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「無限の魔人 第十五話(GS)」

紅眼の狼 (2005-01-01 22:55)
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無限の魔人 第十五話 〜おキヌの日記〜


「このおおおおお!!吸引!!」


バシュウウウ


一匹の悪霊が美神さんの吸引札に吸い込まれて行きました。


ああああああ、ぜんっぜん手応えがない!次行くわよ、次!」


今日の美神さんは荒れています。


「美神さん荒れてるなー・・・これじゃ値上げ交渉なんてしたら、減ることはあっても増えそうに無い

な・・・・。」

「そうですねー、結局昨日泣いてた理由も分からなかったですし」

「いや、泣き言から大体の事は分かるんだけど」

「え。そうなんですか!? 横島さん凄いですね!」

「いやいや、そんなことないさ。偶々だよ」

「で、どうして泣いてたんですか?」

「美神さんが一億ドルって叫んでた後に、ニュースで流れたんだ。ラプラスって魔族に一億ドルの賞金が懸けられてたって、それを逃しちゃったんじゃないかな。死んだって言ってたし」

「へぇ〜一億どるってすごいんですねー、あの美神さんが泣くなんて」

「お、おキヌちゃんも結構言うね」

「え?」

「いや、なんでも「よこしまーーー!!早く来なさい!時給下げるわよ!?」

「うわ、はーーーい!!今いっきまーす!」

私と横島さんは急いで美神さんの元へ飛んでいきました。

そのあとちょっと横島さんが殴られていましたが、本人はいつもの事だと気にもしていませんでした。


「ここの悪霊はランクB,男性型、原因は会社立ち上げは成功した物の事業に失敗、借金塗れで自分の会社の屋上から飛び降り自殺。その後は仕事で成功を収めた人に取り付いては暴れ、今までに3人が精神科にお世話になってるわ。意識は残って無いみたいね、ちなみに依頼料は200万よ」


廃墟と言って良いほどの古ぼけた元ビルを見上げながら、除霊に関する事柄を説明されてます。


「へぇ、美神さんにしては低料金の仕事ですね。いつもなら受けないんじゃないですか?」

「当たり前よ!このあたしが働く価値のある仕事じゃないわ!この仕事は横島君にやって貰おうと思ってね。」

「横島さんがっ!?」

「へぇ〜横島君がやるんですか〜・・そりゃすごいなー・・・って俺ですか!?」

「当たり前でしょ?もう見習いとは言えGSなんだから、それに私もちゃんと後ろに付いてるから頑張りなさい」


ニコニコと笑顔で横島さんに言う美神さん。

きっと心の中では昨日の事が収まってないのだと思う。


「へ? なんか聞き間違えかな・・今・・見習いとか・・」

「聞き間違えなんかじゃないわよ? GS試験に受かってすぐプロのGSになれる訳無いじゃない。」


呆れたように横島さんに言う美神さん。


「なっ、なら何のために危ない目に会ってまで合格したんですかっ!?」


「あれは[プロ]のGSになれる可能性がある人を選別してるのよ。それに、この前のは仕事でしょ」


「り、理不尽じゃあああああああ!そ、それじゃあ俺のGS横島大作戦は!?活躍してモテモテの俺は!?」


「一体どんな妄想してんのよ・・・良い? あんたは試験の後倒れてたから知らないでしょうけど、ちゃんとあの後説明会が有ったのよ? GSの師匠の下で見習いをして、ちゃんと一人前になれますっていう師匠のお墨付きを貰って、初めて[プロ]のGSになれるの」


美神さんが説明している間横島さんは


「うううぅぅ、世界は敵じゃー・・・俺のハーレムが・・・・ウハウハが・・」


ぶつぶつ呟きながら地面に「よこしまはーれむけいかくしょ」なるものを書いていました。


「美神さん、横島さん聞いてませんよ」

「こ、このばかたれがああ!!」


ゴフッ


一回転して近くに生えていた一本の太い木にぶつかってしまいました。


「よ、横島さん大丈夫ですか?」

「ふ、おキヌちゃん・・・後は頼んだ・・ぜ」


「よ、よこしまさーーーーーーーん!!!」


「いつまでも馬鹿やってないで行くわよ、横島君」

「りょーかいっす」

隣を見ると既に元気に立ち上がっている横島さんが居ました。


「ん?行くよおキヌちゃん」


「は、はい!」


横島さんって・・・凄いです!


1階から霊視を始めて、今は4階で霊視作業をしてます。

上の階に進むに連れて、段々悪霊の気配が強まっています。


「み、美神さーん・・・もう居ないですょぉ・・・」


横島さんが先頭に立って、見鬼君と霊視ゴーグルで悪霊を探して居ましたが、どうやら恐怖心が大きくなってきたようで、しきりに後ろに居る美神さんと私に目線を送って来ます。


「何言ってんのよ? まだもう1階有るでしょーが!さっさと行く!」


ビシッと階段を指差して、横島さんを促します。


「うぅ、危なくなったら助けてくださいよー?」

「そんなのあんたの修行になんないでしょうが」

「え、修行だったんすか?」

「あんたが鍛えてくれって言ったんでしょうが、忘れてんじゃないわよ」

「た、確かにそう言いましたけど、これはなんか違うんじゃ無いかなー「うだうだ言ってないでさっさと行く!」


シュン


スパーン!


美神さんがどこからか取り出したハリセンで横島さんを奮い立たせます。

泣きながら進む横島さん・・・。


横島さん頑張ってください!


「あ、反応しましたよ!この階です!」

「そんなの分かってるわよ、1階から順に来て今まで見つかってなきゃ一番上に居るに決まってるでしょ」


横島さんはとても必死の形相で辺りを警戒していて、美神さんの言葉は聞いていないみたいです。


「無視してんじゃ無いわよー!」


シュン スパーン!


「グヘ」

ドンッ!


「な、何だ一体!?」

美神さんがハリセンで叩いた直後に、今まで横島さんの頭が有った場所に拳大の石が飛んできました。

正に間一髪です!


「あ、ありがたく思いなさいよ横島君!」

「え、あ・・助けてくれたんすね!!」


私は何と言ったら良いのか・・・結局その場は何も言いませんでした。


「さぁ、横島君やってしまいなさい!」


美神さんは最初に言った通り、今回の除霊に手出ししないみたいです。

横島さんを見てみると・・・


「うわぁ、ごめんなさいごめんなさい・・こっちこんといてー!!」


逃げ回ってました。


「なにやってるのよ!さっさとGS試験の時にやった[アレ]やればいいでしょうが!」


この時の美神さんはちょっと怖かったです。


ヒュン ビュン ヒュン ヒュヒュン


「うわっ!・あれは・よっ・とっ・・俺の煩悩が・・はっ・・無いと・・ほっ!・美神さんが脱いでくれたら・・「ズゴン!」・・げふ・・。」


「横島さんっ!!」


悪霊がポルターガイストで投げ飛ばしてくる石や瓦礫を、余裕がありそうに避けてましたが、美神さんが足元に有った石を横島さんに当てちゃいました。


でも、直に起き上がってまた避け始めました。


横島さん凄いです!


「煩悩って、んなわけないでしょーが!確かに感情と霊力は深い関りがあるけど、結局は自分の力なのよ!根性で出しなさい!」


ビュン ヒュン ヒュン


「根性って・・うわっ・・!っと・・そんな無茶な!」


ズゴン ドン ドドン


横島さんは全然疲れるそぶりも無く、飛んでくる物を避けつづけます。

既にこの階はあちこちが穴だらけで、下の階まですぐに降りる事ができます。


「あんた、バンダナに何教えられたのよ!」


「バンダナ・・・心眼・・」


横島さんの表情が変りました。

ちょっと凛々しくて素敵です!


「そうだ・・俺は・・よっ・・このっ・・こんな奴に・・・負けて――――――


避けつづけながら、横島さんの右手が徐々に光っていきました。


霊力が集中しているようです。


霊力が収束し、完全な六角形になった物を悪霊に向けて


―――――――たまるか!!!


放ちました。


「はぁはぁはぁ・・ぁ・はぁ。」

「ふふ、横島君ならできると思ってたわ・・・これで元手が掛からない除霊が」

「横島さん凄かったです!」

「し、死ぬかと思った〜〜〜。」

「ば、馬鹿ね、私が居るのにそんな事あるわけ無いでしょ」


美神さんの声が震えてました。

美神さんに、「死にかけはしましたけど」・・・・とは、もちろん言いませんでしたよ。


その時―――


「ふっふっふ」


――横島さんが突然笑い始めました。


「な、何よあんた。いきなり気持ち悪い声出して」


横島さんの目が怪しく光り輝いてます!


「美神さん・・・俺、役に立ちましたよね?」

ユラリと横島さんが体を起こしました。

何か言い表せぬ威圧感を横島さんから感じました。


「まぁ、そこそこはね・・・何が・・言いたいの?」


美神さんの眉間に皺が寄り始めました・・・これは危険な予感がします。


「ここは1つ、俺の時給ねあ「却下」


にべも有りませんでした。


「なんでっすかーー!!? 200万の仕事を俺だけでしたでしょーが!!」


妙な威圧感は霧散し、いつもの横島さんに戻りました。


こっちの横島さんの方が良いなぁ・・なんて・・キャッ。


「うっさいわね!あんたは一生時給255円で馬車馬のように働くのよ!!」


「美神さん、横島さんも頑張った事ですし・・・上げてあげても良いんじゃないでしょうか」


あまりにも横島さんが不憫だったので、私から進言してみました。


「ぅ・・・ち! 時給982円よ、それ以上上がらないからね!」


そう言い残して美神さんが去っていきました。


「うぉーー!ようやく人並みに・・・飯が食えるぞおおお!」

「良かったですね、横島さん。」

「うう、ありがとうおキヌちゃん。君は俺の恩人だよ」


横島さんが喜んで居たので、私もとても嬉しかったです。


パタンッ


「さて、夜の集会に行きましょう!」


無限の魔人 第十五話 〜おキヌの日記〜


end


あとがき
皆様あけましておめでとうございます。
何故か投稿したのに、結果が反映されず、二度目の投稿です。
更新押しても反映されてなーい・・・・なんでっすかーーーー!?
あとがきもレス返しも二回も同じ事掛ける訳無いじゃないですか!!(泣

レス返し 
二回目・・・非常に心苦しくはありますが、簡単な言葉になることをご容赦下さい・・・。
個人的なことで御免なさい。本当は時間を掛けて返事を書いたんですが・・・書き溜めてた内容が消えた、HDが壊れた等よりはとても軽いですが、気持ちが理解できました・・・辛いですね。

>岩飛酉さん
今回活躍したのはおキヌちゃん(?)と横島君でした。
おキヌちゃんの事を書こうとしたら何故か横島君の成長ぶりが・・・なんでだろう

>九尾さん
BGMは無くても良かったんですが、やっぱりGSらしさと明るさを表現したかったのです。
メドーサは私の一番好きなキャラクターですので少し贔屓してしまいました。

>紫竜さん
もう一本は青き稲妻でしたね。そっちの方はきちんと美術館に展示されていますので、営業時間中にそんな事は出来ず、眠っていた炎の狐になりました・・という裏設定です。

>ミーティアさん
初めまして。
テレサは、話の流れが自然で、尚且つ私がテレサが出ている巻を手に入れたら・・・考えてみます。

>無貌の仮面さん
もう一本は青き稲妻ですね。
そう言えば全く関係ありませんが、スペインで雷と稲妻の区別が有るのかな?
無かったら訳によっては「青き雷」って事になりますね。

>法師陰陽師さん
態々ラピスのためにすいません。
アシュタロスって堕天した存在だったんですか・・・知りませんでした。

>柳野雫さん
香港へ行くのかどうかはまだ全然考えていません。今のところ目下ハーピー戦を繰り広げております。

>t.カズさん
初めましてー。
ハーレム物を目指してる訳では有りませんが、流れがそれを許さないような・・・まぁ、勘九郎のことは絶対に有り得ませんのでご安心下さい。w


これで送信して二重投稿になってたら最悪ですねー・・・。

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