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白夜の妖狐 − 旧・小説投稿所A

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白夜の妖狐
− 面影 −
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「冗談じゃ。悪かったの」

「……もうっ。それで何を食べるんですか?」

「何もいらん。体が受け付けんからのぅ……気持ちだけ頂こう」

儂は力なく笑ってみせた。

恐らく、変に取られたであろうな。

何が可笑しいのかも分からずに笑みを零すのだから、

気が狂った奴だと認識できるだろう。

「そんなに痩せ細って……本当に大丈夫なんですか……?」

「問題ない。かれこれ三年じゃ。嫌でも慣れた……」

重い息ー

と言うよりも溜息だったかもしれぬ。

それを零しながら目を逸らした。

こ奴の放つ生気と言い、その雰囲気はどことなく彼奴に似ておる。

面影が彼奴に嫌と言う程に被って仕方が無い。

「ダメだよ。食べないと!」

「!? 熱ぃっ!?」

己を自嘲していると、唐突に口内に熱いものを突っ込まれた。

まったく予想もしていない行動に反応を忘れてしまった。


率直な感想を驚愕とともに紡ぎ、反射的に放り込まれたものを呑み込んでしもうた。

「んっ!? がはっ……げほっ……」

唐突すぎる摂取に躯が悲鳴を上げた。

直前に呑み込んだものがすでに逆流を始め、

次には吐き出していた。

「はぁ……はぁ……」

「ごめん……本当だったんだ……」

「なに、謝らんでも良い……主は優しいのじゃな」

……面影が彼奴に被る。

直視も出来ずに俯いてしまう。



<2011/12/15 19:57 セイル>消しゴム
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