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夜桜 ただ…待ち侘びて − 旧・小説投稿所A

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夜桜 ただ…待ち侘びて
− 警鐘 −
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私に刃が突きつけられる。
私に等しい桜に機械鋸の刃が木を裂く。
「ガァァァァッ!!」
未だかつて経験した事のない激痛が体を駆け巡る。
こいつらは桜ハンターだ。
ここ数年で桜の本数が激減したのはこいつらによる過激な桜狩りのせいだ。
成金どもの桜が欲しいだの、庭に桜を咲かせたいだの、私利私欲で刈り取るからだ。
私もこいつらのせいでこの世から消え去るのかな……
「!? 何やってんの!?」
友宏!? なんでここにっ……
そして何と間の悪いっ……
想像を絶する痛みを必死に堪え、警告を叫ぼうとして言葉を失う。
「うっ……?」
ハンターが腰に携えていた刃物で友宏を刺したのだ。
その口元から紅が零れ、足下に紅い斑点が滴った。
「お、桜華……姉……ちゃ……ん……」
ずるり、とハンターの体を滑り、友宏という小さな体が地に音を立てて崩れ落ちた。
「と、友宏……?」
驚愕の現実を目の当たりにした体は瞬時に痛覚を消し去った。
桜の木、もとい自分の体が傷つけられている事すら忘れさせてくれた。
私は力を解放し、現実にこの姿を投影させ、怒号を上げる。
「グォォォォォォッ!!」
喉を震わせ、空気を震わせ、私はここに君臨する。
「っ!? 何だお前っ!?」
投影された私の姿は誰にでも捉える事が可能だ。
ハンターが腰を砕き、その場にへたり込む。
「グルルルゥ……」
この塵めが……私の親愛なる者を傷つけておいて、のうのうと生きていられる!
尊き命を無駄に散らせておいてっ!
ガブッ……
荒々しくその肩口に牙を突き立て、皮膚を喰い破る。
その命を代わりに頂く。
流れ零れる純血を吸う。
「あがぁぁぁっ!?」
私……この桜は生き血を吸う。
そう、私は他者の血を糧に生きている。
人間ならば一人分で二年は持つ。
そしてこの姿の投影はエネルギーの半分は使用する。
だから、それはこいつで補う。
「や、やめっ……た、たす…けっ……」
血の大半を吸い上げたところで命乞いが零れた。
もちろん助けるつもりはない。
それを分からせる為に牙をさらに深く食い込ませる。
このままでは死ぬ事を悟ったハンターが血相を変貌させる。
ところが吸血により、体温を下げられ抵抗は叶わない。
今更、吸血を止めた所でこの命は助からない。
そこから数秒後、それは動かなくなった。
「フフ……ご馳走さま……」


あ〜
勉強が辛い
出だしさえ何とかなれば続けられるんですけど

まだテストは始まらない・・・
<2011/07/25 16:52 セイル>
消しゴム
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