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神々の戯れ〜月夜兎の苦手なもの〜 − 旧・小説投稿所A

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神々の戯れ〜月夜兎の苦手なもの〜

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◎1ヶ月後

「シャーッ!」

まばゆい金色の鱗を持つ大蛇が鎌首を上げて月夜兎に襲いかかろうとする。
ところが月夜兎は臆するどころか無反応であった。

「水神、しつこい」

月夜兎がピシャリと言い放つと、金色の大蛇はみるみる水神の姿となった。

「なんで怖がってくれないの!?」

水神は悔しそうに言う。

「あのな、1ヶ月ほぼ毎日色んな大蛇に化けた水神に襲われ続けたらそりゃ慣れるわ。まったく、お前も馬鹿だな。切り札ってのはいざという時に使わなきゃ」

月夜兎は近くを這う普通の蛇に微笑みを浮かべながら言った。

「調子に乗るんじゃなかった。せっかく月夜兎の弱点を知って私が優位に立てそうだったのに」

「おかげさまで蛇嫌いは完全に克服できたよ。ありがとさん」

カッカッカ、と月夜兎は笑った。

「グルルゥ……、私って本当に馬鹿」

月夜兎の弱点の克服を結果的に助けてしまった水神は肩を落とした。
だが水神は知らなかった。
月夜兎が密かに報復計画を練っていたことを。
だけどこれはまた別のお話。
神々の戯れはまだまだ続く。

お し ま い


オマケ(という名の雑談)もあるよ。
<2011/10/28 21:52 とんこつ>
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