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指輪 − 旧・小説投稿所A

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指輪
− ものたちよ −
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『レリイア、居るか!?』
『・・・あれ?デュアル、どうしたのかしら?』
『時間が無いので、省くが・・・・・・・・・・・』


俺はレリイアというメス野郎に事情を説明した。
こいつには夫が居て、少し近づきがたいが、それを気にしていたら人間を救えない。
陸でしか育たない野菜やら果物が必要なのだ。


『・・・良いけど、貴方が食べるわけじゃないよね?』
『まぁ、そうだな』
『・・・良いわ、でも分かっているわよね?』
『・・・あぁ、海の幸を食わせろだろ』

彼女は嬉しそうに頷くと、村の近くにある農園に向かった。
元から彼女は村を襲うタイプではない。
逆に村に行ってはいろいろと活躍しているようだ。
あと男とも中々親しい関係だったようだしな。

『よし、あとは・・・鮫でも狩るか』

この時期、鮫がこの海域に出没し始める為、それ以外の生き物はあまり居ない。
チャナガブルを殺るのも良いが、面倒だしな。

俺は鮫を30匹ばかし狩り、洞窟に戻った。













『・・・あっ、遅かったね♪』
『レリイア、質問良いか?』
『何?』
『ここに居た男はどうした?』

洞窟に着いた俺は、30匹の鮫を片隅に置く。
そして、洞窟内を見渡すと、俺以外にレリイアと野菜や果物、そして・・・壁だけ。
男の姿が無いのだ。
考えられるのは、レリイアによる捕食だ。

『それなら、私のお腹の中よ』
『生きているのか?』
『・・・寝ているわね』

この男もどうやら・・・人間は不思議だ。
しかし、これでは鮫が腐ってしまうではないか。

『レリイア・・・出せ』
『えー・・・仕方ないわね』

グバァア・・・

「・・・すー・・・」

『・・・はぁ、とにかく起こすか』
『気持ち良さそうに寝ているのに、可哀想じゃない?』
『誰のせいだと思っている?』

彼女を睨んでも、全く効果がない。
と、いうか彼女を見ると変な感覚になるのだ。
まるで、彼女を好きになっているかのように、体が熱く。
彼女が相手を魅了する力を持っているとしか思えない。

『レリイア・・・あの男は、本当に』
『えぇ、死んだわ。・・・同族である人間を恨み、憎み・・・そして、私達を最後まで信じて、死んだのよ』

そうだ。
あの男は死んだんだよな。
俺達と関係を深めたばかりに、俺達を敵として狩る人間達の手によって・・・。
あの男程、俺達を分かっていた者はいない。
ヘリオス・マツガ・・・リグレット・・・デス・ペアー・・・。
二度も名前を変えた男。

どんな想いを抱きながら死んだのだろうか?
人間を恨んでいたのか?
人間を憎んでいたのか?
俺達を信じていたのか?
俺達を・・・家族のように、考えていたのか?

ヘリオス、お前とまた・・・会いたい。

その時、俺は知らなかった。
クロノという男が身に付けている指輪が、蒼く輝いていることを・・・。


繋がりマウスwww
<2013/02/24 20:34 ヘリオス>
消しゴム
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