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【保】粉砕された日常2(2nd) − 旧・小説投稿所A

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【保】粉砕された日常2(2nd)

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バサッ…バサッ…

「はぁ…ひぃ…」

「どうした…この程度で音を上げていては、立派な竜にはなれぬぞ?」

「俺はっ…にん…げん…ですっ…!」

えーっと…皆さんお久しぶりです、普通の人だった大樹です
少し前に寝起きドッキリならぬ、寝起き竜化されてしまい
しかも、あろう事かラギア様から血を飲まされて更に巨大な黒竜へと進化してしまいました
そして今現在、立派な竜になるために飛ぶ訓練や炎を吐く特訓等をしています。

「ふん…大体何だ、ちょっと飛んだくらいで弱音を吐きおって」

「…普段使わない筋肉だからです」

「普段使わぬからこそ、鍛えるのだ」

確信を突かれたので反論することなく、飛び続ける

「そろそろ学校に着く、降りる準備をしておけ」

「はーい…」

翼の付け根が痛いから早く着地したいが
ここで慌てると両足が大変な事になるのは免れないので
ゆっくり慎重に降りていく

スタッ…

スタッ…

「あー…やっと着いた…」

「では、放課後まで勉学に励むこと以上、解散」

「はーい…」

人に戻り、学校へ入り鍵を借りて教室へ入ると。

「ん…P○P…?」

机の上に一台のソニーが開発した携帯機が置いてあった
何でPS○が置いてあるんだと突っ込みながら、俺はその○SPの電源を何気なく入れた

「一体…誰の持ち物なんだろうか…ってあ、勝手にソフトが起動しちゃった」

オートでソフトが起動する設定になっていた様で
画面にはモ○スターハ○ター3rdと映し出されていた
「よりにもよって…一応データ確認っと…えーっと…キャラクター名は、アカル…?」

この、ゲームの持ち主はよっぽどア○ルト○ムが好きなんだな
なんて思いながら、俺は電源を落とそうとした

すると…

「あれ…電源が落ちない…そして…デジャブを感じる」

人の嫌な予感って、良く当たるよね
特に背筋がゾクッとした時とかさ

ガタガタガタガタ!

「ヒュィ!?」

驚くと変な声が出る癖を自分で無視して
突然揺れ動いたP○Pをがっちり掴んだまま見ていた。
「あれ…急に画面が変わって…え…?」

画面には雌火竜リオレイアがこちらに向かって走ってくる、映像が…

パリーン!ドゴォン!

「アババババババ!!?」

こちらに向かって来た雌火竜リオレイアはPSPの画面から飛び出し
学校の一部を破壊して、グラウンドへと降り立った



PS○の中から、グラウンドに舞い降りた雌火竜を
俺はただ口を半開きにしたまま見ているしかなかった

「グルル…」

「わーリオレイアだー」(棒読み)

そりゃあね、いくらラギア様から日常を粉砕されたとはいえ
P○Pからモンハンのアイドル、リオレイアが現実世界に飛び出してきたら棒読みにもなりますよ。

たたたたた…

「…あ…ラギア様、近づいて大丈夫…だろうから心配しなくていいか」

走って近付いていく、ラギア様を破壊された教室から見つめ
そのまま話の内容を聞こうとしてみる

ラギア(以下:ラ)「……ぃ………すこし……」

レイア「…グルル…」

遠くてうまく聞き取れないけど、多分落ち着かせようとしているんだろうな。

ラ「……グルル…」

レイア「……グルル……」

大樹(以下:大)「あ…落ち着いたかな…?」

しばらく見ていると、説得し終わったのか
ラギア様が優しくリオレイアの
頭を撫でている様子が目に入ってきた。

ラ「グルル…」

レイア「…ガァッ!」

大「……」

流石にリオレイアにもプライドがあるのか
撫でていたラギア様の手を軽く振り払っていた
そんな様子を見ながら、グラウンドへ降りていく

ラ「ん、大樹か紹介しておこうリオレイアのリーナだ」

リーナ(以下:リ)「グ…グルゥ…」

どうやら、リオレイアさんの名前はリーナと言うらしいが…
ゲーム内なんかよりも何倍も綺麗で、滅多に見れない角度から
リーナさんを見上げる俺

やべぇ…鼻血出そう…

リ「グルル……フン…?」

大「…っ!?」

突然、顔や体の匂いを嗅がれ思わず体が強張ってしまう

リ「…他の人間とは全く違う匂いがするな…」

大「ヒゥッ!?」

突然リオレイア…もとい
リーナさんが喋ったので俺は驚いてしまった。

リ「……?」

ラ「何故驚く、竜が喋るなど珍しくあるまい」

大「いえ…だって…元々喋らないから…」

リ「それは、お前達人間が我らの言葉を理解出来ていないだけだ…それにしても…不思議な匂いだな…」

クンクンと顔や体を嗅ぎ回され、黙って突っ立っているしか出来なかった
それにしても…不思議な匂いって何だろうか、俺ってそんなに変な体臭なのかな
リ「葛藤と…後悔の匂いがするな…」

大「…?」

葛藤と後悔に匂いなんてあるのかな
なんて思いながら、匂いを嗅がれ続けていると

リ「…ラギア殿、この人間を食らっても良いか?」

ラ「ああ、いいぞ」

大「え…ちょっと、俺の意」
バクン

俺の意見を聞くことなくリーナさんは
俺の上半身を咥え込んだ



<2011/11/28 23:37 大樹>消しゴム
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