[陛下様っ] [陛下様〜] …と子供たちの歓迎をうけた。 大量の朝食を終え、外に出てテントをめぐっている。 名前… 分からない… どうしたものか… そのときひらめいた。 「音楽」というジャンルが頭に浮かんだのだ。 こっちの世界なら音楽用語使っても問題ないだろうし… そうして始まったネーミング大会。 [君は‘フォルテ‘] [君は‘ピアノ‘] [君は‘アンダンテ‘] [君は‘アレグロ‘] [君は‘マルカート‘] と、他には‘クレッシェンド‘‘アンダンテ‘‘リット‘‘カンタービレ‘‘グリッサンド‘‘テヌート‘‘スタッカート‘‘アクセント‘ と…だんだんネタが切れてきたので次は… ‘ホルン‘‘トランペット‘‘ユーフォニウム‘‘チューバ‘‘トロンボーン‘‘コルネット‘‘クラリネット‘‘サックス‘‘フルート‘‘ピッコロ‘とつけた。 …これで全員、24人だった。 [明らかに適当なんだけど・・・] [そうですか?いい名前ですよ?] とシェルビーは言っているが、 [そりゃぁむこうの世界では異常でしょうねぇ] という声が… [えっ?] [全部音楽用語と楽器でしょ?] [まあそうだけどなんでレオンが?] そう。レオンがこんなことを言っていたのだ。 [そりゃぁ…知ってるから。] [じゃなくて!] […?] [もしかして人間の方に行ったことあるとか?] […今知ることじゃないですよ。] [いや、知りたい] [内緒です♪] [ちぇっ…その内教えろよな] [多分ね] [おいっ] っとなんとか仕事の一部は終了した。 そして待っている第二の難関…昼ごはんである。 シェルビーの大量の昼ごはんはどうしたものか… まだおなかすいてないし… [で、いつ戻りますか?] といきなりレオンに持ちかけられた。 […はあ。] [そろそろ戻らないと時間差が大きくなりすぎます。] [そうだね…] ここで1日過ごすとむこうでは半日。…って [ちょっと〜!時間差どころじゃない気がするんだけど〜〜!!] 計算通りなら明らかにむこうは朝になっている。 [なら時間指定すればいいじゃないですか] […どうやって?] [ポケットに入ってるものを… [へ?…あ、忘れてた] ポケットを探るとあの青い石があった。また忘れてた… [思うだけでいいんだっけ?] [そうなりますね。] [んじゃあそろそろ帰った方がいい?] [その方がいいですね。] [じゃあ…] そう言って石を握りしめた。 (僕が飛び降りる寸前の教室へ…) そう思うと自分のまわりを青い光が包んだ。 [じゃあね。] と後ろを向いてレオンに言った。 [用があったら呼…に……ま……] [え?] その直後視界がすべて石の色に変わった。 場所は教室。 教室の机の上に立つ男子… 「あれ?」 立ってるのは自分… 「あ〜津田先輩何やってるんですか〜?」 「げ…」 そんなことをいう間もなく入ってきた女子、小針はダッシュで皆のいる所に行ってしまった。 その後、吹奏楽部の全員から変人扱いされたのも無理はない。 |