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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜 − 旧・小説投稿所A

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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜

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◎でもって数日後

「副所長、またあの二人組の記者が来ましたよ」

「何だと?一体何の用だ?」

部下からの報告を受けた日戸はかなりうざったそうに確認に向かった。
するとあろうことかあの妙ちくりんな記者二人組が建物の玄関の中に普通にいるではないか。

「ちょっと、勝手に入ってきたら困るじゃないですか」

そうたしなめた日戸だったが、内心はドキリとしていた。
この二人どうやって入ってきたんだ?
ここは周りを高い鉄製のフェンス、しかも有刺鉄線付きに囲まれていて、唯一の入り口である扉にはきちんと鍵をしていたはずなのに。

「いやぁ、スミマセンねぇ。実はこの間の取材の記事がめでたく掲載されることになりまして。今回それを持ってきたんですよ。どうぞ記念にしてください」

「はあ、そうなんですか」

日戸はアフロヘアの男、津木から週刊誌を受け取る。
ちっ、あんまり表沙汰に困るのに余計なことをしやがって。
まあどうせ聞いたこともないゴシップ誌の記事なんざ誰も相手になんかしねぇか。
そう思っていた日戸だったが、中身の記事を読んで驚愕する。

「しょ、所長をインチキ呼ばわりとはどういうことですか!?」

声を荒げる日戸だが、内心は穏やかではなかった。
自分たちがやった摩訶不思議な現象、に見せかけたトリックをことごとく暴き上げている。

「感心しませんなぁ。神の遣いだなんだと言っておきながら、実際はやたら手の込んだ単なるトリックばかり。それで村人たちを騙そうとするだなんて、なーにを企んでるんですかな?私どもとしてはそちらの方ががぜん興味がありまして」

「こんなのお前らの妄想だ!」

日戸は雑誌を津木に投げつけた。

「これを見てもか?」

津木の口調が突然変わった。
隣にいた水上という女がバッグから黒い何かを取り出した。

「これはどこからともなく聞こえてくる奇妙な音や声の正体。極小スピーカーだ。珍しい品だから販売ルートを辿ったらこれを買ったのは貴様らだって一発で分かったよ。脇が甘かったな」

津木は吐き捨てるように言う。

「何だ……。何なんだお前はッ!」

日戸は劇昂して津木に詰め寄った。

「私の名は月夜兎!この一帯の土地神だ!」

月夜兎はアフロのカツラを脱ぎ去った。


ホントにどーでもいいことですが、
最後の月夜兎と日戸のやり取りは
大昔の名探偵コ○ンのパロディです。
津川館長怖すぎw
というか昔の名探偵コ○ンは結構
グロくてトラウマ多いです。

月夜兎「ホントにどーでもいいことだな」
<2011/10/05 23:14 とんこつ>
消しゴム
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