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梅雨真っ只中の日本本土と違いここはまさに盛夏だった。

ここ硫黄島はギラギラと太陽の日差しが降り注いでいた。

？「これが摺鉢山…」

山口和久大尉は摺鉢山に向かい手を合わせた。太平洋戦争末期ここは日米両軍の死闘が繰り広げられた。物量に勝る米軍を守備隊は徹底持久戦で大損害を与え硫黄島を守りきった。


？「全ての箱を明け、中身をしっかと確認しろ！演習と思うな！これは実戦だ！銃弾、火薬、信管をもう一度確認しろ！」

声をフルに使い指揮してるのは空軍の中佐を示す階級章をつけた男だ。補給部隊のリーダーなのだろう。

山口「三軍の勢揃いだな…」

上空では空軍の戦闘機が忙しく走り回り、海上には海軍の艦が多数見受けられる。

三軍の合同演習のためであった。

参加兵力は空軍は一個航空団、海軍は二個駆逐艦隊に二個輸送隊＋一個潜水隊、陸軍は中央即応団＋αと豪華だ。

こんな大規模な演習にはそれなりの肩書きを持つ人物が相応しいということでそれぞれ最高指揮官である岩波厳治朗大将、鳴門海斗大将、飯岡空良道(そらみち)大将の三名だった。

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