「津田先輩ってほんとに○○だよね〜」 「あっそうそう。そうだよね、」 数人の女子がこちらに聞こえるように前を歩きながら言っている 吾輩は「またか。」と思う。 今は夏休み後半 現在吹奏楽部は大会に向けて練習中 ー吾輩は津田祥吉 吹奏楽部の7人の男子の内の一人の2年だ。 楽器はホルン 転校の影響で吾輩は2年から吹奏楽部に入った。 そのためか後輩からは先輩意識が少なく吾輩は馬鹿にされっぱなしなのである。(メガネ顔からかもしれないけど…) ホルンも転校して初めて使う楽器で歴4か月とかなり短い そんな吾輩は昼休憩の時間にもう心がかなり沈んでいる状態で先ほどの悪口をにやにやしながら言って来るわけでさらに心が沈む。 前の学校からの引き続きいじめを受けていたので実際の所つらくないが一番の弱点があった ー吾輩には、転校してからちゃんとした友達が一人もいない 前の学校では友達がいて切り抜けられたが友達なしだと正直言ってきつい・・・どころか無理だ そんな低いテンションの中 バックから弁当を取り、誰もいない教室で静かに食べた 食べ終わって、すぐにあるものが目に付いた それは 4階の窓だった・・・ ぼくは自然に立ち上がり気づけば窓枠に腰かけていた 空はとても大きかった 僕は教室の方を向いて座りなおした そして最初に吾輩に悪口を言っていた小針さんがタイミング良くやってきた。 「あっ」 彼女はそれ以降言葉は続かない 吾輩は今まで誰にも見せたことのない満天の笑顔を見せてから後ろに飛び降りた ー悲鳴が聞こえたもう吾輩にはもうなんら関係はない 下向きに体勢をかえた すると下にはなにかの影があった。 ー人影ではない ー物陰でもない それでも地面は近くなる ーもう気にせずに吾輩は目を閉じた このつらい現実から逃げられる それでもうよかった しかしそうはいかなかった 「○×△▽▲…」 どうも言葉にできない音がなる その音で吾輩は目をあけた 黒いものが視界すべてを覆って行くのが分かった そこから先 記憶はもうなかった |
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