハァとため息をつくのであった。


「・・・こ、ここは・・どこ?」


意識を取り戻した美神は辺りを見回した。部屋の中は真っ暗で何も見えない状態だった。


≪ボッ≫


すると突如美神の前に一つの火が出現した。そしてその火の後ろには・・・。


「あ、アンタは!?」


先ほど美神を攫った黒い豹の姿があった。


「アンタ・・・さっきはよくも!!」


そう言って神通棍を取り出そうとするが、神通棍はおろか破魔札、更に精霊石までも無くなっていた。


(ち!!こちらの武器全部没収されたみたいね)


心の中で舌打ちしながらも戦闘態勢を止めない美神。すると


(・・・所詮お前も自分本位)
「え?」


突然頭に響いた声に驚く美神。


(結局皆自分勝手な理由で私を滅ぼそうとする)


豹が伝えてくる言葉をイマイチ理解出来ない美神。しかし次の言葉で全てを理解してしまう。


(お前も国の命令で私を除霊にきたんでしょ)


その言葉を聞き何か感じた美神は頭の中で考える。そして一つの結論が出た。


「アンタもしかした・・・九尾の狐?」


美神のその言葉に肯く豹。それに驚きつつも質問を続ける。


「でもなんでアンタそんな姿をしてるのよ。伝説によればその姿は見目麗しい女性、もしくは九本の尾を持った狐の姿をしているはずよ」
(私だって分からない。あの男が私が封印されていた殺生石に何かしたとしか言えない)
「あの男?そいつ何者なの、普通に考えたら自我意識を持っている以上アンタは逃亡しようと思ったら可能なんじゃないの?」
(それは無理。あの男と私は過去からの因縁があるから運命を変えれない)


豹はそうしてその男の名を語った。


(そう、その男の名は須藤守信。前世の私を殺し封印した、須藤権守貞信の生まれ変わりよ)


「で、どうすれば美神さんの居場所を突き止められるんスか!?」
「まぁ、とりあえず落ち着け」


マイペースな口調で横島に“100.5t”と書かれたハンマーをぶつける。それにやはり悶絶する横島(.5って何!?)


「前回の闘いで飛び散った蜘蛛の破片の中に、君の中にある霊石に近いモノが存在した。つまり、君と奴は違うようで近い存在という事だ。イコール、君の中にある霊石を奴の中にあるモノを共鳴させることが出来れば、奴の居場所を突き止められる。で、そこには必ず美神令子がいるという訳だ」


時雨の言葉をイマイチ理解できず苦しむ横島。


(簡単に言うと、そなたの中にある霊石にあの豹はどこかと尋ねるという感じだぞ)
「・・・えっ!!心眼!?」


突如現れた心眼に驚く面々。


「ってか何で今まで出てこなかったんだ?」
(そなたは何も覚えていないのか?)
「え?」


心眼の言っている意味が分からない横島。そんな横島を見ながら心眼は理由を話し始めた。


(そなたが前回の蜘蛛との闘いで、全霊力を奴に打ち込んだまではいい、だがな、そなたは更に私の神力を持っていったのだぞ!!)


「何っ!?」


これには驚く横島。


(確かに神力は浄化の力にはうってつけだが、もっていく量を考えんか馬鹿者!!おかげで私は存在が消えかかってしまったのだぞ)
「す、すまん(汗)」


でっかい冷や汗をかきながら謝る横島。


(・・・まあいい、とにかく今はなんとかその豹と共鳴してみろ)


心眼の言葉を受けた横島は早速、自分の中にある石に向けて問いかけた。


(教えてくれ、あの豹は・・・どこにいる?)


横島の言葉に答えるように頭の中に大量の映像が流れ込んでくる。そしてその中の一つが強く頭に流れ込んだ。


「どうだ横島君!?何か分かったかい」


共鳴を終えた横島に西条が問いかける。それに対し横島は一つの場所の名前を挙げた。


「那須篠原の玉藻稲荷神社。アイツは・・・・・そこにいる」


「須藤権守貞信っていったら、あの“百発百中の矢”を持っているあの須藤!?」


“百発百中の矢”正確には“目的物に必ず命中し、刺さったら抜く事が出来ない矢”と呼ばれ、それにより九尾の狐は射殺されてしまったのである。


(・・・ええ、その須藤の生まれ変わりが須藤守信。厄介なことに前世の記憶を持ち合わせているため矢の腕前も落ちてない。・・・全く、最悪な運命よ)


豹は表情は変えないが目だけは悲しみを帯びていた。それを見て美神は・・。


「こんの馬鹿狐!!」


怒声を上げた。


(ば、馬鹿狐ですって・・・)
「ええ。馬鹿も馬鹿、本物の大馬鹿よ。運命ですって!!そんなもんいくらでも捻じ曲げればいいじゃないの!!アンタは結局は悲劇のヒロインを演じたいだけなのよ」
(な、なんですって!!)
「アタシの言うことに不満があるなら言ってみなさい。アンタが持っている馬鹿げた屁理屈をいくらでもぶち壊してあげるわ!!」


流石は地球が滅んでも生き残ってみせると断言する美神である。豹は怒りを覚えたのか指先から炎を作り出した。


(訂正しなさいよ。・・・死にたくないなら)


炎を美神に向ける豹。それに対し美神は全く動じない。


「アタシの名前は美神令子。運命なんていくらでも捻じ曲げる女よ!!」


その宣言を聞いた豹は動きを止めた。そして後ろを向き部屋を出て行った。そして去り際に


(じゃあ信じてあげるわよ、アンタのその言葉をを・・・)


そう言い残した。


こうして物語はまた加速する。そしてその状況の中、横島のもとに一体の鋼鉄の馬が集おうとしていた。


あとがき
書いている中自分の書き方の表現法に悩むweyです。
この須藤守信はオリキャラです。結構重要キャラっぽくなるかもしれません。
次回は遂に横島にとっての愛馬が登場します(言っちゃったよオイ)
では次回までさらばです。

>九尾様
おっしゃる通り歴史は多少変わってきます。
何故歴史が変わってきているかは次回で明らかになります。

>御気様
グロンギは基本的に神・魔・妖・人・幽の種族に寄生することが可能です。
これ以降増えるかはまだ考えていません(スンマセン)

>ATK51様
かの霊光超人とは違う個性ですか・・・。正直かの霊光超人はメチャクチャ個性がありまくりなので結構辛いッス(涙)でも頑張ってみますんでよろしくお願いします。

>法師陰陽師様
心眼が出てこなかった理由はこれです。混乱させたならすいませんです。
美神が攫われた訳は次回明らかになりますので。

>柳野雫様
横島が煩悩を発動出来ないのはいずれの話で分かりますのでもうちょっと待ってて下さい。

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