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？？？「…まさかあれ程ハンターの動きが速いとはね…」
尻尾の小さな炎をゆらゆらさせながら、ヒトカゲは、先程の出来事を考えて呟く。
ピチューが食べられた時の事を。


オープニングゲームは、ドクロマークのついた鎖こそ出ていたものの、なかなかハズレの鎖は出なかった。
しかし、すでにドクロマークがついた鎖は4本出ていて、ハンターまでの距離は12メートルまで縮まっていた。
そんな状況の中、13匹目、ピチューまで順番が回って来て、ハズレの黄色の鎖を引いてしまった。
と同時に、4匹のハンターが、逃走者たちに襲いかかる。
もちろん、一番近くにいたピチューを、見過ごすはずがなく、ハンターのうちの1匹、カイリューに捕まって、しばらく口の中で弄ばれた後、そのまま丸呑みされた。
ヒトカゲは逃げしる事に必死だったので、自分の後ろで起こっている出来事を直接見ていた訳ではなかったが、後ろの方で、ゴクリ、という低い音だけは聞こえていたので、食べられてしまったんだろうと思っていた。
そしてそれは、さっき来たメールで、確信に変わった。
あの音が、ヒトカゲには、妙に鮮明に聞こえた感じがしていた。

ヒトカゲ　(丸呑み、という事は、胃の中で溶かされていくのを実感しながら死ぬのを待つしかないんだろうか？いや、あんな奴らに食べられて最期を迎えるなんてイヤだ。なんとしてでも逃げ切らないと。)


　　　　　(…それにしても、ボクは一体、何者なんだろうか…？)


そう考え始めたその時、ケータイから音が鳴った。メールだ。

ヒトカゲ「えーっと、通達？…」


通達
ほこらに貼ってある
お札の裏に　このエリアの
古地図が記されている
手に入れれば　今後のゲームに役立つだろう

お札の数は5枚　早い者勝ちだ


ヒトカゲ「通達って事は必ずしろ、って訳でもないんだろうけど…行こうかな…でもあんまり動いたらハンターに見つかっちゃうかも…」

通達
〜古地図を獲得せよ〜解説
ほこらに貼られている、5枚のお札。
裏には、お宝地蔵の場所が記されており、そこへ行けば、ゲームに役立つ、隠しアイテムを、獲得できる。


しかし、この時点では、まだ誰も気付いていなかった。まさかこのほこらの存在が、ゲームの行方を、大きく左右するとは…

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