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消えた理性 Forth − 旧・小説投稿所A
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消えた理性 Forth

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次の日の朝7:30...

「ロイスくーーん♪」
「ま、まだ早いんじゃ...」

「なにが?」
「なにがって...俺食べられるんじゃ...」

「今はいいよ。それより木の実とって来てくれないかな?たーくさん。」

ホッ...

「分かった。取ってくる。」

ロイスは安心してそう答えると、森の中に消えていった。






「ふーーっ、こんなもんで良いよな。」
ロイスは両腕に大量の木の実を抱えていた。

「しかし本当に珍しいきのみもあるんだなここ..
スターの実なんて初めて見た。」

感動しながら歩いていると、何かが足に引っ掛かった。

「え?うわわっ!」

バタン!コロコロ..

「あー!苦労して集めたのに!」

木の実は四方八方に転がっていく。

「くそ!なんだよこれ!」

イライラしながらつまずいたものを見るロイス。
長い蛇の尾のようなものだった。

「長っ..どこまで続いてんだ?」

少し歩くと、頭が見えてきた。







「レ、レレ、レックウザ!?」

なんともこの島には伝説ポケモンが多いなとか考えながら、少しずつ後ずさっていく。
しかし、レックウザの体に何かが付いているのに
気がつく。


「氷...?」
よく見ると体のあちこちに小さなこおりのつぶて
が付着している。何かがあったようだ。


ぐったりとしていたのが、何より心配である。
一応レックウザのタイプは知っていたので、
さっき転がした木の実の中から解氷効果のある
ナナシの実と、回復効果のあるオボンの実を
持ってきて、傷ついたその体にかけた。








2時間後...

「ん...ここは..?」

レックウザが目を覚ます。

「だれ..?]
自分の体にもたれかかって寝ている人間に目がいく。

「なにがあったのか分からないけど...人間って...


・・・おいしそうよねぇ。」

レックウザは自分のしなやかな体をロイスに緩く巻きつけた。



「ん...あ...」
さすがにここまでされるとロイスも目を覚ます。

「え!?あ、えっ..」
「こんにちは。」

優しく声をかけた..つもりだったが...

「ああああああ!悪かった!許してくれえ!!」

巨大な竜に巻きつかれ、かなりの錯乱状態である。

「ちょっと落ち着いて?別に取って喰おうって訳じゃないんだから。」

「ああああ...え?ほんと?」

「私を助けてくれたのがあなたならね。
そうなんでしょう?」

「あ、まあ..一応...」

びくびくしながら答えるロイスに、レックウザは優しく話しかける。

「それなら話は早いわ、ありがとう。」

「え!?ど、どういたしまして..」

レックウザは温かな笑みを浮かべ、命の恩人に礼を言う。

「そ、それで...」
「なあに?」
「なんで、倒れてたんだ?」

一番聞きたかった事を、おそるおそる尋ねてみる。

「まあ、いろいろあってね。」

「そ、そうか..」

あまり深く追求すると何されるかわからないので、
とりあえず聞くのをやめる。

「じゃあ、そろそろ離し...ええ!?」

カイオーガを思わせる邪悪な笑みで、レックウザは
口を開けていた。
唾液が肩にボタボタと降り注ぐ。

「え!ちょ..さっき食べないって..!」

「食べないわよ。味見♪」

「ま、待って..むぐうう!」

唾液に塗れた舌が、顔に容赦なく押しつけられる。
体を拘束されているため、抵抗ができない。

ベチョオオ..ニュルリ..ベロリ..

「ふふ、どう?気持ちいい?」
ニュムリ..ムニュウ..

「んむううう!うむうう!!」

艶やかな舌は頭に巻きつき、ロイスの呼吸を封じる。

「んんんんんうううううう!!」

「さあ、どのくらい持つかしら?」

5秒と言う間に、唾液はロイスの口、鼻に侵入し、
気絶直前まで追いつめる。

「ぶはあっ!ゲホゲホ!ゴホ!」
「本当は食べてあげたいんだけど...だめ?」

「だ、だめえ..うむううう...」

顔全体が舐めつくされ、だんだんとふやけてきた。

「やめ..てえ..」

「フフフ..いいわねえその顔。可愛い♪」
べロオ..ムチュウ..ぺちょり..




結局20分間、ずっと舐められっぱなしだった。






ようやくレックウザはとぐろを解き、ロイスを解放する。

「はあ...はあ..」

「あなた良い味してるじゃない。」

「おれ...もう...」

「私帰るわね。フフ、今度会ったら餌としてあいたいわぁ?」

「ひいい..」

「じゃあね♪」

レックウザは天高く飛び上がると、雲の彼方へ去って行った。







「はあ..はあ..帰ろう...」

気がつくともう3時。昼食も食べていない。
だが帰るという事は...


<2011/05/15 13:55 ロンギヌス>消しゴム
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