――――ああ、絶対に殺ってやる、あのヴァカ共…
横島は心の中で硬く決心をした。
思い描くのは、嬉しいはずの願いを叶えてくれたあの二人。
でも、今はそんな物はぶっちゃけどうでもよく…殺神、殺魔対象者になっちまっておりました。
~遡ること20分前~
「(ん?ここは…)」
目を開ける。無事に戻ってこれたのだろうか?
目前には……
超速で飛翔する拳があった。
「うわ!!(ッ!?体の反応が鈍い!)」
知覚は出来るものの、反射神経は鈍い。
それでも一歩踏み込んで、避ける。そのまま、その拳の持ち主に体当たりをくらわし、退け、奥に居る黒幕っぽそうなのに右手でボディーブローを抉り込むように叩き入る。追撃に、左手で捻り切ってしまうのではと自覚するくらいのアッパーを突き上げる。最後の止めに、右脚を高々に上げネリチアギ(踵落とし)を芸術が如くキレーに決めた。
敵が床にめり込む。
「う、うぉぉぉぉぉ!!!!!」
会場が湧き上がった。同時に幾人かが、席を立つのが見受けられた。
横島は混乱の為、頭をポリポリと掻く。
「(えと……いきなり攻撃されたけど…何?ここどこよ?)」
辺りをキョロキョロと見回す…そのまま掻き続けていた手をとられ、高々と上げられた。
「勝者、横島!」
「(ああ、そうか。今の時期は、GS試験かぁ…道理で体が何か遅いと思った……何か、足元が……?)」
どうやら、ここの横っちは魂だけが帰ってきたということになっているらしい。
平行して進行されていた試合もほぼ同時に終わり、横っちはチラリとユッキーとピートを視認した。ついでに、読唇術で会場裏に来いと伝える。
なんだか、ユッキーが腰を抜かしそうな程驚いており、横っちはそれに不思議そうな顔で返した。ピートはニコリと、特に何の変哲もなく、微笑み返しただけだった。
ふわりふわりと、おキヌちゃんが歓声を上げて寄って来る。そう言えば、幽霊だったなぁ~、と思いつつ雪之丞と合流する為に言い訳をした。
「おキヌちゃん、ちょっとトイレに行ってくる」
「あ、は、はい…わかりました……その、横島さんかっこよかったです!(カァ~~)」
「(おお、顔真っ赤や!!もう既にモてちゃう効果が発動してるんかぁぁぁ!!!ありがとう、キーやん!!サッちゃん!!)ああ、ありがとう、おキヌちゃん(ニコリ)」
さらに顔を真っ赤にしたおキヌちゃんを置いて、横島はトイレに向かうフリをして会場裏に出た。
「……?何か、首筋に違和感が……?」
そこにはユッキーが居た。どこか怯えたような、困惑したような面である。
「お、ユッキー!!ちゃんと、背が延びてんじゃん!よかったなー」
「(ビクリ)…………(ジロジロ)」
目線が横っちの高さと同じくらいになったユッキーを見て、横っちは素直に祝福をした。が、そんな横っちを無視して、ユッキーは横っちを上から下へと全身を見る。
「んだよ、気持ち悪ぃーな…」
「……お…が…んだ…だ………」
ユッキーらしからぬ、態度に横っちは驚きを隠さずに問う。
「あ?」
「お前が縮んで、俺と同じ高さになったんだよ!」
「はぁ?」
ユッキーはさっ、と鏡を出して横っちの顔を映した。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………ハハハ、誰だい?この美人さん?」
ハハハ、と乾いた笑いをしたどこかで見たことのある美人さんを映した鏡を指差した。向こうも行動を真似てくる。
当然だ、だって鏡なんだから。
「……お、女になっとるぅぅぅぅーーーー!!!!」
叫んだ。
「なじぇぇぇぇ~~~~!!!!!」
もう一度。
「それは僕の仕業です!!」
―――何か現れた…(バレバレ)
ちなみに、
某オカマさんが鏡がなくなったと騒ぎ、それを小馬鹿にした雑魚が容赦なく吹っ飛ばされ、試合を棄権しなければいけなくなったとかなんとか……
あとがき
永風:ちかれた…
相棒:ご苦労、よくクリスマスパーティー兼忘年会を越えて、よく書いた。
永風:お前が書けって言ったんじゃん…
相棒:よし、あと後編だけだ。頑張れよー(←他人事)
九尾さん>
相棒:横島絶頂世界な話(もちろん18禁)かぁ~……俺も見たいッスね。(チラ)
永風:俺を見ながら、ゆーなー!!……見たいけどさ…
漆黒神龍さん>
相棒:ありがとうございます!そうかぁ、俺のネタの方がよかったかぁ。(チラ)
永風:………書いたの俺じゃん。
紫竜さん>
>果たして約束を守られたのか
永風&相棒:守られるわけねーです!(笑)
柳野雫さん>
>取り敢えず亡くなった女性陣に、過去戻る前に蹴られなさいな。最高指導者共々(にっこり)
相棒:ごもっとも。
永風:そーゆー、女性陣救済(?)ネタはないの?
相棒:(考えて)ない。
Danさん>
>「女になって横島ハーレムinをキボンヌ」
永風&相棒:ドキ!
永風:これ見たとき結構ビビリましたよ~、なぁ?
相棒:一寸遅かったら、使ってたネタだったからな。
MAGIふぁさん>
>タイガーがいないのが哀れですな
永風&相棒:褒め言葉としてとっておきます!(笑)
あつきさん>
>『本当に効く育毛剤』
永風&相棒:ドキ!
永風:ふ~、これも考えたんですよねぇ…な?
相棒:ああ、ちょっとドキドキものさね。
蒼風さん>
>「友達百人欲しいです」だ。奴はなんだかんだ言って友達少ないからねぇ<酷い事を言う…
永風:酷いこと言う(笑)
相棒:でも、これは考えてなかったな。
永風:こんなのもありか…
永風&相棒:では!次回もお楽しみに頂けるようがんばります!