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本 − 旧・小説投稿所A

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− む −
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「ウフフ・・・ねぇ、悪魔さん?」

・・・どうしたの?・・・

「私の話・・・聞いてくれる?」

・・・面倒だけど、聞いてあげる・・・

「ありがとう・・・」





私は産まれたの。
この国・・・ヘルフィナ国で・・・。
私の手で楽にしたお父さんと・・・
私の手で、消したお母さんとの間に・・・
私、スーチランファイ・ニンキャスが産まれたの。
親との名前に、共通が無いのは分からないわ・・・。
お父さんの名前はハルティング・オフイム・・・。
お母さんの名前は・・・忘れてしまったわね。

どうしてお母さんを殺したのか・・・。
それはね、お母さんは私を束縛していたから・・・。
苦しんでいる私に、助けの手を伸ばさなかったのよ・・・。
しだいに私は憂鬱に堕ちていった。
それでも、お母さんは私を苦しませるの。
私が助けの叫びを伝えても、お母さんは何も答えてくれなかった。
悲しかった・・・寂しかった・・・苦しかった。
だからね・・・その苦しみから逃れるためにね・・・。

古い本を見つけたの・・・。
知りたいことを書き込むと何でも知ることのできる本・・・。
貴方そっくりのね・・・。
そして、私は書いた。

お母さんを最も苦しい殺し方で殺すには?

ってね・・・。
そしたら・・・

千年樹に登れ

そう、出てきたの。
今ではあれほどに大きい、あの千年樹に・・・。
そのころの私は10歳だった。
そんな私にはなかなか苦労の多かったときね。
でも、降りるときは快感だった。
風になった気分だったの・・・。
どうしてかって?
千年樹に上には・・・。

龍が居たの。
私なんて簡単に食い殺せるのではと、そう思うぐらいに大きな龍。
でも、なんだかそれでもいいと思っていた。
とてもカッコイイ龍。
泣きながら姿を現した私に近づいてきたの。


『よく・・・ここまで来たな』


と、言ってね・・・。
そして、続けて・・・


『本に導かれてやってきたのだろう?・・・泣くな、幼き娘よ』


そう言って・・・私を抱いたの。
硬くて冷たい体だったけど、ココロを暖めてくれた。
それで、逆に涙が溢れてとまらなくなったの。
だけど、その龍は何も言わずに抱いていた。
嬉しかった・・・。


「お願い・・・聞いてくれるの?」

『・・・あぁ・・・何でも』

「・・・私の、お母さんを殺して・・・」

『分かった・・・背中に乗るといい』


これが・・・私と彼との・・・
最初で最後の会話だったの・・・。







・・・その本・・・僕だよ・・・

「えっ?そうなの?」

・・・やっぱり、初めてじゃない気がしてたんだ・・・

「そっか・・・また、私を助けに来てくれたのね」







嵐の日だった。
雨はヘルフィナ国の緑を襲った。
雷は、家を襲った。
緑はなぎ倒され、家は灰となったわ・・・。
そんな中でも、お母さんは私を放って、一人で逃げようとした。
だけど、彼がお母さんを捕まえたの。

そして・・・口の中に入れて・・・変な音を奏でた。
肉を食いちぎり、骨を噛み砕く音・・・。
そして、雨や雷の音を遮って・・・お母さんの悲鳴が聞こえた。

そして、彼は何も言わずにどこかに飛び立っていった。
それからは・・・国の復興作業に民は追われたわ。
私は・・・お父さんと一緒にヘルフィナ国を後にして・・・。
レヴィテア国・・・ヘルフィナ国の東に位置する少し大きな国に住むことにした。
もともと、お父さんはレヴィテア国の人間らしく、私は普通に歓迎されたの。
だけど、繋がりは持たないようにしていた。
繋がりを持てば、信じるココロが生まれる。
信頼はいけないの・・・。
だけど・・・拒めば逆に私は苦しむことになっていた。

そんなある日、お父さんは数日外出した。
その間、私は家から一歩も出なかった。
そして、お父さんが帰ってきたその日・・・お父さんに、言ったの。





















「気づけばこんな時間・・・Giftを作らないと」

・・・僕は寝るね・・・おやすみ・・・

「うん・・・おやすみ・・・」


7話目・・・残るは2話か・・・頑張るぞw
<2013/03/29 20:44 ヘリオス>
消しゴム
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