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夢幻と無限 − 旧・小説投稿所A

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夢幻と無限

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縦20cm横20cm高さ30cmのレムリアを抱え、俺は玄関を開けた。レムリアは抱えられているのには御不満らしいが、むすっとしているところは…

「それで…どこで寝泊まりすればいいの?」

「空き部屋はあるけどダンボールだらけだし…母さんがよく入ってくるし…」

「寝れるのならどこでもいいわよ。本音はベッドで寝たいけど…この際贅沢言わないわ。」

そう言われるとベッドに寝かせなきゃいけない気が…というか小さいとはいえ竜がいてもバレにくい部屋って…





ギィ…

「俺の部屋…か…」

「あらいい匂い。ファ●リーズしてるの?」

こらこら…鑑定士みたいに辺りを嗅ぎまわるなっての…

「取りあえず座れってば…いろいろ話し合わないとだめだ。」

「はーい。」
高らかに返事をし、レムリアは俺の真正面へと移動した。立っても座っても身長ほとんど変わってない…w



「それでは会議を始める。まず我が家に泊まる条件として…」


no,1:他人には絶対にバレてはだめ(身内含む)

no,2:いつまでいる事になろうと、家族は食べちゃだめ。

「はい、質問があるわ。」

「なに?」

「食べちゃだめって…でも私人間の食べ物なんて食べられないわよ?ひと月1人って決まってるし…」

「あー…そ、そうか…」

「まさか私にバー●ンドカレーとか食べさせるつもりだった?」

ギクッ…そうだよな…こうみえて人食なんだよな…小さくなっても、お腹はまだ膨れてるし…

「じゃ、じゃあ改正する。」

no,2:ひと月に一回、人喰らいを許可する。(家族はダメ) 喰らうときは辺りの人間を全員眠らせる事。

「結局家族はだめなのね…」

「おまっ…泊めてもらう家の人間食べるって論外だろ!……まあとにかく、この制約書にサインを…」

レムリアは俺の手から書類をひったくると、舐めるように眺め回した。

「そ、そこまで注意深く見なくても…」

「あら〜?何この小さなno,3。」

再びギクリと背筋を凍らせる俺に向かって、レムリアは制約書の隅に小さく書かれた文字を見せつけた。


no,3:1日一回、俺を食べること(消化厳禁)



………

「ふふ…なぁに?これ。」

「あー…えっと…ま、まあご愛嬌?みたいな…ハハ…」

「素直に言えばいつでも食べてあげるのに…やっぱり悪い子ね♪」

白いぬいぐるみ竜に、またまたツンと頭を押される。しかしレムリアはクスッと微笑みながら、書類に「Bectol Remria」とサインしてくれた。

「へー…名字ベクトルなんだ…」

「どうでもいいじゃない。それより…♪」

今度は恥ずかしがらずに俺の目前で巨大化するレムリア。元の大きさに戻ったかと思うと、突然お腹に押し倒される。

「わぷっ…!!」

「ふふ…契約内容はすぐに実行しなきゃね…?」

ベロリと舌舐めずりし、最初のように涎を俺の顔へと垂らすレムリア。

「い、いや…今日はもう勘弁…」

「なに言ってるの…あの時はまだ制約してなかったじゃない。」

巨大な腕が俺の肩へとまわされる。両腕でギュッと抱きしめられた直後、視界は暗くなる。

その日……俺は一睡も許されなかった。


<2011/05/15 15:26 ロンギヌス>消しゴム
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