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白夜の妖狐 − 旧・小説投稿所A

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白夜の妖狐
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シフが放り出された九尾と言う名の口内は唾液で溢れ、

風通しもない蒸し暑い空間だった。

時折、牙の門から零れた月光に照らされた粘液が妖艶に輝く。

「うにゃぅ……」

シフがまだ喘ぐ。

なぜならば、九尾がシフの体に柔らかく牙を食い込ませているからだった。

皮膚に牙が喰い破らない程度に食い込んで喘がせている。

その度のぐにぃ、と鈍い音が奏でられた。

「もう少しだけ戯れても良いか?」

「ぅえ……?」

何とも気の無い返事を返すシフ。

九尾はそれを肯定と取ったようで、

舌でシフを転がし始める。

「あっ……ちょっ……ぅ……」

いとも容易に舌の上を転がされ、体勢が反転する。

そして、何度も全身を舐められ以前よりも唾液を塗りたくられる。

どれだけべたべたにされようともシフは不満も言わず、抵抗もしなかった。

「わぅ……」

今度は舌が全身を巻き取る。

分泌された唾液が体を流れ、さらにべたべたに犯していく。

生暖かい唾液と弾力のある舌。

とくん、とくん、と命の脈動が舌を通じてシフにも伝わっていた。

「ぁ……ふ……」

次第にその脈動は子守唄のように姿を変えて彼を襲った。

うとうとし始め、意識が揺らいでいく。

と、巻き付いていた舌が元に戻り、

シフはその上に寝かせられる格好となる。




閲覧数1000。
ありがとうございます。
<2011/12/20 20:31 セイル>
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