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 ラダマンティスは今まで、自分から跨がる騎上位など経験したことがなかった。
 こんなところにものを突っ込まれるのは厭だし、当然それでイカされるもの屈辱だった。ましてや、自分から突っ込んで腰を使ってイクだなんて到底できなかった。
 躊躇していると後ろからサガが掴み掛かった。
『…やり方が分からなければ、教えてやるまでだ』
 そのまま軽々と持ち上げて、カノンの上に跨がらせた。
 会陰にペニスの先端が当たって、その感触にラダマンティスは思わず腰を引いた。
『マグロの状態のお前をイカせるのにも飽きた。そろそろ騎上位も覚えてもらわんとな』
『…だっ、誰がそんなことを…!』
 この段になってラダマンティスは俄に及び腰になった。
 あれだけの痴態を見せつけて、良くぞ拒絶できたものだと二人は呆れたが、その分弄りがいはあった。
 サガは後ろから抱き竦めると、股間に手を伸ばした。
『…そうか、私の刺激がまだ足りなかったようだな』
 『…!』それが一体何を意味するのか、ラダマンティスがその意図に気付く前に指が肛門に滑り込んだ。
 『やめろ…!』と言った頃には既にカノンに手を抑えられている。
 幾ら口では抵抗を試みても、ラダマンティスのそこはまだ熱く火照っていた。滑らかに指が奥まで届いて、時折濃厚な精液を滲ませた。
 酷く猥雑な音と共に体内を掻き乱される。カノンは無理からに昂らされるラダマンティスの様子を監察しながら、見ているだけでは退屈なのか太腿を撫でたり、睾丸の裏を触ったり、乳首を摘んだりして獲物の反応を楽しんでいた。
 特に、太腿の内側が弱いのか、ラダマンティスは身体をゾクゾクと震わせた。カノンはその反応が更に嬉しくなって、他の個所も撫でてみる。
『随分感じやすい身体だな。…肌が敏感なのか?』
 幾ら声を掛けてもラダマンティスは答える術を保たない。この後に及んでまた、感じていない振りを始めているのだ。
 代わりにサガが答えた 『…ここも大分感じやすいぞ』。
 耳朶の裏に舌を這わせたり、甘咬みを繰り返した。
 『…くッ』反応を見せてはいけないと思うほど、ラダマンティスの身体は痙攣した。本当に弄りがいのある生き物だ、双子は嬉しくなって、競うように感じる個所を探り当てる。
 『ここも中々良いぞ』カノンはそう言いながら喉仏の辺りを喰い付き、苦しげに上下するそれを舌で転がした。
 そのまま、鎖骨の窪みを舌で愛撫する。今度はサガが肩甲骨の間に舌を這わせた。

 『……!』ラダマンティスは、声を出せない代わりに涙を伝わせた。悔しいのか感極まったのか定かでない。自分でも涙とは分からない熱い液体が頬を零れ鼻腔を塞いだ。
 それでも声を噛み殺す努力は怠らなかった。涙で鼻腔を塞がれても、声を漏らすまいと必死に頑張っている。
 このまま、声を立てないで二人に気付かれないよう密かにイケば良い。互いにこの身体を責めるのに夢中な様子なので、慎重に快楽の吐息を吐きつつ、密かに極めてしまおうと思った。
 そこを、あざ笑うかのように指が抜かれる。見計らったかのように今度はカノンが指を挿れて来た。
『兄さんの責め方はどうも丁寧すぎる。こんなもの、直ぐに追い上げてしまえば良いのだ』
 指が一気に突上げるように激しく律動を送り込んで来る。激しい責めに、ラダマンティスは堪らず声を漏らした。
『…くぅぅーッ!』。
 そのまま、ラダマンティスが堪らずに上り詰めそうになったところをまた抜かれた。
 『つあぁぁ…っ!』イキそびれたラダマンティスの身体が一度大きく痙攣して堪え難い熱を持つ。
 一方のカノンは悪びれもせず、
『…済まん、あまりに激しすぎて痛かったようだな』
 その目は可虐性を含んだ残忍な輝きに満ちていた。ラダマンティスが反射的に睨み付けるがカノンは全く意に介さない。
 今度は、サガが責めて来た。
『…カノン、お前のやり方は強引だ。何も、挿れて動かすだけが芸ではない』
 指を挿れないで局部の周囲を愛撫する。入り口を辿ったり、開いて蕩けた穴を指で軽くくすぐったり浅く挿れたりを繰り返す。
 『あぁぁぁ…っ!』遂に堪えられなくなって、ラダマンティスは声を上げた。
 あれだけイカされたのに、指で嬲られるとまたそれを銜え込みたくなり、どうにもならなくなる。そんな身体にされてしまったことを憂う余裕すらなくなり、気が付けば声を上げて求愛していた。
 そんな声が出せるようになってしまったことに気付く余裕などなく、ただこの身体をどうにかして貰いたかった。

『…勘弁してくれ…』
 幾度目かの寸止めの後にラダマンティスが久しぶりに発した人間の声だった。
『…もう、許してくれ…。頼む…もうイカせて…。焦らすのは勘弁してくれ…。イカせて…オレの中に挿れて衝き動かして、イカせてくれ…』
 ここに来て何度目かの嘆願だった。こう言う責めを受けると、必ず最後は泣いてこの双子にこのように訴えるしかない。何一つ逆らうこともできずに最後にこんなことを言わされる自分が情けなくて悔し涙が止まらなかった。
『………』その切なげな訴えすら双子は聞いていないような素振りを見せていたが、カノンが突然ラダマンティスの顎を掴み上げた『…イカせろだと?』。
『…貴様はまだ自分の立場を分かっていないようだな。お前は自分がイカせてもらって当然と思っているな?オレ達にお前をイカせる義理などない。イキたければ勝手にイケ』
 その為の道具は、先程から会陰の辺りに突き付けられている。後は腰を僅かにずらしてそれを導き入れるだけだ。それも、自主的に。
『………』ラダマンティスはその言葉に一瞬呆気に取られた。結局のところ、こいつらは彼の痴態が見たいだけなのだ。その為の労力は惜しまない。
 どのように逆らっても、同じ結果が返って来るだろう。我慢較べに堪えかねたラダマンティスは、覚悟を決め歯を食いしばり、耳まで朱に染めながらこの双子の言う通りにした。
 眉間に深い苦悩の皺を刻みながら、せめてこの痴態をこの二人に見られないように祈った。それがどれだけ無意味な願いだとしても。

 ラダマンティスは怖ず怖ずとその肉でできた器具を手で支えると、腰を僅かにずらしそれを肛門に当てがい、ゆっくりと力を加えて腰を沈める。突き当たったそれが自分の体重で入り口を潜って肉の中にめり込んで来る感覚に、ラダマンティスは固唾を飲んだ。
 抱えた腰を落とすに連れて自分の体重でそれが奥までめり込んで来る。
 『…あ…あ』奥まで突き当たった感触に、ラダマンティスは思わず声を迸らせた。
 カノンは、屹立を差し出しながらラダマンティスが体重をかけてそれを体内に受け入れて行く様を見ていた。猫科の猛獣のように締まった裸体や緊張で動く喉を見ていると酷くそそられる。
 自分から繋がっていると思うと、ラダマンティスは全く妙な気分になった。良くなるのも自分次第。散々焦らされた後だから、直ぐにでも腰を動かしたかった。
 『見ないでくれ…』ラダマンティスは目を固く閉じて、呻くような声で訴える。双子は、何も答えなかった。
 腰を徐々にゆっくりと上下させてそれを中に擦り付けていく。先程まで散々焦らされた何時も刺激されて感じる辺りに、カノンの固い屹立を擦り付けた。
 『…うぁ…っ』身体の中を火花のように痺れが走り、遂に我慢ができなくなった。

『…頼む、見ないで、見ないでくれ』
 こんな貪欲なオレを。ラダマンティスは、ぎこちないながらも貪欲な腰の動作でそれを擦り付ける。自分でも卑猥だと思うほどに腰を前後に揺すり、感じる部分に擦り付けた。段々身体が腰のずらし方、動かし方を覚えていく。慣れるに連れ、酷く猥雑な濡れた粘膜同士が絡む音が鳴り始めた。
 『はぁっ…、はぁぁ…!』ラダマンティスは、夢中で腰を動かし続けた。散々焦らされた個所を、固いイチモツで擦って自分を追い上げていく。焦らされた個所が擦れて快楽の火花を上げる度にラダマンティスは切なげな声を漏らした。
 今まで萎えていた股間のものは、完全勃起とまでは言えないにしても、半分ぐらい固くなって白濁した粘液を垂らしながらエロティックに揺れていた。
 その様子とイチモツを喰い付いて締め上げる肉の感触に、カノンは心底気持良さそうに目を細めた。
『…良い眺めだな。中の具合も堪らなく良いぞ。焦らされたのが堪えたのか、喰い付くようにうねってオレを締めて来る』
『…言わないでくれ…』そう言う頃にはラダマンティスは既に息も絶え絶えだった。切ない声を繰り返しながら、幾度も身体を痙攣させる。腰をずらして何度も感じるところに擦り付けて、自らを追い込んでいる様が官能的だった。
『随分と素直になって、可愛い奴だ…』
 カノンの手が脇腹を這って腰を掴む。その頃にはラダマンティスはすっかり正気を失って、自身を追い上げることに夢中になっていた。
 見ているだけでは飽き足らず、カノンは掴んだ腰を下から突上げた。深く突き刺す度にラダマンティスの喉から悲鳴じみた呻きが漏れ、半勃ちのままのペニスがびくりと動く。
 『く…!』カノンは思わず呻きを漏らし、興奮して更に下から突上げた。こんなぎこちない腰の動きでは、こいつが良くても自分がイケない。
 『う…!あぁ…っ』奥まで突き当たる度にラダマンティスが身体を仰け反らせて悲鳴を上げ、刺激に堪えかねたのか腰をずらして刺激から逃れようとする。
 『…逃がすか』カノンはその腰を掴んで捕らえると下から幾度も突上げ、奥にそれを押し込んで奥まで躙り付けるように掻き乱す。
 『あ…、かはっ…』そうされる度にラダマンティスの喉から哀れな悲鳴が迸った。
『…駄目だ…。カノン…、キツい…、もう壊れる…!』
『…そうだ。このままお前を壊してやる…』
 ラダマンティスは僅かに身体を震わせ、獣じみた切なげな声と共に身体を仰け反らせた。
 それと同時にまた腹の奥にカノンの熱い体液が溢れ返った。カノンは微かな呻きを上げながら、獲物の腹に精液を幾度も打ち込んだ。
 ラダマンティスはそのまま、完全に身体の力を失って前に倒れ込んだ。熱せられた汗塗れの裸体をのたくらせ、苦しげな呼吸を繰り返している。
 萎えたイチモツが体内から出された後に、また腰を後ろから掴まれた。

何とまだ続きが。…一体何回やったら気が済むねん。

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