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Their sins in vessel soiled − 旧・小説投稿所A
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Their sins in vessel soiled
− 過ぎた年月 −
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・・・ここは、ある人間の墓の前。
俺に・・・俺達にとっては、大切な人間だった。
それなのに、突然・・・彼は消えてしまった。
俺達に相談も無しに・・・あいつは、死んでしまった。

「ヘリオス・・・瑠璃に、会いたいよね?」
「!?・・・グラン、そんなこと・・・できるのか?」
「確証は無いけど・・・このエヴァリティス地方に伝わる伝説があるの」

彼女・・・グランが言う。
彼女は、グラン・グレイ。
エヴァリティス地方東に位置する国・・・グターラサ国にある、凍りついた森に建ててある屋敷に、独りで住んでいるらしい。
しかも、不思議なことに近くには碧く輝く木が五本生えているのだ。
親などが居るとか聞くが、一度も会ったことが無い。
しかし、彼女は一切寂しそうな顔をせずに、毎日明るく過ごしていた。
瑠璃が・・・自殺する前までは・・・。
俺も悲しんだが、グランはもっと悲しんでいた。
なぜか、ミオスはそうでもなかったが・・・。

「エヴァリティス年代記・・・0001の時に、イヴ・ムーンリットが犯した最悪の罪は知っているわね?」
「・・・あぁ、読んだことある・・・確か」

イヴ・ムーンリット・・・彼女は、この世界で一番最初に罪を犯した人間だと言われている。
彼女が犯した罪は・・・
双子の強奪・・・そして、その母親の殺害。

ある書物では
【彼女は罪を犯した・・・
彼女は夫の愛を求め・・・
願いは叶うものだと思い上がり・・・
努めを怠って子を死なせ・・・
幸せな者達を妬み・・・
やがてそれは怒りへと変わり・・・
失ったものを欲し・・・
双つの果実を拾った・・・】
順を追って説明するのは、後で良いだろう。

「今から言うことを良く聞いてね」
「あぁ、分かった」

彼女は俺に説明してきた。

イヴが犯した罪は
【原罪】
と、呼ばれていた。
しかし、イヴは養子達によって燃える釜戸に入れられた。
後に残った原罪は
【七つの大罪】
と、分けられて・・・エヴァリティス地方にばら撒かれた。

【強欲】は【土】
【色欲】は【花】
【憤怒】は【森】
【傲慢】は【石】
【嫉妬】は【泉】
【怠惰】は【風】
【暴食】は【種】

そして、それはエヴァリティス地方が10の国に分かれた時に・・・。


「形を生したのよ・・・」
「?それは、どういう?」
「器を持ったの・・・」


彼女は説明を続けた。

七つの大罪は
【大罪の器】
と、いうそれぞれの形を手に入れた。
そして、それを手にしたものは器に宿る大罪そのもの・・・
【大罪の悪魔】
に憑依されて、事件を犯した。
しかし、その大罪の器を七つ、全てをそろえると
【ユートピア】
理想郷が完成し、願いが叶う。


「・・・つまり、それを手に入れれば・・・」
「えぇ・・・瑠璃を、生き返らせることができるわ」
「・・・だが、手がかりが」

・・・俺が教えてやろうか?・・・

「?・・・ヘリオス、今の声」
「・・・あぁ、この【指輪】だな・・・出てこいよ」

・・・良いだろう・・・

指輪は蒼い禍々しい光を放つ。
そして、それは人の形を成して、19歳ほどの男性の姿になった。

「!?・・・ヘリオス、この人は?」
「悪魔・・・だそうだ。そうだろ、アヴァリティア?」
「あぁ・・・グラン、ラギアヴァリ・クルティアスだ」

一瞬、グランが驚いたような眼をしていたが、気のせいだろう。
もしかしたら、この【指輪】も大罪の器なのだろう。

「教えてもいいが、ただ教えるのはつまらないからな」
「何をするんだ?」
「謎解きだ・・・俺の出す、謎を解き明かして宝・・・器を探す」

謎解き・・・この言葉で【10年前の思い出】が呼び起こされた。
【探偵事務所】があり、そこで働いていた【ザングース】の【ザグ】と【ミミロップ】の【ミナ】。
彼らとのひと時は楽しかったな。
できれば、また会いたいという思いもあるが・・・。

「アヴァリティア・・・他に仲間が居てもいいか?」
「・・・あぁ・・・待っていてやるから、早くしろ」

俺は了承を得て、ザグ達に力を貸しにもらいにいくことにした。
もちろん、俺達の計画については秘密で・・・。
強引に連れて行くぐらいでないと、説明無しでは無理だよな。

「我・・・時空を超える者なり・・・10年前の、あの時・・・あの場所へ繋げたまえ・・・」

銀色の光が魔方陣を描き、渦を巻く。
そして、その渦は穴となり・・・繋がる。

・・・?
仲間が増えているようだな?
ルカリオに・・・カイリュー・・・色違いのザングース。
これなら、やはり強引に行くしかないか・・・。

空間には壁があり、壊さなくてはいけない。
左手に力をこめて・・・

「スー・・・ハー・・・オラァァア!」

グーパンチの状態で壁に突っ込む。

「赤いネコー!」

ドパリィィーン


『ほ、ホントに来やがった』

『リュイーーッ!』

「あーっと、ザグ!ミナ!急いでこっちに来てくれ!」

『あー?なんでだよ』

「いいから早くっ!」

『ええええっ!?』

周りの視線も気になったが、すぐに彼らの腕を掴み、強引に連れて行く。
ひとまず、これで大丈夫だな。


シュウゥゥウンッ

空間を閉じる。
これで、謎解き専門分野の二人を連れてくることができたから、少しは楽になるだろう。


「久しぶりね、ザグさんにミナさん♪」
「こいつらが・・・探偵稼業の二人か・・・ジュルリッ」

アヴァリティアが最後に出した音は誰にも聞こえない。
俺にも、グランにも・・・彼ら二人にもな。

「よし、これで良いんだな?」

「あぁ」
「えぇ」

『というか、誰?』
『ヘリオス達の知り合い?』

「最初の謎は・・・」




次回予告的な何か

アヴァリティアと呼ばれるものから出される謎。
それを解き明かしてヘリオスとグランは計画を遂行できるのか?
そして、状況を理解していないザグとミナは、どのような反応をするのか?

最初の舞台はエヴァリティス地方南に位置するパルシフア国。
昔に最も大きなことが起きたことで有名な国。
そこで繰り広げられる宝探しの結末は如何に!?

好ご期待!!


2352文字・・・何時の間にww

次はウインドさん、よろしくっ!w
<2013/03/20 01:46 ヘリオス×ウインド>
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