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｢初めまして♪私はロゼ……という雰囲気でも無さそうですね｣

苦笑いを浮かべながら若草色の竜……ロゼは後退りを始める。

｢ロメア！援護頼む！｣

｢う、うんっ！｣

先に仕掛けたのはアオイ達。バッと勢いよく飛び掛かるアオイにロメアは補助魔法で攻撃力や素早さを上げる。
これがアオイとロメアが一番得意とする戦法だ！

｢きゃぁっ！……もう｣

ロゼは後ろに飛び退くと地面に手を着く。

その刹那……

｢ぎゃぅっ！？｣

｢アオイ！｣

飛び付いたが為に地面に足がついてない状態から突然真下から大木が生えてきてアオイの腹部に強く打ち付ける。
アオイは避けきれずに何度か地面を跳ねながら吹き飛ばされた。

｢はぁ……はぁ。ちっ！油断したっ！あの竜も魔法使いか！？｣

ロメアの補助魔法で大事には至らなかったようだが、ダメージは大きいらしく苦しそうだ。

｢あの狼くんも厄介だけど……先に猫ちゃんかな｣

ロゼはしばらく動けないアオイから視線を外すとロメアに向かって念じる……。

――『擬宝珠(ぎぼうし)』 花言葉 沈静

｢えっ……？｣

――ドサッ。

ロゼは別名植物竜と呼ばれ、花言葉と同じ力を使うことができる。
ロメアがそんなことを知る由もなく……自分を包み込むように咲き始めた花に気づいた時には意識はブラックアウトしていった。

｢これでよし♪……えと、次は……んぐっ！？｣

ロメアの様子を見たロゼがホッと胸を撫で下ろすと口に突然入ってきたものを思わず丸呑みにしてしまう！

｢はぁ……はぁ。よし、ホロンの実を飲ませた！｣

原因はアオイのようだ。目を離した隙に自分の鞄からなにかを取り出して投げつけてきたのだろう……開いたままの鞄からは幾つか木の実が見受けられる。

｢うぅ……困ったわね｣

ロゼはひとまずロメア同様に弱りきって避けることもできないアオイも眠らせてしまうと、二匹を抱き上げて草花で作ったベッドに寝かせた……。

｢突然襲ってくるなんてなんなのかしら……？見たこともない姿だし｣

ロゼは無理矢理飲まされた木の実を吐き出そうと何度か繰り返すが10�p程度しかないものでは用意ではない。
ひとまずアオイの持つ木の実を調べることにした。

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