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ICE AGE - 旧・小説投稿所A
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「Ride…FLASH MAX」
一寸先も覗けない暗闇に太陽のように強力な光が溢れる。曲がった鉄パイプを蹴飛ばしながら、リゲルは足を早めた。
…さっきの声…ドイルの可能性が高い。もしそうなら………
こんな極地で何やってんだ……リゲルは薄暗い冷凍棚の間をくぐり抜けると、声がしたと思われる階段を降りた。
地下8階…?秘密の部屋があるなんて聞いた事もない。恐らく誰も気づかなかったであろう階段を駆け下りると、一気に温度が下がった。
零下30…いやそれ以上。保温効果でさえ役に立たない。白い息を吐きながら、リゲルは強いカードを取り出そうとする。
「な………無い…!!?一昨日貰った…はず…」
全身をポケットというポケットをゴソゴソと漁るが、保温関係のカードは1つも見当たる事は無かった。
リゲルははっとする。
落としたんだ…扉の前で………
5枚ものカードを拾わず、そのまま入ってきてしまった。
今更戻っていたら1時間はかかる。ぞぞっと体に降りかかる悪寒を振り払い、リゲルは足を進める。
ガンッ…!!!
「痛ってえっ!!!……」
足下に気をとられ、大きな氷壁に額をぶつける。よろよろと悪態をつきながら、リゲルは思いっきり壁を蹴りつける。
「くそっ……あーたたた……」
ふと上を見上げる。
リゲルは閉口する。
強いライバーの光に照らされ、ギランと2つの目が、こちらを睨みつけていた。
「えっ……あ…」
がくんと腰が抜ける。手が震え、舌はもつれた。
「何だ……?貴様…」
壁だと思っていた氷が動きだし、ガキガキとけたたましい音を立て、振り向く。
「り…り…竜……?」
きらびやかな氷の体、氷の翼、脚。顔は威厳と残酷さに溢れ、瞳は人さえ睨み殺せそうな血眼………
だが竜を司るそれらよりもリゲルの目を引いたのは、その巨大な脚に踏みつけられている、後輩の姿だった。
「ぐ…ぇ…先輩…?に、逃げて……!!こいつは……ひぃ…!」
鋼鉄さえ変形する力で潰していきながら、視線をドイルへと視線を向ける氷竜。
言わずもがな、「喋るな」と脅していた。
「ぐぁぇ……っ…あがあああああぁっ!!」
「喚くな……おい…そこの人間。」
ビクっとリゲルはおののく。圧死直前のドイルには目もくれず、氷竜は顔をぐいと近づけた。
「……良い道具を付けてるじゃないか…私が封印されし間に、そういう技術も発展していたとはな…」
冷たい左腕でリゲルを壁へと追い詰める。這って逃げるのをニヤニヤと見下ろしながら、氷竜は話を続けた。
「…………笑い堪えんものだな。こんな一筋の光も無い所へ押し込み…いつの間にやら30年もの年月が流れ……今更のこのこ入ってくるとは…」
氷さえ凍えさせる両手で、壁へ張り付かせられるリゲル。誤解を解こうとするが、冷気で喉がやられようだ……あうあうともがく事しか…
「…何の真似だ…?今になって命乞いでもしてみろ…………凍り漬けにしてやる。」
ニヤッと恐ろしい笑いを見せる氷竜……牙さえ凄まじい冷却に耐えられず、カチコチに凍っていた。
ドイルは極寒の床と脚に挟まれ、身動きすら許されない状況だった。ジタバタと意味無く足を振るう。
「私が何をした…?ただ空を飛んでいたあの日、お前達は私を打ち落とし、拘束したと思えば穴に埋め、火であぶり、石を投げ、
槍で突き刺し、挙げ句の果てにここへと幽閉した…………」
凍える指先で、怯えきったリゲルの頬をプニプニと潰す。リゲルは余りの冷たさに指を掴み、引き離そうと暴れ狂う。
「…フフ…この指も30年前は普通だったんだがな……こうしたのはお前らだ。」
凍傷寸前で、指をゆっくりと離す。リゲルは床へと倒れ込み、痛みに頬を押さえた。
「あが…………はあぅ…!!」
「さて……憎きお前らをどうするかだが……どうしてほしいんだ?」
倒れたリゲルに目を細め、嘲笑する氷竜。
爪をギラリと光らせ、喉へと突きつけた。
「喉を掻き切られたいか…氷槍で突き刺されたいか……それとも私同様氷漬けにしてやろうか?」
どうにでも出来る細い首をじっくりと眺め、ガクガクの脚を立たせる。無理な力で動かされ、リゲルは「あっ」と悲鳴を上げた。
<2011/05/15 15:10 ロンギヌス>
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