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消えた理性 Forth − 旧・小説投稿所A

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消えた理性 Forth

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「・・・なあ」
「どしたの?」
ジュカインがカイオーガに小さな声で問いかける。

「乱獲目的じゃないとしてもあいつらいったい何やってんだ?」
「さあね。調査じゃないのかな。」
「一体何の..ってああっ!」
「シッ!」

瞬間技でカイオーガは舌でジュカインの口を塞ぐ。

「んんんん!んむう..」
「どうしたのさ!ばれちゃうじゃないか。」

「ぷはあっ!だってあいつら..変な機械で地面に穴開けてるぞ!?」
「あれはボーリング。地層調査でもするのかな?」
「な、なんだって?」

ジュカインにはさっぱり意味がわからない。
その時人間達の話が聞こえてきた。


「なあ、今森の中から声がしなかったか?」
「え?いや、聞こえなかったが...」

「な、なら良いんだが..」

「そうそう、この島の噂知ってるか?」
「なんだよ。」
 
「むちゃくちゃ強いポケモンがいてさ。
人間だろうが何だろうが容赦なく襲いかかるんだってよ。」
「んなアホな。」

「本当だって。この間ニュースで見たろ?
どっかの国の巨大戦艦沈没事件。あれもそのポケモン...というか怪物の仕業らしいぜ。生存者ゼロ。」
「ま、まじかよ...
早く帰りたくなってきた...」


一方その話を聞いていた二人は...


「お、おいその怪物って...」

「誰だろね。」

「120%お前だろ!
....どうすんだよ。ニュースにもなってるってよ。」

「わーい僕有名人だぁ〜。」

「いや、悪評だから。
...んでどうするんだ?そのうち討伐隊とか捕獲団とかがうじゃうじゃ来たりするんじゃないのか?」

確かにそうだ。好奇心旺盛な人間が、「なぞの巨大生物」を見逃すはずがない。

「大丈夫だよ。その時はその時。今は今。」

「そうかよ。これからどうする?」







「...おどかしちゃおっか♪」

「ええ!?」

ジュカインは自分の話が聞かれていたのかと疑問に思う。

「や、やめとけって...」

「大丈夫だよ、脅かすだけだから。それにぃ〜」

「な、何だよ。」

「暇つぶしにもなるしね。」

そう言うとカイオーガは後ろを向き、ものすごい速さで進んでいった。

「回り込んで海から脅かす気かよ...」



<2011/05/15 13:50 ロンギヌス>消しゴム
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