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消えた理性 − 旧・小説投稿所A

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消えた理性

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最高だった。
舌は獲物を認識し、ひんやりした唾液をタップリ塗りつけてくる。
「はぁ、、、、うむぅ!あぴゃあ!」
何とも幸せそうな悲鳴が、静寂の夜に響き渡った。 しかし、、、
「う〜〜ん?なんだぁ〜?」
カイオーガが目を覚ましたのだ。口の中の異物感も感じていた。
「あれぇ〜コラッタくん、そこで何してるの〜?」
「ヤ、ヤベッ」
またいじめられると思ったのか、急いで外に出ようとする。
しかし牙が、通り抜けようとしていたコラッタの体に向かって落ちてきた!
「ぎゃあ!!」

一応潰さない程度に手加減はされているものの、牙はコラッタの体を逃がさないように固定した。
「ねえ、質問に答えてよ。」
「あの、、その、」
「言わないのなら♪…」
牙の圧力がどんどん強くなってくる。
「潰しちゃうよ?」
「わ、分かった!言うよ!」
…このカイオーガに黙秘は通用しない。…
それを嫌と言うほど体験してきたコラッタは、今回は真っ先に告示した。

「ええっと、あの、さっき呑み込まれる前、お前俺を舐めまわしただろ? それが、、、あの、、、」
「ん〜? なぁに?」
わざとらしく答えを待つカイオーガ。
「気持ち、良かっ、、、、た。」
顔を真っ赤に火照らせながら、ついにコラッタは自分から言った。
突然、コラッタを押しつぶしていた牙がはずされた。
そして静まっていた舌が、コラッタに巻きつき、コラッタの口を覆った。
「むぅぅ!、、むぅ、むむむ、(な、何を、)」
口が閉ざされているので、上手く喋れない。しかしカイオーガはしっかり聞き取っているようだ。
「気持ちよかったんでしょ?それなら、、、、」
舌がギュルリ、ギュルリとコラッタから何かを絞り取るような動きを始めた。
「うぐうううううう!?むぅぅぅぅぅぅ!!」
コラッタは本当に絞り取られていた。
恐怖や不安、倦怠感、そしてプライドを。
「どう?気持ち良い?もっとして欲しいのかな?」
カイオーガの甘い言葉に、コラッタはすぐに「うう、、、(うん)」と答えた。
カイオーガはニヤリと微笑むと、舌の拘束を解除し、コラッタの小さな体を口蓋に押し付けた。
「うむぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
と嬉しそうな悲鳴を上げたが、大量の舌肉により外に聞こえはしなかった。
普通敵に対してこんな事をする時は、凄まじい力で押しつぶし尚且つ唾液の温度を80C°にするため、敵は物凄い苦しみを味わいながら潰死する。
しかし今回相手は親友、力を加減し唾液の温度を低くしている。
そのためコラッタは、凄まじい快楽を感じていた。
「あぴゃああああああああ!!」
もうコラッタの目には肉厚で柔らかい舌と、濃厚でひんやりとした唾液しか映らない。
「き、気持ちよすぎるぅぅぅぅ!!!」
たっぷり1時間、舌の洗礼を受けると、コラッタはこんな事を考えてしまった。



「もう………食べられてしまいたい。」
カイオーガにその事を伝えると、返事はすぐに返ってきた。
「もちろんそうして欲しいのならそうするけどさぁ〜、本当に良いの?消化は?」
「して、、ほしい。もうお前と一つになりたくなってきたんだ。」
「 ……わかった。」
カイオーガはそういうと、舌を傾けた。
コラッタは前食べられる時のような恐怖は少しも感じていなかった。むしろ喉の先に見える闇が、天国への入り口に見えていた。今は大好きなカイオーガの中に優しく消化されるのは、願ってもない事だった。

一方カイオーガは悲しかった。遊び相手がいなくなるからじゃない。親友を失うからでもない。その親友が、「自分に食べられたい」と言ったからだ。いくら本人が望んでいるとは言え、親友の命を消す事を任された。根は優しいカイオーガにやっぱりそんな事する気はできない。しかし食べないと嫌われるかもしれない。それなら……


コラッタの頭は既に喉肉に包みこまれていた。
そして体も全てやわらかい喉肉に包まれた。そして……




ゴクリ!



コラッタは微笑んだ。









コラッタは気絶し、体は胃袋にボトリと落ちた。
待っていましたと肉壁がコラッタを捕らえようと動き始める。しかしカイオーガがそれを制止した。









15分程すると、コラッタは静かに目を開けた。

……なんでまだ生きているんだろう。もう死んでいるはずなのに……


カイオーガはコラッタが気が付いたのを感じると、一気に胃壁の制止を解除して、今度は自分の意志で操作し、コラッタを襲った。



<2011/05/15 13:06 ロンギヌス>消しゴム
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