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金のなる木 − 旧・小説投稿所A

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金のなる木

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「ばかな・・・それを何故お前が・・」

エクサが驚愕したのはそれだけではない。自分の体内に取り込んだはずのメモリが次々に抜け落ち、床に落ちて砕けたのだ。

エターナルメモリ・・それは全ガイアメモリの能力を永続的に無力化させる、いわば最強のメモリ・・『永遠』の力を内包している。


「それは・・ぐぅ・・・私の金庫に保管してあったはずだ・・・」

「簡単に破れたよ・・これはボクのだもんね。」

カイオーガはゆっくりと近づいていく・・エクサは後方にある非常通路から逃げようとしたが、舌にぐるぐると巻き付かれ、何もできずに引き寄せられてしまった。

「くっ・・」

辺り一面に転がっている、自分の部下達の姿・・メモリどころか銃も無しの丸腰で戦って・・勝てる訳がない。

「わ・・悪かった・・・少し図に乗っt・・」
「少し?」

弁明に聞こえる言葉を塞ぐかのように、舌が口を覆った。柔らかい口止めにエクサはもがく。

「んむんん・・んんんんっ・・・!!」

「やっぱり君は許せないや・・・ラティオス〜。」

「なんです。」

カイオーガはくるりと振り向き、蛇に巻き付かれたようなエクサを見せつける。エクサは舌先にぬちゃぬちゃと舐め回されて、顔が唾液まみれと化していた。



「あげる♪遊んであげたら?」

「・・・・」

「な・・なにいってやがる・・!!」

エクサは期待顔のカイオーガを振り向く。思い切り殴り倒した相手に引き渡されるなど、恐怖以外の何ものでもない。しかし・・・



ググッ・・

「ぐっ・・あああ・・」

ラティオスがエクサの頬に手をあて、強制的に自分の方を向かせる。引きつった「元」社長の顔が、鮮血色の瞳に映った・・



「ええ・・もらいますか。」

ラティオスはにやりと薄ら笑い、口をエクサの頭に覆いかぶせた。


<2011/05/15 15:39 ロンギヌス>消しゴム
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