「きゃあーーーー。サトシすっごく可愛いわ。」っとサトシを抱き上げたのだ。

「ちょ、ル、ルギアどうしたの?いきなり抱きついて来て。それに可愛いって何が・・・・って俺の体が何故かピカチュウになってるぞなんで?」
っと今更気付いたサトシが言ったのだ。

「ふふふ、何ででしょう?当ててみて」
「うーん、えっと、あ、思い出した、あのオレンジジュースになにか入れたね。ルギア?」
「大当たり、正解。あのオレンジジュースの中に入っていたのは、どんな人間でも飲んだらピカチュウに変身してしまう薬を入れたのよ。」
「そっか、あ、でも何でルギアがその薬を持っていたんだ?その薬はめったに入手できない薬のはずなのに。」っとルギアに言った。

「え、あ、ああ、それね、私の友人に頼んで持ってきてくれたのよ。」
「ふーん、ま、いっかピカチュウの姿でも」っとサトシは納得したようで、ほっとしたルギアであった。

「ねえ、サトシ。」
「ん、なんだいルギア?」
「空の散歩でも行く?」
「お、空の散歩か。ああ、行こうぜルギア。」っといってサトシを背中に乗せて飛び去ったのだった。
その頃サトシの相棒でもあるピカチュウはというと、

「ねえ、ピカチュウ美味しい?」
「ピカ」
今は、フルーラと一緒にご飯食べててる所なのだ。

「ルギア、ちゃんと上手くいってるかしら。心配ね」フルーラは、心配そうな表情で言った。

「フルーラよ、ルギアなら、上手くいってるはずだぞい。だから、心配するな。」
「長老、でも。」
「ルギアは、あのサトシ君の事が好きなんだろう。だから、平気じゃ」
「うん、そうですね。上手くいっていますよねきっと。でも、サトシ君が帰ってしまうとルギア寂しくなるんじゃないかしら?」
「恐らく寂しくなるだろう。でも、きっとまた会いに来るじゃろう。」っと言った。
「・・・・・・」
「そんなに心配か、フルーラ?」
「うん。」
「だったらいい方法があるんじゃ、ちょっと耳かして」
「うん」 ひそひそひそひそ
「えええええ、そ、それってやってもいいの?長老」
「まあ、ルギアと、サトシ君の中がどれ位なのか体験できるじゃないかのう。」っと怪しげな話を言って去って行ったのだ。
「確かに、その方法が良いわね、ふふふふふふ。」っとこちらも怪しげな笑い方をするフルーラも去ったのだった。


「気持ち良いね、ルギア」
「うん、そうね、サトシ」っと火の島、氷の島、雷の島を移動しながら言ったのだ。

「なあ、ルギア。」
「ん、なにサトシ」っと言ったのだ。

「あれから変なやつらに変なことされてないか?あのジラルダンの奴みたいな」
「うんうん、それは、大丈夫。何も無いわ。」
「そっか、それを聞いて安心するよ。」
「心配してくれるのね。ありがとう、サトシ」
「い、いや、心配するに決まってるよ。」
「え、なんで?」っと少し驚いたような声で言ったのだ。

「何でって、そ、そりゃあ、最も大切な人々がいるから。」っと言ったのだ。

「大切な人か、そうだ、サトシ」
「うん、なんだいルギア?」
「その、サトシは好きな人でもいる?」っと真っ赤な顔で言ったのだ

「俺、うん、いるよ」
「そ、そっか、それでその好きな人って、どうゆう人?」
「それはね、優しくて頼りが良くて、守りたい人だね。」っと言った。すると、ルギアは、

「そっか、その人もサトシのことすきなのね?」っと言った。

「それが、告白もしていないんだ。」
「え、なんで?」
「やっぱり、失恋したことがあるからさ、告白をして、失敗するのは怖いからかな。それはそうと、ルギアこそ好きな相手いるの?」
「え、私?うんいるよ。」
「ふーん、そうなんだ、それで、好きな人は、どんな人なんだ?」
「うん。良く聞いてね。」
「ああ。」
「ふう」っと息を吐いて言ったのだ。

「私が恋してしまったのはね、ポケモンでは、ないの。」
「え、ポケモンではないって、どうゆう事?」
「私が好きになったのは人間なの。」
「人間って、すごいじゃないかルギア」っとルギアの背中にタッチして言ったのだ。

「やっぱり、一目惚れなのルギア?」
「ええ、そうよ。私は始めて会った時から一目惚れしてしまったのよ。それでね、その好きな人はね、誰より頼もしくって、この人は、信用できる。っていう人なの」
「へえ、ルギアはさあ、もし、その、好きな人がきたら、やっぱり告白するの?」
「うん、告白しようって思っているの」
「頑張れよ、ルギア。俺も応援してるぜ。」
「サトシ、うん、ありがとう」っといったのだ。ふたりの心の気持ちはというと、

「(俺も、ルギアに一目惚れなんだよな。でも、ルギアが好きな人と幸せなら、いいか)」

「(私、サトシに一目惚れなのにサトシには好きな人が、いる。もう、だめね。この恋も)」っと思っていたのだ。

そして、作戦も終盤に近づいてきたのだった。夕方となり、

「おーい、フルーラ。」
「あ、帰ってきたわよ。ピカチュウ」
「ピカ」

「おかえり、サトシ君、あれルギア、どうしたの、かなしい表情しちゃって」

「うんうん、大丈夫」っといって家の奥に行ったのだ。

「ルギア?どうしたのサトシ君ルギアとなんかあった?」
「うんうん、何にも。」
「じゃあ、悲しいそうな表情を出す原因は?」っといった。

「うーん、あ、そういえば。」
「え、なになに。」
「フルーラ、君だね、オレンジジュースの中に薬を入れたの。」
「ギク、さあ、どうかしらねえ。まあ、いいじゃない。元に戻ったんだし。それはそうとルギアはなんで悲しい表情をしていることなのよ。」
薬の事がもうばれてしまい戸惑いながらもいったのだ。

「うーん、あ、ルギアと話をしたとき好きな人の話を言った時からだよ。」
「ふーん、分かったわ。一応ルギアとしゃべって来るわ。ちょっと待ってて」っと行ってルギアの所に行ったのだ。

「ルギア。サトシ君から聞いたわ。好きな人の話をしてからなのよね。そんな悲しい表情出すの」
「サトシには好きな人がいるのよ。私なんかじゃ無理よ絶対に。」っと言ったのだ。すると、

「ルギア、確かに好きな人がいるって事は分かったわ。でも、まだ、サトシ君はルギアの事嫌いになったてことじゃないのよ。」
「でも。」
「じゃあ、貴方は、一目惚れしたサトシ君の事嫌いになった?」
「うんうん、違う。好き、大好きよ。」
「だったら、サトシ君に告白しなさい。恋に失敗しても、きっと、サトシ君、ルギアに会いに来るわよ」
「うん、分かった。告白するわ。サトシに。ありがとうフルーラ。」
「うんうん、どういたしまして、あ、そうだルギア最後の作戦が、あるの。聞いてね」

「作戦?うん良いけど」っとルギアはフルーラに耳を傾けたのだ。

「え、嘘。そ、それするの絶対に。」
「ええ、そうよ当たり前じゃない。此処で、サトシ君を帰す訳にはいかないの。良い、分かった?」
「うん、分かったわ、フルーラ。」っと言ってサトシとピカチュウがいる所に行ったのだった。

「サトシ!!」
「ルギア!!どうしたの?そんな息が荒いけど大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。サトシ。」
「そ、そう。なら良いけど、あ、フルーラ、どうしたの?」っといったのだ。

「ちょっと、ピカチュウ貸してね。少しの間。」
「ああ、良いけど」
「じゃあ、借りるわね。じゃあ、ルギア頑張ってね。」っといって去って行ったのだ。


「ねえ、サトシちょっと付き合ってくれませんか?少し」
「え、うん良いけど。」っと言ってまたルギアの背中に乗って去っていったのだった。


着いた場所は初めてルギアと会って、別れを言った所なのだった。

「ルギア、話ってなに?」
「うん、実はね、私、告白するわね。好きな人。」
「うん。良いよ。」
「私が一目惚れしてしまった人間は、サ、サ、サトシなの」っとサトシに自分が一目惚れをしてしまった人間はサトシと告白したのだった。それを黙って聞いていたサトシは

「お、俺なのか、本当に?」
「うん、本当よ。」っとドキドキしながらも言ったのだ。

「実はな、お、俺も一目惚れしまったのはルギアなんだよね。」それを聞いたルギアは、サトシに抱きついてきたのだ。

「ちょ、ルギア。うわ。」もちろん、サトシは人間なので、ルギアの重さには耐え切れず地面に押し倒しされた状態になったのだった。

「嬉しいです。サトシ、嬉しい。」
「ルギア。」っとルギアの目から涙がでてきて、それをサトシは抱きしめるようなかっこをしたのだった。
しばらく経って、ルギアが泣き止んでからフルーラが言った最後の作戦をおこなったのだった。その最後の作戦はというと、

「ありがとう、サトシ、私を好きになってくれて。本当に嬉しいです。」
「うんうん、おれは本当のことを言っただけだよ。それに、俺の方こそありがとう、好きになってくれて。ルギアが初めてだよ。好きになったの。」
「本当ですか?」
「うん。本当だよ。ルギア」
「あ、あの、サトシちょっとお願いがあるのですけど」
「なんだい、ルギアの事だったら、なんだってできるよ」
「本当にお願い聞いてくれるのですね」
「ああ、なんでも聞くよ」
「じゃあ私のお願いなんですけど」
「うん」
「じつは、」っといった。ついにこのときにきたのだ。フルーラの最後の作戦を。

「サトシ、貴方を食べさせてくれませんか?」
「え、お、俺を?」
「ええ、そうです。」
「なんで?」っとルギアに言ったのだ。

「じつは、私たちの言い伝えで、好きな人ができてしまったとき、その好きな人を食べたら、食べられた人もたべた方も一生幸せが来るってるんですよ。サトシ」
「うーん、どうしよう」っとサトシは、迷っているのだ。

「それとも、さっきの言葉嘘だったんですか?私の願いなら何でもするって。」
「うんうん、嘘じゃないよ。うん、分かった、ルギアの願いだもんな。ああ、いいぜ、ルギア俺を食べても」っと大胆な事を言ったのだ。

「本当に良いのですか?二度と戻って来れませんよ。それでも良いのですか?」
「分かってる、何度も言わせないで。後、お願いがあるんだ。」
「はい?なんですかそのお願いとは?」っとサトシにいったのだ。

「実はね、その、キスをして欲しいんだ。誰にもまだしたこともしてくれたこともないからさ。」っとお願いを言ったのだった。

「はい、わかりました。では、目を閉じてください」
サトシは、ゆっくりと目を閉じたのだった。ルギアは、ゆっくりとサトシの口に自分の口を近づけたのだ。そして、
ルギアは、サトシの口にキスを交わし、ふかく、そして二人は自然に舌を絡みながら、抱きしめたのだった。口をゆっくりはなすと、
二人の間には銀の糸で結ばれていたのだった。

「ルギアって、キス上手なんだね。」
「そ、そうですか?サトシも上手でしたよ。さて、サトシ、準備できてますか?」
「ああ、いいぜ。あ、それと、ピカチュウの事をよろしくね。」
「はい、分かりました。では。」

ルギアは大きな口を開けサトシの頭からゆっくりと入れたのだった。そして、


バク!ゴクゴク!ゴックン!

ついにサトシはルギアの中に飲み込まれていったのだった。

「サトシ、これで、あなたは、私と一つになれましたよ。嬉しいですか?私は嬉しいですよ。」っと自分のお腹に手をつけて言ったのだった。そして、唾液を拭いて
フルーラがいる家に行ったのだった。

「あ、ルギアお帰りなさい。」
「ただいま。」
「元気になったって事はサトシ君を食べたのね?」
「はい、そうです。とっても美味しかったですよってフルーラ?」フルーラはルギアのお腹に耳をつけて言ったのだった。

「ねえ、サトシ君?嬉しいでしょルギアと一つになれて」っと、言ったのだ。するとルギアのお腹が動いたのだった。

「ふふ、喜んでるみたいね。。ねえ、ルギア、ピカチュウどうしよう?」
「うーん、どうしましょう。」っとそのときだった。

「なんだったらサトシ君に聞いてみたら?」
「って長老、確かにそうですね。」そしてまたフルーラはルギアのおなかに耳を付けて言ったのだ。

「サトシ君?聞こえてる?」耳をぴたってくっ付けると、なんと

「ああ、聞こえてるよ。フルーラ。なんだい。」
「サトシ君、大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。今ねすっごい嬉しいんだ。ルギアと一つとなってるのが。」
「そっか、それは良かったね。」
「それで、用事でもあるの?」
「あ、そうそう、ピカチュウの事どうしよう。」
「ピカチュウ?ああ、ちょっと、ルギアのお腹に付けてみて」
「うん、分かった。」っとピカチュウを呼んでルギアのお腹につけたのだった。
「ピカチュウ、よーく聞いてくれ、俺はルギアと一つになったけど、お前にはフルーラや、長老が傍に居てくれるだから寂しがるなよ。」
「ピカ」っと悲しいそうな声を言ったのだった。

「大丈夫ですよ、ピカチュウ。私たちが傍に居ます。サトシもフルーラも長老もみんな居てくれます。」っとルギアが言ったのだった。
「ピカ」
少し元気となりフルーラに抱きしめられて安心したのかゆっくりとフルーラの腕の中で眠ったのだった。

そして、それから一年後フルーラはサトシの相棒であったピカチュウと一緒にポケモンマスターになる旅にいったのだった。

「じゃあ、ルギア、長老、そして、サトシ君、行って来ます。」
「気をつけるのじゃぞ。フルーラよ」
「いってらっしゃい、フルーラ、私と長老とサトシがいつまでも貴方の帰りを待っています。」
「うん、ありがとう、みんな、絶対ポケモンマスターになって帰ってきます。じゃあ、行こうか、ピカチュウ?」
「ピカ」っと元気良く言って旅にいったのだった。

「ねえ、ピカチュウ?私ね、実は、サトシ君のこと好きだったのよ。」
「ピカ?」
「でもね、サトシ君ルギアの事ばかり見ていた。一度ルギアの事なんて見ないで私を見てっとおもったこともあるの。でもね、
サトシ君、ルギアと一緒にいるとなんか幸せそうでなんだか私も幸せになってる気がするの。だから、わたし、サトシ君と
ルギアの恋を応援したんだ。ピカチュウは私の傍から離れないよね?」
「ピカ」っとピカチュウはフルーラに抱きついたのだ。

フルーラはサトシ君が最初で最後の恋にしようっと思ったのだった。


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