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「あらま、翔平君も捕まったの？てゆうか翔平君も引き込まれたんだ。とりあえず脱出しちゃおうよ」

反省の色なし。予想済みだが。

「鎹(かすがい)先輩。なんで捕まったか知ってますか？」

「知ってるよ。念願の獣人を前にして我を忘れて飛びついて、強姦魔と勘違いされたでしょ？」

反省はやっぱりしてない。そんなこと期待してなかった。

先輩は職場でかなり業績のいい方だった。が、軽い。

この人は軽すぎるのだ。上司に怒られても反省の色を見せず。

全てゴメンですます。そしてかなりのイケメン。

仕事をクビにされないのは業績がいいからだろう。

そして、本人はほかの人に知られても全く気にしてないが、重度の
ケモナー。

それが鎹先輩。

「先輩、少しは反省してください。僕も共犯者に間違われたじゃないですか。」

「ゴメンゴメン。ハハハハハハ」

笑うな。そして返事が軽い。

そうやってしょうもない事で話し合っていると。

パサッと、本が落ちてきた。

「なんだこれ？」

僕が拾ってみると、表紙にはこの世界の説明書。必ず読め。

と書かれている。

一通り目を通して鎹先輩に渡した。

「翔平君なにこれ？」

「ここの説明書」


重要な内容は



エラーコード‐００００について

オイラの侵入でゲームが使えない状況にあるときに発生。

エラーが発生すると、自動的にオイラにアクセスされ引き込まれ

る。エラー解除すると、現実の君たちの体にアクセスされ精神が戻

り、意識が戻る。


ゲーム内のことについて。

ゲーム内にいるキャラは、僕のバグったプログラムをコピーしてあ

るから、自分たちの意思を持っています。だから強姦魔と間違われ

るのだww


君たちの状態

君達は、精神だけでこちらに来ている。現実では植物のようにただ

生きるだけの体が居る。君たちのバーチャル内の姿は、オイラが変

更可能。オイラの一存で君たちの削除も可能。

君たちのいまの姿については、パソコンのスカイプカメラで読み取

ったものなので現実と同じである。なお、君たちは精神だけできた

のでこの世界で精神異常を起こせば、この世界の君たちの体にも異

常が出るので注意。また、食べ物の摂取も必要です。



ヒント、牢屋の脱出法

壁の、色が違うところ。壊れて応急修理しかしていないのでもろい

よ。殴ると割れる。




大体わかった。

とりあえず脱出しよう。

「先輩脱出しまsy・・・」

すでに先輩は壁を殴って、壁を破壊していた。

問題は、壁に空いた穴からちょうど獣人が壁を修理しようとしてい

たことだった。

「あ！テメーら逃げるんじゃねー！」

素早く穴をくぐって獣人の前を走り抜ける。

村を抜けた頃には日が暮れていた。

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