吾輩が起きたのは砂浜だった

なにが起きたのかはとんと見当がつかない。
なぜ海にいるのか。
海まではせいぜい5キロはある。
しかも人がいないこの季節に人がいないとなると・・・

少し落ち着いたところで少し考えてみる

そもそもあの影が気になってしょうがない


ひとまず立ち上がる


服装は飛び降りた時と同じ学校のジャージだ。

全体で問題は特に無い
黒い影は何らかのとおり道だったのか、
ワープホール的なものだったのか、

ーだとしたらそれはどこかにあるはず

しかしそれらしきものはない


ならだれかの魔法?
ありえない…

とにかく歩くことにした
そう決めて海とは反対方向へ歩く

ー小1時間

遥か先に煙を見つける

まだ歩ける
そう確信してずんずん進む。

ーさらに小1時間

村があった
ひとまずそこまで行こう
まだすたすた歩いていく
そういえば吾輩はなぜかつねにおちつき冷静でいる、
まるでふるさとだと知っているかのように

ついに村についた!
しかしあんなにひと気のない海があるのだ。
人かどうかも分からない。
それ以前に村の近くなのに誰も歩いて来ないのだ。
それでも村は村だ。なんだかんだで二時間は歩いているのだ。入るに越したことはない。

ーそしてついにそびえ立つ村の門をくぐった

…だれもいなかった

しかし吾輩が入った瞬間に不自然な風が通った。

おかしいと思いつつも村に踏み込む


まず目につくのが馬鹿にでかいテントだった。

人が住むには大きすぎる、がといって獣が住むにはたぶん小さい。
もちろん獣なんぞ見たこと無いので比べようが無かったがなんとなくそんな感じだった。

恐る恐る中を見てみたが誰もいない

そのとき思いっきり目まいがした。

ーまるでだれかに呪われているかの如し…

急いでテントから離れた
そうしたらすっぱりと目まいがやむ

(だれかがやっている)
それはすぐに分かった

とにかくテントから離れた

…人ではない

それは確かだと悟った。しかし人でなければなんであろう…

そう思ってから立ち上がってみると手に何かがあたった。

蒼い球体の石だった
とても深い色をしている

この石を手に取ってみた…すると石があふれんばかりの光を発した

すると石に吸い込まれるような感覚があった。(実際は石を持ちながら立ちつくしているだけだがそうみえたみたいだった。)

約5分間その石の映像に見入ってしまいはっと我に返る。

その直後、目に映ったのは…

竜人だった
しかも十匹以上はいる。
しかもこちらを見ている…

さすがに冷静な吾輩も取り乱す。
そしてこちらがしゃべれずにいると

[おまえはその石を使えるのか?]

響く低い声だが優しげだった。
しかし吾輩には唸り声にしか聞こえない
だが言葉を理解することができた。

「これがなんなのかも分かりません…」


[なら私たちが見えるか?]
吾輩の言葉も分かるようだ…
「はい…」
[言葉も分かっている…つまりあの時の…ゴニョゴニョ]
しばらく竜人達3人は話していた

吾輩は棒立ちになっていた。

[どうやって入ってきた?]
「分かりません」
[ならそれ以前の出来事は]竜人は一応知っている様だ
「飛び降りました…」
[ほう…]
そして聞いてみる
「ここはどこですか…」
[本当に何も知らない様だな…ちょっとまってろ。]
すると竜人の姿は光に包まれた。
そして吾輩が見たのは…

 龍だ…

こうなっては吾輩も立っていられず腰を抜かしてしまった

そうして龍は吾輩に手を伸ばす
さらに吾輩をつかんだ

吾輩は動けずにされるがままになっていた

[準備はいいか?]
「待っ…て……ちょ…な…なにをするの?」
[お前の記憶を少々掘らせてもらう]
「え?」
[ちょっと荒いぜ?知らない方がいい。まずは十秒間目をつぶっていろ。途中であけるなよ?十秒間だ。]

 

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