インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「霊光波動拳継承者・横島・教師編(3話)(GS+幽遊白書)」

柿の種 (2004-12-28 01:05/2004-12-30 10:30)
BACK< >NEXT

「それでは・・・・・・・・・・・・・・試合開始!!」

審判の掛け声と共に瞳が右腕に霊力を纏い何かを形づくる。それを見て横島とその知り合いは驚いた。それが良く見慣れたものだったからである。

(あれは、栄光の手!?何か、ぼやけてるけど・・・・・・)

それは収束率こそ、初期の横島にすら劣っていたが栄光の手に良く似ていた。そして彼女はその腕を振るう。同時に人差し指の先端が弾丸となって放たれた。

「おわっ。」

それをかわす横島。瞳はそれを見て感心したような声をあげる。

「今のは流石にかわしますか。どうやら、そのAランク二つ星というのは伊達ではないようですね。」

瞳は横島の言葉を嘘だと思ったわけではない。いくらなんでもそこまで見え透いた嘘はつかないだろうと考えたからである。しかし、それを真っ正直に評価した訳でもなかった。そういう者があるようには見えなかったが半分はコネや運だと考えていた。

「では、これはどうですか?」

今度は栄光の手(仮)を連続で振るう。五本の指先から同時に放たれるその先端は振り直す前に再生され、再び飛ばされる。

「ぬっ、ちょっ、くわっ!!」

それを必死にかわす横島。GS試験の時に雪之丞が放ってきた霊波砲をバズーカ−とするなら、これはショットガンである。同時に飛んでくる5発の弾丸を連続で飛ばされれば如何に横島といえどかわし続けられるものではない。とはいえ、それでも他の対処方法はいくらでもあった。文珠で加速する、霊力を全開にして弾き飛ばす、霊光弾で迎撃する。だが、流石にそれはやり過ぎかもしれないと、そういった手段を用いようかどうか迷っている間に一撃回避しきれず、腕にかすってしまう。

「いてっ。」

一瞬動きが止まったところにさらに追撃。反応が遅れさらに2撃喰らってしまう。そして瞳はそこで攻撃を止めて言った。

「これで私の勝ちですね。」

「へっ?」

横島は呆気に取られた声をあげる。直撃を喰らったとはいえ、分散した攻撃である。避けにくいが威力はない。並みのGSでも致命傷にはまず、いたらないだろうし、横島ならなおさらである。ダメージは殆ど0に近い。だが、それにも関わらず瞳は勝ったと言う。

(あれっ・・・)

そしてその次の瞬間、横島は軽い眩暈を受けた・・・・・が、それだけだった。直ぐに回復し、そのまま瞳と見舞う。その様子に瞳はやがて顔色を変え小さな悲鳴をあげた。

「そんな、呪いが聞かないっていうの!?」

(呪い?あー、なるほど、そういう手なのか。)

そこで、横島は彼女の目的に気づく。彼女は栄光の手(仮)の指先に呪いを込めて放ったのだ。かわしにくく、かつ、あたりさえすれば相手に呪いを送り込める攻撃。同レベルや1ランク上程度の相手なら有用だろうが、この場合は相手が悪かった。横島と彼女では霊力量が違いすぎて呪いが打ち消されてしまったのである。

(頭使ってんなー。しかし、危なかった。ここで負けてたら、幻海さんや理事長や美神さんにどうされるか・・・・。それにしても、これは教訓だな。注意しとこ。)

もし、これと同じ戦法を使ってきた相手がもっと霊力が強ければそのまま負けていてもおかしくなかった。それを教訓とし、相手に対し侮りを捨てる。

(ちょっと、本気だすか。けど、傷つけたりはしないようにっていうと・・・・。)

如何に試合とはいえ、女の子の顔や体に傷つけたりするのは彼にとって論外である。そして、精神的にショックを与えすぎないようにしたい、そう思いつつも横島は少しだけ力を解放した。

「なっ!?」

瞳とそして観客席から驚愕の声が上がる。横島の霊圧が大きくあがり、数値にすれば120マイトを超えたのだ。美神ですら100マイト以下である事を考えればこれが普通のGSやその見習にとって如何に強大であるか。

「はっ!!」

自分の技が破られた事、相手の力が信じられない程増大したこと、その事実に瞳が落ち着きを失う。そして彼女が落ち着きを取り戻すよりも先に横島が踏み込み一気に距離を詰めた。

「!!」

正気を取り戻す瞳、だが、それは明らかに遅すぎた。横島の鋭い掌ていが彼女の胸を撃ち、吹き飛ばす。

(おー、やわらかい!!)

実はそれは横島本人にしてみれば相手を傷つけず合法的にセクハラできるという感覚で撃ったぬるい一撃だったのだが、少なくとも瞳にはそして生徒の殆どにはすさまじい一撃にしか見えなかったのでそんなことに気づく余裕は無かった。

(よ、横島さんたら!!女の子の胸を無闇に触るなんて!!そ、そんなに触りたいんだったら、私のをいくらでも触らせてあげるのに。それとも、私の胸じゃあ不満なのかなあ・・・・。も、もしかして飽きちゃったの!!ど、どうしよう・・・・)

そんな中、観客席で試合を見ていたおキヌは横島の企みに気づき、そんな事を考えていた。そして、吹き飛ばされた瞳がよろよろと立ち上がる。

「ちょ、ちょっとこの辺で止めておいたいいんじゃない?」

その様子を見て心配する横島、だが毅然とした態度で答えた。

「いえ、私はまだ全部を出し切ってはいません。あなたに勝てるとは思いませんけど、このままで終りたくはありません。」

そう言って、構える。もはや、瞳は横島の実力を完全に認めていた。その上でなお戦おうとしていた。これが実戦ならばそれは愚かな考え方であろうが、これは試合である。無理をしては意味がないが、それがその先の成長につながるのならば、多少の無茶は無意味とは限らない。だが、しかし、審判は試合をとめようとした。

「駄目だ。これ以上無茶はさせられない。」

「そんな!!やらせてください!!」

審判の決定に抗議する瞳。そこに、横島が口添えした。

「あのー、俺からも頼みます。彼女の好きにさせて上げてくれないっすか?」

彼女の姿を見てGS試験で雪之丞と戦うのを決意した時の自分の姿を思い出したのだ。もっとも、その時の自分よりも彼女の方がずっと立派だとは思った。

「しかし・・・・・。」

「いいです。許可しましょう〜」

迷う審判、だが、そこに六道理事長が鶴の一声を発した。

「生徒の自主性はできるだけ、尊重したいですし〜、GSを目指す以上危険はもとより彼女も承知の上でしょうからねえ〜。」

その言葉で試合の再開が決まった。だが、その前に理事長が横島の傍に来て耳元に寄せる。

「ああは言いましたけど、これはあくまで試合という事を忘れないようにしてくださいねえ。くれぐれも酷い怪我なんか負わせないように〜。」

「あ、はい。勿論最初からそのつもりですから。」

そして、試合再開、再び栄光の手(?)を出した瞳はそれを変形させて槍を生み出す。

「いきます!!」

そして霊波槍を携え、横島のもとにかける瞳。そして槍を縦に振り下ろした。彼女の今までで最高の鋭い一撃。

――――――――安眠光――――――――――

倒れこむ瞳、それを抱きとめる横島。槍をかわした横島はカウンターで霊光波動拳の技を使い、彼女を眠らせたのだ。しばしの沈黙の後、彼女の検討を称える拍手が鳴り響いた。

「うん、いい試合だったわねえ。それで、次の試合だけど・・。」

六道理事長の言葉に残りの4人、特に横島が最初に教えたクラスの二人が尻ごみする。もともとはやる気だったとはいえ、感動的な試合の後でそれより実力の劣る自分達が観客の前で戦うとなればそれも無理なからぬ事だろう。

「うーん、みんなは横島先生の実力を十分わかったと思うけど、横島先生は生徒の実力を十分把握してないと思うのよねえ〜。」

そこで、六道理事長は考え込むような仕草を見せた後、ポンと手を叩いた。

「よし、今から全校生徒同時に横島先生と戦うことにしましょう。で、横島先生を倒せた人には学校推薦と今年度の授業料免除をあげるわ〜。」

「なにいぃぃぃ!!!」

その言葉に流石に横島は驚愕し、生徒達は色めき立つ、六道の学校推薦があれば大概の事務所に受け入れてもらえるしGS以外の霊的職業にもつきやすい。また、開業した際、それを看板材料として使えば客足はぐっとよくなる。よって、六道の生徒には喉から手がでるほど欲しい物なのである。そして、六道理事長は先ほどのように横島の耳元によせ、囁いた。

「それじゃあ、さきほどと同じように怪我させないようにお願いしますねえ〜。勿論セクハラの方も禁止ですよ〜。」

「ちょ、ちょっと待ってください!!流石にこの数は・・・・・。」

横島は何とか抗議しようとするが、それよりも早く死刑勧告は成された。

「それじゃあ、始めえ〜!!」

次の瞬間、全ての生徒が一斉に横島に向かって飛び掛った。


(後書き)
次で一旦完結です。これが終ったら本編に戻ってその後はまた改めて検討します。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル