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夢のドア − 旧・小説投稿所A

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夢のドア

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僕は屋上の備え付けの手すりに手をかけた。
ここから見ると、僕の住んでいる、灰色の特別大型マンションがはっきりと見えた。

懐かしいあのアパートは、僕を誘っているかのように呼んでいる感じがした。

レシ「もしかして、あのアパートは、ヤスオ君の住んでいるマンションなの?」

いつの間にか元の大きさに戻っていたレシラムが僕に問いかけた。

ヤス「まあ、そういうところかな?
   でも、僕は小学3年生の時以降は全く中を知らないんだ」

ゼク「そうか… だったら、行ってみるか?」

僕は首を上下に動かした。

レシ「決まりね。あのマンションに飛んで行くよ」

ヤス「えっ!!僕、空を飛べないんだよ!?」

下はところどころ赤い車やバスが走っていた。
落ちたらただですまないし、助かっても、今度は車に…

レシ「何もそのまま飛べるわけではないんでしょ。
   だから…」

その後の言葉に僕は期待していたが、
期待する前に僕を彼女は上半身ごと銜えた。

目の前のマンションはどこかに消えて、かわりにピンク色の何かが覆いかぶさった。

ヤス「ふごおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」

レシ「こういう方法があるでしょう」

そのまま重力の頂点は頭へと移って行った。
そのままその重力に従って、僕はまたも暗くやわらかい彼女の肉管へと落ちて行った。

レシ(やっぱりヤスオ君は美味しい味がする… 何回でもヤスオ君を食べちゃおうかな?)

彼女が少し膨らんだお腹をさすると、病院の屋上を後にした。






〜〜十五分後〜〜





レシ「ヤスオ君、ついたよ。起きて」

透き通った彼女の声に反応したのか、僕はゆっくりと起き上った。
身体中は彼女の涎でベチャベチャになっていたが、あの中は快感だったので、別には気にしなかった。

ヤス「ここは?」

辺り一面がコンクリートで覆われた床が果てしなく広がっていた。

レシ「ヤスオ君が言っていたあのマンションの屋上よ」

ゆっくりと起き上った身体は、粘着質な音をまだ立てていたが、やはり気にしなかった。

そのまま僕は屋上の出入り口のドアを開けた。後ろを振り向くと、彼女たちはまたも僕と同じぐらいの大きさ
になっていたのだ。

レシ「色があるって、いいね。そのままここに引っ越そうかしら?」



<2011/05/31 00:23 ネイム>消しゴム
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