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ナナイロキセキ − 旧・小説投稿所A

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ナナイロキセキ

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私達は、川の流れと反対方向に進んでいった。
ハンターから逃げた時、かなり上流に来たつもりだったが、まだまだ先があった。
途中、30分で足が棒になってしまったエシアを背中に乗せ、歩くこと1時間。

大きな滝の裏に、洞窟があった。

私が入っても、かなり余裕があった。

「私、ここがいい!ここで暮らそう!」

エシアは、この洞窟がとても気に入ったらしい。
確かに、ここ以上にいい場所は多分無いだろう。

【そうするか……。とりあえず、辺りの散策でもするか?】

特に、小型モンスターの巣がどこにあるかは、確認しておかなくてはいけない。
私はともかく、エシアは、小型モンスターが相手でも、殺されてしまうかもしれない。
私の考えていることがわかったのか、エシアは笑顔で頷いてから歩き出した。

アオキノコや薬草がたくさん生えている獣道を通り抜け、川沿いに歩いている時だった。

グルルルル……

小さくだが、唸り声が聞こえた。
辺りを見回すと、小さめのモンスターが見えた。

……ルドロスだ。

エシアは、唸られて、怯えてしまっている。

【エシア、あいつが何言ってるか、分かるか?】
「ううん。分かんない…」

何故、エシアに言葉が通じないのかは分からないが、とにかく、あいつは敵らしい。

【エシア、ここにいてくれ。すぐ終わらせる】

そう言い残し、唸っていた奴にとびかかり、手で地面に叩き付ける。
すると、糸が切れた人形のように、ゆっくりと倒れた。

そいつが死んだことを確認した直後。

ドンッ!

「きゃあぁぁぁぁ!」

ドッボォォォン!

いつの間にかエシアの後ろにいたルドロスが、エシアに体当たりして、エシアを川に突き落としていた。

【エシア!】

思わず叫び、川に飛び込む。
川の深さは、私は脚がついたが、エシアの背よりも深いため、怪我は無さそうだ。

すぐに襟をくわえ、川から出る。
そのまま全力で、さっき見つけた洞窟に戻る。

エシアを、ゆっくりと地面に下ろすと、また私に抱きついてきた。

「怖かったよぅ……。パニシュ…」

泣きながら抱きついてきたエシアの体は、とても冷たかった。
このままでは、風邪を引いてしまう。
が、エシアの体を暖める方法なんて…

…1つだけあった。

【…エシア、寒いか?】

泣きながら頷くエシア。

【お前を暖められる方法が、1つだけある】

……できれば、こんなことは言いたくなかった。

【…私の腹の中に、入ってくれないか?】


パニシュの愛情補食、次回入ります!
…展開がベタすぎですか?

テストの結果は、伏せておきたかったのですが、わざわざ休ませてもらったので、学年順位だけ発表します。
あと、これは、僕のけじめの付け方なので、他にもテストで休んだ人がいても、順位を発表する必要は無いです。

今回は、10位でした。

これのせいで、気を悪くした人がいたら、感想で、消せと言ってください。
即刻消します。
<2012/11/30 17:57 ラムネ>
消しゴム
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