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− 2 - 夢と出会い −
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「嫌だ・・・やだよ!止めてぇぇぇ!!!・・・あれ?」

僕の体は落ちていき、食われた・・・と思ったら、今居る場所は自分の布団の中・・・

「何だぁ・・・夢だったのか・・・」

先程までの惨状が夢だったと分かり、僕は自分が安堵しているのを感じた。
あんなにも恐ろしい思いは、もうしたくない・・・
・・・いや、あくまであれは夢での事。
今日は1月1日じゃあるまいし、あんな夢が正夢になるなんて事はまず有り得ないだろう。




















(すっかり遅れたな・・・)

僕は今日も学校に行き、いつも通りに過ごした。普段なら家へとまっしぐらに帰るので早いのだが・・・
今日は図書館で面白い本を見つけ、それをずっと読んでいた。
気がつけば、外はすっかり暗くなっており・・・6時現在、帰宅中と言うわけ。
家から高校までは歩いて8分の道のりなのですぐにつく。
だが、すっかり暗くなり、人通りも
少ない道を1人で歩くのは心細くて仕方がない。

「・・・ん?」

後ろから気配がしたのはその時だった。僕の後ろに誰かがいる・・・そう感じ、とっさに振り向いた。

「・・・え?・・・」

振り向いた・・・のだが、僕の後ろには人どころか、猫一匹さえいない。
だがあいかわらず気配はする・・・人間ではない何者かの強い気配が、振り向いた僕の目の前に・・・

何だよこれ、これが霊感ってか?・・・ふざけんな!

見えない気配に恐怖を感じながら、僕は家へ走り出した。
だんだん息切れもしてきたが、そんなのはどうでもいい。厄介なのには関わらないのが一番だ。
幸いにも、あの"気配"は追って来てはいない様で、走っているうちに感じなくなった。

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・何なんだよさっきのは・・・あんなのを感じるのは初めてだ・・・」

家まで後25m程の場所で僕は止まり、ゼーゼーと荒い息をしていた。
今まで霊感など感じた事もない僕には、あの気配が恐ろしくてたまらない・・・
・・・まあ、振り向いたら化け物が居るなんてお約束な事じゃなかっただけまだましだが。

『あらあら・・・驚かせちゃったみたいね・・・』

「・・・え?」

そう考えていた時、唐突に聞こえた声。同時に、さっきの気配がよみがえる・・・
その声に驚き、僕はとっさに振り向いた。すると・・・そこには・・・

「嘘だ・・・こんなの、嘘だ・・・」

そこには・・・竜が居た。
一対の翼が背中から生え、手と足には鋭い爪、体はピンク色のようだ・・・
そんな竜が、まるで人間のように立ち、すぐ後ろで僕を見下ろしていた。
その光景に、僕は恐怖心を抱いた。竜が居た・・・と言う理由だけでは無い。
この竜は、夢の中に出てきた竜と姿が酷似しているのだ

「嫌・・・待って・・・」

『・・・どうしたの?私は何もしないわよ?』

「・・・ほ、本当・・・ですか?」

『ええ』

その言葉を聞き、僕は安堵した・・・まだ完全に警戒心を解いたわけではないが。

『・・・ところで、貴方の名前は何?』

「ぼ、僕ですか?・・・壱冢想西(いづか そうにし)です。」

そう、自分の名前を答えた。

『私はフェリアよ。』

「あ、はい・・・よろしくお願いします。フェリアさん・・・」

『"さん"はつけなくても良いわよ♪・・・それじゃあ、貴方の巣は何処なの?』

「巣?・・・ああ、家の事か。僕の家でしたらもう、すぐそこにありますよ。」

『なら良かったw』

こんな会話をしばらく続け・・・僕の警戒心はどんどん解けていった。

「なるほど、そういう考え方もあるんですねw」

『そうよ?私たちは本能で動く生き物じゃ無いんだから。』

「ですよねー・・・でもそれを理解していない人間って多いんですよ・・・あ、ところで」

会話の途中であることに気がつき、それを聞く事にした。

「・・・あなたは、何で僕の前に現れたんですか?」

最初に思った疑問。会話でそれを忘れていたが・・・思いだし、聞いてみた。

『・・・それはね・・・』

そう言いながら、フェリアは僕に顔を近づけていった。
鼻孔から漏れる息が僕の顔に当たる程に・・・そして一言。したなめずりをして言った。

『貴方を食べる為よ♪』


<2012/11/18 22:04 想西>消しゴム
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