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怪獣警官 対 お騒がせ神様コンビ − 旧・小説投稿所A

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怪獣警官 対 お騒がせ神様コンビ

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「さーてと、これなら大人しくなるでしょ」

オイラはそんなことを呟きながら腹を揉んでいた。

「何やっとるんだ?」

佐藤さんが怪訝そうな顔つきで聞いてくる。

「ああ、これやると胃の中がメチャクチャ揺れるらしいんですよ。だからこうすれば確実に大人しくなると思って」

「そ、そうか。じゃあそろそろここに吐き出してくれ」

オイラはグッと屈んで、佐藤さんが指差す水が張られた子供用プールに鉄砲玉(?)たちを吐き出した。

「よし、確保−−」

警官たちが悠々と取り押さえようとしたのだが、その足が止まった。
何故ならもう動けないほど体力を消耗させたはずの二人が立ち上がったからだ。

「よ、よくもやったなぁ〜……!仕返ししてやるぅー!」

鉄砲玉(?)の女の子の方がそう高らかに宣言すると、体に変化が現れ始めた。
美しい蒼い鱗が体を覆っていき、顔も人間のそれではない、強いて言うならオイラと似たようなものになっていく。
蝙蝠のような翼と尻尾が生え、極め付きは体の大きさまでグングンと大きくなった。
オイラの半分くらいだろうが、人間からしたら十分巨大生物に見えるだろう。
その姿はまさに、おとぎ話に出てくるようなドラゴンそのものだった。

「馬鹿野郎!とっとと逃げるぞ、と打ち合わせしただろうが!」

鉄砲玉(?)の男の方、いや、人間サイズの巨大な白兎か怒鳴っていた。
な、何じゃこりゃーッ!?

「だって、だって!グルルゥ……!」

蒼いドラゴンは悔しそうに唸ると、オイラを睨みつけてきた。

「ぜーったい、仕返ししてやるからな!」

そう言うと白兎をつかみあげて、空へと飛び立ってしまった。
オイラたちは数秒間固まっていた。

「き、緊急配備だ!」

「あれをですか?何て説明するんですか!?」

警察署は蜂の巣を突っついたような騒ぎになり、当然あの蒼いドラゴンと白兎のことを追跡したのだが、結局逮捕には至れなかった。


<2011/07/03 13:36 とんこつ>消しゴム
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